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呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 不整脈と自律神経?トリガーとしての自律神経 加藤 貴雄Takao Katoh1xSearch for articles by this author, , 斎藤 寛和Hirokazu Saitoh1xSearch for articles by this author1日本医科大学第1内科1Department of Internal Medicine I, Nippon Medical School 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901175 はじめに 心臓の刺激伝導系に交感神経ならびに副交感神経(迷走神経)が細かく分布していることから,不整脈と自律神経の間に密接な関係があること,言い換えれば自律神経が不整脈の発生や持続に大きな影響を及ぼすであろうことは容易に想像できる. 本稿では,さまざまな臨床不整脈において自律神経がどのような役割を果たしているのか,自律神経の状態ないし機能をどのようにして把握するか,さらには自律神経の異常が不整脈発生のトリガーになるのかなどについて,臨床的意義を中心に著者らの成績を含めて解説する.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊損の自律神経機能 自律神経系の解剖と生理 佐藤 昭夫Akio Sato1xSearch for articles by this author, , 亀谷 秀樹Hideki Kametani1xSearch for articles by this author, , 中村 はる江Harue Nakamura1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所基礎第二生理1Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B3%BB 1.自律神経系とは  自律神経系(植物神経系または不随意神経系とも呼ばれる)は,生体にとって最も基本的な,循環,消化,代謝,分泌,体温,生殖等の諸機能を調節する重要な働きを荷っている.すなわち,自律神経系は,心臓とか腺などの器官系統,およびすぺての器官の平滑筋を神経支配しており,生体の植物的機能を不随意的に統御して,ホメオスタシス(生体の恒常性)を維持している.これに対して,意識的,あるいは随意的に行われる多くの過程は体性神経系の支配を受けている.  自律神経系の中枢は脊髄と脳にあり,その信号は交感神経系と副交感神経系の遠心路を介して末梢の効果器に伝えられる.一方,内臓からの情報は自律神経系の求心路を介して自律神経中枢に伝えられる.Langleyが1921年に自律神経系を遠心系と定義して以来,自律神経系は遠心路に限定して考えられてきた.その後,自律神経系の機能が詳細に研究されるにつれて,Fultonが1938年に「神経系の生理学」において定義したように,求心性線維と遠心性線維とを合せて全体の機能を考える必要性が生じてきた.Fultonは自律神経系を下記のように分類しているが,著者達もこの分類法が自律神経系の機能を理解する上で卓越した定義であると考えている.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の主題循環生理機能検査の進歩心電図解析 心拍変動と自律神経機能 村川 裕二Yuji MURAKAWA1xSearch for articles by this author, , 井上 博Hiroshi INOUE2xSearch for articles by this author1東京大学医学部第二内科学教室2東京大学医学部附属病院検査部 発行日/Published Date: 1992/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C 心周期(RR間隔)は自律神経系の活動度に応じて特有の揺れをみせる.自律神経機能が正常であれば,安静にしていてもRR間隔は一定ではない.逆に,安静時にRR間隔の揺れが少ないことは自律神経機能の低下を意味する.この心拍変動を解析することにより,各疾患群に特有な自律神経機能異常や個々の患者の自律神経障害を明らかにすることで予後の予測や治療の指針を得ようとする試みがなされている.本稿は心拍変動解析の方法と応用についての概要を述べる.臨床検査:36:623-625,1992
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 皮膚?内臓自律神経反射 佐藤 昭夫Akio SATO1xSearch for articles by this author, , 佐藤 優子Yuko SATO1xSearch for articles by this author, , 鳥潟 裕子Yuko TORIGATA1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所基礎第2生理研究室12nd Department of Physiology, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903829 T.はじめに 皮膚に種々の刺激が加えられたさいに内臓の各器官に自律神経を介して誘発される皮膚?内臓反射については,これまで神経生理学的な詳細な研究がほとんどなされていない。内臓機能が皮膚刺激によって反射性に調節される反応自体は生理学的にはもちろん臨床医学的にも興味深い。それにもかかわらずこの分野の研究が著しく立ち遅れてきたその主な原因として次のようなものがある。1)この反射反応が運動反射に比較して変動がきわめて大きい。2)この反射に関与する自律神経線維が運動神経線維に比べ細いので神経の活動電位導出が難しい。とくに単一線維の分離が困難である。3)自律神経が特有の自発性放電を持っている。このような理由のため最近に至るまでデータ分析には著しい困難がつきまとっていた。 ところが過去約10年間に自律神経反射性活動電位の研究に加算平均法が取り入れられ,また自律神経単一線維の分離によりその活動を定量的に分析されるようになってきた。その結果これまで未知の部分の多かった体性一交感神経反射性活動電位の中枢内の反射系路についても脊髄反射,延髄反射,上延髄反射など,さらに反射に関与する体性求心性神経線維(Karl et al.1975)などについてもようやく生理学的な説明が行なわれるようになってきた。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 冠循環と自律神経 丸山 幸夫Yukio Maruyama1xSearch for articles by this author, , 矢尾板 裕幸Hiroyuki Yaoita1xSearch for articles by this author1福島県立医科大学第一内科1Department of Internal Medicine I, Fukushima Medical College 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901176 はじめに 冠循環は代謝性(アデノシン,H+,K+,CO2,O2など心筋代謝関連物質による)の調節を大きく受けているが,自律神経によつても制御されていることはよく知られている.自律神経による調節は,主にアドレナリン作動性交感神経およびコリン作動性副交感神経によるものであるが,最近では非アドレナリン性非コリン性神経も,冠循環の制御に寄与していることが判明している1). 本稿では,冠循環の自律神経調節を正常時および病態時について述べる.後者については,特に虚血性心疾患を取り上げ自律神経とのかかわりにつき概説する.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経系の基礎 自律神経系の薬理学 遠藤 實Makoto Endo1xSearch for articles by this author1東京大学医学部薬理1Department of Pharmacology,Faculty of Medicine,University of Tokyo 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205439 1.はじめに 自律神経研究の歴史は薬理学をぬきにしては考えられないし,また逆に薬理学にとっては自律神経機能に関連した薬物の研究は常にその中心課題であった。 実験薬理学の開祖とされるO. SchmiedebergがR. Koppeと共に27),ムスカリンが迷走神経の電気刺激と同じ作用を示す事実を既に1869年に指摘したことは,多岐にわたる彼の業績中でも最も優れたもののひとつであり,後年の神経の化学伝達学説の成立に大きな影響を与えた。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経系の基礎 自律神経系の解剖と発生 金光 晟Akira Kanemitsu1xSearch for articles by this author1東京大学医学部附属脳研究施設脳解剖学部門1Department of Neuroanatomy,Institute of Brain Research,School of Medicine,University of Tokyo 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205436 I.自律神経系の用語 自律神経系の命名はLangley (1898)37) により,その定義40,41)は"多核横系文筋以外の組織に遠心性刺激を送る神経細胞と神経影線維"である。つまり平滑筋,心筋,腺を支配する神経系をさす。一方,Gaskell (1889)15)は神経系を,横紋筋を支配する体性系と内臓を支配する臓性系とに大別し,それぞれを運動系と感覚系に細分した。したがって自律神経系は後者の分類では臓性運動系にあたる。自律神経系の基礎的事項についてはこの二人のイギリスの生理学者に負うところが大きい。 自律神経系は機能的に拮抗する頭仙髄交副交感系と胸腰髄交感系に区分され,それぞれの系は節前線維と節後線維のリレーで効果器に到達する(図1)。節後線維の細胞体の集団は自律神経節とよばれ,その位置によって3種に分類される。すなわち,椎体の両脇に沿って対をなす椎傍神経節(交感幹神経節),大動脈前壁に接する椎前神経節(腹腔神経節,上・下腸間膜動脈神経節,腸間膜動脈間神経節,上下腹神経節),効果器の近傍ないしはその内部にある終末神経節(頭部副交感神経節,筋層間神経節,粘膜下紳経節,骨盤神経節,その他臓器内の神経節例えば心臓神経節など)である。このうち椎傍・椎前神経節は交感系に,終末神経系は副交感系に属する。これらの用語のうち,交感・副交感系,節前・節後線維はLangley (1895,1905)36,39)に,椎傍・椎前・終末神経節はGaskell (1886)14)に由来する。もっとも,交感神経の用語はオランダの解剖学者Winslow (1732)が今日でいう交感神経幹とその枝全体に対してle grandsympathiqueと命名したのに由来するという。喜怒哀楽の感情を内臓に分ち与える神経という意味で,内臓の活動が感情によって左右されるという日常経験に依拠するらしい48)。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経系の基礎 自律神経系と体性神経系 佐藤 昭夫Akio Sato1xSearch for articles by this author, , 佐々木 光美Mitsuyoshi Sasaki1xSearch for articles by this author, , 鈴木 はる江Harue Suzuki1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所・生理学部1Department of Physiology, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205440 1.はじめに 自律神経系(植物神経系または不随意神経系とも呼ばれる)は,生体にとって最も基本的な,循環,消化,代謝,分泌,体温,生殖等の諸機能を調節する重要な働きを荷っている。すなわち,自律神経系は,心臓とか腺などの器官系統,およびすべての器官の平滑筋を神経支配しており,生体の植物的機能を不随意的に統御して,ホメオスタシス(生体の恒常性)を維持している。これに対して,意識的,あるいは随意的に行われる多くの過程は体性神経系の支配を受けている。 自律神経系の中枢は脊髄と脳にあり,その信号は交感神経系と副交感神経系の遠心路を介して末梢の効果器に伝えられる(図1,左)。いずれの系においても,中枢から出たニューロンは効果器に至る間に自律神経節において最低一度ニューロンを換える。自律神経節には交感神経節あるいは副交感神経節のどちらかが知られているが,消化管においてはさらに壁内神経叢があり,そこでニューロンを換える例もある。一方,内臓からの情報は自律神経系の求心路を介して自律神経中枢に伝えられる。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 気管支喘息における自律神経異常 塩谷 隆信Takanobu Shioya1xSearch for articles by this author, , 加賀谷 学Manabu Kagaya1xSearch for articles by this author1秋田大学医学部第二内科1Department of Internal Medicine II, Akita University School of Medicine 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901179 はじめに 肺の自律神経支配は交感神経系と副交感神経系との2つよりなり,両者は気管支平滑筋に対し陰陽的に相反する効果を及ぼし気管支のトーヌスを調節している(図1)1,2).近年,第3の自律神経である非アドレナリン非コリン作動性(non-adre?nergic non-cholinergic:NANC)神経の肺における存在とその作用が明らかにされ,喘息における役割が注目されてきた3?5). 本稿では,従来より喘息の原因とされてきた自律神経の異常説を振り返り,この数年の新しい知見を加えながら,喘息の病態生理に及ぼす自律神経の関与について今後の展望を述べてみたい.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 慢性心不全と自律神経 堀 正二Masatsugu Hori1xSearch for articles by this author, , 佐藤 秀幸Hideyuki Sato1xSearch for articles by this author, , 尾崎 仁Hitoshi Ozaki1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部第一内科1The First Department of Medicine, Osaka University School of Medicine 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901174 慢性心不全では交感神経系が亢進し,副交感神経活動が低下している.この自律神経系の変化は心機能を維持するための重要な代償機序の一つであるが,長期的には心仕事量の増加あるいはその他の機序を介して心筋不全を進展させる可能性が指摘されている.本稿では,慢性心不全における自律神経系の変化について概説する.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 慢性呼吸不全の自律神経機能 佐藤 徹Toru Satoh1xSearch for articles by this author1国立循環器病センター内科心臓部門1Department of Cardiology, National Cardiovascular Center 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901178 慢性呼吸不全の自律神経機能に関する報告のなかで,肺に豊富に存在する副交感神経と気道の関係についての報告は多い.しかしながら,肺疾患と肺局所以外の全身の自律神経機能との関係を検討した報告は少ない.慢性呼吸不全の全身性の自律神経機能の研究は心拍変動を使ったものが主で,低酸素血症や肺機能検査成績に応じて異常を認めると報告されている1,2).このような自律神経異常が肺疾患の原因であるのか結果であるのかは明らかにされておらず,肺疾患の増悪因子となることも予想されるが,この検討も不十分である.また,慢性呼吸不全のなかでも肺線維症の自律神経機能についてはほとんど解明されていない. この稿では,1.慢性閉塞性肺疾患,2.肺線維症,3.肺血管病変の,局所および全身性の自律神経機能について,現在までの報告をまとめ自験例を加えて考察したい.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊損の自律神経機能 高位脊髄損傷者にみられる自律神経過反射 宮崎 一興Kazuoki Miyazaki1xSearch for articles by this author, , 石堂 哲郎Tetsuo Ishidoh1xSearch for articles by this author1神奈川県総含リハビリテーションセンター泌尿器科1Kanagawa Rehabilitation Center, Department of Urology. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%81%8E%E5%8F%8D%E5%B0%84 はじめに  脊髄損傷者(以下,脊損者とする)にみられる自律神経機能の異常については古くから経験的に知られていたと思われるが,特に第二次世界大戦以後,抗生物質の使用,あるいは手術法の進歩,リハビリテーション訓練方法の進歩などにより,高位脊損者でも長期間生存することができるようになった.このためいろいろな自律神経機能異常について,観察の機会も多くなり,これらについて詳しく検討されるようになった.  自律神経過反射については,Head等6)(1917)により最初に記載され,以後Guttmann等4),Bors等1)により詳しい報告がある,わが国では,熊谷8,9)の詳しい報告がある以外余りこの領域での発表はない.  この自律神経過反射は,高位脊損者にみられるもので,麻痺域からの刺激によって誘発される発作性高血圧を主徴とする一連の反応を激しく呈する反射現象である.実際に多くの高位脊損者をみていると,ここで述ぺる自律神経過反射によると思われる症状は,意外に日常しばしば観察されるものである.この現象は,原因となる刺激が取り除かれない限り,高血圧が持続する状態になるため,眼底出血や頭蓋内出血を起こし生命への危険性を有している11,16),さらに日常生活でもしばしばこのような反射を起こしてしまうのでは,リハビリテーション訓練の障害にもなり,社会復帰もできなくなる.しかし,この反射がすべて,すぐに生命の危険,リハビリテーション訓練の阻害につながるものでなく,逆にこの反射現象を的確に知ることにより,麻痺域における異常を知ることができることにもなる.つまり,一種のalarm signと考えてもいいのであって,特に尿意,便意のない脊損者にとっては,この反射現象を利用して,頭痛,発汗,鳥肌現象(立毛筋収縮による),徐脈などを,尿意,便意として日常生活に活用できるわけであり,このことをわれわれは代償尿意,代償便意と表現している.したがってこの反射の原因,症状,予防法,治療法などを知ることは,患者自身はもちろん,パラメディカル・スタッフを含めて脊損者を扱う者にとっては,是非とも必要なことである.  一般に,高位脊髄の横断麻痺を示す脊損者では,高位中枢(いわゆる脳レベル)からの支配は断たれているものの,損傷部以下の体性神経,自律神経ともにある程度の活動が復活し,脊髄レベルでの反射が次第に亢進して,麻痺域の神経系が,患者の意志とは全く無関係に,アンパラソスな興奮を示すようになる.このような現象を総称して集合反射mass reflexと呼んでいる.日常,われわれがしばしば観察し得るような,不随意の下肢の痙直,あるいは屈曲性痙攣,律動的な細動,またこれらに伴って突発的に排尿が始まってしまう症状などもこの現象に属する.  ところが,麻痺域の自律神経臓器組織にはもっと複雑で,重大な反射亢進が生じているのであって,これらを総称して自律神経過反射と呼ぶようになり,広い意昧では集合反射の一部ではあるが,生命への危険性も考えられるところから,最近ではむしろ,集合反射という用語が次第に使用されなくなり,横紋筋領域の過反射を麻痺域痙性とし,自律神経支配領域の過反射を自律神経過反射として区別する傾向になった.  自律神経過反射は日本語では自律神経過緊張反射とも呼び,用語が統一されていないし,英語でもautonomic hyperreflexia,spinal,poikilopiesis,autonomic dysreflexiaなど多種の用語が使われている2).  前述したように,自律神経過反射は,横紋筋痙性と無関係ではないから,例えば下肢の強い痙攣で誘発されることもあり,また麻痺域の皮膚や褥創に触れただけでも起こることもあるが,最も強い引き金triggerは骨盤内臓器の過緊張である.  triggerの代表的なものは,膀胱や直腸の充満状態,女子の分娩時の子宮収縮,男子性交時の射精などである5).これらのtriggerの興奮が脊髄を介して全身の自律神経系に強い反射を誘発し,著しい場合には発作性に収縮期血圧が200mmHg以上,拡張期血圧が100mmHg以上にも達する激しい高血圧を呈し,同時に頭重感,頭痛,胸内苦悶,顔面の潮紅,発汗,鳥肌現象,鼻閉,徐脈などさまざまな症状を呈する.  われわれの基礎的実験によると,正常人でも,例えば膀胱充満時には,収縮期,拡張期とも血圧は30mmHg以内の上昇を見たり,多少の頻脈になったり,尿意を無理に我慢するために顔面が潮紅または貧血状になることが確認されている.  しかし,高位脊損者に見られるこれらの自律神経系の変化は,正常者の変化の幅をはるかにoverするものでであったり,全く逆に現われるなど,著しく様相を異ににする.しかも過去の報告によると,このような自律神経過反射が強く現われるのは,第5または第6胸髄以上の麻痺者で,しかも完全麻痺者に多く見られ,不完全損傷者には,この反射現象は見られないとされている.熊谷は,膀胱に充満を与えることをtriggerとし,収縮期血圧で30mmHg以上上昇し,さらに徐脈を伴い,その他の随伴症状を一つ以上呈するものを,自律神経過反射陽性としてさまざまの麻痺レベルの脊損者にスクリーニングテストを行った.これによると,自律神経過反射陽性というのは第6胸髄損傷以上の者に限られ,それ以下の損傷者には陰性であった(表1,図1).  自律神経過反射が第6胸髄以上の者にみられるというのは,後述する神経生理学的メカニズムから考えてもある程度説明可能である.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方 自律神経失調症の概念 阿部 達夫Tatsuo Abe12xSearch for articles by this author1東邦大学2済生会横浜市南部病院 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217946 全身倦怠感,易疲労性,動悸,息切れ,しびれ感,頭重,胃のもたれ,食欲不振など不定の愁訴をもって訪れた患者について,器質的原因が発見できないとき,よく自律神経失調症という病名がつけられる.このように自律神経失調症はかなり普遍的なものとなっているが,この定義や成因となるとかなり漠然としている. 筆者はかなり以前から,脚気の研究からはじまって,このような病態に興味をもって研究をすすめ,筆者なりに自律神経失調症に対する考え方が,順次変遷して,今日筆者のいう不定愁訴症候群という概念にまで到達した.その間の事情については,すでにしばしば報告1,2)しているので,最後に簡単に付記する.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 綜説 泌尿器科領域における自律神経再建の現況 木原 和徳Kazunori Kihara1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科尿路生殖機能学1Department of Urology and Reprodutive Medicine, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 2000/8/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C 損傷された自律神経の再建は,泌尿器科領域では1991年ラットを用いた陰茎海綿体神経の再建が報告され,続いて1998年にはイヌの下腹神経,ラットの骨盤神経の再建が報告された。再建は切断端吻合もしくは神経移植によりなされ,いずれも良好な成績が報告され,再建された神経内を通る各種のシグナルも同定された。1999年これらの動物実験の成果に基づき,前立腺全摘時に切除された神経血管束部に腓腹神経を移植する試みがなされ,勃起機能が温存されることが報告された。さらに後腹膜リンパ節郭清において腰内臓神経の欠損部に陰部大腿神経を移植して射精機能を温存する試みも始められている。泌尿器科領域では多くの臓器がその機能を果たすために神経支配を必須としているため,今後自律神経の再建が臨床上のトピックスになるであろうと想定される。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 心肺の自律神経支配とその評価 河合 章Akira Kawai12xSearch for articles by this author1ドイツ・ルール大学臓器生理学1Institute of Organphysiology, Ruhr University-Bochum2現:川崎市立井田病院呼吸器科 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901173 はじめに 自律神経系は生体のホメオスターシス維持のため心血管系,呼吸器系,消化器系,腎泌尿器系,内分泌系,体温調節系などを不随意的に最適な状態に調節している. 本稿では,このなかで特に生体にとって重要な心血管系と呼吸器系の自律神経調節について中枢性調節に重点をおいて基礎的な知識を紹介する.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経系の基礎 自律神経系の生理学?代謝調節を中心として 新島 旭Akira Niijima1xSearch for articles by this author1新潟大学医学部生理学第一教室1Department of Physiology,Niigata University School of Medicine 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205438 はじめに 自律神経系は脳および脊髄に存在する中枢部分とこれより出発して末梢器官に至る末梢部分から成り立っている。末梢自律神経系は中枢から自律神経節に至る節前ニューロン(Preganglionic neuron)と神経節より効果器に至る節後ニューロン(Postganglionic neuron)から成り立っているが,副交感神経系では一般に節前,節後ニューロンともコリン作動性ニューロンであり,交感神経系では節前ニューロンはコリン作動性であり,節後ニューロンはアドレナリン作動性であることが知られている。一方1972年以来Burnstock7)らは消化管平滑筋を支配する神経のなかにATPを放出するプリン作動性(purinergic)神経の存在を報告しているが,最近末梢自律神経線維中あるいは神経節細胞中にgastrin,VIP,substance P,somatostatin,コレチストキニン(CCK),エンケファリン,黄体ホルモン放出因子(LHRH),ボンベジンなどのポリペプチドが存在するとの報告がみられ,これらの物質と従来の伝達物質との共存の可能性が考えられ,末梢自律神経系の機能についての知識がより複雑に多様化しつつある。1例を挙げると,従来,自律神経は比校的低頻度の発火を示し,最大刺激効果は20H2附近でえられるとされている(Rosenbleuth44),1932;Hillarp25)1960)が,Anderson,Edwards,Bloomら1)(1982)の報告によると,アトロピンを投与しコリン作動系をブロックしたネコで,Chorda tympani中に含まれる副交感神経節前線維を0.5ミリ秒,20-30 Vで2Hz?10分間,または20 Hz 1秒間のバースト刺激を10秒間隔で与え,総計1200発の刺激により顎下腺副交感神経終末からのVIP放出量と,VIP放出による顎下腺血管抵抗の減少を観察したところ,バースト刺激により,より大きな効果が得られた。バースト刺激効果は頻度が高いほど大きく,80 H2で最大効果がえられた。すなわち,VIPの放出には高頻度,バースト状の刺激がより有効であり,放電パターンと放出物質の種類,量との間に関係があることを示唆する。Edwards17)によると内臓神経刺激による副腎髄質からのカテコールアミンの放出も同様であるという。さらに興味あることは,Bloom,Edwardsら6)(1984)の最近の報告で内臓神経(切断末梢側)刺激でバースト高頻度刺激が膵グルカゴン,血清中のボンベジン様免疫活性(BLI)の上昇あるいはインスリン放出の抑制には有効であるが,心拍,血圧など心臓血管反応では差はみられなかったという。自律神経における規則的あるいは不規則なバースト放電はポリペプチド放出に役割を果しているのかも知れない。 このように自律神経の臓器支配は多様化を示している。本編では腹部内臓の自律神経支配に重点をおき,その代謝調節機能を中心として最近の研究業績を含めて述べてみたい。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律神経と機能性動脈疾患 三島 好雄Yoshio MISHIMA1xSearch for articles by this author, , 大橋 重信Shigenobu OOHASHI1xSearch for articles by this author1東京大学医学部第1外科学教室11sh Department of Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903837 はじめに 原因となるべき器質的な障害がないのに,末梢動脈に可逆的な血行障害を起こすものを機能的末梢動脈血行障害functional arterial disordersとよび,主として血管の攣縮や拡張が原因となる。このうち小動脈や細動脈の攣縮によって指趾に間歇性虚血を起こすものが収縮性動脈疾患arteriospastic disordersである。 一方,血管を支配する自律神経は交感神経で,主幹は脊椎の両側を縦に走っている。神経線維は椎骨前神経節と混合神経叢に分布され,神経節は頸部,胸部,腰部,仙骨部傍脊椎神経節に分けられる。第3または第4神経節が上頸部神経節を成し,第5,第6神経節が中頸部神経節を,第7,第8神経節が第1胸部神経節と合して,星状神経節stellate ganglionを作る。胸部神経節は最もはっきりと分離して,12対から成り,腰部神経節は3?5個の神経節から成り,これに仙骨部神経節が続く。下肢への節後線維は,小血管壁の平滑筋や汗腺や立毛筋に分布し,血管収縮作用を中心に体温調節にあずかる。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地 純粋自律神経不全症とアセチルコリン―研究史と現況 朝比奈 正人Masato Asahina1xSearch for articles by this author1千葉大学大学院医学研究院神経内科学1Department of Neurology, Chiba University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2014/5/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B4%94%E7%B2%8B%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E4%B8%8D%E5%85%A8%E7%97%87 アセチルコリンの発見は自律神経研究史と深く関わっている。ラングレーは1900年代初頭に,自律神経を交感神経,副交感神経,腸神経に分類し,交感神経を節前と節後に分け,受容体の概念を提唱した。同じ頃,デールはアセチルコリンの薬理作用を解明し,心副交感神経の神経伝達物質がアセチルコリンであることを証明した。本稿では,自律神経とアセチルコリンの研究史の観点から代表的自律神経疾患の純粋自律神経不全症について述べる。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 心不全と自律神経 廣岡 良隆Yoshitaka Hirooka1xSearch for articles by this author1九州大学大学院医学研究院先端循環制御学1Department of Advanced Cardiovascular Regulation and Therapeutics, Kyushu University Graduate School of Medical Sciences 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101908 はじめに  心不全では交感神経系が活性化している1〜6).その活性の程度は心不全患者のリスクを層別化している.また,β遮断薬の有効性は確立され,早期から使用されるようになってきている2,3).しかし,心不全における交感神経系活性化の機序は未だ明らかではない.近年の研究成果によって脳内アンジオテンシン・アルドステロン系の活性化,炎症性サイトカインの増加が中枢性交感神経出力を増加させることが分かってきた.そのトリガーとなるのは,従来から説明されている圧反射系の入力のみならず炎症性反応に伴う末梢のアンジオテンシン・アルドステロン系,炎症性サイトカインの増加が深くかかわっている可能性が考えられる.また,出力としての交感神経系亢進や迷走神経系減弱がさらにこれらの反応を増強し心不全の悪化につながる枠組みが考えられる.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経機能の新しい臨床検査法 消化器系自律神経機能検査法 後藤 由夫Yoshio Goto1xSearch for articles by this author, , 長崎 明男Akio Nagasaki1xSearch for articles by this author1東北大学医学部第3内科1Third Department of Internal Medicine,Tohoku University School of Medicine 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205314 はじめに 神経系は外部からまた体内におこった刺激を中枢に伝え,これに対して中枢が興奮し,その興奮を身体の各部に伝える作川をもっている。末梢神経系の1つである自律神経系は,交感神経系と副交感神経系に区別され,主に内臓,分泌腺,血管などに分布して,その運動や分泌を調節している。両神経系は正常では均衡を保った相反(拮抗)する形で働いている。例えば,副交感神経系の興奮は平滑筋の収縮や消化液の分泌を促すのに対し,交感神経系は抑制的に働く。また消化管壁には内輪筋と外縦筋との間にAuerbach ptexus (アウエルバッハ神経叢)と粘膜下層にMeissner plexus (マイスネル神経叢)の2つの神経節細胞が存在し消化管の自律性に重要な役割を果たしている。 その消化器の3つの主な機能である分泌,吸収,運動の中で,分泌と運動は自律神経により強く調節されている。とくに運動機能は他機能に比べて異常が現われた場合,難治性の頑固な症状(例えば,食欲不振,悪心,嘔吐,嚥下困難,胸やけ,下痢,便秘,腹部膨満,ダンピング症状などの自律神経症状)を訴えることが多く,日常の臨床で,器質的な疾患との鑑別に苦濾することが少なくない。したがって,隈能的疾患を診断する検査法が重要となってくる。とくに自律神経症状をもつ消化器系疾患の診断の重要性は言うまでもない。しかし,現在,消化器系疾患にのみ特異的な自律神経機能検査法はなく,上述の自律紳経症状を参汚にして,生化学検査,レントゲン検査,内視鏡検査や超音波検査などにより,器質的疾患の存在を否定した上で,消化管機能検査を行ない,自律神経系との関連を検討しているのが現状と言える。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 循環器疾患における自律神経系の役割 星出 聡Satoshi Hoshide1xSearch for articles by this author, , 苅尾 七臣Kazuomi Kario1xSearch for articles by this author1自治医科大学循環器内科1Department of Cardiology, Jichi Medical School 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101909 はじめに  循環器疾患における自律神経の関与は古くから多くの報告があり,一般的には自律神経機能の低下,あるいは交感神経系の亢進が心血管イベントに関連するとされている.そのため,われわれは様々な介入を外来通院や入院治療で行うわけである.近年,ITの普及により,自宅にいながらインターネットを介して医療関係者へ身体情報を送信し,管理を行うというテレモニタリングが循環器疾患患者の管理で広がりつつある.テレモニタリングの定義は,インターネットあるいは電話回線を用いて,何かしらの身体情報を遠隔モニタリングすること自体を指し,これといった決まった身体情報の定義があるわけでない.  本稿では,循環器疾患のなかの心不全患者,高血圧患者のテレモニタリングを取り上げる.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集自律神経と平滑筋の再検討総説 自律神経節の生理と薬理 西 彰五郎Shohgoro Nishi1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部生理学教室第一講座 発行日/Published Date: 1975/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425903090 末梢自律神経節,ことに頸,胸部の交感神経節(SG)は,興奮性単シナプスモデルとして,古くから実験に供されてきたが,ここ20年あまりの研究による新知見は,節における伝達様式や機能の解釈にいくつかの変革をもたらした。 まず,SG細胞には興奮性のアセチルコリン(ACh)受容体にnicotinicとmuscarinicの2型があり29,109),さらに抑制性のアドレナリン(Adr)受容体も賦与されていることが明らかにされた29)。SGにおけるこの抑制系は複シナプス性で,Adr様物質(温血動物ではdopamine)を遊離する節内クロマフィン細胞に仲介されると説明され29),この仮説は形態学的および組織化学的実験によつても立証されつつある。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集神経温存胃切除術 早期胃癌に対する自律神経温存幽門側胃切除術 二宮 基樹Ninomiya Motoki1xSearch for articles by this author, 佐々木 寛1xSearch for articles by this author, 池田 義博1xSearch for articles by this author, 原野 雅生1xSearch for articles by this author, 青木 秀樹1xSearch for articles by this author, 高倉 範尚1xSearch for articles by this author1広島市立広島市民病院外科 発行日/Published Date: 2003/10/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%97%A9%E6%9C%9F%E8%83%83%E7%99%8C 腫瘍局在がMおよびL領域にある早期胃癌のうち幽門保存胃切除術の適応外の症例に対して,根治性を保ちつつ術後QOLの改善をめざして自律神経温存幽門側胃切除術を行っている.温存する自律神経は表層では迷走神経前幹から連続する肝枝であり,深層では迷走神経後幹から連続する腹腔枝と総肝動脈・脾動脈周囲神経叢,膵枝そして肝枝である.本術式は従来の術式と比べて術後胆石症発症頻度,体重回復,便通,残胃炎やダンピング症候群発症の頻度などの改善に有用であり,予防的郭清を必要とする早期胃癌症例に対して試みる価値がある術式と考えられる.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律神経機能検査法としての血清Dopamine-β-hydroxylase活性測定 岡田 文彦Fumihiko OKADA1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部精神医学教室1Department of Psychiatry & Neurology, Hokkaido University School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903839 はじめに 生体の示す自律神経系の機能状態を客観的にとらえる目的で,従来種々の自律神経機能検査法が提案され,臨床的に試みられてきた20,36)。しかし,いずれの方法も充分にその目的を達するものとはいえず,その理由として,一つには自律神経系が生体現象のあらゆる側面に複雑な関係を有しており,この系の機能状態を単純な方法で表現することがきわめて困難であること,もう一つは,薬物学的検査や寒冷血圧テストなどの場合には,血圧の上昇など最終的に出現する効果のみをとらえ判定するといった方法的に制約される問題があった。 ストレスが生体に負荷されると,自律神経系も他の生体機能と関連して,一連の反応を現わす。すなわち,交感および副交感神経中枢からの神経インパルスがそれぞれのefferentの系路を経て,節後線維末端にいたり,ここで,神経伝達物質を放出し,この伝達物質をreceptorがとらえ,その結果として,効果器がそれぞれの効果を生ずる。したがって,自律神経機能検査の際に放出されたこれらの神経伝達物質を,体液から容易に検出することができれば,自律神経機能をより的確にとらえることができると想定される。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経と心肺疾患?最新の知見 急性呼吸不全の病態?修飾因子としての自律神経 小池 加保児Kaoru Koike1xSearch for articles by this author, , 植田 信策Shinsaku Ueda1xSearch for articles by this author1宮城県立がんセンター呼吸器科1Miyagi Cancer Center, Pulmonary Division 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901177 はじめに 肺における自律神経には3種類の伝導路がある(図1).自律神経求心路,副交感神経遠心路,交感神経遠心路である.これらは,迷走神経,交感神経幹から肺神経叢などを経由し,気管・気管支壁,肺胞壁,肺脈管壁などに分布する.さらに,呼吸を調節する化学受容体は,大動脈,頸動脈にもあり,舌咽神経なども関与する.また,鼻腔からの三叉神経の関与も知られている. このように,呼吸器系は複雑な自律神経支配を受けており,さまざまな反応形態をとることとなる.さらに,急性呼吸不全では,呼吸器系のみならず,循環器系にも異常を来すのが通常である.中枢レベルでは,呼吸の異常による信号が循環中枢を刺激1)することも知られており,呼吸・循環双方が自律神経支配下になる.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経機能の新しい臨床検査法 循環器系自律神経機能の定量的分析法 田中 信行Nobuyuki Tanaka1xSearch for articles by this author, , 川平 和美Kazumi Kawahira1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部霧島分院1Kagoshima University Hospital Kirishima Branch 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205309 はじめに 心血管系は豊富な自律神経性支配をうけており,その機能の定量的測定も比較的容易であることから多くの自律神経機能検査の対象とされてきた。しかしわが国では真実とほぼ正反対の結果を与える,いわゆる「薬効学的検査法」が数十年にわたり用いられてきたという特異な状況があり,未知の自律神経機能を探る検査法は十分な理論的基盤と臨床的妥当性に立脚せねばならない。データの定量化の努力とともに,常に検査法の理論的芝基盤やその限界についての検討が重要である。
検査と技術 Print ISSN: 0301-2611 Online ISSN: 1882-1375 生体のメカニズム神経と神経調節機構・1 自律神経系 千田 光一1xSearch for articles by this author1日本大学医学部神経内科 発行日/Published Date: 1996/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1543902603 自律神経系の構造1.中枢性自律神経系 自律神経系は呼吸,血圧,発汗などのあらゆる生体現象の恒常性維持に関与するため,その解剖学的構造は極めて複雑である.しかし,自律神経系の特徴を把握するうえでその構造の概念を理解するには,詳細な解剖学的知識は必ずしも必要ではない. 自律神経系はその効果器,例えば肺や血管に呼吸のような.定のリズム,血圧のような・定の緊張(tone)を保つように常に出力している.こうしたリズムや緊張を作り出す中枢は,主に下部脳幹に存在する(図1).自律神経系の高次中枢は視床下部にあるが,呼吸を自分の意志である程度コントロールできたり,精神的に興奮すると血圧が上がったりするように,大脳皮質や大脳辺縁系とも密接な関連がある.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 短報 加齢に伴う自律神経機能の変化―心拍数変動による分析 三田 勝己Katsumi Mita14xSearch for articles by this author, , 赤滝 久美Kumi Akatati1xSearch for articles by this author, , 高橋 由美Yumi Takahashi2xSearch for articles by this author, , 押田 芳治Yoshiharu Oshida2xSearch for articles by this author, , 佐藤 祐造Yuzo Sato2xSearch for articles by this author, , 久野 弘明Hiroaki Kuno3xSearch for articles by this author, , 安林 幹翁Mikio Yasubayashi3xSearch for articles by this author, , 伊藤 正美Masami Ito34xSearch for articles by this author1愛知県心身障害者コロニー1Aichi Human Servirce Center2名古屋大学2Nagoya University3中部大学3Chubu University4理化学研究所バイオミメティックコントロール研究センター4Bio-Mimetic Control Reserarch Center, The Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN) 発行日/Published Date: 1997/11/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E6%8B%8D%E6%95%B0%E5%A4%89%E5%8B%95 はじめに  一般に,臥位から立位へ姿勢を変化させると,重力の影響によって胸腔内から大量の血液が下肢に移行する.その結果,静脈環流が減少し,一回拍出量,ひいては心拍出量の減少が起こり,血圧の低下を招く.血圧が一定レベルより低下すると十分な脳血流量を確保することが困難となる.血圧は心拍出量(一回拍出量×心拍数)と末梢血管抵抗によって決定される.  抗重力姿勢による血圧低下に対しては以下の調節機構3,12)が働く,すなわち,血圧が低下すると圧受容器の活動が抑制され,迷走神経のインパルスが減少する.そして,交感神経心臓枝および血管収縮線維のインパルスが増大する.この結果,心拍数が増加して一回拍出量の不足を補うとともに,血管が収縮して末梢血管抵抗を増大させる.これら一連の反応によって血圧は速やかに回復し,立位姿勢を継続することが可能となる.そして,こうした補償作用はその背後にある自律神経系によって調節される.  自律神経活動の無侵襲的な尺度として,心拍ごとの変動,いわゆる心拍数変動(Heart Rate Variability;HRV)が利用されている1,2,4,11,14),すなわち,HRVに含まれる0.15Hz以上の成分(高周波数成分)は呼吸周期と関連をもち,副交感神経の活動を反映する.一方,0.15Hz以下の成分(低周波数成分)は圧反射の活動と関連し,交感・副交感両神経が介在するといわれている.  一方,身体諸器官の機能が加齢に伴って低下することは周知のところである.このことは,血液循環を調節する自律神経系についても推察される.そこで,本研究では,HRVを手がかりに加齢に伴う自律神経機能の変化を分析することを目的とした.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脳卒中の機能障害 自律神経異常 伊藤 倫之Tomoyuki Ito1xSearch for articles by this author, , 美津島 隆Takashi Mitsushima2xSearch for articles by this author, , 中村 健Takeshi Nakamura3xSearch for articles by this author, , 田島 文博Fumihiro Tajima2xSearch for articles by this author1国立伊東重度障害者センター1Ito National Rehabilitation Center for Severly Disabled Persons2浜松医科大学リハビリテーション部2Department of Rehabilitation Medicine, Hamamatsu University School of Medicine3門司労災病院リハビリテーション部3Department of Rehabilitation, Moji Rosai Hospital 発行日/Published Date: 2001/12/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%A1%80%E5%9C%A7%E8%AA%BF%E7%AF%80 はじめに  体性感覚系や運動系と異なり,内臓神経系は,多彩な刺激に応じて内臓器官およびさまざまな腺の機能を調節し,内的環境を統御する.内臓神経系には感覚線維系(求心路)と運動線維系(遠心路)があり,生体の恒常性を保持するために必要なさまざまな反射作用を司る.遠心性内臓神経を,通常,自律神経系と呼んでいるが,本稿では便宜的に内臓神経系一般を自律神経系とする.  内臓性求心路は,脳神経を介して脳幹に直接入る経路と脊髄から脳幹に入る経路があり,ともに脳幹の網様体にシナプスを形成する.ここまでの経路だけが良く知られているため,テント上の病変が多い脳血管障害者においては自律神経障害は少ないように誤解されやすい.しかし,内臓性求心路は視床下部,視床,大脳基底核,大脳皮質などを含むテント上にまで上行し,遠心路も感情的な反応などは辺縁系によって惹起され下降する.  以上のように,脳血管障害者は,脳幹部病変を持つ者はもちろんのこと,テント上病変者も含め,自律神経系ネットワークのいずれかに影響をもたらすことは容易に想像がつく.臨床的にもRSD(reflex of sympathetic dystrophy)の一つである肩手症候群を代表として,多くの自律神経障害が知られている.  しかし,脳血管障害者における自律神経障害に関する研究は混沌とした状況にあり,肩手症候群ですら発症機序が不明である.また,自律神経といっても,あまりにも範囲が広く,とても総括することは困難である.  本稿は,自律神経のうち,主に臨床に密接に関連を持つ循環器系,特に交感神経系を中心に,われわれのデータや近年の報告を概略する.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律神経系の平滑筋支配様式について?とくに消化管について 鈴木 光Hikaru SUZUKI1xSearch for articles by this author, , 栗山 煕Hiroshi KURIYAMA1xSearch for articles by this author1九州大学歯学部生理学教室1Department of Physiology, Faculty of Dentistry, Kyushu University 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903828 T.いとぐち 自律神経末梢の興奮が平滑筋の収縮または弛緩をもたらすことは17世紀からすでに観察されている。しかし,ようやく近年になって先人の努力の結果,自律神経?筋興奮伝達機構が明らかになって来つつある。それでも体性神経?横紋筋興奮伝達機構と同一レベルで比較検討するには至っていない。それには自律神経末梢の研究者が少なかったせいもあるがそれよりも奏効器としての平滑筋の細胞下レベルの研究が困難であることに起因していると考えられる。その問題点を列挙してみよう。1)まず,細胞の直径が小さく(2?10μ),細胞膜性質が充分に知られていないし,単一細胞が独立した機能単位ではなくtight junctionによってまたはその他の方法で電気的に連絡した数多くの細胞群が一つの機能的単位(functional unit;functional bundle)を形成していることで平滑筋膜の電気的な分布が充分に理解されていなかったこともある。2)平滑筋細胞膜電位が各臓器により著しく異なっており,そのイオン濃度勾配がほぼ同様であることから膜電位発生に関与するイオン透過性および能動輸送によるイオン流および濃度勾配の変化が大きな要因をしめていることから薬物の効果が平滑筋組織によって著しく異なり,骨格筋よりも現象の解釈が複雑であること。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律神経伝達物質放出の機構?Exocytosis-Vesiculation Sequence仮説 長沢 純一郎Junichiro NAGASAWA1xSearch for articles by this author1山形大学医学部第一内科学教室1Department of Internal Medicine, Yamagata University School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903826 T.はじめに 電子顕微鏡技術の発達に伴い,自律神経をも含め神経終末部では,神経伝達物質がシナプス小胞(synaptic vesicle)と呼ばれる特殊な構造の中に貯えられていることが明らかとなった。Synaptic vesicleは神経細胞の細胞体で生成され,軸索輸送(axonal transport)によって終末部に運ばれて,ここに貯蔵される。 電気生理学の実験から,脱分極刺激が神経終末部に到達すると,synaptic vesicleから化学伝達物質が放出されると考えられる。分泌刺激の到達から,分泌物の放出にいたる一連の過程は,一般にstimulus-secretion cou-pling1,2)といわれ,膜イオン透過性の上昇によるCa infiuxの増加,あるいは細胞内の結合型Caの解離によって,遊離型のCaが増加することが原因となって,一連の複雑な放出メカニズムが始動されると考えられる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 負荷試験=方法と評価 自律神経機能 筒井 末春1xSearch for articles by this author1東邦大第2内科 発行日/Published Date: 1969/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402202671 個体の自律神経機能を負荷試験として試みる際は,一般に薬物を負荷する場合が多い.薬物以外には物理的・機械的刺激に対する反応をみる方法としてAschner眼球圧迫試験,Czermak-Hering頸動脈洞圧迫試験,Erben蹲鋸試験,寒冷昇圧試験,皮膚紋画症,Kestner皮膚毛細血管反応などがあり,また種々の電気生理学的方法も知られているが,これらについては成書にゆずる. 一方,体位変換時の血圧変化とともに血中のNEFA,カテコラミンの変動も,負荷試験による自律神経機能検査として応用されつつある.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集自律神経と平滑筋の再検討総説 平滑筋に対する自律神経支配 上原 康生Yasuo Uehara1xSearch for articles by this author1愛媛大学医学部解剖学第二講座 発行日/Published Date: 1975/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425903089 はじめに 平滑筋組織は,消化器,呼吸器,脈管,泌尿生殖器などの多くの器官に広範に分布しており,基本的な生体活動に重要な役割を果たしていることはいうまでもない。 しかしながら,骨格筋組織と比較してみた場合,平滑筋組織の基礎的研究は,かなり立ち遅れているという印象を受けるのが現状である。たとえば骨格筋においてほぼ確立されていると思われる筋収縮の機構にしても,平滑筋においては,やつとこの数年来でその糸口を見出した状態であり,とくにその神経支配については,交感神経および副交感神経の二重の神経支配は,抑制神経との関連,あるいはその未確定の伝達物質の存在などと相まつて複雑な様相を呈しており,多くの電気生理学的研究や薬理学的研究によつても,まだ見解の一致をみない問題が数多く残されている。とくにその機能を説明するに足る形態学的知見も充足されているとは思われない。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊損の自律神経機能 頸髄損傷者の自律神経異常と腹帯効果 浅山 滉Ko Asayama1xSearch for articles by this author1水俣市立湯之児病院リハビリテーションセンター1Yunoko-Byoin Rehabilitation Center, Minamata Municipal Hospital. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%B5%B7%E7%AB%8B%E6%80%A7%E4%BD%8E%E8%A1%80%E5%9C%A7 はじめに  起立歩行を行なう人間には重力に抗して生体の恒常性を保つためのいろいろの調節機構を有している.そのなかでいかなる体位でも脳への十分なる血液供給をする複雑な循環調節機構があり,その障害時にめまいから失神に至るまでの種々な程度の危険な症状が現われてくる.これを起立性低血圧(postural or orthostatic hypotension)と呼んでいる.これには既知の疾患の経過中に起こる症候性起立性低血圧(symptomatic or secondary orthostatic hypotension)と,特に明瞭な原因が明らかでない原発性起立性低血圧(idiopathic or primary orthosatic hypotension)がある.通常頸損と呼ばれる高位脊髄損傷者にみる起立性低血圧は前者に属し,ADL上,下位脊髄損傷者ときわめて異なる症状の一つである.  この低血圧「発作」は頸損者に終始つきまとうやっかいな現象で,陳旧性に至ってもしばしば見られるが,体位を水平にしさえすれば後遺症も残さずに元の状態に戻ってしまうことで余り心配もされなく,またそれを防ぐ簡単な方法で日常対処されている.この起立性低血圧症は第5またば第6胸髄神経節以上の損傷でみられるが,その節以下から分岐していて,大量の循環血液量を調節する役目を担っている内臓神経splanchnic nerveが切断されたためとされている1〜3).  そこで私共のセソターに入院中の主に陳旧性の完全頸損者を対象に,ごく日常の臨床検査手技を用いて,身近で起こっている自律神経失調症の諸変化,ことに起立性低血圧に関する諸検査を行ない,併せて臨床的見地から腹帯の効果について調べてみた.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経機能の新しい臨床検査法 心電図R-R間隔変動を用いた自律神経機能検査法 景山 茂Shigeru Kageyama1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学第3内科1The 3rd Department of Internal Medicine,The Jikei University School of Medicine 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205313 はじめに 私たちの心拍動は洞結節の自動能と,これを支配している交感,副交感の両神経系により規定されており,一般には洞調律は規期正しい拍動であると考えられている。しかし,日常の診療で経験するように,小児の心電図では一見してわかるほどR-R間隔は揺らいでいる。成人においてもミリ秒のオーダーで分析すると洞調律のR-R間隔に揺らぎが認められる。この一見簡単な現象が実は自律神経機能検査法として利用できることに気付いたのは,1973年英国のWheeler&Watkins1)が,糖尿病性自律神経障害を有するものではR-R間隔の変動が滅少することを報告して以来である。すなわち,R-R間隔の変動は硫酸アトロピンにより迷走神経を遮断すると消失するので,この変動の度合は迷走神経の活動を反映しているというものである。 過去の文献をひもとくと,古くは1925年米国のBrad?bury&Eggleston2)が,3例の起立性低血圧(Shy?Drager症候群)で脈拍の揺らぎが消失していることをすでに記載している。当時は心電図が普及する以前であったため,この実に正確な観察も自律神経機能検査法として応用されるには至らなかったようである。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 急性汎自律神経異常症 安東 由喜雄1xSearch for articles by this author, 内野 誠2xSearch for articles by this author1熊本大学医学部臨床検査医学2熊本大学医学部神経内科 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%80%A5%E6%80%A7%E6%B1%8E%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%95%B0%E5%B8%B8%E7%97%87 Question & Answer  Q:急性汎自律神経異常症の主症状は?  A:起立性低血圧,排尿障害,発汗障害,消化器症状など.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 自律神経の構造と機能 佐藤 昭夫1xSearch for articles by this author1人間総合科学大学人間科学部 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BA%A4%E6%84%9F%E7%A5%9E%E7%B5%8C Question & Answer  Q:自律神経系は末梢神経系ですか?  A:遠心性神経と求心性神経よりなる末梢自律神経系と,その働きを調節する中枢神経系がある.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな いわゆる自律神経失調症 中野 弘一1xSearch for articles by this author, 羽仁 真奈実2xSearch for articles by this author, 松崎 淳人3xSearch for articles by this author, 鈴木 智4xSearch for articles by this author, 益子 雅笛5xSearch for articles by this author, 林 果林6xSearch for articles by this author1東邦大学大森病院心療内科2国際親善病院心療内科3府中恵仁会病院心療内科4北総白井病院内科5横浜相原病院心療内科6東邦大学医学部心身医学 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%B8%8D%E5%AE%9A%E6%84%81%E8%A8%B4 Question & Answer  Q:自律神経失調症で鑑別すべき身体疾患は?  A:甲状腺疾患,自己免疫疾患,起立性調節障害,脊髄小脳変性症,脳血管障害後遺症など.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 自律神経機能検査 田村 直俊1xSearch for articles by this author, 島津 邦男2xSearch for articles by this author1埼玉医科大学短期大学2埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Valsalva%E8%A9%A6%E9%A8%93 Question & Answer  Q:臨床実地で自律神経機能を評価する時,minimum requirementとなる検査は?  A:血行力学的検査と発汗機能検査.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 臨床家の薬理学・4 IV.自律神経薬 今井 昭一1xSearch for articles by this author1新大薬理学 発行日/Published Date: 1972/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402204065 自律神経薬の作用機序 自律神経系に作用する薬物は,神経系のどこに作用してもよいわけであるが,実際上作用点として問題となるのは,興奮の伝達が下に記すような物質によって化学的に行なわれている神経と神経との接合部,あるいは神経と効果器官との接合部である.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 急性胃潰瘍が心臓自律神経に及ぼす影響?心拍変動解析を用いた検討 大塚 健Ken Ohtsuka12xSearch for articles by this author, , 西村 眞人Masato Nishimura1xSearch for articles by this author, , 井上 弘史Hiroshi Inoue1xSearch for articles by this author, , 木村 哲也Tetsuya Kimura1xSearch for articles by this author, , 小森 敏明Toshiaki Komori1xSearch for articles by this author, , 棚橋 俊仁Toshihito Tanahashi2xSearch for articles by this author, , 澤井 直樹Naoki Sawai2xSearch for articles by this author, , 中島 誠Makoto Nakajima2xSearch for articles by this author, , 野田 昌夫Masao Noda2xSearch for articles by this author, , 辰巳 嘉英Yoshihide Tatsumi2xSearch for articles by this author, , 松浦 史良Shirou Matsuura3xSearch for articles by this author, , 金綱 隆弘Takahiro Kanatsuna3xSearch for articles by this author, , 児玉 正Tadashi Kodame2xSearch for articles by this author, , 加嶋 敬Kei Kashima2xSearch for articles by this author, , 吉村 學Manabu Yoshimura1xSearch for articles by this author1京都府立医科大学臨床検査医学1Department of Clinical Laboratory and Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine2京都府立医科大学第三内科2Third Department of Internal Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine3西陣病院3Nishijin Hospital 発行日/Published Date: 1997/3/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E6%8B%8D%E5%A4%89%E5%8B%95 急性胃潰瘍が心臓自律神経機能に及ぼす影響を評価する目的で,24時間Holter心電図法を用いて心拍変動解析を行い検討した.急性潰瘍のモデルとして胃腫瘍性病変に対する内視鏡的治療の後に形成される人工的な潰瘍8例を対象とし,内視鏡的治療前,治療直後(活動期の胃潰瘍が存在している時期),その1週間後の計3回24時間Holter心電図検査を施行した.時系列解析においては洞周期RR間隔の標準偏差(SDNN)を心臓自律神経機能の指標とし,スペクトル解析においては高周波成分(HF)を心臓迷走神経機能,低周波/高周波成分比(L/H)を交感神経機能の指標として用いた.結果は胃潰瘍形成後にSDNNの有意な低下を認めた.またHF,L/Hは有意な変化を認めなかった.急性胃潰瘍は心臓自律神経機能に影響を及ぼし,交感神経機能を亢進させる可能性が示唆された.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 VII 神経1.日常みられる神経系愁訴の治療と生活指導 自律神経失調症 筒井 末春1xSearch for articles by this author1東邦大第2内科 発行日/Published Date: 1973/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1402205115 自律神経失調症は一般に主症状が自律神経症状であって,精神症状の出現はあっても主症状の発現に直接関与が考えにくく,これらの愁訴に見合う他覚的検査で所見の欠如があると,比較的安易に診断されているが,充分な除外をしないと他の身体疾患や精神疾患と誤ることもあり,さらに積極的に自律神経失調の存在を機能検査で確かめることも大切である. このように注意して他疾患を見落とすことのないように慎重な配慮を加えても,全て同一の要因で発生しているというよりは,いくつかの病像が混在して本症が発症していると考えるのが妥当である.
臨床整形外科 Print ISSN: 0557-0433 Online ISSN: 1882-1286 検査法 自律神経機能検査法 筒井 末春Sueharu TSUTSUI1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部第2内科学教室 発行日/Published Date: 1972/10/25 https://doi.org/10.11477/mf.1408904754 はじめに 自律神経機能検査法は従来より各種考案されているが,今日でも単一な検査法のみで複雑な個体の自律神経機能を正確に把握することは困難で,いくつかの検査法を組合わせて臨床的に自律神経緊張状態を把握する方向にある. 今回は従来より行なわれている各種自律神経機能検査法を一通り紹介し,そのうちで近年比較的普及しつつある興味ある二,三の検査につき,私どもの研究成績をおりまぜながら具体的な実施方法を解説してみることにする.
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 1ページ講座生理学的診断・11 自律神経機能検査 山田 裕12xSearch for articles by this author1横浜市立大学第2内科2山田医院 発行日/Published Date: 1994/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551104134 自律神経機能検査には生理学的検査,薬理学的検査,生化学的検査,病理学的検査それに画像検査があるが,今回は生理学的検査および薬理学的検査のうち代表的なものを取り上げていることとする.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 解説 心臓の自律神経機能 二宮 石雄Ishio Ninomiya1xSearch for articles by this author1国立循環器病センター研究所1National Cardiovascular Center 発行日/Published Date: 1987/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404205159 はじめに 日常生活での心(臓)機能は,安静,姿勢変換,運動,摂食,感情,睡眠などによって絶えず変動している。このような日常生活時にみられる心機能の変動に自律神経系が深く関与していることは明らかであったが,しかしその関与の程度や時間経過,関与している自律神経の種類(交感と迷走神経),制御機構の動作特性や様式についてはよく知られておらず残された問題は多い。 従来,心臓の自律神経機能1,2)は@自律神経の切断(除神経,心臓移植),A薬剤による神経信号の伝導の遮断(神経節ブロック,局所麻酔薬局注)および効果の遮断(βブロッカー,γブロッカー)時にみられる脱落現象から逆推定するか,B自律神経を電気刺激し,これに対する応答の解析によって研究された。しかし,最も望ましいのは心臓を調節している交感神経と迷走神経の活動を直接記録分析し,その機能を解析することである。 最近,著者らは,無麻酔ネコの日常生活時の心臓神経信号を記録し3?5),心機能、時に心拍数の神経制御について調べている。これらと麻酔下で得られたデータをもとに心臓の自律神経機能について述べてみたい。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床産婦人科内科?治療のポイント更年期,老年期 23.自律神経失調症 鈴木 智Satoru Suzuki1xSearch for articles by this author, , 中野 弘一Koichi Nakano1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部心身医学 発行日/Published Date: 1991/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900558 自律神経失調症は器質的疾患はなく訴えの強い患者の暫定的診断名として用いられており,マネージメントの1通過点という意味を持っている。本稿では自律神経失調症の概念をふまえ,治療のポイントを中心に概説する。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律神経節におけるシナプス伝達機構?とくに交感神経節の緩徐シナプス電位について 小林 春雄Haruo KOBAYASHI1xSearch for articles by this author1東京医科大学第一生理学教室1Department of Physiology, Tokyo Medical College 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903827 T.はじめに 自律神経系の特徴の一つとして,中枢から末梢の支配器管に至る遠心性経路の中途で必ず1個所のシナプスを持ち,そこでニューロンを交代することがあげられる54)。このシナプスの存在する個所がすなわち神経節(Ganglion)と呼ばれる。ここを境として末梢自律神経系はいわゆる節前神経(Preganglionic nerve)と節後神経(Postganglionic nerve)とに分けられるが,神経節とは要するに節後神経の細胞体の集まりを中心とする機能的単位にほかならない。今日考えると,ここにシナプスの存在することには特別の意味があり,それはここを通過する信号(Signal)がこのレベルで必要なModulation(促進的または抑制的)を受ける可能性のあることであって,この意味で神経節は単なる信号の中継所(Relay station)および分配所(Distribution station)というだけにとどまらない33)。事実,神経節におけるシナプスのStructural arrangementも,当初考えられたほど簡単でないことが近年わかって来た。中でも最も重要なのは"SIF-cell"と呼ばれるAdrenergic interneuronの発見とその機能の意味づけであろう39)。
助産婦雑誌 Print ISSN: 0047-1836 Online ISSN: 2188-6180 対症看護講座 自律神経失調症 山木 皓一1xSearch for articles by this author1東京大学医学部 発行日/Published Date: 1966/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1611203287 I.はじめに 妊娠中は多種多様の精神神経症状が種々の程度に見られるもので,これについては,本誌7月号の本講座にすでに詳しく述べられている.自律神経失調症では精神神経症状が重要な症状であり,これについてはすでに説明されているので,内容が重複する点も多いが,なるべく異なった観点から概括的に説明したい.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 基礎医学 心臓と自律神経 後藤 昌義1xSearch for articles by this author1九大・生理 発行日/Published Date: 1966/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402201598 心筋の自律神経支配は部位によつて大差があり,かつ各部位は調律,刺激伝導,収縮,房室遅延など特異な機能を分担する。また心臓は一応独立しながら体内の要求に即応して作動する。ゆえに体内情報をもたらすfeed?back systemとこれが心臓各部の異つた機能にいかに適切に作用するかが問題になろう。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 各臓器間を介した自律神経ネットワーク―循環器疾患における役割 宇野 健司Kenji Uno1xSearch for articles by this author, , 片桐 秀樹Hideki Katagiri2xSearch for articles by this author1東北大学大学院医学系研究科分子代謝病態学分野1Division of Molecular Metabolism and Diabetes, Tohoku University Graduate School of Medicine2東北大学大学院医学系研究科代謝疾患学分野2Department of Metabolic Diseases, Tohoku University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101911 はじめに  昨今,メタボリックシンドロームの病態を呈する患者が世界的に急増し,社会問題となっている.その病態は多様な因子に基づき形成されており,発症基盤につながるメカニズムを解明することが必要である.  生体内におけるホメオスターシスの維持を考える際に,各々の臓器が調和を保ちながら相互に機能する臓器間連関が提唱されてきた.そのなかで,自律神経系を介した臓器間ネットワークにより,脳を中心として様々な代謝が調節されることが明らかになりつつあり,その意義と役割が関心を集めている.  本稿ではまず,エネルギー代謝の調節という側面から,各々の臓器から発せられる神経系シグナルの多様な役割を概説する.次に,肝臓からの神経シグナルが肥満に伴う高血圧形成に寄与するとのわれわれの新しい知見を踏まえながら,神経ネットワークと循環器疾患との関連について考えを進めていきたい.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊髄損傷 脊損者の自律神経障害―起立性低血圧と自律神経過緊張反射 岩坪 暎二Eiji Iwatsubo1xSearch for articles by this author, , 小嶺 信一郎Shinichiro Komine1xSearch for articles by this author, , 山下 博志Hiroshi Yamashita1xSearch for articles by this author1労働福祉事業団総合せき損センター泌尿器科1Department of Urology, Spinal Injuries Center, Iizuka. 発行日/Published Date: 1983/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%B5%B7%E7%AB%8B%E6%80%A7%E4%BD%8E%E8%A1%80%E5%9C%A7 はじめに  自律神経系には相異なる性格をもつ交感神経と副交感神経がある.これらは,感覚器,呼吸器,循環器,消化器,泌尿器,生殖器,皮膚および血管等の平滑筋に分布し,無意識下の反射機構を介して生体の恒常性維持に重要な役割を果している.その中枢は視床下部,脳幹部にあって,より上位の中枢と,脊髄レベルに存在する反射中枢との間に複雑な統合調節機能を営んでいる.  脊損者においては,自律神経系の障害は内臓諸器官の機能異常を起こすので,生命の予後にかかわる重大な意味をもつ.今回は,血管系の異常,とくに起立性低血圧,および自律神経過緊張反射について自験例を交え論述する.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集神経系と老化 老化と自律神経 国本 雅也Masanari KUNIMOTO1xSearch for articles by this author1横浜労災病院神経内科1Department of Neurology, Yokohama Rosai Hospital 発行日/Published Date: 1998/10/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%AD%8B%E4%BA%A4%E6%84%9F%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%B4%BB%E5%8B%95 自律神経のうち主に機能的側面の加齢による変化を概説した。心拍数や心電図R-R間隔の年齢的変化は,心臓迷走神経の機能が加齢により低下することを示している。一方交感神経に関しては四肢筋肉内へ行く血管支配性の節後神経活動がマイクロニューログラフィーにより観察される。この安静時における活動は年齢とともに増加し,これは血中ノルエピネフリン値が加齢とともに増加していくことと対応している。年齢が高くなるほど活動性が増すというこの一見奇異に感じられる現象も,自律神経というものが危機的状況を切り抜ける調節系でもあることを考えると,日頃からかなり高い活動を維持しているがために,いざというときにもはやそれ以上の活動亢進を起こせないという意味でその予備力ないし反応力の低下と位置づけることが可能である。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 特集出血と止血U.各論3.特殊疾患 d.自律神経と出血 長谷川 高敏1xSearch for articles by this author1大阪大学 発行日/Published Date: 1961/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202661 I. 緒言 視床,脳脚,灰白隆起,頸髄などを破壊または焼灼して自律神経中枢を操作すると胃に瀰漫性出血の起ることが既に19世紀の中頃Schiff,Brown?Sequard.Epistein等により報告されている。又1911年Ricker1)は,刺激の種類を問わず自律神経の強刺激が滲透性の大出血を起すことを記述している。しかし,この種の出血について一般の注目を喚起したのはReilly2),Laborit3)などのフランス学派による比較的近年の業績である。これは自律神経刺激の強大な場合所謂自律神経擾乱に基く内部環境変動の結果起される。この際先ず細動脈の収縮痙攣に端を発して毛細血管の貧血,酸素欠乏から血管壁の抵抗減弱,透過性亢進が起り,出血は透過性亢進による血球漏出として現れる。わが耳鼻咽喉科領域に於ては鈴木・飯田・深沢5),井上6),斎藤7)氏等が動物実験に於て口蓋,口唇,頬部に注入したクロトン油に基因するショックにより自律神経過剰刺激のもとに出血の起ることを観察している。 この出血は要するに自律神経過剰刺激による血管機能障害に基因した疾患の一症候であるが,夙にEduard M?ller4)は,この種疾患に注目してAngioneuroseと名づけその臨床的観察を行つている。このAngioneuroseに対しては7%重曹水静注の有効なことを私共は屡々報告し,特発性鼻出血のようなこの種出血に用うべきことを述べた。ここに従来観察したこの種出血に関する実験と臨床的経験を纒めて記し,御参考に資したい。
脊椎脊髄ジャーナル Print ISSN: 0914-4412 特集頸椎症の特殊な症候学 頸椎症と自律神経障害 朝比奈 正人Masato ASAHINA1xSearch for articles by this author1神経内科津田沼1Neurology Clinic Tsudanuma 発行日/Published Date: 2017/2/25 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%9A%9C%E5%AE%B3%EF%BC%88autonomic+Dysfunction%EF%BC%89 はじめに  胸髄には交感神経節前神経,仙髄には副交感神経節前神経(脊髄中枢)が存在し,これらの神経に連絡する経路は頸髄を下行するため,頸髄病変によりこれら下行路が障害されると自律神経障害を呈する.自律神経症候が最も注目される脊髄疾患は脊髄損傷であろう.脊髄損傷の急性期には,血圧低下(脊髄神経原性ショック),尿閉などの排尿障害,便秘・便失禁などの直腸障害,発汗減少などを呈する.また,慢性期にみられるautonomic dysreflexia(膀胱刺激や内臓刺激,体性刺激により高血圧,頭痛,発汗,徐脈などが誘発される発作性の異常)は,脊髄損傷患者のリハビリテーションや介護を行ううえで大きな問題となる.一方,頸椎症は日常臨床で遭遇することの多い疾患であり,脊髄神経根あるいは脊髄の障害により多彩な症候を呈する.頸椎症性脊髄症は自律神経脊髄下行路の障害により自律神経症候を呈するが,関心は低く,研究も少ないのが現状である.本稿では,臨床において脊椎症性脊髄症における自律神経症候に焦点をあて概説する.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集消化管機能温存を考えた外科手術最前線〔癌手術における機能温存および機能再建術―直腸癌〕 直腸癌に対する自律神経温存手術 上野 秀樹Hideki Ueno1xSearch for articles by this author, 望月 英隆1xSearch for articles by this author, 橋口 陽二郎1xSearch for articles by this author, 石黒 めぐみ1xSearch for articles by this author1防衛医科大学校外科学第1講座 発行日/Published Date: 2005/12/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9B%B4%E8%85%B8%E7%99%8C 要旨:癌手術において機能温存手術が重視される近年,直腸癌に対しては自律神経温存手術が広く行われるようになっている.しかしながら,神経温存手技には施設ごとに少なからず差異が存在するのが現状である.本術式を行ううえでは,自律神経の解剖の熟知と,術者による視野展開が重要である.本稿では教室で行っている自律神経温存手技を中心にその要点を解説した.適応に関しては,本術式が,温存された自律神経周囲や郭清が不十分となる一部の側方領域に癌が遺残する危険性をはらんだものであることを認識し,慎重に決定する必要があると考えている.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 特集神経系疾患と臨床検査V.神経生理3.その他の臨床神経生理検査 2)自律神経機能検査 国本 雅也Masanari KUNIMOTO1xSearch for articles by this author1横浜労災病院神経内科 発行日/Published Date: 1997/10/30 https://doi.org/10.11477/mf.1542903516 検査施行上の注意 一言で自律神経機能検査と言ってもその中には瞳孔,心循環器系,発汗,排尿機能などさまざまな機能と器官にまたがる検査法が含まれている.現在問題になっているのは各種の検査法がどれだけ自律神経そのものの活動を反映しているかという点である.昭和20年代から30年代にかけて盛んに用いられたエピネフリン(E)などの薬物静注試験は効果器の反応性をみるもので,ときには交感神経機能が低下しているがゆえに効果器の反応性が高まっており(脱神経性過敏),外因性のカテコラミンなどに過大な反応を示すことがある.そのため,評価判定がまったく正反対のものになってしまうことがあった.現在これらの薬物静注試験は用いられていないが,その後代わって登場したノルエピネフリン(NE)静注試験にも批判がある.それは自律神経系には多くの緩衝系が存在し,脱神経性過敏を示す場合にもその過大な反応を抑える系が作動してくることである.その顕著な例は圧反射系である.脱神経性過敏により外因性NEに対して過大な血圧上昇が起こり得る場合でも,それを圧受容体が感知して交感神経トーヌスを緩めれば圧上昇はさほどではなくなる.したがって,最終的な血圧変化は脱神経による血管過敏性のみによるのではなく,圧受容体の機能保持の程度も反映され,その解釈は単純には行えないことになる.こうしたことから自律神経機能検査はまた新たな再構築の時期を迎えていると言われる1).したがって,今回はその中でも比較的評価が定まっているものと最近のトピックを取り上げる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題神経疾患common diseaseの診かた―内科医のためのminimum requirementよく遭遇する神経疾患/見逃したくない神経疾患 自律神経障害の診かた 山元 敏正1xSearch for articles by this author, 荒木 信夫1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 2011/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402105318 ポイント ★自律神経症候は視診のみではわかりにくいことが多く,病歴の聴取が大事である. ★起立性低血圧が疑われれば,ベッドサイドで臥位と立位の血圧を測定し,その有無を確認する. ★Parkinson病と多系統萎縮症では,自律神経障害の責任病巣に差があるため,自律神経症候にも違いがある. ★自律神経不全症で喘鳴を認める場合には,原因として声門開大不全があり,突然死する可能性があるため,専門医への受診を勧める.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 講座合併症の障害学(3) 脊髄損傷における合併症―その2:自律神経障害 浅山 滉Ko Asayama1xSearch for articles by this author1産業医科大学リハビリテーション医学教室1Dept. of Rehabilitation Medicine Univ. of Occupational & Environmental Health. 発行日/Published Date: 1984/9/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%90%8D%E5%82%B7 はじめに  すべての動物が生きている陰には意志に左右されない神経系統によって完全に制御されている.高等動物になるに従い,感覚・運動器官の発達が伴って動物としての行動が具現化されていく.  その極点にあるヒトではあたかも自分の意志で手足を自由に操作できると思われる程に錐体路を中心とした随意運動神経系の発達をみているが,この運動ですら,体温調節,血液循環調節などに見られるように自律神経系の陰のサポートがあって初めて成り立っている.  脊髄が損傷を受けると損傷レベルより末梢の脊髄神経全体は中枢と隔離されてしまい,中枢への情報の伝達も,中枢からの制御も受けなくなる(isolated spinal segment).この遊離された部位の脊髄神経によって支配を受けていた器官,組織は一見,壊滅的打撃を受けるようになる.すなわち,運動神経支配筋は廃用性萎縮に陥り,感覚神経麻痺に起因した様々な障害(disability:褥創を作り易いとか,外傷への対応が困難など)がみられるのみならず,膀胱直腸障害を主とする自律神経機能異常はその個体の生命を直接的に脅かす原因となる.  これらの障害はたとえ軽度であっても,動物としての全体的機能が果たし得なくなり,死滅するに至る.自然界では脊髄損傷動物の存在は長期的にあり得ない.  ヒトの脊髄損傷の場合でも,つい20〜30年前までは生命予後は極めて悪く,完全頸髄損傷の長期生存例はほとんどみなかったと考えられる程に生命に直結する合併症が多い疾患である.この主原因には@膀胱直腸障害による尿路機能荒廃→尿毒症の関連,A皮膚感覚喪失・局所活性(修復力)の低下などによって生じる褥創の増悪→血漿蛋白低下,感染防御能力低下(敗血症)の関連が考えられ,B上位脊髄損傷にみられる呼吸機能の障害では,上気道感染,気道閉塞などである.  しかし,ADL上では血管運動神経の麻痺によって,容易に起立性低血圧→失神や自律神経経過緊張反射による著明な高血圧「発作」などがあり,これらは脊損者自身を狼狽させる.  体温調節中枢の制御を受けない部位が大きいと,夏季のうつ熱や寒冷時の産熱障害などのdisabilityとなる.これらは上述3項目程に直接的に生命を脅かすまでに至らないとはいえ,また,予知予防することができる面があるとはいえ,脊髄損傷者に重くのしかかっている自律神経異常であり,終生続くdisabilityである.  しかし,自律神経が中枢から遊離されたら文字通りに自律神経自身でその支配器官を制御し出すようになる.それがいかに不完全で,勝手に働き出す要素があるとはいえ,生き物は本質的には自律神経に依存している.脊髄損傷になっても食事をしたら胃腸は食物を消化吸収し,排泄するという能力を有している.しかし,脊髄損傷ではその損傷レベルが高位になるに従って,homeostasis機能が損われている.自律神経の各種の機能の連携プレーがうまくゆかないために,過度な反射反応を見たり,逆に反応の誘発が生じなかったりする.  この自律神経支配の不安定さを十分理解することで,脊髄損傷者の有する様々なdisabilityに対応(予見,予防対策)できると思われる.その他に,動かなかったことに起因する2次性の廃用症候群にみられる様々のdisabilityが生じてくる.これらの点は脊髄損傷者を管理する立場の人々だけでなしに,損傷者自身も理解を深めておかねばならず,これにより,障害者の社会活動がより安定したものとなろう.  脊髄損傷の急性期(spinal shock期)と慢性期では種種の様相が一変するので,ここでは慢性期脊髄損傷者の自律神経障害の主なものについて概説と予防対策への関連について略記する.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 解説 スポーツ選手の自律神経機能 申 健洙Kunsoo Shin1xSearch for articles by this author, , 大西 祥平Shohei Onishi2xSearch for articles by this author1慶應義塾大学理工学部1Department of Biomedical Engineering,Faculty of Science & Technology, Keio University2慶應義塾大学スポーツ医学研究センター2Sports Medicine Research Center, Keio University 発行日/Published Date: 1995/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901066 はじめに 運動時には,活動筋では酸素や栄養物の需要が急激に増し,また代謝産物の速やかな除去が必要となる.これらの要求に対して,心血管系の反応としては心拍出量を増し各臓器への血流の再配分が起こる.そのような心血管系の反応は心臓をはじめとする各臓器と骨格筋に分布している自律神経系の調節,すなわち交感神経活動の亢進と迷走神経緊張の解放により身体内部の恒常性を保つための合目的なものである. マラソン,クロスカントリースキーなどの持久性運動を行っているスポーツ選手では遠心性左室肥大を特徴とした心臓の形態変化,骨格筋での毛細血管の増加や代謝酵素活性の増大などに加えて,心血管反応の主な調節機構である自律神経系の機能も変化する.それは運動時における効率の向上につながる1).トレーニングが心血管系に及ぼす顕著な変化として,安静時の徐脈と亜最大運動負荷時における心拍数の低下がある2,3). 心血管系についての自律神経機能の評価は血中アセチルコリン濃度4)やカテコールアミン濃度5?10),radio-ligand結合法によるβ?受容体密度の測定10,11),microneurographicによる筋交感神経活動の直接的記録12)とともに,肉体的・精神的ストレス時や自律神経遮断時の心拍13,17),血圧18?21),末梢血管抵抗22,23)などを指標としている.心拍や血圧は循環系の動的平衡を保つために日常生活時の安静,睡眠,各種行動や情動などの環境変化に対して絶えず変動しており,このような変動には自律神経系の調節が深く関与する.換言すれば,自律神経系の活動や機能に関する有用な情報を提供する24?26).特に,心拍変動は,様々な環境変化に対する非侵襲的な自律神経評価法として広く用いられている.心拍変動の分析方法にはRR間隔または心拍の時系列データの平均,標準偏差,変動係数などの時間領域パラメータがある27).しかし,この時間領域パラメータでは,副交感神経活動と交感神経活動との区別ができない.自律神経系の活動は周期的に行われていることから,交感神経活動と副交感神経活動の分離を考慮に入れた心拍変動のパワースペクトル解析による評価が最近盛んに行われるようになった18,29,30). 本稿では,スポーツ選手特有の自律神経機能について上述した方法により得られた知見に,われわれの成績を加えて解説してみたい.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集冠不全 冠不全と自律神経 村尾 覚Satoru Murao1xSearch for articles by this author1東京大学医学部第2内科12nd Dept. of Int. Med., Faculty of Med., Univ. of Tokyo 発行日/Published Date: 1976/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404202958 「冠不全」という用語は昔から人によって色々な意味に用いられて来て,誤解を招くおそれもある1)ので,ここでは狭心症,心筋アノキシア,ST・T変化などのより直接的表現を用いることにしたい。 狭心症と自律神経との関係には,(1)心筋アノキシアを心臓痛と感ずる求心性心臓神経の役割と,(2)冠循環に及ぼす遠心性自律神経の役割,の二面があるが,前者については内田2)およびLinden3)の最近の総説に譲り,ここでは後者特に交感神経との関係について,実験的な問題を中心について述べる。この問題についての臨床的な面は筆者の別著4)を参照されたい。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集イオンチャネルとレセプター―生理と病態 自律神経節細胞における受容体と疾患 赤須 崇Takashi AKASU1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部生理学第二講座1Department of Physiology, Kurume University School of Medicine 発行日/Published Date: 1998/4/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80 生体は交感神経と副交感神経という二つの主な自律神経系によって相反的に支配され,支配臓器によっては体性神経系と協調しながら自律的に調節される。自律神経節では交感神経と副交感神経との間で広く情報処理やintegrationが行われており,従来から言われているような効果器に対する交感,副交感神経系の単純な相反支配といった概念を越えた調節機能を考える必要がある。さらに今日では,自律神経節内でペプチド性神経やプリン性神経,モノアミン性神経によるシナプス伝達が行われ,コリン性伝達も他の伝達物質によってシナプス前性,後性に調節を受けることもわかってきた。また神経節内には伝達物質とその受容体,さらにサブタイプも多く見つかっている。本稿では自律神経節におけるシナプス伝達とこれに寄与する受容体を紹介し,自律神経系疾患におけるこれらの受容体の役割について述べる。
看護教育 Print ISSN: 0047-1895 Online ISSN: 1882-1391 連載生体と「流れ」・4 自律神経系の流れ 豊島 裕子1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学生理学講座第2 宇宙航空医学研究室 発行日/Published Date: 2006/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1663100203 「行く川の流れは絶えずして,しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは,かつ消えかつ結びて,久しく止まる事なし」  鴨長明,方丈記の冒頭の部分です。  自律神経系における流れは,まさに川の流れのようで,情報は常に変化し流れていますが,河原に立って眺める川がいつも変わらないように,生体もいつも一定の状態に保たれています。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 鏡下耳語 自律神経機能と臨床 山崎 春三xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1972/1/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492207739 肺結核症は経過,時期病状は自律神経機能がこれをよく表現するので他の種々疾病の臨床の理解に便ゆえこれを代表例として記述する。 先,本症の診断経過予後判定法として筆者創案の〔皮膚導聴音検査(HLと略記)法〕を記す。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経機能の新しい臨床検査法 メディカル・サーモグラフィによる自律神経機能の検査と研究への応用 花籠 良一Ryoichi Hanakago1xSearch for articles by this author1東京都立神経病院神経内科1Department of Neurology, Tokyo Metropolitan Neurological Hospital 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205315 医学的検査のうちで体温測定は,もっとも基礎的で歴史が古く,普遍的なものである。しかしいろいろの環境下での体温調節機構などをめぐる諸問題は方法論の開発も含めて未だ課題が尽きることはない。1960年代頃から,メディカル・エレクトロニクスの発達により熱電装置や,放射温度計による体温測定が考案されてきた。しかしこれらの方法は何れも人体のある一部の温度しか測定できず,生体情報としては"点"測定であって研究または臨床的高度の要求には不完全をまぬがれ得なかった。ところが最近1970年代に至り,赤外放射温度計の装置によって人体(物体)表面のheat mapが静的,動的に得られるに至り,この分野における大きな変革がなされるに至った。この装置と原理の概略1)は次のごとくである。温度が絶対零度(?237℃)以上あれば,どんな物質でも自ら,そのスペクトルは0.75μmから約1000μmの中間で,即ち可視光線とマイクロ波の間にある。物休が自然に放射しているこの赤外線を直接物体に接することなくスキャンニングして,その強度を検出し,温度測定に変換したのがサーモグラフィである。この原理と装置は広く航空宇宙科学から工業分野,そして医学の分野で応用されるに至った。1970年にAmerican Ther?mographic Society (ATS)がアメリカ心臓学会と同じ場所で小さく催されて以来,ヨーロッパでも1974年に第1回の会合があり,日本医用サーモグラフィ研究会も1975年には策7回で,1976年は国際学会の形式で開催された。現在の段階ではこの装置は内外数杜でそれぞれの特長を持って発売されている。本装置はルーチンの医療機材というよりはむしろ一部の研究分野,とくに自律神経研究者で活川されている現状にある。しかし科学技術の進歩は急速であり,画像処理の手法が組込まれ,いわゆるマイクロコンピューターの発達は,一層メディカル・サーモグラフィ法を改良進展の方向にむけている。本装置は昭和56年7月より,医療上法的に健康保険の採用が認められ,現在国内に300台前後設置されているものと推定される。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 膀胱から発する自律神経反射 宍戸 仙太郎Sentaro Shishito1xSearch for articles by this author, , 今林 健一Kenichi Imabayashi1xSearch for articles by this author1東北大学医学部泌尿器科学1Dept. of Urology, Tohoku Univ. School of Med. 発行日/Published Date: 1975/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404202797 膀胱に関する解剖生理学的な観察は古くはLeonardoda Vinci (1452?1519)の頃から始まるが,近代医学的な業績はSherrington1)の報告が最初である。その後Elliott2), Barrington3)?8), Learmonth9)10), Denny-Brown & Robertson11), Langworthy12)?14),らにより多くの研究が発表され,これらは現在でも膀胱生理に関する研究の原典になっている。しかし最近各種の神経障害に伴う排尿障害に関する研究が発展するにつれて,従来の基本的な概念は一部補足または修正されるようになって来た。 そこで今回膀胱から発する各種の自律神経反射を論ずるには,まず現時点における尿路支配神経の形態と機能に関する研究成果を述べ,それをもとに(1)排尿に関与する自律神経反射,および(2)その他の膀胱から発する自律神経反射,の2点について概説することにする。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集神経ペプチド 自律神経系におけるペプチド?自律神経シナプスにおけるペプチド作動性伝達 小西 史朗Shiro Konishi1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部薬理学教室1Department of Pharmacology, School of Medicine, Tokyo Medical and  Dental University 発行日/Published Date: 1983/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905507 はじめに 神経筋接合部シナプスで明らかにされてきた化学伝達の仕組の基本的性質は,白律神経系や中枢神経系のシナプスにおいても共通していることはよく知られた事実である。神経終末に到達した活動電位によってCa依存性に放出された神経伝達物質は,シナプス後膜上の受容体に作用して興奮性および抑制性のシナプス電位を発生する。これらの電気的シグナルは,時間経過のきわめて速い反応であって,通常数十ミリ秒以内に完了する。しかしながら,このような基本的過程のほかに,自律神経節のような神経細胞間のシナプスでは,数秒から数分のオーダーで持続するはるかに長い時間経過の伝達過程が存在することも知られている。おそらく,機能的に高度に分化した神経筋接合部を除いて,一般にシナプスは単純なon-offシグナルを中継するだけの装置ではなく,時間的に多様性のある調節機構を備えているものと考えられるようになってきた。 ここ数年の自律神経系における形態学的および電気生理学的研究から,いくつかの神経ペプチドが,時間経過のゆっくりとした興奮性および抑制性のシナプス反応を仲介する伝達物質として働らいていることがほぼ確実と考えられるようになってきた。自律神経シナプスにおけるペプチド作動性伝達機構の性質は,おそらく他のシナプスにおいてもある程度共通したものであろう。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 聴力と自律神経の関係 岩田 逸夫1xSearch for articles by this author1名古屋第一赤十字病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1958/8/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202069 1.はしがき 自律神経の研究は19世期末から20世期にかけてLangleyにより確立されたが,聴器と自律神経の関係については19世期末船暈と前庭器の関連に注目されて以来,長足の進歩を来した。然し乍ら河田教授も述べているが,聴力と自律神経の関係について既に旧く1885年S. Istamanow氏が,音響作用の血管運動神経的現象に及ぼす影響について研究し,血圧や脈搏の増大について述べているのは驚嘆に値する。 其後1908年Polizerは突如難聴,耳鳴,眩暈を来す疾憩をangioneurotische Akusticuslaeh?mungとして記載し,1919年Lermoyezは内耳動脈の収縮性貧血により難聴,眩暈を来す所謂Angiospasmusの症例を述べ,1922年Kobrakは自律神経性内耳血管収縮性貧血および拡張性充血を来すものをangioneurotische Oktavkriseと命名し,1925年Brunnerは脳震盪の際の自律神経障害に帰因する血管の変化および内外淋巴腔に滲出性出血のある聴器病変に対しOtitis interna vasomotoricaなる名をつけた。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 書評 「自律神経機能検査 第4版」―日本自律神経学会●編 平山 惠造1xSearch for articles by this author1千葉大学 発行日/Published Date: 2007/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416100181 本書は初版(1992)から第2版(1995),第3版(2000)と改訂を加え,本第4版は7年の歳月を経て上梓された。この間隔は改訂に当たっての課題の整理に費やされた時間と労力の大きさを示すもので,従来の改訂にも増して苦労の多かったことを物語っている。序文にあるごとく,自律神経系を知るにはその機構を理解するだけでなく,機能異常の具体的な把握方法が求められる時代であり,それに役立つ機能検査法を提示する必要がある。しかも,読者対象を研修医,医学生に限らず医療従事者を広く視野に入れて取り組まれたがゆえの,編集に要する歳月であったと思われる。その結果,第3版より新たに15項目が追加され,執筆者も大幅に変更され,実際に随所で内容の改変がなされている。  さて,本書をひもとくに当たって,本版編集の経緯を理解した観点から眺めるのと,その背景を知らずに眺めるのとでは,若干,見え方が異なるように思われる。この2つの観点から書評してみよう。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 講座泌尿器手術に必要な局所解剖・17 膀胱と前立腺(4)?自律神経 佐藤 達夫Tatsuo Sato1xSearch for articles by this author, , 佐藤 健次Kenji Sato1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部解剖学第2講座1Second Department of Anatomy,Facultyof Medicine Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 1989/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413205094 膀胱・前立腺の手術,とりわけ癌の根治手術で最も重要な問題は,自律神経の温存であろう。骨盤内の自律神経のキーステーションである骨盤神経叢(pelvic plexus,下下腹神経叢)の構成と分布の概要は本シリーズ第11回(臨泌43(5):390)1)に述べたところである。しかし関心の高い問題なので,新しい剖出例の示説も含めて重複を厭わずに扱うことにしたい。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 第10回綜合医学賞入選論文 耳鼻咽喉科自律神経学概論 岩田 逸夫1xSearch for articles by this author1名古屋第一赤十字病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1960/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202556 I.緒論 自律神経の研究は既に旧くからなされて来たが,1800年仏のBichatが動物体内の生活を対外的生活と栄養的生活とに分け,前者を支配する動物性神経に対し,後者を支配するものを臓器的神経と命名した。其後臓器的神経系に代つて栄養性又は植物性神経という名称が用いられ,一般的に自律神経系と同意味に使用されたが,自律神経系なる名称は脳脊髄神経に比し脳支配から比較的独立しているとの考からLangleyが1898年に命名したものである。然しL.R.M?llerが1931年生活神経と名付けている如く,生体の生活現実に関係が深いものである。 Langleyは1921年彼の著書で「自律神経とは神経細胞および神経線維からなり,是等は多核横紋筋以外の組織に遠心性刺激を伝達するものである」と定義している。而してこの自律神経を解剖学的見地から交感神経系と副交感神経系とに大別した。然しながらこの定義は今日では変動を余儀なくされている。即ち氏は刺激伝達は遠心性としているが,今日では多くの学者により求心性線維の存在がみとめられている。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集第8回「脳のシンポジウム」主題:神経伝達物質研究の進歩 自律神経?平滑筋の伝達物質 栗山 煕Hirosi KURIYAMA1xSearch for articles by this author1九州大学歯学部生理学教室1Department of Physiology, Faculty of Dentistry, Kyushu University 発行日/Published Date: 1973/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903472 T.いとぐち 自律神経系の研究は1664年Willisに始まり今日まで精力的に続けられ,その間に数限りない知見が報告されてきた。自律神経系は体性神経系とは独立に生物系におけるhomeostasis?恒常性?に関与する神経系として存在し,その重要性については充分に認知されながらもその機能の複雑さから充分に理解されたものとはいえなかった。しかし,先人の努力により自律神経系の大分類としての交感神経ならびに副交感神経系の奏効器に対する拮抗作用ならびに協調作用については多くの知見が集められていた。 近年自然科学における研究法の著しい進歩は自律神経系の研究法をも一変するかのように大きな変化をもたらし,その知見も先人の業績を基盤として大きく前進した。たとえば,自律神経系における化学伝達物質の局在,合成,放出,再吸収,分解,奏効器への効果が種々の技術を用いて研究された。その結果神経系の分類が従来の解剖学的な分類91)や機能的な分類45)をこえてさらに複雑なものになって来つつある。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集自律神経機能の新しい臨床検査法 循環器系自律神経機能の生化学的検査法?種々の負荷テストにおける血漿環状ヌクレオチドの動態を中心に 岡田 文彦Fumihiko Okada1xSearch for articles by this author1北海道大学保健管理センター1Health Administration Center, Hokkaido University 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205311 I.はじめに 循環器系自律神経機能を的確にとらえうる生化学的指標を求めようとする場合,種々の方法的に制約される問題が指摘される。第1に自律神経系の機能が時々刻々移り変わってゆく,その動的な変動をとらえようとする際に,血液,尿,髄液,分泌腺液などの生化学的成分を,脳波や筋電図などの電気的現象のようには連続的にとらえることが困難であること,第2に自律神経系の機能変化が生体のある一部に限られる場合には,全身性に薄められてしまい,血液や尿の生化学的成分の生理的に意味のある変化としてはとらえがたいこと,第3に自律神経系の神経伝達物質がシナプスで次項に述べるような特異な動態を示すため,血液や尿の生化学的成分の生理的に意味のある変化としてはとらえがたいことなどであろう。 ところで,これまでにも循環器系自律神経機能を表現する生化学的指標として種々のホルモン8,13,14,59),や神経伝達物質8,lO,13,59),関連酵素活性27,28,30)などの動態が検討されてきたが,いずれも十分満足できる自律神経機能テストとして一般的に用いられるまでに至っていないようである。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 ヒューマンバイオロジー--臨床への展開Fetal Surveillance--その臨床的対応Topics 胎児中枢神経機能?自律神経系 上妻 志郎Shiro Kozuma1xSearch for articles by this author, 岡井 崇1xSearch for articles by this author, 水野 正彦1xSearch for articles by this author1東京大学医学部産科婦人科教室 発行日/Published Date: 1985/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409207159 胎児中枢神経系の機能は,体性神経系に関するものと自律神経系に関するものとに大別される。体性神経中枢の機能的発達に関しては胎動がその重要な指標であることは既に報告した通り1,2)で,近年のME機器の発達により胎動に関する情報量は飛躍的に増加しつつあり,体性神経系の発達に関し今後さらに多くのことが明らかになっていくものと思われる。一方,自律神経系の中枢機能に関しては胎児の心拍数変動が注目される。胎児の生理的な心拍数変動には心拍数基線細変動と一過性頻脈とがあり,いずれも胎児の健康状態を知るための指標として臨床的に重要であるが,それらの妊娠週数の変化に伴う生理的推移を知ることは臨床的に意味があるだけでなく自律神経中枢の機能的発達を推測するためにも有用である。今回は,心拍数変動の妊娠週数による推移,自律神経中枢の機能的発達などに関し簡単に述べてみたい。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 Bedside Teaching 肺血管床における自律神経の役割 杜 洪林Hong-Lin Du1xSearch for articles by this author, , 山田 芳嗣Yoshitsugu Yamada1xSearch for articles by this author1東京大学医学部麻酔学1Department of Anesthesiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1997/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901514 気道系における自律神経の研究の豊富さに対して,肺血管床における自律神経の役割の研究は少ない.その原因は恐らく気道系においては自律神経の効果は明らかであり,肺血管床においては効果が小さいからであろう.確かに,正常な肺においては,自律神経を刺激しても,抑制しても有意な変化を見出しにくい.ところが,最近病的肺において自律神経の影響は明らかにされつつあり,その臨床的意義も注目されはじめている. 本稿では,肺血管床における自律神経の分布と,正常および病的肺における肺血管の自律神経の役割を概説し,さらに臨床的な意義の可能性についても触れてみたい.紙面が限られているので,非アドレナリン非コリン作動性神経の内容は省略した.
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 原著 香りが自律神経系に及ぼす影響 吉田 聡子Satoko Yoshida1xSearch for articles by this author, , 佐伯 由香Yuka Saeki1xSearch for articles by this author1長野県看護大学1Nagano College of Nursing 発行日/Published Date: 2000/9/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%94%E3%83%BC 概要  Lavender,Rosemary,Citronellaの3つの精油を吸入した際の自律神経系に及ぼす作用について調べた。Lavenderの香りは,交感神経系を抑え,精神・心理面だけでなく身体的にもリラックス効果をもたらした。逆にRosemaryのように精神・心理的にリフレッシュ・スッキリとした気分を感じさせるような香りは,その作用によって一過性に交感神経系を刺激する効果を持っていることが考えられた。嗜好において個人差の大きなCitronellaのような香りでは,精神・心理面にも被験者間でかなりばらつきがあり,自律神経系への効果も複雑であった。看護領域で芳香療法を用いる場合,精油自体の持つ生理的作用と個人の嗜好とを考慮し選択する必要性のあることが考えられた。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床更年期障害診断 23.自律神経機能の検査 臼杵 セSatoshi Usuki1xSearch for articles by this author1筑波大学臨床医学系産科婦人科 発行日/Published Date: 1991/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900422 卵巣機能の衰退に伴う更年期障害は血管運動神経系の障害を代表とする全身的不定愁訴群であり,その自律神経機能障害の診断は単一の検査法だけでは難しく,臨床症状と数種の検査を併用して総合的に下す場合が多い。自律機能検査が必要と認められた場合には以下の検査を症状に合わせ適宜行う。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ニューロパチーとミオパチー検査で何がわかるか 自律神経検査でわかること 田村 直俊1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 1999/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402906137 ●早期の軸索変性型ニューロパチーでは,心・血管系自律神経機能や血漿ノルアドレナリン(NA)は正常であるが,発汗試験で四肢遠位部に手袋・靴下型の無汗領域を認める.●@発汗試験における四肢・体幹のpatchyな無汗領域,A血漿NA低値を伴わない起立性低血圧は,脱髄性ニューロパチーを示唆する所見である.●全身性の交感神経機能亢進を伴う特殊なニューロパチーとして,Guillain-Barr?症候群などがある.
検査と技術 Print ISSN: 0301-2611 Online ISSN: 1882-1375 けんさ質問箱 心電図による自律神経機能の評価 大宮 一人1xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医科大学循環器内科 発行日/Published Date: 2009/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1543102376 Q.心電図による自律神経機能の評価  心電図のR-R間隔の測定検査で変動係数(HRV)がどれくらいまでを正常とし,どれくらいからを異常ととらえるのでしょうか.また,HRVの臨床的意義,心電図で自律神経機能を評価する方法など教えてください.(東京都 M.A.生)   A.大宮一人  広い意味での循環器系を介して,多くは心電図や心拍数,血圧などを用いて自律神経機能を検査する方法は表のように多くのものがあり,日常臨床でも広く行われています.その理由として,心電図検査や血圧・心拍数などの測定は非侵襲的に簡便に行える検査であり,しかもダイナミックな変動をとらえやすいという特徴があるからだと思われます.  循環器系のみならず動物の臓器は交感神経と副交感神経(迷走神経)による二重支配を受けており,恒常性が維持されるようになっています.この相互作用をsympathovagal balanceと呼び,呼吸による調節を受けることが知られています1).また,交感神経調節は内分泌経路を介して行われるのに対し,副交感神経経路は神経系のみを介して行われます.呼吸によって変動する洞結節の周期的変動は心拍変動(heart rate variability,HRV)と呼ばれています.  本稿では特に日常臨床で汎用される心電図を用いた自律神経機能検査について簡単に解説します.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題心不全診療の新たな展開心不全の病態生理と新しい評価法 心不全時の自律神経機能 佐藤 廣1xSearch for articles by this author1心臓血管研究所附属病院循環器内科 発行日/Published Date: 1993/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402902137 ●心機能低下時には種々の代償機序が作動するが,そのうち自律神経がもっとも早い時期より変化する.●迷走神経活動は,心拍変動スペクトル解析によって定量化することが可能となった.高周波成分は迷走神経活動を表し,低周波成分と高周波成分の比は交感神経活動を示す.●無症状の心機能不全あるいは軽度の心不全ではまず迷走神経活動が消退し,重症になるにしたがい交感神経活動が亢進する.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 目で見る外科標準術式・22 直腸癌に対する自律神経温存手術 榎本 雅之Masayuki ENOMOTO1xSearch for articles by this author, 樋口 哲郎1xSearch for articles by this author, 林 哲二1xSearch for articles by this author, 杉原 健一1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学消化機能再建学 発行日/Published Date: 2001/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407905323 はじめに 直腸癌の治療において骨盤腔内の局所再発およびリンパ節再発を減少させる目的で側方郭清を含む拡大リンパ節郭清が導入され,その効果も認められた1).しかし,局所再発およびリンパ節再発は減少しても生存率にはさほど反映されず,一方,自律神経系を切除するために生じる排尿・性機能障害が手術後の患者のQOLを低下させることが問題となってきた2).そこで,進行度に応じて自律神経を温存する手術が導入され,広く行われるようになってきた.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集イラストレイテッド外科標準術式V.結腸・直腸の手術 直腸癌に対する自律神経温存手術 榎本 雅之Masayuki ENOMOTO1xSearch for articles by this author, 安野 正道1xSearch for articles by this author, 樋口 哲郎1xSearch for articles by this author, 吉村 哲規1xSearch for articles by this author, 杉原 健一1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腫瘍外科学 発行日/Published Date: 2006/10/22 https://doi.org/10.11477/mf.1407101014 はじめに  直腸癌の治療において骨盤腔内の局所再発およびリンパ節再発を減少させる目的で側方郭清を含む拡大リンパ節郭清が導入され,その効果も認められた1).しかし,局所再発およびリンパ節再発は減少しても生存率にはさほど反映されず,一方,自律神経系を切除するために生じる排尿・性機能障害が手術後の患者のQOLを低下させることが問題となってきた2).そこで,進行度に応じて自律神経を温存する手術が導入され,広く行われるようになってきた.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床あなたにもできる 最先端の婦人科手術 自律神経温存広汎子宮全摘出術の工夫―自律神経の3次元解剖と電気刺激ナビゲーション 櫻木 範明1xSearch for articles by this author, 加藤 達矢1xSearch for articles by this author1北海道大学大学院医学研究科生殖内分泌・腫瘍学分野 発行日/Published Date: 2014/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409103820 ●骨盤自律神経系を構成する神経の名称とその3次元的位置関係の理解. ●自律神経系を温存する際に処理が必要な血管の名称とその神経系との位置関係の理解. ●電気刺激ナビゲーションによる自律神経温存方法についての理解.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集画像で決める癌手術の切除範囲?典型症例総覧X.直腸癌・肛門管癌 直腸癌に対する自律神経温存手術 山口 高史Takashi YAMAGUCHI1xSearch for articles by this author, 森谷 宜皓1xSearch for articles by this author, 赤須 孝之1xSearch for articles by this author, 藤田 伸1xSearch for articles by this author1国立がんセンター中央病院大腸外科 発行日/Published Date: 2001/10/30 https://doi.org/10.11477/mf.1407904647 はじめに 今日,癌の外科手術において根治性はもちろんのこと機能温存の要求が高くなってきた.直腸癌術式に関しては自律神経温存術が括約筋温存術とともにきわめて重要な位置を占めるようになった.かつての拡大郭清1)は高度局所進展癌に対してのみ採用され,進行直腸癌に対しても郭清を伴う自律神経温存術が標準術式となり,適応を誤らなければ根治性に問題はない2).しかし神経温存術式の分類と適応に関する意見の統一は未だなく,施設間でかなりの相違がある.ここでは筆者らの分類を紹介し,実際の症例を呈示してそれぞれの術式の適応を考察する.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 巻頭言 自律神経失調症と精神科医 三浦 貞則1xSearch for articles by this author1北里大学医学部精神科 発行日/Published Date: 1983/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405203637 患者の病歴を聴取したり,他科医からの紹介患者を診療する際に「自律神経失調症」という病名によく出合う。この領域には「心身症」もしばしば登場するが,先の日航機事件以来,社会一般に心身症に対する妙なイメージが生じたせいか,最近では自律神経失調症のほうが患者により受け入れられやすい用語になっているように思える。自律神経失調症については以前からその概念のあいまいさが指摘され,くずかご的病名ともいわれてきた。しかし今日のような広い普及には,心身相関に対する一般の関心の高まりをはじめとして,その背景にはさまざまな要因が考えられるだろう。最近の内科学の教科書はどれもこの病態の記述に多くの紙面を割くようになっている。ただ精神科医としては,このような動向にどのように対応するかに問題がなくもない。自律神経失調症は精神医学の辞書にはない用語であるが,その診断を受けてきた患者が精神科臨床の対象としてかなりの部分を占めるからである。 自律神経失調症の概念はもともとドイツ医学の流れから生れたもののようであるが,周知のようにわが国では,沖中のSympathikotonieとPara?sympathikotonie (Paratonie)が一時期大きな影響力を持った見解であった。最近の考え方の中では,阿部らによって提唱された「不定愁訴症候群」(=広義の自律神経失調症)が有名で,この不定愁訴という言葉は一般の日常語にまでなっている。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集多系統萎縮症?特にShy-Drager症候群を中心に Shy-Drager syndromeの病理?自律神経系 朝長 正徳Masanori Tomonaga1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所臨床病理1Department of Clinical Pathology, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology 発行日/Published Date: 1985/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205547 Shy-Drager症候群(SDS)は,1969年起立性低血圧を主徴とする変性疾患として報告され1),自律神経系の系統変性が考えられた。本症における中枢神経系の検索は,従来報告が多く,最近では多系統萎縮(multiplesystem atrophy)として位置づけがおこなわれているが2),末梢自律神経系についてはまだ知見が少なく,その病変の意義についてもあいまいな点が多い。しかし,末梢自律神経系の異常のあるfamilial dysautonomiaなどをふくむprogressive autonomic failureの考えから再び再分類の気運にある。以下著者の経験例および文献よりSDSの自律神経系とくに末梢の変化につきまとめてみたい。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 末梢自律神経系の神経伝達物質 村松 郁延Ikunobu MURAMATSU1xSearch for articles by this author, , 藤原 元始Motohatsu FUJIWARA2xSearch for articles by this author1福井医科大学医学部薬理学教室1Department of Pharmacology, Fukui Medical School2京都大学医学部薬理学教室2Department of Pharmacology, Faculty of Medicine, Kyoto University 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906277 はじめに 末梢の神経系は,体性神経系(運動神経および知覚神経)と自律神経系とに大別される。Langleyは,自律神経系を横紋筋以外の身体組織に遠心性の情報を伝達する神経系と定義した45)。このため,古い概念では,自律神経系は末梢性に信号を伝える神経と考えられたが,近年の内臓知覚に関する研究などより,自律神経には遠心性線維だけでなく,求心性線維も含まれていることが明らかとなってきた。さらに数多くの生理活性神経ペプチドneuropeptideの発見35,53)と,その組織学的・生理学的研究により,自律神経系の伝達はacetylcholine(ACh)やnoradrenaline(NA)といった古典的神経伝達物質classical neurotransmitterだけでは説明できないことも示唆された6,14)。 本稿では,複雑かつ微妙にコントロールされていることが明らかになりつつある末梢自律神経系の伝達機構を,神経伝達物質のレベルから紹介する。なお,神経伝達物質としてまだ確立されていないもの,むしろ伝達物質というよりは遊離を修飾するのが主作用なものneuro-modulatorなども多々あるが,本稿では"神経伝達物質"として統一的に記述した。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 REVIEW & PREVIEW 自律神経と循環器疾患 廣岡 良隆1xSearch for articles by this author1九州大学循環器病未来医療研究センター先端循環制御学 発行日/Published Date: 2015/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402223683 何がわかっているかヒトにおける交感神経評価法 自律神経系の異常としての交感神経活性化を主体とする副交感神経活動低下,圧受容器反射機能低下,化学受容器反射機能亢進はさまざまな循環器疾患の病態の重症度と関連し,予後を規定することが示されている(図1)1). ヒトにおける交感神経系の評価法は,実は難しい.心拍数,血漿ノルエピネフリン濃度,心拍あるいは血圧の周波数解析が,侵襲性が低く一般的な評価法として用いられている1,2).心拍数と血圧の解析からは心拍変動(heart rate variability:HRV),圧受容器反射感受性(baroreflex sensitivity:BRS), heart rate turbulence(HRT)などが評価法として使用されている.しかし,これらの評価法については問題点があることも念頭に置いておく必要がある2).
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 綜説 自律神経節伝達における現在の問題 藤原 元始Motohatsu Fujiwara1xSearch for articles by this author1京都大学薬理学教室1Department of Pharmacology School of Medicine, Kyoto Univ. 発行日/Published Date: 1962/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425906241 T.緒言 自律神経節の生理及び薬理については優れた綜説3)4)86)134)145)150)189)が数多く,そのうち島本172)は神経節遮断剤に関連して2,3の示唆的な問題を提起している。ここではその後の神経節生理及び薬理の発展を中心として論述する。先ず自律神経節の形態的特徴を述べ,次いでその機能及び興奮伝達機構に論及し,最後に自律神経節を中心とした薬物効果に及ぶこととする。 神経節をとり囲む組織は比較的硬固で柔軟性に乏しいことが,神経節における衝撃伝達機構の究明に特に電気生理学的方法の応用を阻んでいる。従つて神経筋接合部の研究に比して,自律神経節の生理及び薬理学的研究は不利な位置にある。しかしこの両者における伝達機構には類似点が多く143),一方における結論を他に適用するのが常である。しかし尚両者は多くの点で形態的及び機能的に異るので,薬物作用の面でも少からず相違することを銘記すべきである。
看護管理 Print ISSN: 0917-1355 Online ISSN: 1345-8590 連載看護アセスメントの生理学的検証・6 糖尿病性自律神経障害患者の心拍変動に関する研究―(その1)自律神経の基礎知識 西村 ユミ1xSearch for articles by this author, 工藤 一彦23xSearch for articles by this author1日本赤十字看護大学大学院看護学研究科博士後期課程2女子栄養大学3防衛医科大学校 発行日/Published Date: 1997/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1686900659 今なぜ自律神経か 本連載では,これまで主に循環生理機能評価法を用いた研究を取り上げ,測定および評価法について解説してきた.最初に循環機能に注目したのは,看護婦が日常的に実施しているバイタルサインズの項目と一致し,また救命救急の現場において最も重要な指標となるためであり,習得すべきアセスメント技術として優先されると判断したからである.私たち看護婦にとってこれらの技術は,対象者の日常生活活動に潜む危険を素早く,かつ正確にキャッチするための手段といえよう. 今回から3回にわたり,看護領域において注目されはじめており,研究やアセスメントの新たな手段となり得る生理機能評価法の1つである「自律神経機能評価法」について検討する.自律神経機能評価法が,実際に私たちの新たな武器となるか否かの議論は,本連載の最後までおあずけとしておくが,本法に対する期待が大きいことは事実である.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集大腸癌治療のフロンティア 直腸癌の片側自律神経温存手術 山田 一隆Kazutaka YAMADA1xSearch for articles by this author, 鮫島 隆志1xSearch for articles by this author, 鮫島 淳一郎1xSearch for articles by this author, 島津 久明1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部第1外科 発行日/Published Date: 1992/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407900882 直腸癌手術における自律神経温存の手技には,全温存法,片側温存法,片側部分温存法などがある.いずれの方法によっても術後排尿障害はほとんどみられず,従来の術式と比べて大きな利点をもっている.自験例の成績より,術後の膀胱造影所見による後方扁平化と膀胱尿道角の変化は直腸切断操作に伴うもので,排尿機能障害との間に直接の因果関係は認められなかったが,内尿道口開大と膀胱壁不整は排尿機能障害と密接に関連し,自律神経損傷に起因するものと考えられた.自律神経温存手術後の性機能障害の発現頻度も従来の術式の施行後より低率であり,また全温存法に比べて片側温存法における発現はやや高頻度であったが,有意の差異はみられなかった. 適応基準に関しては,全温存法はリンパ節転移陰性でかつ壁深達度がpmまでの症例,片側温存法は周径が半周以下の腫瘍が左右いずれかに局在し,壁深達度がa1以下の症例を対象とするのが妥当と考えられた.片側自律神経温存手術は,両側温存より高い根治性を求めた機能温存手術として有用である.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 増大特集ギラン・バレー症候群のすべて?100年の軌跡 急性感覚性ニューロパチーと急性自律神経ニューロパチー 小池 春樹Haruki Koike1xSearch for articles by this author1名古屋大学神経内科1Department of Neurology, Nagoya University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2015/11/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%80%A5%E6%80%A7%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%80%A7%E6%84%9F%E8%A6%9A%E6%80%A7%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%BC ギラン・バレー症候群(GBS)に類似した発症様式を呈するニューロパチーの中には,感覚障害や自律神経障害が優位な病型が存在する。このような,いわゆる急性感覚性ニューロパチー・急性自律神経ニューロパチーでは,自律神経節か感覚神経節,またはその両方に存在する神経細胞の障害が示唆される症例が報告されている。このような病型をGBSの亜型として捉えるべきかどうかに関しては定まった意見がなく,今後の検討課題である。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床更年期障害更年期の症状をどう把えるか 14.のぼせ,冷汗(自律神経失調症状) 桑原 惣隆Soryu Kuwabara1xSearch for articles by this author1金沢医科大学産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1991/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900413 のぼせHot flash(またはflush)や冷汗per?spirationは自律神経系,ことに血管運動神経系の失調症状であり,一般には性機能の転換期である更年期婦人に最も多く認められる。 血管運動神経系の不安定な婦人では,その他に頭痛,冷感,心悸亢進,不眠などの症状もよく訴えられる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 精神疾患 仮面うつ病 VS 自律神経失調症 矢崎 妙子Tacko YAZAKI1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学・保健管理センター 発行日/Published Date: 1980/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1402216897 なぜ鑑別が問題となるか 仮面うつ病と自律神経失調症の本態は,前者がうつ病そのものにほかならないのに対して,後者はうつ病とは関係がない.両者の本態は異なっている. 本態は異なっているにもかかわらず,両者の臨床症状の類似することがある.それは,仮面うつ病が,自律神経症状の仮面をつけて発症した場合である.このとき両者の鑑別が必要となる.
胃と腸 Print ISSN: 0536-2180 Online ISSN: 1882-1219 今月の主題胃・十二指腸潰瘍の病態生理主題 胃潰瘍と自律神経異常 織田 正也M. Oda1xSearch for articles by this author, , 中村 正彦M. Nakamura1xSearch for articles by this author, , 渡辺 勲史N. Watanabe1xSearch for articles by this author, , 塚田 信広N. Tsukada1xSearch for articles by this author, , 米井 嘉一Y. Yonei1xSearch for articles by this author, , 土屋 雅春M. Tsuchiya1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部消化器内科1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University 発行日/Published Date: 1982/7/25 https://doi.org/10.11477/mf.1403108912 自律神経異常と胃潰瘍,特にストレス潰瘍発生との関係については古くから注目され,究明されてきたが,まだ未解決な問題が多く,現在なお新しい課題と言える.  一般に,胃は生体への過剰なストレスに対して最も鋭敏に反応する臓器として知られるが,そのストレスが胃に伝達される経路として前部視床下部から副交感(迷走)神経系あるいは交感神経系を介するものと後部視床下部から下垂体一副腎系の液性伝達物質を介する2つのルートが想定されている1)2),前者はReilly現象3)として,後者はSelye症候群の一部分症4)としても理解できる.従来の実験成績から判断すると,このいずれの伝達経路においてもストレスにおける迷走神経系の興奮あるいはACTH-cortisoneのホルモン過剰による胃酸とペプシン過剰分泌がストレス潰瘍の成因として重視されてきた2).
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 連載講座婦人科内分泌疾患のPSM的研究・6 自律神経機能と心因との関連 岡村 靖Yasushi Okamura1xSearch for articles by this author, 後藤 哲也1xSearch for articles by this author, 上笹貫 修1xSearch for articles by this author1九州大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1969/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204082 はじめに 内分泌疾患の発生過程に心因が関与する場合は,自律神経系の機能失調が密接な関連を有している。したがつて婦人科内分泌疾患の診断および治療上,自律神経系の検索も大切である。 自律神経機能検査法には多くの方法があるが,本稿では,その中の重要な検査法であるmicrovi-bration(MV)を採り上げ,MVによる自律神経機能の観察と内分泌疾患の心因との関連について述べる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 知っておきたい産科婦人科の疾患と知識・10 更年期に起こる自律神経失調症 松木 俊二1xSearch for articles by this author, 西田 欣広1xSearch for articles by this author, 宮川 勇生1xSearch for articles by this author1大分医科大学産科婦人科 発行日/Published Date: 1996/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402905160 1994年7月に厚生省が発表したわが国の女性の平均寿命は82.51歳で,世界一の長寿国である.したがって,この十数年前より更年期,老年期の諸問題が重要視されてきたことは当然である. 閉経は,自然閉経と卵巣摘出などの人為的閉経とに分類される.わが国の女性の平均自然閉経年齢は50.54歳(10%閉経年齢45.34歳,90%閉経年齢56.34歳)であり,更年期とは生殖期(性成熟期)から非生殖期(老年期)の間の移行期で,一般に閉経前の5?6年間,閉経後7?8年間を指す.この時期にはしばしば自律神経失調症状をきたし不定愁訴が多くなる.婦人科領域では,更年期に生じた自律神経失調症を更年期障害と診断しているが,多くの更年期女性に見られる症状でもあり,症状の軽い場合を更年期失調,また,症状が強く治療の対象となるものを更年期障害と区別している報告もある.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題内科臨床における心身医療疾患・症候をどう診るか 自律神経失調症(不定愁訴症候群) 中野 弘一1xSearch for articles by this author, 松崎 淳人1xSearch for articles by this author, 中島 弘子2xSearch for articles by this author1東邦大学医学部心療内科2横浜相原病院心療内科 発行日/Published Date: 1995/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402903691 ポイント●多臓器にまたがる不定愁訴を呈する身体化障害と一つの器官の愁訴が中心となる身体表現性自律神経機能不全は,いわゆる自律神経失調症の一つのタイプであり,比較的治療抵抗性である.●不安を主症状にした全般性不安障害や,不安,抑うつどちらともつかない不定愁訴を訴える混合性不安抑うつ障害は,心理的配慮の下で少量の抗不安薬,抗うつ薬を服用すると改善を認めることが多い.●臨床検査で異常を認めない症候に対し,心理面への評価に目を向ければ,経過や予後を予測しつつ治療にあたることができる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病の患者を受け持ったら糖尿病の患者を受け持ったらどうアプローチするか 神経障害・自律神経障害を把握する 松岡 孝1xSearch for articles by this author, 姫井 孟1xSearch for articles by this author1岡山赤十字病院第1内科 発行日/Published Date: 1998/11/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402907209 ポイント●糖尿病性神経障害は除外診断であり,鑑別診断として,変形性脊椎症,手根管症候群,アルコール性神経障害などが多くみられる.●神経障害の早期発見にはきめ細かな問診が最重要であり,自律神経障害は特に無自覚,無症状に進行する.●糖尿病性末梢神経障害の特徴は,多発性遠位性対称性の知覚障害が多くみられ,自律神経障害を合併すると多彩な臓器障害が出現する.●治療は血糖コントロールが最優先である.ただしインスリン神経炎に注意する.漫然とした薬物療法は避ける.●肥満や血清脂質の是正,血圧のコントロール,禁酒・禁煙の指導も重要である.
臨床皮膚科 Print ISSN: 0021-4973 Online ISSN: 1882-1324 検査法 自律神経機能検査法?概論と実際 池上 寿彦Toshihiko IKEGAMI1xSearch for articles by this author1信州大学医学部皮膚科教室1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine 発行日/Published Date: 1968/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1412200391 I.はじめに 生体があらゆる内的および外的環境に順応して,生活を維持していくためには,色々な調節が必要であり,この調節機能を果すものとして,自律神経系や内分泌系などがある。もしこの調節機能が順調に行われなければ,環境に適応出来なくなり,正常な生活が営む事が出来ず,種々の疾患発生の要因となる。自律神経系は内分泌系および精神活動と密接な,そして複雑な関係にあり,また常に変化していく環境に対応して変化しているものであるから,検査に当つては,その影響される因子を常に考慮に入れ,一定の条件のもとで行う様に心がけなければならない。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ニューロパチーとミオパチー診察のポイント 自律神経障害の診かた 国本 雅也1xSearch for articles by this author1横浜労災病院神経内科 発行日/Published Date: 1999/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402906130 ●ニューロパチーによって起こる自律神経障害のうち,起立性低血圧は圧受容体反射弓の破綻として起こる.これは舌咽・迷走神経の内臓知覚枝を求心路とし,延髄孤束核とRVLA(rostral ventro-lateral medulla)を中枢とし,交感神経を遠心路とする反射弓である.●ニューロパチーの場合,この入力系,出力系いずれの障害がメインなのか考える必要がある.また,ほかには膀胱直腸障害,発汗障害,体温調節障害,インポテンツ有無を問診する.
検査と技術 Print ISSN: 0301-2611 Online ISSN: 1882-1375 けんさ質問箱 Q 糖尿病患者に対する自律神経検査 石田 良雄1xSearch for articles by this author, T.H.xSearch for articles by this author1国立循環器病センター放射線診療部アイソトープ診療科 発行日/Published Date: 1993/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1543901418 当院では,糖尿病患者の検査で自律神経の検査がよく出ます.安静時と深呼吸時で100拍測定しますが,判定のしかたや基準がよくわかりません.教えていただければ幸いです.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集神経温存胃切除術 胃の自律神経系の局所解剖 佐藤 達夫tatsuo SATO1xSearch for articles by this author, 坂本 裕和2xSearch for articles by this author, 平馬 貞明3xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学機能解剖学2筑波技術短期大学視覚部3東京医科歯科大学機能解剖学 発行日/Published Date: 2003/10/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%83%83%E3%81%AE%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E5%B1%80%E6%89%80%E8%A7%A3%E5%89%96 胃は食道に続く器官であるから,食道に随行する迷走神経から副交感神経成分を受け入れのは当然である.しかし他方で血流支配を腹腔動脈に依存するため,この動脈の起始部周囲に発達した腹腔神経叢を通じて交感神経成分と副交感神経成分を受け入れている.このように,副交感神経成分に関しては,胃は臓器随行型から血管随行型へ転換する移行部に位置を占める.そのことが胃の自律神経系を複雑化し難解にしている.この総説では神経配置の基本を模型図で示し,迷走神経の胃枝と肝枝,ならびに腹腔神経叢の構成と分布を実際の剖出標本を示説しながら解説した.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集辺縁系をめぐって 情動,扁桃体と自律神経系 上山 敬司Takashi Ueyama1xSearch for articles by this author1和歌山県立医科大学解剖学第一講座1Department of Anatomy and Cell Biology, Wakayama Medical University 発行日/Published Date: 2012/10/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Central+Autonomic+Nervous+System はじめに  情動(emotion)は,情と動の合成である。すなわち,心身の動揺を伴う感情の変化といえる。感情の変化や程度を客観的,あるいは定量的に評価することは現状では容易ではない(最近の脳科学では,後述するようにそれも可能になりつつある)。一方,身体活動は体性運動神経系と自律神経系が司る。体性運動神経系は骨格筋の運動であり,闘争や逃走のように目に見える動きを司る。これに対して,自律神経系は内臓の働きを司る。したがって,自律神経活性の変化から情動の程度を客観的かつ定量的に評価できる。また感情と身体活動の関係を解剖生理学的に解明する糸口になりうる。ここでは,自験例を中心に,情動,自律神経系を司る中枢神経回路,特に扁桃体を中心に解説する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 自律神経失調症に対するOvasmonの治療効果 平元 嘉光Yoshimitsu Hiramoto1xSearch for articles by this author, 和田 日出雄1xSearch for articles by this author, 水島 宣昭1xSearch for articles by this author1札幌鉄道病院産婦人科 発行日/Published Date: 1970/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204216 はじめに 産婦人科領域においては,閉経期前後,あるいは手術後の後遺症として,またときには非較的若年者にあってもいわゆる自律神経の不安定状態に基づくと考えられる本症患者の数が年々増加しているように思われる。 その成因は複雑多元であり,まだ論議の多いところである。従来よりいわゆる更年期障害といわれる一連の状態は生体の老化現象の一表現であることは想塚にかたくないが,若年ないし中年婦人の自律神経失調症候群も含めて考えると一概にHormon療法に頼るのは問題があるし,各種鎮静剤,自律神経安定剤,精神療法,間脳レ線照射法などいろいろ従来から試みられてきたところであるが,現在なお決定的効果を期待できないのが実状である。われわれは先に自律神経失調症に対する知見について発表したが,今回は本症患者にOvasmonを試用したので,その成績を報告する。
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 プロクレス 中枢自律神経系の神経伝達物質・1 前田 敏博1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学解剖学 発行日/Published Date: 1991/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551103187 1.中枢自律神経系とは  教科書的に言えば,自律神経系は平滑筋や腺を支配する“自動的”な運動性末梢神経系であり,交感神経系と副交感神経系とに分かたれる.つまり意識的に動かすことができない臓器支配の末梢神経である.とはいえ,これだけで臓器を動かせる訳ではない.まず臓器の状態に応じるためには知覚入力が必要であり,次いで情報を統合して指令する中枢神経系が関与せざるをえない.かくして本来末梢神経系である自律神経系も中枢による統御,調節を強く受けることになり,これを中枢自律神経系と呼ぶ.  末梢自律神経系(交感・副交感系)は基本的には2個のニューロンから成り立ち,第一(節前)ニューロンは脳幹・脊髄から外に出る.交感神経系は胸腰髄から,副交感神経系は中脳・橋・延髄・仙髄からである.この出力系は知覚入力と合して反射ループを形成する.この情報処理一出力のユニットが脳幹・脊髄実行系である.これに対してより高度な情報を統合処理して下位実行系を調節しているのが視床下部である.視床下部は直接的・間接的に神経性,体液性の情報を得ると同時に,大脳皮質,辺縁系さらに小脳とも相互に連絡して本能,情動,知覚,運動の総合プログラムの中で下位実行系を統御・調節している(図1).
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 自律神経系の中枢性調節機構 大村 裕Yutaka OOMURA12xSearch for articles by this author, , 片渕 俊彦Toshihiko KATAFUCHI3xSearch for articles by this author1富山医科薬科大学和漢薬研究所1Research Institute for Oriental Medicines, Toyama Medical and Pharmaceutical University2生物活性科学研究所(日本臓器製薬)2Institute of Bio-Active Science3九州大学医学部生理学教室3Department of Physiology, Faculty of Medicine, Kyushu University 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906274 はじめに 自律神経系を調節する中枢神経系には,脊髄や脳幹部の節前ニューロン群をはじめ,網様体や視床下部,辺縁系,さらには破壊や刺激によって自律機能が変化することが知られている前頭野などの大脳皮質,および小脳系など多くの部位が含まれている。そのなかで中心的役割を果たしているのが,種々の情動および本能行動の中枢でもある視床下部である。視床下部には,視覚や嗅覚などの外部情報が入力すると同時に,ニューロン自体が体液中の生理活性物質や浸透圧,体温などの変化を感知し,それを放電頻度の変化として符号化する機能をもつものがあり,これらを統合しながら大脳皮質連合野,運動野,錐体外路系と直接に相互に情報を交換し,種々の本能行動を制御している。一方で視床下部は,自律神経系や下垂体ホルモンを介して神経性および体液性に内分泌・代謝系を制御し,内部環境の恒常性を保っている。 本編では,この視床下部を中心とした制御系において,主に摂食行動および血糖調節に関与する自律神経調節機構について述べる。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 症候群事典R Riley-Day syndrome(家族性自律神経失調症) 武田 憲昭1xSearch for articles by this author1徳島大学医学部耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 2006/4/30 https://doi.org/10.11477/mf.1411100456 定義・概念  1949年にRileyとDayによる,流涙欠如,痛覚欠如,発作性高血圧などの自律神経症状を呈するユダヤ人5例の報告が最初である。1954年に家族性自律神経失調症(familial dysautonomia)と名付けられ,現在では遺伝性知覚性・自律神経性ニューロパチーのV型(hereditary sensory and autonomic neuropathy V)に分類されている。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 中枢自律神経系の神経伝達物質 前田 敏博Toshihiro MAEDA1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学解剖学教室1Department of Anatomy, Shiga University of Medical Science 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906276 はじめに 自律神経系は末梢神経系が基本である。その伝達物質も明解に論ずることができる。その上に乗る中枢となると,構造的には大脳皮質から脊髄に至るまで,機能的には高度な精神活動からすべてにわたって関係している。したがって,伝達物質を論ずるために,中枢自律神経系とはどのようなものであるかを単純化しておきたい。さらにそれに関わる伝達関連物質についても,中枢自律神経伝導路ニューロンに含まれるそれではなく,調節系ニューロンにならざるをえない理由も述べなくてはならない。そのうえで,いわゆる中枢自律神経系の伝達物質を論ずることにする。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集Generalistのための糖尿病診療10カ条 [臨床検査の意義とその解釈A]―自律神経機能検査 高橋 良当1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学附属第二病院内科 発行日/Published Date: 2003/7/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E6%80%A7%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%9A%9C%E5%AE%B3 糖尿病性自律神経障害は糖尿病の初期からみられる頻度の高い合併症であるが,下痢と勃起障害を除き,無自覚・無症状のまま進行し,高度で非可逆的な状態で発見されることが多い.したがって,糖尿病性自律神経障害の対策は血糖コントロールによる予防が最善であり,次善の策として早期発見,早期治療が望まれる.しかし,自律神経機能検査法は多数あるものの,信頼妥当性のある早期発見法はまだ確立されていない.  ここでは,一般臨床医が実施可能な自律神経機能検査法について,その目的と条件,方法と解釈を簡明に説明する.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の特集1神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開 自律神経機能検査 山元 敏正1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 2013/10/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%B5%B7%E7%AB%8B%E8%A9%A6%E9%A8%93 ■起立試験は血圧を調節する圧受容器反射機能をみる検査で,起立性低血圧の診断に重要である. ■心拍変動のスペクトル解析による低周波(LF)成分は圧受容器反射機能,高周波(HF)成分は心臓副交感神経機能,LF/HFは交感神経の指標とされる. ■交感神経皮膚反応は精神性発汗をみる検査であるが,大脳辺縁系を中心とする認知機能の評価にも有用である. ■定量的軸索反射性発汗試験は皮膚の発汗神経の機能を評価できる検査である. ■MIBG心筋シンチグラフィは心臓交感神経機能を評価できる画像検査である.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 精神分裂病における自律神経機能の研究 松本 啓Kei Matsumoto1xSearch for articles by this author, , 吉田 修三Syuzo Yoshida1xSearch for articles by this author, , 川池 浩二Koji Kawaike1xSearch for articles by this author, , 畠中 祐幸Hiroyuki Hatanaka1xSearch for articles by this author, , 神崎 康至Yasushi Kamizaki1xSearch for articles by this author, , 藤元 静二郎Seijiro Fujimoto1xSearch for articles by this author, , 松下 兼介Kensuke Matsushita1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部神経精神医学教室1Dept. of Neuro Psychiatry, Faculty of Med., Kagoshima Univ. 発行日/Published Date: 1971/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201730 I.はじめに 精神疾患を多因子的現象としてとらえる考えから,患者の身体的所見を生理学的,自律神経・内分泌学的,形態学的,生化学的ならびに病理組織学的に多方而から把握しようとする研究が試みられているが,いまだ確定的な手がかりは見出されていない。 Altschuleら3),Pincusら26),Hoaglandら10)は精神分裂病を内分泌学的にとらえようと試み,副腎機能異常の存在することを報告した。これらの多くの所見は果して精神障害の原因であるのか,二次的変化にすぎないのかということが常に問題となっているが,その所見の大部分は情動の変化に伴う非特異的なものであると考えられ,症状の回復に伴い異常値が正常値に近づくといわれる。しかしながら精神分裂病患者においては,単に,情動に伴う二次的変化としては説明できない所見もある。大和田25)は,精神病像とUropepsin排泄量との関連性を追求した結果,精神分裂病の荒廃群では,両者の変動は一致せず,排泄量が不規則で著しい変動がみられ,生体のhomeestasisの著しい障害の存在を想定した。また諸治20)は血中17-OHCSの日内リズムの研究から慢性分裂病では,日内リズムを司る調節中枢のもつ強固な機能的統治性が持続的に障害されていることを示唆すると報告した。また木野15)をはじめ多くの研究者達は,精神病患者にアドレナリン,ピロカルピン,アトロピンなどを用いて,病態をその自律神経機能面からとらえることを試み,これらの患者では自律神経機能の異常反応を示すものが多いことを指摘した。他方,Funkensteinら6)7)は精神疾患患者において,電撃療法の前後にエピネフリン・メコリール試験を行ない,彼の分類のVI,VII型(交感神経低反応型)を示すものは電撃療法に対する予後が良好であると報告した。またGellhornら8)はラッテに電撃療法を行ない,交感神経・副腎系統の中枢の反応性亢進をおこすことを実験的に証明した。石金13)は自律神経遮断剤であるChlorpromazine(CP)およびReserpine(R)により精神疾患の治療を行ない,諏訪法29)のメコリール反応P型を示すもの(交感神経低反応型)にCPが,S型を示すもの(交感神経過反応型)にRが有効であると述べた。かように,精神疾患の治療にさいして,その患者の生体反応を考慮して行なおうとする試みが今日なされているがまだ十分とはいえない。したがって著者らは,精神疾患の治療にあたって,その自律神経・内分泌機能を把握し,より合理的な治療を行なうための基礎的な資料を得る目的で,今回は精神分裂病および正常人について,各種の自律神経機能検査を施行した.すなわち,薬効的自律神経機能検査として,メコリール,アドレナリン,ピロカルピンおよびアトロピン試験と理学的自律神経機能検査としてHines-Brown寒冷血圧試験,さらに内分泌機能検査としてThorn試験を併せて行ない,精神分裂病患者と正常人(対照群)の結果を比較検討し,かつ若干の考察を加えた。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 自律神経剤の作用機転について 岩田 逸夫1xSearch for articles by this author1名古屋第一赤十字病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1957/1/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201718 メニエール氏症候群に,ピロカルピンが非常によく効くという人,自律神経遮断剤テトラエチルアンモニウム塩(之は副,交両方に遮断効果があり,特に交感遮断作用の方が強いとされている)がよいという者,或は交感麻痺剤(イミダリン)がよいとか,或は重曹水(末梢血管拡張作用があるといわれている)注射がよいとか,又は迷走神経麻痺剤(フアイナリン)が効くという者あり,甚だしく区々たる様であるが何れも正しいのであろう。 而して之等の薬剤は其作用として,ピロカルピンは副交感刺戟,テトラエチルアンモニウム塩はシナプシスに於ける交感或は副交感麻痺,イミダリンは交感麻痺,重曹は末梢血管を拡張して,内耳血管の狭少及び透過性減少を来さしめ,フアイナリンは副交感麻痺を起させるものである。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 心搏リズムと自律神経機能?心臓・血管反射を指標とした自律神経機能検査法の検討 加藤 政孝Masataka KATO1xSearch for articles by this author1岩手医科大学第2内科1Dept. of Internal Med. II, Iwate Med. College 発行日/Published Date: 1964/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406201729 I.緒言 心臓および血管の生理的機能は種々の因子によつて影響をうけるが,なかでも自律神経系の影響がきわめて重要であることは,論をまたない。自律神経系の機能状況を直接測定するには,該神経系のインパルスを電気生理学的方法によつて測定するよりほかに方法はないが,このような方法は臨床的に応用することができない。したがつて当然該神経系の奏効臓器の機能を通して測定するしか道はない。しかるに奏効臓器の機能を左右する因子は,自律神経のみではない。そこに自律神経機能検査法の困難性がある。 この困難性の解決のひとつの方法として,心臓または血管系に反射的に影響するきわめて微小の刺激を与えて,それによつて生ずる心臓または血管系の反応の程度を測定すれば,かかる反射系の遠心路は自律神経系を経由するから,その自律神経系の反応性を測定することができることになる。このさい与える刺激は,自律神経系の況状を乱さない小さい刺激であり,かつできるだけ一定の強度の刺激であることが望ましいわけである。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集神経温存胃切除術 腹腔鏡補助下自律神経温存幽門側胃切除術 小嶋 一幸Kojima Kazuyuki12xSearch for articles by this author, 山下 俊樹12xSearch for articles by this author, 山田 博之12xSearch for articles by this author, 森田 信司12xSearch for articles by this author, 加藤 啓二12xSearch for articles by this author, 三木 陽二12xSearch for articles by this author, 河野 辰幸1xSearch for articles by this author, 杉原 健一2xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部食道・胃外科2東京医科歯科大学大学院消化機能再建学 発行日/Published Date: 2003/10/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%97%A9%E6%9C%9F%E8%83%83%E7%99%8C 腹腔鏡補助下自律神経温存幽門側胃切除術は腹腔鏡補助下に迷走神経の肝枝,腹腔枝,肝神経叢などの温存を行うことにより術後早期のQOLの向上のみならず,神経温存による長期のQOLの向上を目標としている.この手技を施行する上では腹腔鏡下の自律神経系の臨床解剖の理解と視野の展開法が特に重要である.早期胃癌に対して腹腔鏡下に自律神経系を温存するリンパ節郭清は安全に施行可能である.その成績も満足すべきものであり,胃体中・下部の早期胃癌に対して推奨される術式である.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題気管支喘息?病態から治療まで発症機序 自律神経支配と気道過敏性 無江 季次Suetsugu Mue1xSearch for articles by this author1東北大学医学部・第1内科 発行日/Published Date: 1984/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402218975 気管支喘息の特徴的な病態生理の1つは気道の過敏性であり,この過敏状態は気管支平滑筋を収縮させる物質が過剰であるため(過刺激説hyper-stimulation)とも,また平滑筋それ自体の反応性が亢進している(過反応説hyperresponsiveness)とも考えられる.この両説と副交感神経との関係を考えると,喘息患者は微量のアセチルコリンによって発作が起こるので,副交感神経の緊張状態,あるいはコリン受容器の反応性亢進が原因とも考えられ,過反応説の1つといえる.一方,健康者に多量のメサコリンを吸入させると気管支平滑筋の収縮が起こり,喘息患者の気管支平滑筋の周囲にコリンエステラーゼ活性が濃厚に確認できるということは,アセチルコリンなどの収縮物質が多量に産生されるメカニズム,すなわち過刺激説が成り立つ. IgEや肥満細胞の研究がさかんになるにつれ,過刺激説がやや優勢の感があるが,この間にもSzentivanyiの"β-blockade theory"とそれにつづくreceptor assayの研究,Nadelらの"irritant receptor説"などは,気道の過敏性のメカニズムに自律神経が密接に関与することを強調している.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集消化管の機能温存手術 骨盤内自律神経の片側および部分温存手術 沢田 俊夫1xSearch for articles by this author, 武藤 徹一郎1xSearch for articles by this author1東京大学医学部第1外科 発行日/Published Date: 1993/2/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%B8%A9%E5%AD%98%E8%A1%93 骨盤内自律神経の片側および部分温存手術の適応は,側方リンパ節転移のリスクによって決められる.下部直腸進行癌203例(1963?1991)の検討から,al以下・上方n(?)の側方転移率は14.0%(15/107)と最小であり,またa2以上・上方n(?)は15.4%(6/39),al以下・上方n(+)は18.4%(7/38)であり,これらの群に機能温存の適応があると考えられた.また,腫瘍主座が片側性の9例では,78%で同側側方転移を認めた.機能温存低位前方切除41例では,術後1週間以内にバルーンカテを抜去できた例が31例(76%)であり,ほかもすべて1?3か月で自排尿が可能となった.また,性機能の検討(15例)では,勃起障害が8例(53.3%),射精障害も12例(80.0%)と高頻度であり,部分温存例に射精可能例はなかった.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題不整脈診療プラクティストピックス R-R間隔変動と自律神経機能 矢永 尚士1xSearch for articles by this author, 西村 敏博2xSearch for articles by this author1九州大学生体防御医学研究所・気候内科2大分大学工学部 発行日/Published Date: 1991/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402900688 ポイント1)R-R間隔より自律神経機能を知る方法には,時系列を主体とする解析法(CV値,RR50など)とスペクトルを主体とする解析法がある.2)CV値やRR50は加齢,心不全,糖尿病で減少し,主として迷走神経遠心路障害の表現と考えられる.3)R-R間隔のスペクトル解析によりHF(高周波成分)とLF(低周波成分)に分けられ,HFは副交感神経機能を,LFは主として交感神経機能を表す.4)本分析法は非侵襲的,定量的ではあるが,ノイズ,期外収縮が混入するときは,その信頼性は落ちる.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 膜の解剖からみた消化器一般外科手術・9 直腸癌根治術・自律神経温存手術 金谷 誠一郎1xSearch for articles by this author1国立姫路病院・外科 発行日/Published Date: 1998/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407903284 はじめに 癌に対する手術では,腹膜下筋膜に包まれた層を1つの区画と考え,腫瘍の存在部位・リンパの流れ(主流・副流・亜流)を踏まえて,転移リンパ節+αの郭清を心掛ける必要がある.そのためには,(1)腹膜下筋膜に包まれたままでの臓器の摘出が基本であり,それが不可能な部位では,(2)腹膜下筋膜のなかの世界で,神経の存在に注意しながら温存すべき血管や臓器を取り扱い,リンパ節郭清を進めなければならない. 直腸癌の手術では,下腹神経や骨盤神経叢を周囲組織とともに温存する自律神経温存手術が上記の(1)の操作に相当し,骨盤内における側方郭清や大動脈周囲リンパ節郭清を行う拡大郭清術が(2)の操作に相当する.今回は直腸癌根治術の手術の実際として,(1)の操作が主体となる自律神経温存手術の解説を行う.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 仮説と戦略 自律神経系の形成における血管の役割 齋藤 大介Daisuke Saito1xSearch for articles by this author, , 高橋 淑子Yoshiko Takahashi12xSearch for articles by this author1奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科 分子発生生物学講座2京都大学大学院 理学研究科 生物科学専攻動物学系 発行日/Published Date: 2012/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425101399 われわれの体には,外部環境の変化(ストレス)によって一時的に体温や血圧などが変化しても,じきにそれらを元の状態へと戻す能力が備わっている。このような機能はホメオスタシス(恒常性の維持)と呼ばれ,生命を維持するうえで欠かせない。ホメオスタシスを実際的に調節する組織は効果器としての心筋,内臓平滑筋,血管平滑筋,および立毛筋などであり,これらが適切に働くこと(収縮や弛緩・拡張など)によって,血流量や代謝などが制御されている。効果器の働きを上流で制御しているものとして,自律神経系と内分泌系がある。自律神経は神経伝達物質を,また,内分泌器官はホルモンを標的器官に届けることでその制御を行っている。つまり自律神経系と内分泌系はホメオスタシスの司令塔といってよい。なかでも重要な役割を果たすのが交感神経(sympathetic neuron)と副交感神経(parasympathetic neuron),そして内分泌器官と交感神経の両方の性質を併せ持つ副腎(adrenal gland)である。本稿では,交感神経と副腎が胚発生の過程でどのように作られるのかについて,われわれが見出した最新の知見を中心に概説する1)。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集情報伝達物質としてのATP 自律神経系:心筋イオンチャネル制御 松浦 博Hiroshi Matsuura1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学生理学第二講座 発行日/Published Date: 2001/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425902506 心臓自律神経による心機能の制御には,その神経伝達物質による種々の心筋イオンチャネル活性の修飾が重要な役割を果たしている。近年,中枢神経系および自律神経系の神経終末シナプス小胞には,主たる伝達物質とともに種々のペプチドやヌクレオチドが共存し,神経興奮時にともに放出(co-release)されることが明らかにされてきている1)。例えば,ATPは心臓交感神経終末や副腎髄質細胞のクロム親和性顆粒にノルアドレナリンやアドレナリンと共に含まれていて,神経興奮時に共放出され心機能の調節に関与していることが強く示唆されている2)。加えて,ATPは低酸素,虚血,過伸展などの障害を受けた心筋細胞から放出され,オートクリンもしくはパラクリンとして,すなわち自分自身や近傍の心筋細胞に作用してその膜興奮性に影響を与え,これらの病態に伴う心機能の変化の一端を担っていることも指摘されている3,4)。 1993年以降,多種の細胞膜のATP受容体(P2受容体)の分子構造が明らかにされ,ATP受容体は2ヵ所の膜貫通領域からなるサブユニットで構成されるイオンチャネル型受容体(P2X受容体)と,細胞膜を7回貫通する構造をもちG蛋白と共役する代謝調節型受容体(P2Y受容体)の二つのサブグループに大別されている5)。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌の手術 自律神経温存手術の手技と成績 福島 恒男Tsuneo FUKUSHIMA1xSearch for articles by this author, 大木 繁男1xSearch for articles by this author, 大見 良裕1xSearch for articles by this author, 池 秀之1xSearch for articles by this author, 江口 和哉1xSearch for articles by this author, 土屋 周二1xSearch for articles by this author1横浜市立大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 1988/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407210237 直腸癌の手術に際して骨盤内自律神経が損傷されると,術後に高率に排尿・性機能障害が発生してくる.膀胱,前立腺,精嚢腺などへ分布する交感,副交感神経の走行と,これらを温存する方法を述べた.当外科の成績では,直腸癌の壁深達度がss,a1までのものやリンパ節転移陰性例では拡大手術と比較して差がなかったが,中分化腺癌は高分化腺癌に比べて局所再発が高いので本手術の適応に関して注意を要する.本手術の結果,排尿障害は12.9%,勃起障害は14.3%,射精障害は17.9%と,拡大郭清や通常郭清に比べて,これらの機能障害の発生頻度は低率であった.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 脳波による自律神経遮断剤療法の吟味 八木 澄三Sumizo Yagi1xSearch for articles by this author, , 西堀 恭治Kyoji Nishihori1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Hokkaido University School of Medicine 発行日/Published Date: 1957/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406200553 T.まえがき 最近数年間における自律神経遮断剤の治療面への導入は著しいものがあるが,精神科領域においても数多くの研究発表から,その適応も逐次明らかになつて来ている。しかし病因の未だ不明である種々なる精神科疾患に対して,いかなる作用機序のもとにこの種遮断剤が有効であるかという事について,その結論に到達するのは甚だ困難と言わなければならない。それ故に今後とも凡ゆる角度からの詳細な研究がなされなければならないのは言をまたないところである。吾々は,精神病患者に対して自律神経遮断剤を投与した場合に特有な臨床像を認める事に着目して,脳波によつてその作用機序の一端を窺い知ろうとした。即ち自律神経遮断中特にクロールプロマジンを大量に投与する場合は,所謂D?sigkeitという状態を招来し,しかもこの状態は従来使用されている鎮静剤,眠剤等とはかなり異なつた所見を呈する点を重視して多くの研究者によつて云々されて来た意識障碍と脳波という問題と比較して検討した。 自律神経遮断剤と脳波についての記載は,現在迄に多少の報告があるが,未だ総括的なものがなく一定の結論も得られていない。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 最低心拍数による自律神経トーヌスの推定 武者 春樹Haruki Musha1xSearch for articles by this author, , 村山 正博Masahiro Murayama1xSearch for articles by this author, , 伊藤 博之Hiroyuki Ito1xSearch for articles by this author, , 小野 彰一Shoichi Ono1xSearch for articles by this author, , 板井 勉Tsutomu Itai1xSearch for articles by this author, , 川原 貴Takashi Kawahara2xSearch for articles by this author1関東逓信病院循環器内科1Department of Cardiology, Kanto-Teishin Hospital2東京大学医学部第2内科2The 2nd Department of Internal Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1986/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204933 心拍数の日内変動は,身体活動状態に影響を受け,個人差および日差変動が大きい。しかし,安静時の心拍数は各個人特有の自律神経トーヌスを反映し,一定の日内変動を示すことが考えられる。本研究は,安静時自律神経トーヌスの日内変動をホルター心電図による時刻別最低心拍数変動により推定し,運動および加齢の自律神経トーヌスに及ぼす影響を検討したものである。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集神経学における最近の研究<臨床> 自律神経?伝達物質の臨床を中心に 宇尾野 公義1xSearch for articles by this author1東京都立府中病院神経内科 発行日/Published Date: 1978/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431904935 自律神経研究の歴史は古く,しかも体生神経とともに体内分布および機能面できわめて広範にわたるため,基礎・臨床の各領域に多くの業績が残されている。とくに近年,電顕,細胞組織化学,免疫学,超微細分析法,微量活性物質の測定法,自律機能に関する生理・薬理・内分泌学的検査法などの目ざましい進歩により,生体の生理機構や疾患の解明に寄与するところはまことに大である。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 統合失調症における加齢と自律神経活動 藤林 真美Mami FUJIBAYASHI1xSearch for articles by this author, , 岸田 郁子Ikuko KISHIDA2xSearch for articles by this author, , 木村 哲也Tetsuya KIMURA1xSearch for articles by this author, , 山田 陽介Yosuke YAMADA1xSearch for articles by this author, , 田中 斉太郎Seitaro TANAKA1xSearch for articles by this author, , 石井 千恵Chie ISHII2xSearch for articles by this author, , 石井 紀夫Norio ISHII2xSearch for articles by this author, , 森谷 敏夫Toshio MORITANI1xSearch for articles by this author1京都大学大学院人間・環境学研究科1Graduate School of Human and Environmental Studies,Kyoto University,Kyoto,Japan2清心会藤沢病院2Seishinkai,Fujisawa Hospital 発行日/Published Date: 2009/4/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Schizophrenia 抄録  統合失調症は,陽性・陰性・認知症状を主とした難治性疾患である。本疾患には自律神経系の機能異常を疑わせる症状も多いが,自律神経活動との関連についてはいまだ明らかにされていない。本研究では,統合失調症の自律神経活動動態を加齢および抗精神病薬との関係からとらえ,その変化を検討することを目的とした。統合失調症患者47名(21〜77歳),と健常者51名(33〜70歳)の安静時心電図を測定し,得られたデータから心拍変動パワースペクトル解析を用いて自律神経活動を定量した。その結果,統合失調症群では,どの年代層においても有意な低下を示し,さらに,抗精神病薬投与量と自律神経活動の間に負の相関を認めた。以上より,統合失調症の自律神経活動の低下は抗精神病薬の影響が大きいことが示唆され,今後,合併症予防などのツールとして有効であることが併せて示唆された。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌に対する肛門機能温存手術の実際 自動吻合器を用いた自律神経温存低位前方切除術 高橋 慶一Keiich TAKAHASHI1xSearch for articles by this author, 森 武生1xSearch for articles by this author, 安野 正道1xSearch for articles by this author1東京都立駒込病院外科 発行日/Published Date: 1996/8/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BD%8E%E4%BD%8D%E5%89%8D%E6%96%B9%E5%88%87%E9%99%A4 我々の行っている直腸癌に対する自律神経温存低位前方切除術の手術手技の実際について述べた.現在では両側温存を原則とし,リンパ節郭清はメッツェンバウム剪刀を用いて行っている.No.262の郭清は下膀胱動脈を合併切除することで良好な視野が得られ,この部分の郭清の精度が向上した.骨盤腔内の解剖は複雑であり,機能温存と根治性を両立させた手術方法はいまだ完成されておらず,今後も改良すべきものと思われるが,本稿では我々が現在行っている自律神経温存手術における神経温存およびリンパ節郭清におけるコツと留意点について述べた.
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 研究と報告 自律神経発作を伴う精神薄弱児の看護 美馬 由利1xSearch for articles by this author1徳島大学教育学部看護教員 発行日/Published Date: 1972/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661917565 まえがき 言うまでもなく精神薄弱児は環境に対ししばしば不適応となる.そして精神薄弱児に対する看護は,この環境不適応の是正を忘れてはならない.そこで自律神経発作を伴う精神薄弱児の場合,なおさら看護者としては環境要因を重視しなければならないと考えた.この見地から自律神経発作を伴った症例を詳細に検討した.その結果,従来行なわれていた発作に対する薬物療法を主体とした看護法に疑問を抱き,むしろ看護は治療に率先するかもしれない可能性を考えて,投薬とは無関係に,看護を主体とする意味で環境適応指導を試みた.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 特集今日の耳鼻咽喉科日常診療に必要な知識薬物 自律神経遮断剤の適応の選択と用量用法 土屋 雅春1xSearch for articles by this author, 萩原 魏2xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部内科学教室2横浜市民病院内科 発行日/Published Date: 1979/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492208976 I.はじめに 咽頭,頸部をはじめとする耳鼻咽喉科の領域には神経系が豊富に分布している。したがつてこれらの部位の病変はもとより単なる機械的刺激によつてもしばしば生体に異常反応をひきおこし,局所以外の全身諸臓器に軽重さまざまな病変を招くことがある。これは主として知覚性求心性自律神経および遠心性自律神経を介してひきおこされるものと理解されている1)2)。 したがつて,耳鼻咽喉科領域における各種自律神経遮断剤の適応の選択とは,単に局所病変にもとずく不快感,疼痛などを除去することだけでなく,局所病変によつてひきおこされる2次的な全身諸臓器の病変を回避することと理解されるべきである。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 インターフェロン投与における心臓自律神経機能への影響 大塚 健Ken Ohtsuka12xSearch for articles by this author, , 西村 眞人Masato Nishimura1xSearch for articles by this author, , 小森 敏明Yoshiaki Komori1xSearch for articles by this author, , 井上 弘史Hiroshi Inoue1xSearch for articles by this author, , 松浦 史良Shiryou Matsuura3xSearch for articles by this author, , 金綱 隆弘Takahiro Kanatsuna3xSearch for articles by this author, , 原田 義規Yoshinori Harada2xSearch for articles by this author, , 赤野 由美子Yumiko Akano2xSearch for articles by this author, , 香川 恵三Keizou Kagawa2xSearch for articles by this author, , 児玉 正Tadashi Kodama2xSearch for articles by this author, , 岡上 武Takeshi Okanoue2xSearch for articles by this author, , 加嶋 敬Kei Kashima2xSearch for articles by this author, , 吉村 學Manabu Yoshimura1xSearch for articles by this author1京都府立医科大学臨床検査医学1Department of Clinical and Laboratory Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine2京都府立医科大学第三内科2Third Department of Internal Medicine, Kyoto Prefectural University of Medicine3西陣病院内科3Nishijin Hospital 発行日/Published Date: 1997/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AD%E3%83%B3 インターフェロン(以下,IFN)投与が心臓自律神経機能へ影響を及ぼすか否かを調べる目的で,慢性肝炎患者10名に対しIFN投与前後で24時間ホルター心電図法による心拍変動解析を施行した。IFN投与後Wenckebach型2度房室ブロックの出現を認めた1例を除く9名において時系列解析およびスペクトル解析を用いて心臓自律神経機能を評価したが,IFN投与前後で明らかな変化を認めなかった。IFNが不整脈を誘発する機序として心臓自律神経機能に影響を与える可能性も指摘されていたが,今回の検討では心拍変動値への影響は明らかではなかった.
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 プロクレス 中枢自律神経系の神経伝達物質・2 前田 敏博1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学解剖学 発行日/Published Date: 1991/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551103205 4.調節神経系の伝達物質  前号で述べたように,中枢自律神経系の主回路は図2に白丸で示されるニューロンであり,そのほとんどはグルタミン酸などの速い伝達様式で連っているに違いない.これを抑えるのもまた速い伝達GABAが主であろう.しかしこれだけでは,機能別,臓器別の上に一般性と地域性を持つ複雑な中枢の自律機能をうまくかみ合わすことは不可能であり,遅い伝達機構を使う調節神経系がこれをうまく操作することになる.なかでももっとも強力なものがアミンニューロンである.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 カラーグラフ消化器の機能温存・再建手術・14 直腸癌に対する自律神経全温存低位前方切除術 杉原 健一Kenichi SUGIHARA1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 1999/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407903734 はじめに 器械吻合法やdouble stapling法の開発により1),それまでは直腸切断術が適応されていた症例に括約筋温存術が行われるようになった.一方,直腸癌の局所コントロールの目的で側方郭清を含む拡大リンパ節郭清が導入され,その効果が認められるようになった2).しかし,拡大リンパ節郭清では骨盤内自律神経系が切除されるため,術後の排尿・性機能障害が大きな問題となった3).その解決策の1つとして骨盤内自律神経温存法が開発され,また,側方リンパ節転移の危険因子の研究に基づき側方郭清の適応が再検討された4). 本稿では下部直腸癌に対する自律神経全温存低位前方切除を紹介する.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集第13回日本生理科学連合シンポジウム 自律神経系の電気生理学と形態学 内薗 耕二Koji Uchizono1xSearch for articles by this author1東大医学部生理学教室1Department of Physiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1964/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425902574 I.はじめに 紙巾の関係で,ここでは問題を主として自律神経の電気生理学とその微細構造に限りたい。特に最近著者の取扱つて来ている交感神経ニユーロンとシナプスの機能と構造について考察してみることにする。 体制神経系のニユーロンとシナプスについては過去10数年にわたり,極めて精緻な電気生理学的研究が行われて来た。なかでもJ.C.Ecclesの研究がもつともすぐれており,彼の近著1)によつて我々はこの方面の最も新しい知見にふれることができる。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 失神発作と自律神経 荒木 信夫1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%8F%8D%E5%B0%84%E6%80%A7%E5%A4%B1%E7%A5%9E Question & Answer  Q:心血管性失神にはどのようなタイプがありますか?  A:反射性失神,起立性低血圧による失神1心原性失神.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 診断と検査法 電気閃光法による自律神経機能検査について 神尾 憲治Kenji Kamio1xSearch for articles by this author, 長谷川 直義1xSearch for articles by this author, 岡崎 恒雄1xSearch for articles by this author, 樋口 安彦1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1959/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202044 T.はしがき 自律神経症状を示す患者に,われわれは各種の自律神経機能検査を行つているが,従来の薬物試験を始めその他種々の当検査法は,患者に苦痛を与え,又時間的にも比較的困難な場合がある事に直面し,検査方法を簡易化する必要を感じていた。 先に教室の岡崎らは,Bickenbach氏起立試験の成績は電気閃光値と平行的増減を示すことを報告したが,更にわれわれは此の度Adrenalin及びAcetylcholinによる薬物試験と電気閃光値との関係を調べた結果,両者の間に関係を認めたので茲に報告する。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 短報 うつ病における自律神経機能の定量的分析の試み 今岡 健次Kenji Imaoka13xSearch for articles by this author, , 井上 寛Hiroshi Inoue1xSearch for articles by this author, , 井上 雄一Yuichi Inoue13xSearch for articles by this author, , 原田 豊Yutaka Harada14xSearch for articles by this author, , 挾間 秀文Hidefumi Hazama1xSearch for articles by this author, , 白石 義光Yoshimitsu Shiraishi2xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部神経精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Tottori University School of Medicine2鳥取大学医学部第二生理学教室2The Second Department of Physiology, Tottori University School of Medicine3現:島根県立中央病院精神神経科3Department of Neurposychiatry, Shimane Prefectural Central Hospital4現:国立療養所鳥取病院4National Tottori Hospital 発行日/Published Date: 1984/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405203798 I.はじめに うつ病において自律神経症状を中心とした身体症状はしばしば出現するものであるが,その程度判定は必ずしも容易でなく,主観的要素が大きく客観的評価が困難である。最近糖尿病患者において自律神経機能を心電図R-R間隔を測定するこで求めようとする試みが報告2,4,6)されている。われわれはこの方法を用いてうつ病患者の自律神経機能障害の定量的分析を試みたので報告する。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 自律神経の局所障害 相馬 芳明1xSearch for articles by this author1相馬神経内科クリニック 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Argyll+Robertson%E5%BE%B4%E5%80%99 Questio & Answer  Q:瞳孔異常が認められた場合,どこまで検索が必要ですか?  A:眼科的疾患,神経系疾患にとどまらず,場合によっては胸部疾患までもが瞳孔異常を引き起こすことがあり,鑑別疾患は多岐にわたります.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 系統変性症における自律神経障害の神経病理 水谷 俊雄Toshio MIZUTANI1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所臨床病理1Department of Clinical Pathology, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906281 I.はじめに 神経原性の自律神経障害として発表されたShy-Dra-ger症候群(SDS)には35),少なくとも2つの問題があると思われる。その1つは臨床症状に対応する責任病巣である。SDSを特徴づける起立性低血圧は従来から胸髄側柱とされてきたが,最近では脊髄交感神経節も候補に挙がっている。これは臨床病理学的相関(clinicopatho-logical correlation)の問題であり,神経病理学的には末梢を含めた自律神経系全体の見直しが必要であろう。 第2の問題は,オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)や特発性パーキンソン病(iPD)で臨床的に自律神経症状が強かったり,臨床的にSDSと診断された症例が病理学的にはOPCAであったというような診断学的,疾病分類学的な混乱である。これは,Shy&Dragerが報告した症例には自律神経症状のみではなくて,OPCAを示唆する症状と病理所見もあったことに端を発する。すなわち,それを契機にOPCAの自律神経障害について臨床的,病理学的に再検討されることになり,線条体黒質変性症(SND)とOPCAの関係を含めて概念の再編成にいたったが,それが診断あるいは疾病分類に少なからず混乱を引き起こしたのは事実である。
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 連載「笑門来健」笑う門には健康来る!〜笑いを生かした健康づくり・9 笑うとリラックスできるの?―「笑い」と「自律神経」との関連について 大平 哲也1xSearch for articles by this author1大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座公衆衛生学 発行日/Published Date: 2012/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401102615 よく「自律神経失調症」とか,「自律神経が乱れる」などという言葉を耳にしますが,自律神経とは何でしょうか? 自律神経は内分泌系と同様に身体の機能維持のために日々活動している,いわば生命維持のために必要不可欠なものです.したがって,自律神経の機能異常が起こってくると,動悸,めまい,立ちくらみなど様々な症状が起こってくると考えられています.さらに,自律神経の機能異常は,虚血性心疾患,心臓突然死,脳卒中などの疾患にも関連することが報告されています.それでは,笑いは自律神経にどのように影響するのでしょうか?
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 精神分裂病患者におけるハロペリドールの自律神経機能に対する影響 岡田 俊Takashi OKADA1xSearch for articles by this author, , 十一 元三Motomi TOICHI2xSearch for articles by this author, , 崎濱 盛三Morimitsu SAKIHAMA3xSearch for articles by this author, , 久保田 泰考Yasutaka KUBOTA1xSearch for articles by this author, , 村井 俊哉Toshiya MURAI1xSearch for articles by this author, , 稲熊 敏広Toshihiro INAKUMA4xSearch for articles by this author1京都大学大学院医学研究科精神医学講座1Department of Psychiatry, Kyoto University Graduate School of Medicine2Department of Psychiatry, Case Western Reserve University/University Hospitals of Cleveland3滋賀里病院3Shigasato Hospital4水口病院4Minakuchi Hospital 発行日/Published Date: 2001/9/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Cardiac+Autonomic+Function 【抄録】 精神分裂病患者を対象にhaloperidol(HPD)の自律神経機能に及ぼす影響を検討した。HPD減量前後において測定した心拍間隔のローレンツプロットを用いて交感および副交感神経機能を個別に評価した。同時に精神症状とパーキンソン症状を評価した。軽度の薬剤性パーキンソン症状は自律神経機能に影響しないという先行研究の結果を踏まえ,精神症状の変化しなかった被験者についてHPDの自律神経機能に対する影響を調べた。その結果,HPD減量により副交感神経活動が増大したが,交感神経活動は明らかな変化を示さなかった。このことからHPDが自律神経機能に影響を与え,副交感神経機能低下に起因する臨床症状の一因をなす可能性が示唆された。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 装置と方法 マイクロダイアリシス法による心臓自律神経活動の評価 秋山 剛Tsuyoshi Akiyama1xSearch for articles by this author, , 山崎 登自Toji Yamazaki1xSearch for articles by this author1国立循環器病センター研究所心臓生理部1Department of Cardiac Physiology, National Cardiovascular Center Research Institute 発行日/Published Date: 2001/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404902306 はじめに 心臓の自律神経活動は循環器疾患の病態と密接にむすびついており,電気的神経活動,心拍変動スペクトラム,放射性同位元素によるカテコラミンspillover測定など,様々な方法でその評価が行われてきた.心臓は,交感・副交感神経の二重神経支配をうけ,心臓局所においても不均一な神経支配や両神経系の相互干渉が報告されている1,2).従来から用いられている電気的神経活動やカテコラミンspilloverなどの手法では心臓局所で同時に両神経系の活動をとらえることは難しく,交感・副交感神経系活動を含む心臓自律神経活動測定法の確立が望まれていた.われわれは,脳内神経伝達物質濃度測定に用いられているマイクロダイアリシス法を心臓に応用し,連続的に採取測定された透析液ノルエピネフリン・アセチルコリン濃度が心臓交感・副交感神経活動を反映しており,新しい心臓自律神経活動の測定法が病態解明や循環作動薬の評価に有用であることをすでに発表してきた3?7). 本稿では,われわれが心臓マイクロダイアリシス法に用いるプローブの作製法を紹介し,実際に行っている動物モデルに対するプローブの挿入,試料の採取および測定の手順・手法ついて述べる.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- めまいに対する自律神経機能検査特にその診断的意義 田口 喜一郎1xSearch for articles by this author, 宮島 靖彦1xSearch for articles by this author1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1963/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203137 耳鼻科医を訪れるめまい患者ことにメニエール病が自律神経機能と密接な関係があることはよく知られているが1)2),自律神経機能の検査法には種々のものがあり,またそれだけに信頼の置けるものが少く,何を行なつたらよいか判断に迷うものである。われわれは容易にして信頼性の高いという点に重点を置き,血圧と脈搏を指標とする自律神経機能検査法を採用してみたが,特に最近注目されている中枢性薬効反応を中心に検討してみた。
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 講座臨床から公衆衛生へ 学童の自律神経不安定症?とくに起立性調節障害について 阿部 忠良12xSearch for articles by this author1東京都立広尾病院小児科2日本大学小児科 発行日/Published Date: 1980/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401206091 はじめに 学童期の自律神経機能は,副交感神経が主に働いている幼児期を過ぎ,交感神経の働きがこれに加わって次第に交感神経の活動が主になり,副交感神経の働きと複雑にからみあいながら次第に成人型に近づいて行く.したがって,全般的に自律神経不安定の状態にあり,そのバランスは容易にくずれやすい. 小児の自律神経失調症には気管支喘息,周期性嘔吐症,臍仙痛,不整脈など種々あるが,ここでは学童期に多い起立性調節障害について述べる.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 自律神経(失調)症に対するエストリオール錠の使用経験 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author, 樋口 安彦1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1961/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202413 T.はしがき 自律神経(失調)症並びに自律神経性婦人疾患の治療1)2)にはoestrogen療法のみでなく,0.5%塩酸プロカイン緩徐静注療法,androgen,oestrogen+androgen (混合hormone),oestro?gen+androgen+progesterone (tristeroidhormone)等のhormone療法のほか臍帯埋没療法,更に最近ではtranquilizer療法3)4)5)(chlor?promazine,pl?gicil,reserpine,meprobamate),精神賦活剤catron療法6)等があり,いずれも相当の良効果がみとめられている。これ等数多い臨床知見からも,最近漸く,本症の主因が卵巣機能の衰退或いは下垂体の性腺刺激hormone分泌能の異常ではなくて,間脳自律中枢の失調にある…ということが最も端的に首肯されるに至つた。然しながら,これ等の多種に亙る薬物が本症に対し100%の奏効率を挙げているわけではない。本症の中にはこれ等の薬物療法のうち1方法だけを相当長期間使用したにも拘らず,尚難治なものがあることは日常の臨床で屡々経験するところである。治療に移るに先立ち,各症例につき,どの薬物が最も効果があるかを決定し得ない今日,筆者らは1剤5日間前後の治療を施し,これでなお効果なき時は他の薬剤に切換えて行くという治療方式(少量短期間回転法)をとり効果を挙げている。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第23回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 各種自律神経作動薬剤の調節に及ぼす影響 吉原 正道Masamichi Yoshihara1xSearch for articles by this author, , 石崎 俊介Shunsuke Ishizaki1xSearch for articles by this author1大阪医科大学眼科学教室1Department of Ophthalmology, Osaka Medical College 発行日/Published Date: 1970/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410204253 I.はじめに 近年,電子顕微鏡,組織化学的検索,およびエレクトロニクスの発展に件つて,眼の調節についても,漸次明らかになりつつあるが,しかし,いまだ最も基本的な問題ともいえる調節の機序や支配神経についても,種々の説があつて,未解決の部分も多い。すなわち,眼の調節の原動力となると考えられている毛様体筋の神経支配についても,大塚教授1),平野氏2)3)は,副交感神経単一支配を主として述べており,谷口氏4)5)6),田川氏7)8)9),中村氏10)11),田川氏ら12),宇賀氏13),は二重神経支配を報告し,また鹿野教授は,本年の日眼総会(73回)の「眼と自律神経」と題する特別講演で,毛様体筋の支配神経についても述べられ,交感神経支配の関与を示唆されたが,明確に断言はなされなかつたようである(現在,原著は未刊であるが,間もなく発刊されよう)。このように,毛様体筋については,神経支配は,副交感神経単一支配なのか,二重神経支配であるかの判定は,なかなかむずかしい。 一方,自律神経作動薬剤は点眼薬として,偽近視の治療に広く使用せられており,その有効理由は,毛様体筋を支配する自律神経を介して毛様体筋をcycloplegicにするか,もしくはcycloplegiaの状態にすることによつて調節状態を変動せしめて,治療するというところにある。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 夜尿症における自律神経機能異常とトリプタノールの治療成績について 楠 隆光Takamitsu KUSUNOKI1xSearch for articles by this author, , 生駒 文彦Fumihiko IKOMA1xSearch for articles by this author, , 河西 稔Minoru KASAI1xSearch for articles by this author, , 永原 篤Atsushi NAGAHARA1xSearch for articles by this author, , 永野 俊介Shunsuke NAGANO1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部泌尿器科学教室1Department of Urology, Osaka University Medical School 発行日/Published Date: 1966/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491204449 I.はじめに 夜尿症は小児には,しばしばみられる疾患でありながら,未だに確立された治療方法がない。これは夜尿症の原因が極めて複雑で,多種の要因に由来するためであり,ゆえに治療にあたつては,その成因をよく分折して,それぞれの例に最も則した方法をとることが肝要である。夜尿症は,まづ器質発なものと機能的なものに大別されるが,臨床的に経験される大部分は,器質的には特に認めるような異常所見のない,所謂機能的な夜尿症である。機能的夜尿症もいろいろと分類されているが最近,この中でも自律神経失調が夜尿症の成因に大きな役割を果しているといわれている。そこで我々は阪大泌尿器科において最近経験した夜尿症34例につき自律神経機能検査を行なつて,夜尿症患者の自律神経機能について検索するとともに,これらの症例にトリプタノールを使用して,その治療効果ならびに自律神経機能異常との関連を検討したので,その結果をここに簡単に報告する。なおトリプタノールは化学名5-(3-dimethyl aminopropylidene)-dibenzo 〔a, d〕〔1, 4〕 cyciopepta-diene hydrochloride,一般名Ami- triptyline hydrochloride C20H23N. HClの白色の結晶であり,作用は向精神薬中感情調整剤として抗抑うつ作用をもつ他,自律神経系に対してはanticholinergicの作用を示すものであるといわれている。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌の治療?機能温存手術のプログレス 直腸癌に対して射精機能を維持する自律神経温存術 大木 繁男Shigeo OHKI1xSearch for articles by this author, 池 秀之1xSearch for articles by this author, 舛井 秀宣1xSearch for articles by this author, 市川 靖史1xSearch for articles by this author, 山口 茂樹1xSearch for articles by this author, 杉田 昭1xSearch for articles by this author, 嶋田 紘1xSearch for articles by this author1横浜市立大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 1999/6/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%B8%A9%E5%AD%98%E8%A1%93 男性性機能とくに射精機能を維持するには腰部交感神経の温存が必要である.腰部交感神経は腰部交感神経幹から下腸間膜動脈(IMA)近傍,大動脈前面,大動脈分岐部,岬角,骨盤神経叢を通過して精嚢腺,前立腺,尿道,膀胱に至る.これらの経路のうちどこで損傷しても射精機能障害が発生するが,特にIMAを結紮,切除する時には神経を損傷しやすい.そこで腰部交感神経とIMAの最短距離を測定すると,右では0?2mm25.6%,3?9mm5.1%,10mm以上66.2%であった.左では0?2mm28.2%,3?9mm25.6%,10mm以上46.2%であった.また左右の腰部交感神経の合流形式を分類すると,IMA直下型20.5%,大動脈前面型35.9%,大動脈分岐部尾側型41.0%,合流なし型2.6%であった.これらを考慮して自律神経温存術を行ったところ術後の射精機能は91%に維持された.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 精神分裂病における精神症状に伴う自律神経機能の変化 十一 元三Motomi TOICHI1xSearch for articles by this author, , 神尾 陽子Yoko KAMIO1xSearch for articles by this author, , 村井 俊哉Toshiya MURAI1xSearch for articles by this author, , 久保田 亮Ryo KUBOTA2xSearch for articles by this author, , 稲熊 敏広Toshihiro INAKUMA2xSearch for articles by this author, , 扇谷 明Akira SENGOKU1xSearch for articles by this author1京都大学医学部精神医学教室1Department of Psychiatry, Kyoto University Faculty of Medicine2水口病院2Minakuchi Hospital 発行日/Published Date: 1998/1/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Cardiac+Autonomic+Function 【抄録】精神分裂病患者において,精神症状の変化に伴う自律神経機能の変化を調べた。対象は26名の入院患者で,服薬内容を変更しない状態で,1か月の間隔を挟んで2度にわたり自律神経機能を評価するとともに,陽性・陰性症状評価尺度を用いて精神症状を査定した。自律神経機能は,心拍変動に基づく評価法により交感・副交感神経機能を個別に調べた。11名の患者に精神症状の変化が認められ,この群において精神症状の変動に伴う自律神経機能を比較した。その結果,精神症状の改善時(あるいは増悪前)に比べると,改善前(あるいは増悪時)には副交感神経活動は低下し,交感神経活動は明らかな変化を示さなかった。精神分裂病における自律神経機能の変化には,精神症状が密接に関連していることが示唆された。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 資料 R-Rモニターによる「自律神経機能バランス調節能」の1評価法 後藤 幸生Yukio GOTO1xSearch for articles by this author, , 柳本 政浩Masahiro YANAGIMOTO1xSearch for articles by this author, , 安田 善一Yoshikazu YASUDA1xSearch for articles by this author, , 坂井 美賀子Mikako SAKAI1xSearch for articles by this author, , 藤林 哲男Tetsuo FUJIBAYASHI1xSearch for articles by this author, , 杉浦 良啓Yoshihiro SUGIURA1xSearch for articles by this author, , 原田 純Jun HARADA1xSearch for articles by this author1福井医科大学麻酔蘇生学教室1Department of Anesthesiology and Reanimatology, Fukui Medical School 発行日/Published Date: 1993/10/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%A9%9F%E8%83%BD R-R間隔値信号を連続してコンピュータに入力し,その微妙な"ゆらぎ"変動連統モニターから自律神経系バランス調節能の良否を解析する機器を試作した.すなわち,安静臥位時の変動グラフの経過と,引き続き入力した起立負荷時のグラフの経過をR-Rモニターにトレンドして同一画面ヒに重畳表示して比較判定する.さらにその接近度のコンピュータ診断で数値化表示可能とした.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集大脳辺縁系 海馬脳波と自律神経活動との関係について 鳥居 鎮夫S. Torii1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部生理学教室1Dept. of Physiology, Toho University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1961/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406201138 はじめに 海馬脳波は色々な観点から研究されている。例えば,単一神経要素の活動との関係からその波の成因並びに性質を解析して行く方向とか,脳波パタンの転換の神経機序に興味の焦点を向けてゆく立場であるとか,更に海馬脳波と行動との対応関係からその波の機能的意味を考察してゆこうとするなどがあるが,何れの方向からも,現在なお万人に認められるような解答は得られていない。ここでは,海馬脳波と自律神経活動との関係について述べて見たい。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集小脳 小脳の自律神経機能 伴 忠康Tadayasu Ban1xSearch for articles by this author1阪大解剖学教室1The Department of Anatomy Osaka University Medical School 発行日/Published Date: 1959/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1431901692 まえがき 1664年にThomas Willis1)が小脳を自律系の中枢と考えたが,これはそれほど明確な根拠にもとづいたとは言えないようである。1872年にEck-hard2)が小脳刺激による心搏,血圧,呼吸等の変化を,1876年にはFerrier3)が瞳孔の変化を報告して以来,血圧,呼吸,体温,眼反応,膀胱,消化管等に関して種々の断片的な報告が行われて来たが,刺激や破壊の方法,その部位の記載等明瞭なものが少いように見受けられる。そこでこれらの業績についてはDowとMoruzziの多彩なRe-view4)(′58)に譲ることにした。 1891年以来Luciani5)がpostural tonusと小脳に関する多くの業績を発表してがらは,小脳の白律系についての興味が一時失われたような感じがする。最近反応部位の明確なものにHare,Mago-un and Ranson6)(′37)の報告がある。彼等はバルビツール麻酔猫の室頂核附近の白質を刺激して縮瞳を認めた。またHampson7)(′49)は大脳の帯回を刺激して反対側の小脳前葉外側部に反応を認め,ここに自律系の眼領野を推定した。
臨床整形外科 Print ISSN: 0557-0433 Online ISSN: 1882-1286 シンポジウム四肢末梢血管障害 末梢循環障害における自律神経外科?高圧酸素療法の応用 久山 健Takeshi KUYAMA1xSearch for articles by this author1京都大学医学部外科学第II講座 発行日/Published Date: 1971/7/25 https://doi.org/10.11477/mf.1408904569 緒言 昭和41年1月末京都大学に高圧医学研究装置の新設(第1図a,b,第2図a,b)が決定した時,一般の人々(医学研究者を含めて)にとつて耳なれぬ高圧酸素療法という問題を世間と一般医家の人々により正しく理解してもらうために取り上げねばならなかつた.その後多くの人々の協力により高圧酸素療法患者名簿には3年間余りで200余名の患者氏名が残つた(第1表). その1/3が末梢循環障害と関連した疾患であつた.筆者は既成診療部門分類にとらわれず現在完成した医療手段で治らぬ不治疾患に高圧酸素療法は試みるべきものという考えである.その意味で切断以外に社会に復帰する方法がないという状態に追いこまれた難治性潰瘍患者を切断する前に本法を試みることに努力した.当室は中央診療部門7部門の1つとしてすべての診療分野の患者に対するサービスの目的で設置されているので種々の血行障害患者が含まれている.主題の自律神経外科とは少しはずれるが,シンポジウム・末梢循環障害中で高圧酸素療法の効果の紹介を目的としよう.当室は自律神経外科領域研究者の木村忠司教授を室長にしているので自律神経関係患者がかなりの比率をしめている.なお筆者は高圧医学現象説明に自律神経学理を用いたのである.その意味で自律神経外科に重点をおいて論を進めたい.
糖尿病診療マスター Print ISSN: 1347-8176 Online ISSN: 1347-8389 増刊号特集Brush Up! CDE 糖尿病合併症事典U慢性合併症【細小血管障害】神経障害 糖尿病性自律神経障害 馬場 正之1xSearch for articles by this author1青森県立中央病院 神経内科 発行日/Published Date: 2014/4/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E2%91%A0%E8%B5%B7%E7%AB%8B%E6%80%A7%E4%BD%8E%E8%A1%80%E5%9C%A7 症例 42歳 男性  5年前に糖尿病を指摘されたが放置.当科受診の5カ月前に腎盂腎炎を発症,この時HbA1c 13.5%を指摘され,インスリン治療を開始された.治療開始3カ月後HbA1c 7%となった頃に足部しびれ感が出現,2週後には腹部から下半身に焼けるような激痛と両下肢筋力低下が出現.同時に起立時の失神が頻繁となり,当科受診.神経学的検査で膝反射・アキレス反射消失,第7〜9胸髄皮節ならびに四肢手袋靴下状の痛覚低下と内踝部振動覚低下を認めたほか,両下肢筋力は4レベルに低下し,両足部皮膚には著明に乾燥していた.起立負荷試験で収縮期血圧が40mmHg低下,深呼吸時心拍変動(最大値−最小値)は8に低下,ハンドグリップ時血圧上昇は5mmHgに低下.腹部超音波検査で軽度の残尿.神経伝導検査は脛骨神経CMAP振幅8.8mV,MCV 38m/sで,腓腹神経SNAPは誘発されず.胸髄MRIには著変なかった.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集神経ペプチド 自律神経系におけるペプチド?形態学の立場から 近藤 尚武Hisatake Kondo1xSearch for articles by this author, , 油井 龍五Ryogo Yui1xSearch for articles by this author1新潟大学医学部解剖学教室1Department of Anatomy, Niigata University School of Medicine 発行日/Published Date: 1983/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905506 神経伝達物質として古くから知られているアセチルコリンとノルアドレナリンのほかに,セロトニン・ドーパミンなどのアミン類や,γ-アミノ酪酸などの2,3のアミノ酸も伝達物質としての存在が確立されてきた。ところが最近になって,もともと腸管とその誘導器官から抽出された多種のペプチドが,広く神経系に存在することが判明し,それらが,おそらく神経刺激伝達に関与しているであろうと考えられるようになってきた。そのいくつかについては,すでに,興奮あるいは抑制性伝達ないし調節物質であることを示す多くの実験結果が報告されている。自律神経系においても,これらのペプチドの存在と機能への関与についての知見が急速に増大している。そして,これまで節前・節後という2大神経単位から構成され,アセチルコリンとノルアドレナリンとが2主要伝達物質であると簡明に考えられてきた自律神経系は,よりいっそう複雑な系として理解されねばならないという様相を呈してきている。 免疫組織学的手法により,これまで,自律神経系内にその存在が判明したペプチドは10種以上に及び,その存在様式は多岐にわたっている。この神経系のうちで交感神経節は,その大きな,形態と解剖学的アプローチの容易さとから,とくに詳細に研究されてきたが5),副交感神経節についてはいまだ報告が少ない12)。古典的な節前神経細胞の位置する胸・腰髄側角におけるペプチドの存在様式についての研究は,やっと緒についた段階である6)。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 連載神経学を作った100冊(98) ラングレイ『自律神経系』(1921) 作田 学Manabu Sakuta1xSearch for articles by this author1日本赤十字社医療センター神経内科1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center 発行日/Published Date: 2015/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416200121 ラングレイ(John Newport Langley;1852-1925)は,1852年11月10日にロンドンの西80kmにあるバークシャー州ニューベリーで生まれた。彼の父は私立学校で教えていたという。1871年の秋にケンブリッジ大学のセントジョンカレッジに入学した。ここで生理学教授のマイケル・フォスター(Michael Foster;1836-1907)に出会ったことが彼の運命を決めることになる。フォスターの影響で医学・生理学を志した学生は,ラングレイのほかにもシェリントン(Charles Scott Sherrington;1857-1952)やガスケル(Walter Holbrook Gaskell;1847-1914)など多数いる。フォスターは英国の生理学会の設立者であり『Journal of Physiology(ロンドン)』誌の創刊者でもあった。フォスターの教え方は,科学の諸問題に学生の興味を湧き起こし,そして,この問題を解き明かすことほど楽しい人生はないということを示すものだった。  1874年にケンブリッジ大学を卒業すると,フォスターの実地授業助手としてその後の9年間を過ごした。まだ学生ではあったが,フォスターの指導のもと,心臓に対するピロカルピンの影響について研究を始め,1875年に論文としてまとめた。1900年に教授に就任し,フォスターが英国議会に選出された後は1903年にその後任として指名された1)。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 綜説 新自律神経遮断剤コントミンPZC2の使用経験 吉田 昌純Masazumi YOSHIDA1xSearch for articles by this author, 野口 升堂1xSearch for articles by this author, 大淵 竜志1xSearch for articles by this author, 鮫島 拓カ1xSearch for articles by this author, 井出 ?次1xSearch for articles by this author, Pノ口 敬介1xSearch for articles by this author, 北原 C二1xSearch for articles by this author, ?田 竜哉1xSearch for articles by this author1熊本大学医学部第一外科学教室1Department of surgery, Kumamoto Unibersity medical school 発行日/Published Date: 1956/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407201763 緒言 生体に刺戟又は侵襲が加えられると防禦或は保身反応が起る.人為冬眠はこの防禦反応の根源である神経内分泌反応,特に自律神経系を鎮静して無駄な反応による消耗を避けようとするものである.人為冬眠就中薬物冬眠(所謂フランス法)が特にこの目的の為に用いられるのであるが,我々は従来メガフェン,ラルガクティールの優秀な自律神経遮断剤の入手が不能な為に人為冬眠の遂行に挫折を来し,之等優秀な自律神経遮断剤の国産される事を要望してきた所,幸に今回吉富製薬に於て生産に成功され,我々も本年3月より実験的並に臨床的にこれを応用する事が出来た.未だ充分にその成績を追究してはいないが,今までの所ではかなり著効を得ているのでこゝに報告する次第である.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 呼吸を伴う顔面浸水の自律神経活動へ及ぼす影響 岡野 亮介Ryosuke Okano1xSearch for articles by this author1北陸体力科学研究所1Hokuriku Institute of Wellness and Sports Science 発行日/Published Date: 1999/1/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%B4%BB%E5%8B%95 目的:5℃の冷水ヘシュノーケルを通じて自然な呼吸を行いながら顔面浸水を行った(Facial Immersion Breathing through a Snorkel:FIBS)時とその回復時の心拍変動,カテコラミン(CA)および血圧(BP)の変動の解析から,FIBSの自律神経活動へ及ぼす影響を検討した.対象と方法:健康成人男女14名を対象に,各5.5分の安静時,FIBS時および回復時に心電図,CAおよびBPを計測した.心拍変動は高速フーリエ変換を施すとともにCVRR,MSDおよびRR50を求め心臓の迷走神経活動の指標とした.結果:安静時と比較してFIBS時にはノルアドレナリン(NA),収縮期血圧(SBP),拡張期血圧(DBP),LogHF(高速フーリエ変換より算出された心臓の迷走神経活動の指標),MSDおよびRR50は有意に増加した.一方,FIBS時と比較して回復時にはアドレナリン(A),SBP,DBP,LogHF,CVRR,MSDおよびRR50は有意に低下した.高速フーリエ変換より算出された心臓の交感神経活動の指標(LF/HF)は有意に増加した.しかし,LF/HFとCAの変動量の間の相関性は,安静時からFIBS時ではLF/HFとAでr=?0.045,LF/HFとNAでr=0.177であり,FIBS時から回復時ではLF/HFとAでr=?0.300, LF/HFとNAでr=?0.154であり,いずれも有意な水準はなかった.考察:FIBS時には心臓の迷走神経と交感神経の活動はともに亢進し,その回復時には両自律神経活動とも抑制することが示唆された.しかし,LF/HFとCAの変動の間の相関性は低く,交感神経の活動の動態についてはさらに検討を要するであろう.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題消化性潰瘍治療の新展開成因 自律神経と消化性潰瘍 松尾 裕1xSearch for articles by this author1日本大学総合科学研究所 発行日/Published Date: 1993/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402902253 ●ヒトにみられる慢性潰瘍が,なぜ粘膜筋板を貫通して固有筋層に達し,胃の小彎胃角部に限局して好発するかは大きな謎である.●筆者は,脳からの交感神経刺激による胃粘膜筋板下あるいは固有筋層における動脈の攣縮と,迷走神経刺激による胃液分泌の亢進により深い潰瘍が発生するという考えをもっている.●十二指腸潰瘍が十二指腸球部に発生することは当然のごとく思われているが,なぜ十二指腸球部が存在するのか,その形成機序と潰瘍発生について迷走神経肝・十二指腸枝について検討した.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 雑録 自律神経緊張測定法の原理の解説 上田 五雨1xSearch for articles by this author1東京大学生理 発行日/Published Date: 1957/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406200537 唾液分泌量,唾液pH,最高血圧,最低血圧,血糖,……等,21項目の検査からなるWenger氏自律神経緊張測定法は既に報告され1),その批判,解説2)等も試みられているが,次には統計的な処理を行うに当つて参考になる基礎原理を平易に解説する。 一般に多くの検査項目での測定値が得られた時,相互の数値間に多重相関係数を求めることにより,相関関係が認識されるのであるが,検査項目の中のあるものが従属変数として変動し,他のものが独立変数として変動し,前者の値を後者の線型結合として表現できる時には,変数の数が減じて,独立性の強い変数のみの関係を考えればよいことになる。そのような基準となる変数の間に,回帰方程式を求めることが,多重相関を一層合理的に考えることになる。多重要因分析Multiple Factoranalysisはその方法である。所が実際に生体内で起る現象から完全に相関を無視できる基準的な機能を求めることは不可能であり,その意味ではこの方法も完全なものではない。
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 -------------------- 自律神経遮斷剤 佐々木 智也xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1954/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401201408 自律神經遮断剤Autonomicblocking drugsは,TEAが實用に供されて以来注目されて来たが,旧くより知られている麦角アルカロイド,アトロピンスコポラミン及びニコチン等も廣義の自律神經遮断剤と考えられる。而しここには新に合成された遮断剤について述べる。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 原著 耳鳴の有無と自律神経機能の自他覚的評価 山際 幹和Mikikazu Yamagiwa1xSearch for articles by this author, 藤田 健一郎1xSearch for articles by this author1松阪中央総合病院耳鼻咽喉科1Department of Otolaryngology, Matsusaka Chuo Hospital 発行日/Published Date: 1995/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411901093 はじめに 耳鳴は日常臨床で頻繁に遭遇する訴えであるが,それを随伴症状とする場合はともかくとして,主訴として受診する患者は極めて多彩な心的あるいは身体的症状を有している場合があり,多くの例で,心身両面からのアプローチが必要となる1?4)。 阿部と筒井5)は,耳鳴を自律神経失調症状の1つとしてとらえ,コーネル・メディカル・インデックス(CMI)健康調査表6)のなかの自律神経失調症状を検出するための33問のなかに耳鳴に関する質問を含めている。 耳鳴を主訴とする患者は,確かに多彩な心身の自律神経失調症状を有している観はあるが,果たして随伴症状としてそれを有するような患者でも同様のことがいえるのか,つまり,一般的に耳鳴はその他のいわゆる自律神経失調症状と確かに関連するのかについては十分検討されていない。 そこで,今回われわれは,耳鳴の有無により,自覚的な自律神経失調症状数7)や副交感神経機能を他覚的に評価できるとされる心電図R-R間隔変動の解析による自律神経機能検査結果8)に有意な差が生じるか否かを検討し,興味深い成績を得たので,その概略を述べる。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 研究と報告 2型糖尿病患者における自律神経障害と運動時酸素摂取応答との関連 大野 道子Michiko Ohno1xSearch for articles by this author, , 加藤 順一Junichi Katoh2xSearch for articles by this author, , 村上 雅仁Masahito Murakami1xSearch for articles by this author, , 髻谷 満Mitsuru Tabusadani3xSearch for articles by this author, , 田平 一行Kazuyuki Tabira4xSearch for articles by this author, , 川口 浩太郎Kotaro Kawaguchi5xSearch for articles by this author, , 大成 浄志Kiyoshi Ohnari5xSearch for articles by this author1兵庫県立総合リハビリテーションセンターリハビリテーション中央病院理学療法科1Department of Physical Therapy, Hyogo Rehabilitation Center Hospital2兵庫県立総合リハビリテーションセンターリハビリテーション中央病院内科2Department of Internal Medicine, Hyogo Rehabilitation Center Hospital3広島大学大学院医学系研究科3Graduate School of Medical Sciences, Hiroshima University4国家公務員共済組合連合会吉島病院4Department of Rehabilitation Medicine, Yoshijima Hospital5広島大学医学部保健学科5Institute of Health Sciences, Hiroshima University School of Medicine 発行日/Published Date: 2003/11/10 http://medicalfinder.jp/keyword/2%E5%9E%8B%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85 はじめに  2型糖尿病(diabetes mellitus;DM)では糖代謝障害により自律神経障害を合併することが知られている.DM性自律神経障害は,罹病歴の長いDM患者に発症すると言われており,突然死の原因としても注目されている1-2).  心拍変動を利用した心電図R-R間隔の変動係数CVR-R(coefficient of variation of RR intervals)はDM性自律神経障害の評価法の一つで,副交感神経障害を反映する良好な指標として臨床で利用されている3-4).  一方,DM患者において運動時の心拍数応答の障害や運動開始時の酸素摂取(oxygen uptake;VO2)応答の低下に関する報告が散見される5-7).しかし,DM患者の自律神経機能とVO2との関連について直接的な関連性について検討した報告は皆無である.  本稿では,DM患者の自律神経障害が運動時のVO2応答に及ぼす影響について検討したので若干の考察を加えて報告する.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 臨床薬剤 自律神経失調症候群に対するγ?Oryzanol (O-Z)の治療効果 小国 親久Chikahisa Oguni1xSearch for articles by this author, 曾田 啓1xSearch for articles by this author, , 高山 哲雄Tetsuo Takayama2xSearch for articles by this author, , 稲垣 豊Yutaka Inagaki3xSearch for articles by this author1北大医学部産婦人科学教室2東洋高圧北海道工業所病院産婦人科3深川町立病院産婦人科 発行日/Published Date: 1962/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202723 はじめに 自律神経系がその発症に重要な役割を果しているような疾患が自律神経性疾患であるとするならば,婦人の機能性疾患の大部分や,いわゆる精神身体症の一部もこれに該当しよう。特徴的な幾つか,たとえば,(1)初期症状のほとんどが機能的で,機能的症状を終始示すものが大部分であること,(2)症状が日により,時によつて変動しやすく,部位的にも移動する傾向が強いこと,(3)感情状態により影響され易いこと,(4)一般に主訴の他にいろいろな自律神経症状を伴なつてくること,(5)一般に自律神経機能が不安定であることなどが,この場合認められる。 女性が閉経期に入り,種々の症候を現わしてくることがあつて,内分泌平衡障害とか自律神経失調などに伴なう症候つまりいわゆる更年期症状とか更年期障害?症候群などと称される。これらの症候群に関する成因は未だ論議のあるところであり,したがつて治療もそれぞれが多様な方式で行なつている現状である。しかし,この障害?症候群が単一の機能的障害に因るものではなく,多腺性の障害であり,身体内部の内分泌腺変動は間脳視床下部の機能にも影響し,また間脳視床下部の機能(自律神経中枢,性腺や他の内分泌腺の調節・代謝司配の高位中枢)の失調が多彩な病像を可逆的に現わしうるとは充分納得の行くところである。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 増大特集Antibody Update 急性汎自律神経異常症とニコチン作動性アセチルコリン受容体抗体 古賀 道明Michiaki Koga1xSearch for articles by this author1山口大学大学院医学系研究科神経内科学1Department of Neurology and Clinical Neuroscience,Yamaguchi University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2013/4/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Acute+Pandysautonomia はじめに  急性汎自律神経異常症(acute pandysautonomia:APD)は,基礎疾患を有さない,特発性自律神経ニューロパチーの代表格であり,(亜)急性の経過でかつ広範な自律神経障害をきたす。非常に稀であるだけでなく,以前からさまざまな名称で報告されてきたこともあり,他の自律神経疾患との異同ですら明らかにされていなかった。当然,病態機序についても不明な点が多く,先行感染症状の存在や脳脊髄液での蛋白細胞解離などの存在から,ギラン・バレー症候群と類似した自己免疫機序が想定されている程度であった。そのような中,最近10年余りの研究成果により,APDは病態解明が最も進んだ疾患とまでいえる存在となった。その原動力となったのが,自己抗体の同定である。  自己抗体の標的分子は,自律神経節に存在するニコチン作動性アセチルコリン受容体(nicotinic acetylcholine receptor:nAChR;自律神経節nAChR)で,重症筋無力症における自己抗体の標的分子(筋膜上のnAChR:筋型nAChR)とは抗原性が異なり,原則として交差反応性はない。重症筋無力症において筋型nAChR抗体が疾患惹起性を有することが動物実験などを通じて証明されたように,自律神経節nAChR成分の感作によりAPD類似の臨床所見を呈する動物モデルが作製され,また,患者血清IgGを実験動物へ受動免疫することで自律神経障害を再現できることまで示された。さらに,自律神経節nAChR抗体がAPDに限らずさまざまな病態で検出されることが見出され,「自己免疫性自律神経性ガングリオノパチー(autoimmune autonomic ganglionopathy:AAG)」という用語が汎用されるようになった。AAGは非常に広範な臨床スペクトラムを有する,従来なかった新しい疾患概念である。  本稿では,診断マーカーとして有用というだけでなく,エフェクター分子としての病態への関与まで証明され,自律神経疾患の枠組みを変えるきっかけとなった自律神経節nAChR抗体を中心に,自律神経ニューロパチーに関して概説する。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 鼻漏に対する自律神経遮断剤エチレミンの使用経験について 寺山 吉彦1xSearch for articles by this author, 中村 和雄1xSearch for articles by this author, 杉森 久一1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1958/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201948 緒言 最近自律神経系の研究の発展に伴い,自律神経系に外科的侵襲を加える事,あるいは自律神経刺戟剤や遮断剤の投与の,各種疾患の治療に屡々有効である事が報告されている。我が耳鼻咽喉科領域においても,ピロカルピン,ワゴスチグミン,テブロン等が以上の目的で使用され,更に翼口蓋神経節や星状神経節のレ線照射療法や,プロカインによる星状神経節遮断療法が種々疾患に応用される等,この方面の研究は今後益々発展する事と思われる。 吾々は鼻腔副鼻腔に分布する鼻汁分泌促進神経と考えられている副交感神経を遮断したならば,鼻疾患時の鼻漏を減少せしめるのではないかと考えたが,従来の副交感神経麻痺或は刺戟剤,すなわちアトロピン,エフエドリン,アドレナリン等は副作用,作用持続時間等の点で到底該目的には使用出来ない。所が副作用が非常に少く,しかも主として副交感神経を強力に遮断するエチレミンを二三鼻疾患に使用した所,みるべき効果があつたので文献的考察を加えて報告する。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Neurotransmitter?新しい展望 自律神経系における神経伝達物質と神経回路網 小西 史朗Shiro KONISHI1xSearch for articles by this author, , 宋 時栄Si-Young SONG12xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部薬理学教室1Department of Pharmacotogy, Faculty of Medicine, Tokyo Medical and Dental University2三菱化成生命科学研究所2Mitsubishi-Kasei Institute of Life Sciences 発行日/Published Date: 1986/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905816 はじめに 神経系の情報処理(インパルス・パターン)は,2つの基本的な要因によって決定されている。第1は,特定の神経細胞集団と標的細胞との間に形成される特異的なシナプス結合(神経回路網)であり,第2は,シナプスにおける神経伝達(化学伝達)である。それゆえ,特定の生理反応に関与する神経回路網を知り,これを構成している個々の神経細胞の特性(興奮性を支配するイオン・チャンネルの性質)や神経伝達物質とその受容体反応の性質を明らかにすることは,神経系の機能構築をより深く理解するために不可欠のアプローチである。神経系の多くの部位でこのようなアプローチが行なわれているが,ここ数年間に比較的よく研究の進展してきた部位の1つは,自律神経系である。 今世紀はじめに,自律神経系は交感および副交感神経系(さらには腸壁神経系)から構成されていることが提唱されて以来1,2),1970年代初期までに神経伝達物質として知られていたものは,アセチルコリンとノルアドレナリンのわずか2種類であった。しかし最近の約10年間に,自律神経はじめ多くの神経細胞群は古典的な伝達物質以外に多数の活性物質を合成し,これらを細胞間の情報伝達に利用しているらしいと考えられるようになってきた。
理学療法と作業療法 Print ISSN: 0386-9849 Online ISSN: 2188-6172 講座 痛みの生理学 5.痛みに関連した自律神経系の生理学 佐藤 昭夫Akio SATO1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所生理学部1Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology. 発行日/Published Date: 1983/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1518102851 T.はじめに  各種内臓機能は主として自律神経系によって調節されている.自律神経系以外にも一部,ホルモン性にもあるいは運動神経性にも調節されている.自律神経系は,不随意神経系あるいは植物神経系とも呼ばれ,体性運動神経系とは異なるものとされている.それらの活動は情動とか生体内外の刺激に反応して変化し,生体の恒常性の維持に役立っている.自律神経遠心系は交感神経系と副交感神経系に大別される.良く知られているように,交感神経系と副交感神経系の機能は多くの効果器水準で拮抗性に作用する.自律神経系には,遠心性線維のみならず多数の求心性線維も存在し,その線維は内臓の状態を中枢神経系に伝えて,生体の調節系の中で重要な働きをしている.  ここでは内臓および内臓以外の組織に存在する侵害性受容器からの求心性情報が自律神経遠心性活動を反射性に変化させることによって内臓機能に反射性の影響を与える事実に主眼を置き,いくつかの具体例を取り上げながらその反射性反応の機序を説明する.また自律神経系の求心性線維の興奮によって引き起こされる内臓感覚,特に内臓痛覚についても述べる.さらに連関痛と痛覚過敏の現象について説明する.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 自律神経性婦人疾患に対するTofranilの使用経験 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author, 三浦 黎子1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1961/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202536 はしがき 更年期障害を含む自律神経性婦人疾患に対する治療は従来,ホルモン療法が主に取上げられて来た傾向がある。従つて本疾患の原因についても内分泌異常にあるという誤謬を冒し易い。然し本疾患はひとりホルモン療法に限らず,非ホルモン療法例えば0.5%塩酸プロカイン緩徐静注療法などでも卓れた治療効果を挙げ得ることは既に知られた事実である。更にここ数年来の傾向として,本疾患の治療に,いわゆる向精神薬(Psychotropic drugs)が試みられている。わが教室では中枢神経遮断剤(Neuroplegica)としてChlorpromazineを用い有効率83.3%の成績を得1),また精神安定剤(Tranquilizer,静穏剤)としてMeprobamateを用い有効率92%の好成績を得ている。両者は中枢抑制剤(Depressants)として一括されているが,之に対し中枢神経あるいは精神機能を賦活し活動性を亢進せしめる作用をもつ精神賦活剤(Psychic energizers,Psychoanalepties,中枢刺激剤=Stimulants,あるいは抗うつ病剤An?tiodepressants)の一つであるCatronなども本症に試みられ,極めて良好なる成績を挙げた3)。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 更年期障害および自律神経失調症に対するEGYT?341(tofisopam)の臨床成績 山田 雄飛Yuhi Yamada1xSearch for articles by this author, , 馬島 季麿Suemaro Majima1xSearch for articles by this author1日本大学医学部付属駿河台病院産婦人科 発行日/Published Date: 1981/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409206539 近年,産婦人科心身症外来を訪れる患者は徐々に増加する傾向にある。なかでも更年期障害および自律神経失調症は比較的多くみられる疾患である。しかし,その病態生理の厳密な把握がなお困難なことから,成因により,ホルモン剤,向精神薬,自律神経調整剤などが薬物療法として用いられるのが現状である。 婦人科領域で使用される代表的な向精神薬は,minor tranquilizerのうちとくにbenzodiazepine系誘導体が主体となっている。また,自律神経調整剤としては,γ?Oryzanolなどが繁用されている。Minor rranquilizerは主として不安・緊張・抑うつなどの精神症状の改善を,また,自律神経調整剤は主として身体症状の改善を目的として用いられているが,臨床的には,各薬剤により,それぞれ微妙に異なった特徴を有している。
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 研究 高血圧学生の自律神経機能検査成績?大学生の健康管理・2 富田 昌三1xSearch for articles by this author1北海道大学保健診療所 発行日/Published Date: 1966/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401203183 自律神経系が,血圧にたいして大きな意義をもっていることは,論をまたない。不安や精神的緊張による昇圧も,自律神経などを介して,作用していると考えられる。とくに若年者では,血圧測定時に,不安や緊張をみることが多いため,高血圧者の頻度が高くなることも推察される。著者は,高血圧大学生を管理していく上で,高血圧者の自律神経機能検査を行ない,正常圧者のそれと比較検討した。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 所謂特発性腎出血と自律神経及び人工冬眠療法 蔡 ??I. Sai1xSearch for articles by this author, , 小川 正見M. Ogawa1xSearch for articles by this author1慶応大学医学部皮膚泌尿器科教室1Dept. of Urology, School of Medicine, Keio University 発行日/Published Date: 1958/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202183 I.緒言 Sabatier (1889)が腎仙痛を伴う原因不明の腎出血にNephralgie h?matriq?eと名ずけて以来この種疾患は諸家の注目をひき今日迄EssentielleNiereubluttung,Angioneurotische Blutung,Blutung aus kleinem Herde等様々なる名称で呼ばれて来た。そもそも腎出血を来たす原因は多種多様であり,結石,腫瘍,炎症,外傷など臨床的に診断し得るものを除き現在の泌尿器科的検査を以てしても尚且つその原因を捉み得ないものがある。従つて本症に対する治療にも種々あり現在,腎盂内注入療法,大量の止血剤,抗アレルギー剤の投与及びfocal infectionを重視して扁桃腺摘出術,抜歯などが行われている。私共は特発性腎出患者に自律神経機能検査を行い,Vagoto-nieに傾く自律神経擾乱を認め,感染其の他生体に加わる侵襲と生体反応の中,自律神経系に注目し,本症はそれに伴う腎の非特異的病変(Reillysyndrome d'irritation)も原因たり得るとの見解の下に,所謂人工冬眠療法を行い,見るべき効果を得たので簡単ながら動物実験をも加えこゝに報告したいと思う。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集多系統萎縮症?特にShy-Drager症候群を中心に 自律神経機能障害からみたmultiple system atrophy (多系統萎縮症) 北 耕平Kohei Kita1xSearch for articles by this author, , 服部 孝道Takamichi Hattori1xSearch for articles by this author, , 平山 惠造Keizo Hirayama1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部脳研神経内科1Department of Neurology,Brain Research Institute,School of Medicine,Chiba University 発行日/Published Date: 1985/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205542 I.はじめに?Multiple system atrophy とその近縁概念 Shy-Drager症候群(SDS),オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA),線条体黒質変性症(SND)の3変性性疾患は,脊髄中間質外側核を中心とする自律神経系と,オリーブ橋小脳の小脳系と,線条体黒質の錐体外路系とが病理学的に程度の差はあるものの共通して障害を受けることから,"multiple system atrophy (MSA,多系統萎縮症)"として病理学的観点から一括して考える立場がある5,18)。しかし,MSAはGrahamとOppenheimer18)も述べているようにあくまで病理学的総括的名称(general term)であり,それぞれ個々の疾患の病像解析,鑑別診断のためには,その病理学的分析のみならず,経過,症状の臨床的分析と,また,特に自律神経系の機能的分析による総合評価が重要である。 現在までMSAの小脳系と錐体外路系に関しては,著者らの一人(平山)ら10,24)により臨床的ないし臨床病理学的検討が詳細になされており,小脳症状と錐体外路症状の出現順序,強弱,経過などと両系の病理学的所見の軽重によりOPCAとSNDの臨床的鑑別,SDSにおける臨床病型の分類などが検討されてきた。しかし,MSAにおける自律神経障害の臨床病理学的並びに機能的検討は,SDSでは自律神経症状が中核となるためかなりなされているものの,OPCAでは一部で機能的検討が行なわれているのみで13,17,34,35)SDSとの比較においてその自律神経障害の種類,程度,障害レベルなどを系統的に比校検討したものは少なく10,11,25),その内容も十分でない。さらにSNDではほとんど検討されておらず,自律神経症状がどの程度に出現するかも明らかでない。また,MSAにおける末梢(節後)性自律神経障害の検討はその治療薬(特に起立性低血圧に対する薬物)の選定にとって重要と考えられるが,一部SDSでの検討4,15,38)を除きほとんどなされていない。すなわちMSAにおける自律神経障害の検討はSDSを除き系統的にほとんどなされてこなかったが,これは一つにはOPCA,SNDにおける自律神経障害がそれぞれ小脳系障害,錐体外路系障害に比し主要な障害ではないため着目されにくかったことや,一つにはMSAという概念が元来後述するprogressive autonomic failure (PAF)の臨床病理学的分析の中で,自律神経系病変に付随するオリーブ橋小脳病変と線条体黒質病変を合わせたもの?すなわち,OPCAとSND?を包括するものとして使われ5,18),それ自体,自律神経系病変は包括していない感があったためと思われる。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 臨床研究 頭頸部外傷患者における自律神経機能検査成績?その2 木下 公吾Kohgo KINOSHITA1xSearch for articles by this author1公立周桑病院脳神経外科 発行日/Published Date: 1976/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407206624 前編に続き頭頸部外傷患者における自律神経機能検査成績について統計的観察を行ない,本編では転帰に関して考察する. 対象とした症例は122例で,母集団は頭頸部外傷3,874例である.
INTENSIVIST Print ISSN: 1883-4833 Online ISSN: 2186-7852 特集ICUにおける神経内科Part 3 末梢神経・筋疾患 13. 自律神経障害?autonomic stormを呈する疾患の対応を中心に 都築 誠一郎Seiichiro TSUZUKI1xSearch for articles by this author, , 植西 憲達Norimichi UENISHI1xSearch for articles by this author1藤田保健衛生大学 救急総合内科 発行日/Published Date: 2016/10/1 https://doi.org/10.11477/mf.3102200329 ICUでは,自律神経障害を呈する疾患に遭遇することも多く,その診断や治療に難渋することもある。なかでもautonomic storm(自律神経の嵐)の対応に難渋することが多い。本稿では,ICUで比較的遭遇する頻度が高いautonomic stormを呈する疾患を中心に,その対応方法を解説する。さらに,多系統萎縮症やGuillain-Barr?症候群,自己免疫性自律神経節障害autoimmune autonomic ganglionopathy(AAG)などの自律神経障害を呈する神経疾患の解説も行う。最後に自律神経障害診断のための検査や比較的よく認める症候である起立性低血圧や,腸蠕動障害に対する対応について述べる。Summary●ICUで問題となるautonomic stormを呈する疾患としてGuillain-Barr?症候群,破傷風,アルコール離脱症候群,悪性症候群,脊髄損傷が,特に重要である。●autonomic stormに対する予防として交感神経刺激(膀胱拡張や腸管拡張,皮膚刺激)や副交感神経刺激(気管内吸引や頭部回旋のような迷走神経反射刺激)となるようなことは可能な限り避けるべきであり,副交感神経刺激を誘発する手技を行う場合はその前に十分な酸素化や,高度の徐脈を認める場合は事前のアトロピン投与を検討する。●autonomic stormに対する薬物治療として交感神経興奮時にはモニタリング下での即効性のあるβ遮断薬,αβ遮断薬の投与を行い,効果が現れるまで数日かかるがクロニジンも投与する。副交感神経興奮時には,鎮痛・鎮静薬やマグネシウム,β遮断薬,αβ遮断薬の使用があるなら減量しアトロピンの投与を行う。●ベッドサイドでも可能な自律神経障害を診断する検査は心拍変動検査であるが,ICUではさまざまな交絡因子があるため解釈には注意が必要である。それよりも,常日頃から血圧や脈拍の変動や分泌物の量,発汗量に注意を払うことが重要である。●起立性低血圧症に対する非薬物療法として,下肢/腹部圧迫やcountermaneuversなどがあり,薬物療法として短期間のドロキシドパの有用性は示されている。●腸蠕動改善薬としては,メトクロプラミド,ドンペリドン,エリスロマイシン,六君子湯の有効性が報告されている。
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 プログレス 骨格筋に進入する自律神経 野条 良彰1xSearch for articles by this author, 竹内 義享12xSearch for articles by this author, 浅本 憲1xSearch for articles by this author1福井医科大学解剖学講座(T)2竹内整骨院 発行日/Published Date: 1999/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551105330 1.筋肉に入り込む神経の種類  骨格筋に進入する神経には,@筋線維を収縮させる運動神経(α,γ運動神経),A筋肉の収縮伸展度を検出する筋紡錘と腱器官への知覚神経(Ta,U,Tb線維),B動脈壁の平滑筋を収縮,弛緩させる血管運動性の交感神経,C筋組織や結合組織における組織傷害,炎症を検知して痛みを感じさせる知覚神経(Aδ,c線維)などがある.@とAの運動神経と知覚神経は,筋収縮に関わる.これらの神経線維はもともと太い軸索(神経突起)と厚いミエリン鞘(髄鞘)に被覆されているため,線維の外径は太く(12〜20μ),α,Ta,Tbといった神経線維の興奮伝導速度は身体の中で最も速い(70〜120m/秒)部類に属する.俊敏な我々の筋肉運動にふさわしい性質を持っている.それに対して,BとCの血管運動神経と痛みの知覚神経とは,筋肉内の環境調節と環境状態の感知に係わり,無髄線維で細い(0.3〜1.3μ).こうした細い神経線維の伝導速度は遅い.特に交感神経とc線維は最も遅い(0.5〜2.3m/秒)部類に属する.なお,痛みのAδ線維はごく細い有髄線維でc線維よりも太く,速度も速い.動物界を見わたしたとき,こうした無髄の神経線維は原始的な動物から備わっており,系統発生的に古く,基本的な神経といえる.このように筋肉には進化した神経と原始的な神経が一緒に入り込んでいることになる.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集カテコールアミン 狭心症患者のピロカルピン負荷に対する自律神経応答とその病態生理学的意義 玉田 和彦1xSearch for articles by this author, 佐々木 順子1xSearch for articles by this author, 宮崎 都志幸1xSearch for articles by this author, 河本 英作1xSearch for articles by this author, 伊藤 芳久1xSearch for articles by this author, 福崎 恒1xSearch for articles by this author, 上羽 康之2xSearch for articles by this author1神戸大学医学部第1内科2神戸大学医療技術短期大学部 発行日/Published Date: 1983/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204333 自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなり両神経系は原則的に拮抗性をもち生体のhomeostasis維持に対し不随意的かつ合目的に生体機能を調整している。近年,狭心症,特に冠攣縮性狭心症の発作発現のような病態においても自律神経活動が重要な役割を果す可能性につき報告がなされている1)。その根拠として,副交感神経刺激薬剤であるピロカルピンやメサコリンが異型狭心症の発作を誘発することが明らかにされているが,その機序として,副交感神経興奮状態下での反射性交感神経活動亢進の関与が推測されている2)。本研究では狭心症,特に冠攣縮性狭心症の発作発現機序における自律神経系の関与を解明するため,狭心症患者を対象としてピロカルピン負荷試験を行ない,その際の自律神経活動を検討した。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 短報 精神分裂病患者における自律神経機能?Laser Doppler flowmetryによる定量的分析 木村 武実Takemi KIMURA1xSearch for articles by this author, , 向山 恵子Keiko MUKOYAMA2xSearch for articles by this author, , 高松 淳一Junichi TAKAMATSU1xSearch for articles by this author, , 弟子丸 元紀Motonori DESHIMARU1xSearch for articles by this author, , 有働 信昭Nobuaki UDO2xSearch for articles by this author, , 中村 敬二Keiji NAKAMURA2xSearch for articles by this author, , 福光 弘明Hiroaki FUKUMITSU2xSearch for articles by this author1国立療養所菊池病院臨床研究部1Division of Clinical Research, National Kikuchi Hospital2菊池有働病院2Kikuchi Udo Hospital 発行日/Published Date: 1996/8/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Autonomic+Nerve+Function 生体の特定部位の血流を非侵襲的に測定する方法として,laser Doppler flowmetry(LDFと略す)法がある。深呼吸,感覚的・感情的負荷などに起因する血流量の変化はLDFによってrenexwaveとして感知される3)(図1)。皮下の血流量に影響する血管運動は交感神経系の制御を受けているため4),LDFを測定することにより交感神経機能の評価が可能といわれている3)。 精神病症例では経過中に多様な自律神経症状が観察され,自律神経面における障害が推測される。うつ病では心電図R-R間隔の測定により自律神経機能が定量的に解析されているが2),精神分裂病(分裂病と略す)については自律神経機能を定量的に分析した報告は筆者らの知るかぎりではみられない。そこで本研究では,LDF法により精神分裂病患者における自律神経機能の定量的評価を試みた。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 自律神経疾患における内視鏡的直腸生検法の有用性 矢沢 正信Masanobu YAZAWA1xSearch for articles by this author, , 牛山 雅夫Shu-ichi IKEDA2xSearch for articles by this author, , 池田 修一Masao USHIYAMA1xSearch for articles by this author1信州大学医学部第三内科1Department of Medicine (Neurology), Shinshu University School of Medicine2健和会病院神経内科2Department of Neurology, Kenwakai Hospital 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906289 はじめに 自律神経線維は体内各臓器に隈なく分布しているにもかかわらず,生検標本を用いた形態学的評価の試みは,従来あまり行なわれていない。筆者らは,以前から内視鏡的生検法で得られた直腸粘膜標本に分布する自律神経線維を組織化学的な方法で同定し,同神経線維の分布密度を,種々な自律神経疾患患者で比較検討してきた。本稿ではこれらの要旨を報告し,さらに生検直腸粘膜標本での内在性神経を含む自律神経線維の,組織化学的および免疫組織化学的識別法についても言及する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 話題 ?人工心臓と自律神経の問題をめぐって?第14回日本医学会シンポジウムから 石川 中1xSearch for articles by this author1東大第4内科 発行日/Published Date: 1970/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402203246 ひとによって心臓は,生命そのものを意味している.心臓移植がその他の臓器移植とは格段に重大視されるのも,このゆえである.また心臓は,こころの座であるともいわれている.われわれの喜びも,悲しみも,怒りをも,心臓はまことに正直に反映する.移植された心臓は,宿主の自律神経の支配を受けるのだろうか.人工心臓は自律神経の支配を受けずに,どのような法則にしたがって働くのであろうか.心臓と自律神経の問題をめぐって,われわれの疑問は限りなく続く. これらの疑問に答えて,まず高安(京大・内科)は,心臓機能の調節を行なうものとして,自律神経を介して心拍数および心筋収縮力に作用する機序および,自律神経と無関係にカテコールアミン,ADHなどによったり,あるいはスターリングの法則などによる機序の2つをあげ,自律神経の支配を受けない移植心臓人工心臓の場合は主として後者の調節によるが,はたして自律神経支配なくして,完全な心臓機能が行なわれるか否かなどを,問題点として提起した.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 糖尿病,急性ポルフィリン症,癌性ニューロパチーに伴う自律神経障害 高橋 昭Akira TAKAHASHI1xSearch for articles by this author1名古屋大学医学部神経内科1Department of Neurology, Nagoya University School of Medicine 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906287 はじめに 全身性に自律神経機能不全を発現する疾患は"auto-nomic failure(自律系不全症)"の名で総括されている。1988年英国のBannister2)は,これらの疾患を表1のように分類した。すなわち,大きく内因性のものと外因性のものに分類し,前者をさらに一次性と二次性に細分している。このうち,アルコール中毒のみが二次性全身性疾患と薬物性の双方の中に分類されている。これは,アルコール中毒のさいに発症する自律神経症候がさまざまな病態,病変部位によって生じ,さらに一次性,二次性と複雑にからみ合っていることによるものと思われる。 本稿では,これらのautonomic failureをきたすものの中から,糖尿病,急性ポルフィリン症,癌性ニューロパチーに基因するものについて概説する。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集カテコールアミン 運動時の自律神経応答?特に副交感神経活動の関与について 末松 正邦Masakuni Suematsu1xSearch for articles by this author, , 伊藤 芳久Yoshihisa Ito1xSearch for articles by this author, , 小竹 親夫Chikao Kotake1xSearch for articles by this author, , 玉田 和彦Kazuhiko Tamada1xSearch for articles by this author, , 佐々木 順子Junko Sasaki1xSearch for articles by this author, , 久次米 健市Ken'ichi Kujime1xSearch for articles by this author, , 上羽 康之Yasuyuki Ueba2xSearch for articles by this author, , 福崎 恒Hisashi Fukuzaki2xSearch for articles by this author1神戸大学第一内科1First Department of Internal Medicine, Kobe University School of Medicine2神戸大学医療短大部2School of Allied Medical Sciences, Kobe University 発行日/Published Date: 1985/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204768 運動時の心臓機能制御における自律神経系の関与について,以前より自律神経刺激薬や遮断薬を用いた研究が数多くなされ,特に,交感神経系の関与に関しては,血漿カテコールアミン濃度及びその尿中排泄量の測定により明らかにされてきた。しかし,副交感神経系の関与に関しては,動物実験による観察や心拍数より副交感神経活動を推察した報告1,2)はあるが,副交感神経活動をヒトで定量的にとらえた報告は未だ少ない。本研究では運動負荷時におけるこのような自律神経活動の関与,特に副交感神経活動の生理学的意義について検討した。副交感神経活動の様相には心電図R-R間隔変動係数(以下,CV値と略す)を用いて検討した。なお,CV値は心電図上連続する100心拍のR-R間隔を計測し,その標準偏差を平均R-R間隔で除し100を乗じて得られた係数で,%で表示した3?7)。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 海外文献抄録 糖尿病性足潰瘍における自律神経性ノイロパチーの役割,他 大友 英一1xSearch for articles by this author, 吉田 泰二2xSearch for articles by this author1浴風会病院2新潟大学脳研神経病理 発行日/Published Date: 1986/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205828 40?67歳の糖尿病性ノイロパチーを有するが足の潰瘍の既往のない30例,ノイロパチーがあり活動性の足潰瘍あるいはその既往のある30例,ノイロパチーのない糖尿病30例および対照例30例について自律神経機能を検討した。ノイロパチーの測定はアキレス腱反射,pin prickに対する態度,振動覚などを指標とし,自律神経機能検査では副交感神経機能としてValsalva法時の心拍数,深呼吸時の心拍間の動揺,立位に対する心拍数を採用し,交感神経系機能としてはhandgrip中の血圧上昇,立位時の血圧低下を採用した。 4群間で年齢分布に有意差はなく,糖尿病の罹病期間はノイロパチーのない糖尿病群では他の糖尿病の2群に比し有意に短かかったが,他の2群の糖尿病間では有意差はなかった。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 座談會宿題報告のすぐあとで・2 自律神経外科を中心に 木村 忠司1xSearch for articles by this author, 久留 勝2xSearch for articles by this author, 須田 勇3xSearch for articles by this author, 中谷 隼男4xSearch for articles by this author, 齊藤 B5xSearch for articles by this author1京都大学外科2金澤大学外科3慶應大学生理4東京逓信病院外科5日本医科大学外科 発行日/Published Date: 1951/6/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407200827 中谷 態々御苦労さま. 久留 いや今日は木村君がシテだからね.僕はワキ役だ.精々相の手を入れよう.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 自律神経機能検査と鼻,副鼻腔炎手術との関係について 渡辺 一夫Kazuo Watanabe1xSearch for articles by this author, 長野 幸雄1xSearch for articles by this author1都南病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1967/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203759 I.緒言 1934年Reillyの自律神経攪乱学説と,1938年SelyeのStress学説の出現により,わが科領域においても,自律神経失調により惹起される疾患として,鼻科領域においては,血管神経性鼻炎,アレルギー性鼻炎,アレルギー性副鼻腔炎,萎縮性鼻炎,鼻出血,鼻性眩暈あるいは性器に現われる鼻性反射神経症などが挙げられるに至つた。 われわれは鼻,副鼻腔炎研究の一端として,今回ここに鼻,副鼻腔炎患者で手術適応の者がどのような自律神経機能を有するものかとの考えから42症例について検索を行ない,次の結果を得たので報告する。
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 1ページ講座くすりの知識・5 神経系に作用する薬・3 向自律神経剤,抗うつ剤,メジャートランキライザー 正門 由久1xSearch for articles by this author1国立療養所村山病院理学診療科 発行日/Published Date: 1991/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551103282 1.向自律神経剤  自律神経は交感神経と副交感神経の二系統より構成され,それぞれの系が拮抗,協調することにより,血圧,呼吸,排泄などの重要な機能を調節している.  向自律神経剤を作用機序に従って分類すると,交感神経,副交感神経のそれぞれ刺激剤,抑制剤に分類される.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 特集精神活動とポリグラフ 脈波その他の自律神経機能 高木 健太郎1xSearch for articles by this author1名古屋大学生理学教室 発行日/Published Date: 1966/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405200974 人の頭皮上脳波から得られる情報は主として大脳皮質の活動水準であつて意識という複雑な現象をただこれだけから推測することは不可能であるが,脳波を一応の規準として他の自律機能との相関を観察した。自律機能のうち,人において外部から運続的に量的に意識水準を乱さないで観察しうるものは少なく,しかも各現象の速度に大きい差異があることも対応研究を困難にしている。 今回は教室で開発された小型軽量の反射光電式プレチスモグラフ(RPP)による指尖脈波の水準変動と抵抗湿度計による発汗量の連続記録と脳波との関係を種々の意識状態において観察した。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X シンポジウムストレスと精神生物学―新しい診断法を目指して ストレスと自律神経―心拍変動解析による不安・抑うつの評価 榛葉 俊一Toshikazu SHINBA1xSearch for articles by this author, , 仮屋 暢聡Nobutoshi KARIYA2xSearch for articles by this author, , 石井 朝子Tomoko ISHII34xSearch for articles by this author, , 松井 康絵Yasue MATSUI5xSearch for articles by this author, , 大西 椋子Ryoko OHNISHI1xSearch for articles by this author, , 安藤 貴紀Yoshinori ANDOW6xSearch for articles by this author1東京都精神医学総合研究所ストレス障害チーム1Tokyo Institute of Psychiatry, Stress Disorders Research Team, Tokyo, Japan2まいんずたわーメンタルクリニック2Mynds Tower Mental Clinic3サウスカロライナ州立クレムゾン大学3Institute on Family & Neighborhood Life, South Carolina State Clemson University4武田病院4Takeda Hospital5都立大塚病院神経科5Department of Neuropsychiatry, Metropolitan Ohtsuka Hospital6用賀メンタルクリニック6Yowga Mental Clinic 発行日/Published Date: 2007/11/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Stress はじめに  ストレスは,精神と身体両面にさまざまな影響を与える。精神面では,情報処理を混乱させ,必要以上の不安や抑うつを引き起こす。変化が顕著な場合は自覚的・他覚的にとらえられるが,日常の中で見過ごされることも少なくない。自覚されても,改善すべき状態として認知されないこともある。表情などに変化がみられず,周囲は把握できないことも多い。そして,ストレスの影響が大きく長引くと,不安障害やうつ病などの精神疾患が引き起こされ,生活に多大な障害をもたらす場合もある。適切な治療的,予防的対応を可能にするために,ストレスの精神面への影響を,客観的に評価できる指標の開発が望まれる。  ストレスの身体面への影響においては,動悸,発汗,下痢など,自律神経がかかわる症状が頻繁に観察され,ストレス障害の診断にも使用されている3)。胃潰瘍や高血圧などの身体疾患の背景にストレスによる自律神経活動の変調があることも,日常臨床で認められる。このようなストレスと自律神経活動との関連を踏まえ,ストレスの精神面に対する影響を,自律神経活動を介して評価することは興味深い。自律神経には交感神経と副交感神経があり,両者は多くの臓器の活動を二重支配する。その調節は,それぞれの臓器の機能にとって反対方向であり,「fight or flight」につながる活動を支持する交感神経と,休息的,栄養的な活動につながる副交感神経両者の活動は,ストレスが引き起こす心理状態に密接に関連していると考えられる。  交感神経と副交感神経の活動を解析するために利用される自律神経指標の一つに,心拍変動がある15)。期外収縮や心房細動などの病的な変動以外にも,心拍の間隔は生理的に短縮延長を繰り返す。心拍変動の解析には,心拍間隔の時系列的な変化を分析する時間領域(time domain)の解析と,変化を波ととらえて,その周波数領域(frequency domain)を解析する方法があるが,後者は交感神経と副交感神経の活動を分離して解析する場合に利用されることが多い。周波数領域の変動には周期の異なるいくつかの種類があり,呼吸のリズムに関連するHigh Frequency Fluctuation(HF)と血圧の変動と関連するLow Frequency Fluctuation (LF)などが認められる。薬理学的な研究により,HFは副交感神経活動を,LFは交感神経活動と副交感神経活動両者を反映することが知られており,LFとHFとの比(LF/HF)は交感神経活動の指標として用いられている2)。  心拍変動指標は最初,胎児の健康状態との関連で研究され始め,心拍変動の存在が胎児の良好な健康状態を示す可能性が検討された24) 。胎児における心拍変動データの解釈についてガイドラインが示されている21)。また,循環器学の分野では,虚血性心疾患の病状と心拍変動指標との関連について多くの研究がなされ,心拍変動指標の利用法についての指針も提示されている18)。さらに,虚血性心疾患とうつ病との合併が疫学的に認められることを踏まえ4),両者を結びつける因子として心拍変動に関する知見が見出されている。虚血性心疾患の患者のうち,重度のうつ病に罹患している者は心拍変動異常が認められ26),うつ病の治療によりこれらの変化は改善することなどが報告されている9)。また,心拍変動の周波数分析はうつ病以外の精神疾患においても研究されており11),統合失調症における副交感神経活動低下6)やパニック障害における交感神経活動指標の変化が報告されている28)。  多くの身体・精神疾患においてストレスが症状発現に影響を与えることを踏まえると,ストレスにさらされている対象者の心理状態を,心拍変動指標により分析する試みは興味深いと考える。さまざまな分析法が考えられるが,本稿では覚醒・睡眠時の心拍変動指標と心理状態の関連(研究1)およびストレス障害の心理治療における心拍変動指標の利用(研究2)について報告する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 Fluoxymesterone・Ethinylestradiol混合ホルモンの婦人自律神経症候群に対する効果について 赤須 文男Humio Akasu1xSearch for articles by this author, 矢吹 俊彦1xSearch for articles by this author, 斎藤 真1xSearch for articles by this author, 安達 弘章1xSearch for articles by this author1金沢大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1961/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202409 T.緒言 卵巣機能不全に起因,あるいわ合併すると思われる自律神経失調症状は,各年代にわたり見られるものであり,更年期障害,月経前緊張症,卵巣欠落症,及び一部の月経困難症などとして臨床上現われてくるものである。 ことに更年期は卵巣の機能生命が失われようとする変調期であり,この期間は生体の適応反応の程度に差異があるので個人差はあるが,いわゆる更年期障害を発現しがちである。この際,性ホルモンの分泌異常がおこるため月経異常を見ることが多く,ついには月経をみなくなるに至るものである。要するに閉経を中心として各種の変化は内分泌の平衡失調に起因するものと考えられ,まず卵巣は機能を低下し,その結果として Gonado?trophin分泌の過多があり,この際間脳も直接間接に関与している事は周知の事実で,Wagner1)は更年期障害患者に間脳下垂体調節機能の低下,亢進や失調を認めその原因が間脳にあるとし,又九嶋2)は内分泌障害は間脳にも影響し各種の症状群を発生させるもので,これらを婦人自律神経症と呼んでいる。即ち更年期の変化は内分泌系を介しての間脳自律神経系の,主として機能失調によるものである。更年期の変化は上述の如く先ず卵巣機能の変調から始まる。
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 講座 産業医学における神経および心理・行動機能評価〔5〕?主観・感情と自律神経機能 川上 憲人Norito KAWAKAMI1xSearch for articles by this author, , 村田 勝敬Katsuyuki MURATA1xSearch for articles by this author, , 荒記 俊一Shunichi ARAKI1xSearch for articles by this author1東京大学医学部公衆衛生学教室 発行日/Published Date: 1988/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401207814 ■はじめに 主観,感情等の精神機能は客観的な定量化が困難であり,公衆衛生学領域での測定,評価が遅れている.近年,職場の精神的ストレスや有害環境の評価のために,これらの重要性が認識されるようになり,精度の高い方法が開発,応用されつつある. 主観や感情の異常状態は,自律神経系や内分泌機能の変化を伴う.これまで,自律神経機能は自律神経症状や,カテコールアミンなどの血液,尿中濃度で評価されてきた.近年,糖尿病による自律神経障害の増悪に伴い,心電図のR-R間隔の変動(以下,心電図R-R間隔変動と略す)が消失することが見いだされ1),これを用いた自律神経障害の評価法が注目されている.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 話題 国際自律神経科学会第1回会議見聞録 西村 俊彦Toshihiko Nishimura1xSearch for articles by this author1東海大学医学部生理科学1 発行日/Published Date: 1998/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425901563 International Society for Autonomic Neuro-science (ISAN)の第1回会議が1997年9月14日から6日間,オーストラリア北西のクイーンズランド州東海岸に位置するケアンズ市コンベンションセンターで約450人の参加者を集めて開催された。ISANの初代会長はロンドン大学のDr.Burnstock (現在はRoyal Free Hospital,The Autonomic Neuroscience Institute)で,第1回会議はメルボルン大学のDr.Hirstが会長であった。目的は多様な方法論を用い自律神経研究に携わる研究者間の交流を図ることである。会議は九つのレクチャー,10のシンポジウムおよび400題を越えるポスター発表で構成されていた。分子生物学的手法から伝統的な生理学的・形態学的手法を用いた研究,基礎から臨床的研究まで非常に多彩であった。 本稿では筆者が最も興味を持って臨んだ“pur-inergic transmission”の話題を紹介したい。プリン作動神経という概念はDr.Burnstockが70年代初頭に提唱したもので,節後線維刺激によって誘起される結腸紐や膀胱の非コリン性・非アドレナリン性収縮がATPにより再現されるという発見から始まった。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 自律神経系の地域性反応 入來 正躬Masami IRIKI1xSearch for articles by this author1山梨医科大学第一生理学教室1Department of Physiology, Yamanashi Medical College 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906275 はじめに ある刺激によってひき起こされる血流量の変化は,全身的に同一方向ではなく,方向が異なる場合がある。この現象は,1884年Dastre & Morat1)により初めて報告されたので,Dastre & Moratの法則と呼ばれる。Dastre & Moratは低酸素刺激により四肢末梢の血流が増加する一方,躯幹部の血流が逆に減少することを報告している。同様の現象はMUIIer(1905)2),Rein(1931)3)により,温度刺激によってもひき起こされることが報告された。環境温上昇によって末梢部の血流が増加する一方,躯幹内部の血流が減少する。この温度刺激による拮抗的な血流変化は,最近でもKullmanら(19704),19715)),Halesら(19766),19797))により種々の方法を用いて確かめられている。 一方長い間,交感神経系は副交感神経系とは異なり,刺激によって全身的に同一方向に消長すると信じられていた。ストレスに対する生体の応答が,交感神経・副腎系の興奮によりひき起こされるとのCannon(19298)らのsympatho-adrenal systemに関する一連の業績などによって,この確信はいっそうゆるぎがたいものとなっていた。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 原著 めまい患者の自律神経機能?東洋医学的診断による体質・病態別検討 関 聡Satoshi Seki1xSearch for articles by this author, 野々村 直文1xSearch for articles by this author, 長場 章1xSearch for articles by this author, 犬飼 賢也1xSearch for articles by this author, 中野 雄一2xSearch for articles by this author1新潟大学医学部耳鼻咽喉科学教室1Department of Otolaryngology, Niigata University School of Medicine2新潟労災病院 発行日/Published Date: 1997/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411901661 はじめに めまい患者の治療に東洋医学的診断から漢方薬を用いている施設も多く,その有用性についても報告されている1?3)。また,めまい患者の自律神経機能は,安静時に副交感神経機能が低下していることや4,5),安静時に交感神経機能が過度に亢進していると,起立時に交感神経機能が低下しやすいこと6)などが報告されている。しかし,めまい患者の東洋医学的診断と自律神経機能との関連についてはいまだ検討されていない。そこで今回,めまい患者に対し東洋医学的診断を用いて体質を表す証(実・間・虚)ならびに疾患の動態を表す証(陽・陰)を判定し,その結果と自律神経機能との関連について検討した。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 特集自信がもてる頭痛診療なんといっても頻度の高い一次性頭痛を診る【群発頭痛】 三叉神経・自律神経性頭痛?その特徴と鑑別のポイントは? 柴田 護1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学医学部神経内科 発行日/Published Date: 2015/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402223609 ポイント●三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)とは,一側性の頭痛あるいは顔面痛に同側の自律神経症状が随伴する疾患群である.●群発頭痛はきわめて重度の頭痛を呈する.●発作性片側頭痛と群発頭痛の鑑別点は,前者では頭痛発作の持続時間が短く,インドメタシン反応性を示すことである.●短時間持続性片側神経痛様頭痛発作と持続性片側頭痛は稀な疾患であるが,治療法が特異であるため,その存在を認識しておく必要がある.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 神経耳科アトラス12 自律神経検査としての温度刺激反応 鈴木 淳一Jun-Ichi Suzuki1xSearch for articles by this author, , 江上 徹也Tetsuya Egami1xSearch for articles by this author, , 神尾 友和Tomokazu Kamio1xSearch for articles by this author1帝京大学医学部耳鼻咽喉科1Department of Otolaryngology, Teikyo University School of Medicine 発行日/Published Date: 1973/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406203299 1.乗物酔いについて 乗物酔いは,多くの人は,多少ともその経験がある。それがひどかつたときのことを,生々しく思い出す人も少なくないであろう。 乗物酔いは動揺病ともいわれ,反復して加わる加速度刺激が原因と考えられている。症状の主なものは自律神経症状で,顔面蒼白,冷汗,生あくび,嘔気,嘔吐など,これに呼吸の不整が加わることが多い。乗物酔いには個体差が大きいこと,馴れの現象があることなどがよく知られている。動物でも種差が大きく,犬は酔いやすいが,ネコは酔いにくい。
日本看護医療学会雑誌 Print ISSN: 1345-2606 オリジナル・アーティクル 笑い刺激の自律神経系に与える影響とその持続効果 清水 律子Ritsuko SHIMIZU1xSearch for articles by this author, , 近藤 弥生Yayoi KONDO2xSearch for articles by this author, , 森山 善文Yoshifumi MORIYAMA3xSearch for articles by this author, , 塚本 早苗Sanae TSUKAMOTO4xSearch for articles by this author, , 林 久恵Hisae HAYASHI56xSearch for articles by this author, , 星野 純子Junko HOSHINO1xSearch for articles by this author, , 堀 容子Yoko HORI6xSearch for articles by this author1椙山女学園大学看護学部看護学科1Sugiyama Jogakuen University Department of Nursing2社会福祉法人恩賜財団母子愛育会 総合母子保健センター愛育病院2Aiiku Hospital3名古屋共立病院3Nagoya Kyouritsu Hospital4元名古屋大学医学部保健学科4Nagoya University School of Health Sciences (Formerly)5星城大学リハビリテーション学部理学療法学専攻5Seijoh University6名古屋大学大学院医学系研究科6Nagoya University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2012/12/30 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%AC%91%E3%81%84 要旨  目的:本研究は、生理的・心理的側面から、笑い刺激が自律神経系に与える影響とその持続効果を検討することを目的とした。  方法:2009年3月2日?13日にN病院で実施した「運動生理学的視点からみた“笑い”の効果に関する研究」と共同で行った。対象は、N病院の20?40歳女性で同意を得られた10名とした。生理的指標として、唾液アミラーゼ活性、血圧、心拍数、HRVを用い、心理的指標として、日本語版POMS、フェイススケールを用いた。実験は2日間にわけ、1日目の介入条件では課題の笑いDVDの鑑賞、2日目の対照条件では青い画面を注視してもらった。  結果:介入条件において、唾液アミラーゼ活性は、課題前安静から課題後10分に有意に減少し、課題後20分には課題前安静の値に近づいた。心拍数は、課題開始直前の3分間の平均値と比較して、課題中、課題後10分で有意に上昇した。POMSの「緊張‐不安」、「抑うつ‐落込み」、「怒り‐敵意」、「疲労」、「総合感情障害指標」は、課題実施後に有意な減少がみられた。また、フェイススケールにおいても課題実施後に有意な減少がみられた。両条件の課題実施後において、POMSの「混乱」に有意な減少がみられた。  結論:笑い刺激の自律神経系への影響として、生理的指標の変化からは、交感神経系の活性は笑い刺激の最中に起こり、その後、入れ替わるように副交感神経系が亢進し抑制されていくことが示唆された。そして、心理的指標からは、笑い刺激を受けた20分後もネガティブ感情の低下や気分が良くなるなどの持続効果が認められた。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 高齢者循環機能調節と自律神経 小澤 利男Toshio Ozawa1xSearch for articles by this author1高知医科大学老年病学教室1Department of Medicine and Geriatrics, Kochi Medical School 発行日/Published Date: 1992/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404900517 はじめに 年齢とともに生体のなかで2つの変化が進行する.ひとつは老化現象ageing processであり,他はさまざまな臓器の慢性機能障害である.前者は生理的機能の低下で表現せられ,後者は老人病あるいは老年病と称せられる. 老化とは,本来,生理的な加齢に伴う退行性過程であるが,この“生理的”老化に対して“病的”老化という言葉がしばしば用いられる.これはいわば老年病をさすわけだが,この老化と老年病との区別は,時として困難を伴う.どこまでが老化で,どこから病気かの境界がはっきりしないためである.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 カラーグラフ 早期直腸癌に対する自律神経全温存腹腔鏡補動下前方切除術 小嶋 一幸Kazuyuki KOJIMA1xSearch for articles by this author, 市川 度1xSearch for articles by this author, 榎本 雅之1xSearch for articles by this author, 仁瓶 善郎1xSearch for articles by this author, 杉原 健一1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 2000/6/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407904121 はじめに 結腸・直腸癌に対する腹腔鏡手術は欧米ではrandomized studyが行われており,もはや標準手術の1つとなった感がある.本邦でも多数の施設で,良性疾患,早期癌を中心に急速に普及している.しかしながら,その手術手技は施設間で異なる部分も多く,標準手術手技の確立が求められている.われわれの施設では,腹腔鏡の手術であっても,開腹術と同様の剥離層,手順,および同等の郭清を行うことを前提に腹腔鏡手術の適応を決定してきた.したがって早期直腸癌においては,腹腔鏡下に自律神経を確実に全温存する手術を行っている. 本稿では,早期直腸癌に対する自律神経全温存腹腔鏡補助下直腸前方切除術の手術手技,腹腔鏡下の自律神経系の見え方を中心に紹介する.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 講座内科診療における心身医学的アプローチ 神経・筋疾患?筋収縮性頭痛患者,片頭痛患者,自律神経失調症 渡辺 克己1xSearch for articles by this author1山口大学医学部・精神科神経科 発行日/Published Date: 1987/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402220869 内科診療において,日常よく遭遇する神経・筋肉系の症状としては頭痛やめまい,しびれ,運動障害などがある.ここでは,その中で頭痛といわゆる自律神経失調症について,心身医学的なアプローチの仕方を,症例をとおして紹介してみたいと思う.
看護管理 Print ISSN: 0917-1355 Online ISSN: 1345-8590 連載看護アセスメントの生理学的検証・7 糖尿病性自律神経障害患者の心拍変動に関する研究―(その2)研究例の紹介 西村 ユミ1xSearch for articles by this author, 工藤 一彦23xSearch for articles by this author1日本赤十字看護大学大学院看護学研究科博士後期課程2女子栄養大学3防衛医科大学校 発行日/Published Date: 1997/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1686900675 前回は,看護研究に自律神経機能評価を導入するためのイントロダクションとして,押さえておきたい基本的な知識について,例をあげながら説明した.しかし,説明した内容は自律神経機能のほんの一部分なので,関心をもたれた方は参考文献をぜひ読んでいただきたい. 今回から2回にわたり,自律神経機能評価法を用いた研究を紹介し,研究方法の解説,結果の解釈,看護への応用を考えていく.紹介するのは,則武,工藤らによって行なわれた医学領域における糖尿病患者の自律神経機能評価に関する研究1)であり,CVRR注1)という方法を用いて,24時間の自律神経活動の態度を把握しようとしたものである.研究目的を読むと,看護研究において自律神経機能評価法を用いる場合と異なっていることに気づかれると思う.というのは,医学領域の研究では,疾患の診断や状態の善し悪し,あるいは予後を判断するために検査を用いるのに対し,看護領域ではケアの効果や対象者の生活パターンなどの評価が目的となるからである.しかし,このような違いがあっても,自律神経機能評価法の一活用例としては十分に参考になる.医学研究と看護学研究の相違点についても考えたい.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題頭痛治療の疑問を解決する頭痛のさまざま【群発頭痛】 三叉神経・自律神経性頭痛とは―その特徴と鑑別のポイントは? 山口 啓二1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学医学部神経内科 発行日/Published Date: 2006/11/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402101396 ポイント 三叉神経・自律神経性頭痛は頭部の自律神経症状を伴う非持続性の頭痛である. 群発頭痛以外はきわめて稀である. 自律神経症状の有無と頭痛の持続時間が鑑別上特に重要である. 器質的疾患でも同様の頭痛をきたすことがあるので注意する.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 パーキンソン病における心電図QTc間隔延長?自律神経障害および突然死との関連 石ア 文子Fumiko Ishizaki1xSearch for articles by this author, , 原田 俊英Toshihide Harada1xSearch for articles by this author, , 吉長 元孝Haruyuki Yoshinaga2xSearch for articles by this author, , 中山 隆安Takayasu Nakayama1xSearch for articles by this author, , 山村 安弘Yasuhiro Yamamura1xSearch for articles by this author, , 中村 重信Shigenobu Nakamura1xSearch for articles by this author1広島大学医学部第3内科1Third Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine2重症心身障害児施設小鹿学園2Kojika-Gakuen Institute and Hospital of Social Welfare Foundation 発行日/Published Date: 1996/5/1 http://medicalfinder.jp/keyword/ECG パーキンソン病(PD)おいて呼吸・循環系の自律神経障害は,生命予後に直接関連する。今回,PDの心電図QTc間隔と自律神経機能の関連について検索した。また,突然死とQTc間隔との関係にっいても検討した。対象はPD患者48例(平均年齢:64.5±9.4歳),対照者44例(60.0±8.2歳)である。PD患者のQTc間隔は対照者に比較して有意に延長していた。QTc間隔の延長はYahr重症度と有意に相関していたが,罹病期間,治療期間とは相関しなかった。自律神経機能との関連では,起立性低血圧やCVR-R値で異常のある症例ではない症例に比較すると,有意にQTc間隔が延長していた。血圧日内変動では夜間血圧上昇型は降下型に比較するとQTc間隔が有意に延長していた。突然死は2症例で,2症例とも死亡の1年以上前からQTc間隔が著明に延長していた。以上から,QTc間隔はPDの重症度や自律神経機能障害と関連しており,PDの予後を判定するうえで有用な指標になることが示唆された。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術手術手技(1)基本手技 6.骨盤内自律神経の扱い方―外科的立場,特に直腸癌手術の場合から 山口 茂樹1xSearch for articles by this author, 小澤 修太郎1xSearch for articles by this author, 佐藤 貴弘1xSearch for articles by this author, 石井 利昌1xSearch for articles by this author, 田代 浄1xSearch for articles by this author, 細沼 知則1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学国際医療センター消化器外科 発行日/Published Date: 2009/4/5 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9B%B4%E8%85%B8%E7%99%8C%E6%89%8B%E8%A1%93 要旨:直腸癌手術では下腹神経,骨盤内臓神経,骨盤神経叢のすぐ内側で直腸固有筋膜に沿って直腸授動を行うことにより,これら自律神経系を壁側に付着させたまま温存する。内腸骨領域のリンパ節郭清(いわゆる側方郭清)では,さらにこれら神経系の外側の郭清を行う。このとき,神経系を尿管下腹神経筋膜の層に沿って?離することにより,ある程度の厚みをもって温存することになり,術後機能障害に配慮している。また最近,下部直腸と神経血管束(neurovascular bundle)との関係が注目されており,neurovascular bundleを損傷しないよう,直腸枝のみ凝固切離する方法がとられている。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の研究 自律神経症候群に対するP.H.P.(Castan.D)の治療効果について 野村 秀夫Hideo Nomura1xSearch for articles by this author1国立東京第一病院 発行日/Published Date: 1959/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201991 T.緒言 婦人自律神経症殊に更年期障害は卵巣の年令的変化によつて起る生体の老化現象を基とした一連の自律神経症候群で古くからその本態がいろいろ説かれているがその発生機序に就いては現在尚必ずしも意見の一致を見ていない。而し乍ら内分泌の不均衡による自律神経中枢即ち間脳,下垂体が重視され中でも卵巣,性腺刺戟ホルモンが重要な役割を演じている事は1929年Zondekに依り報告されて以来現在も疑いない事実であり従来下垂体gonadotropinの過剰産生が本症の発生機点であると云うAlbright, Engelhart等の説に基づき下垂体gonadotropinの産生抑制としてestrogenが使用されているがestrogenの性器への作用特に子宮内膜増殖作用は強力で多くの消褪性出血を惹起しestrogen過剰期には不適であり癌素質のものに対しては子宮体癌の促進の恐れがあり又乳腺に働き乳癌前症を起し易いと云われている。かかる不快な作用がなく又は性器への作用が有るとしても極めて弱くしかも徐々に作用し更に下垂体抑制作用の強いものが本症に最も適したものであると云い得る。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 原著 鼻アレルギー誘発時の自律神経機能の変化について?指尖脈波による検討 朝倉 光司Kohji Asakura1xSearch for articles by this author, 小島 正1xSearch for articles by this author, 白崎 英明1xSearch for articles by this author, 形浦 昭克1xSearch for articles by this author1札幌医科大学耳鼻咽喉科1Department of Otolaryngology, Sapporo Medical College 発行日/Published Date: 1990/7/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411900101 はじめに 鼻アレルギー症状発現の過程に自律神経反射が関与していることは古くより知られており,従って,鼻アレルギー患者における自律神経機能を調べた報告も数多くみられる。我々も,鼻アレルギー患者を対象として自律神経機能を検索して,交感神経系の反応性の低下と副交感神経系の反応性の亢進が存在していることを報告した1,2)。その後,これら自律神経系の反応性の変化が,ターゲット器官のレセプター数の変化としてとらえられるようになった3,4)。 ところで,これらの異常が,鼻アレルギー発症以前にすでに存在していたのか,あるいは逆に鼻アレルギーの結果として生じたものなのかは議論の別れるところである。しかし,その後,後天的鼻アレルギー動物モデルを用いた検討の結果,ヒトと同様の自律神経系レセプターの変化が証明されるに至り,鼻アレルギーの結果として自律神経系の変化が生じている可能性が強く示唆された4,5)。では実際に,鼻アレルギー症状発現の際には,自律神経活動自体は,どのようにご変化しており,前述のレセプターの変化とどのような関連を有しているのであろうか。そこで今回,鼻アレルギー発作時の交感神経系の機能的変化を調べる目的で,鼻誘発反応の際の指尖脈波(PTG)と心拍数の変化を調べた。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 夜尿症の臨床的研究第2編?夜尿症における自律神経機能について 海野 良二R. UNNO1xSearch for articles by this author, , 岡山 誠一S. OKAYAMA1xSearch for articles by this author, , 山本 泰秀Y. YAMAMOTO1xSearch for articles by this author1川崎市立川崎病院皮膚泌尿器科1Department of Dermatology & Urology Kawasaki Municipal Hospital 発行日/Published Date: 1963/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491203494 I.緒論 夜尿症については従来より種々の病因が挙げられている。その研究に関して国外および国内を通じ多くの文献が存するが,自律神経の異常は重要な一因と考えられ,特にVagotonieが重要視されている。排尿現象の神経支配は大部分が自律神経系によるもので,膀胱神経叢がこれに関与している。即ち膀胱壁は利尿筋と括約筋とよりなり,これら二筋の相互の収縮弛緩および陰部神経の協調の下に正常な排尿現象を営むものと考えられる。膀胱壁には下腹および骨盤の二種の神経が支配しており,この内下腹神経は交感神経,骨盤神経は副交感神経とされている。然しながら直接排尿に関与する神経,即ち利尿筋の収縮を起す神経は副交感神経と考えられており,交感神経は膀胱の温覚,痛覚等の感覚を伝導すると思われ,排尿運動には直接関与しないといわれている。ただ膀胱三角部筋だけは交感神経支配を受けると考えられている。従つて排尿運動に最も重要な神経は副交感神経である。 我々は昭和36年5月から昭和36年10月迄の5カ月間に37人(7歳?25歳・♂69♀68)の夜尿症患者を経験し,50例(10歳?25歳)に薬物学的検査その内の25例(10歳?25歳)についてマノイロフ氏血清反応を施行したのでその結果を報告する。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 臨床研究 頭頸部外傷患者における自律神経機能検査成績?その1 木下 公吾Kohgo KINOSHITA1xSearch for articles by this author1公立周桑病院脳神経外科 発行日/Published Date: 1976/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407206588 はじめに 頭部外傷後遺症(狭義?肉眼的病変・所見が明らかでないもの1,2)?)および外傷性頸部症候群は極めてありふれた疾患であるが,それにもかかわらず,まだ不明の点も多い.中でも最も奇異に感じられることは,従来から言われているごとく,重症の頭部外傷患者には頭部外傷後遺症(狭義)(以後,単に頭部外傷後遺症と記す)を発生することは少なくて,軽症の頭部外傷患者に多く発生することである.また,外傷性頸部症候群も,頭部外傷後遺症と同じ範疇に入るものとみなされ,最近では,頭頸部外傷症候群として統一されているようである3). この,軽度の外傷の方がかえつて後遺症の発生が多いということは,器質的変化のみでは説明し難いことを物語つていると思われる.その一端を探る試みとして,頭部外傷および外傷性頸部症候群の患者について自律神経機能検査を試みたので,その成績を報告し,諸賢のご批判を仰ぐ次第である.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 うつ病における自律神経量機能の定量的分析の試み(第II報) 井上 寛Hiroshi Inoue1xSearch for articles by this author, , 今岡 健次Kenji Imaoka1xSearch for articles by this author, , 挾間 秀文Hidebumi Hazama1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部神経精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Tottori University School of Medicine 発行日/Published Date: 1984/9/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Depression 抄録 うつ病者の自律神経機能障害を客観的に把握することを目的として,うつ病者19名について心電図R-R間隔変動係数CV値とともに,血漿noradrenaline (Na),adrenaline (Ad),cyclic AMP, cyclic GMPを測定した。その結果,うつ病病相期ではCV値,cyclic AMPが低値を示す傾向がある。うつ病寛解期ではCV値, cyclic AMP,cyclic GMPがいずれも病相期に比して有意に上昇を示した。つぎに,うつ病病相期にmethylcolabamin (500μg)を筋肉内投与すると,CV値の有意な上昇を示した。しかし,cyclic AMP, cyclic GMPに対して影響を与えなかった。また,うつ病寛解期にmethyl?colabaminを投与してもCV値,NA, cyclic AMPへの影響は特になく,cyclic GMPに上昇傾向を認めたのみであった。以上の結果よりうつ病者では視床下部?下垂体系を含めた中枢機能抑制があると推測された。うつ病者にCV値,血漿cyclic AMP, cyclicGMPを測定することは自律神経機能を客観的に把えることができるばかりでなく,病態生理を反映した経過を知る一つの方法であると考えられる。
日本看護医療学会雑誌 Print ISSN: 1345-2606 原著 腹式呼吸における呼息?吸息時間の変化が及ぼす自律神経系への影響 片岡 秋子Akiko Kataoka12xSearch for articles by this author, , 渋谷 菜穂子Naoko Shibuya2xSearch for articles by this author1北里大学大学院看護学研究科博士後期課程1Graduate School of Nursing, Kitasato University2名古屋大学医学部保健学科2Nagoya University School of Health Sciences 発行日/Published Date: 2002/6/30 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%85%B9%E5%BC%8F%E5%91%BC%E5%90%B8 【和文抄録】  本研究は腹式呼吸における呼息と吸息時間の変化が、自律神経系へどのように影響するのかについて検討した。被験者は健康な女子12名で、ベット上に仰向けになり3分間の腹式呼吸を実施した。腹式呼吸は呼息5秒対吸息5秒と呼息6秒対吸息4秒を3分間実施した。腹式呼吸の実施する前、終了後、15分後、30分後、45分後の自律神経活動を心拍変動のパワースペクトル解析によって評価した。腹式呼吸の呼息・吸息各々5秒の場合、心拍数は30分後と45分後に有意な減少を示した。また副交感神経活動の指標としての高周波成分(HF)は30分後と45分後に有意な増加を示した。一方、腹式呼吸の呼息6秒対吸息4秒の場合、心拍数は15分後、30分後と45分後に有意な減少を示した。そして高周波成分は15分後、30分後と45分後に有意な増加を示した。今回の結果は、腹式呼吸時の呼息6秒対吸息4秒は呼息5秒対吸息5秒の場合より、副交感神経活動が優位になった。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 広範な自律神経障害を呈した肥厚性硬膜炎の1例 三浦 裕之Hiroyuki Miura1xSearch for articles by this author, , 伊藤 昌之Masayuki Itoh1xSearch for articles by this author, , 島村 秀樹Hideki Shimamura1xSearch for articles by this author, , 松岡 健Takeshi Matsuoka1xSearch for articles by this author1東京医科大学第5内科1Department of 5th Internal Medicine, Tokyo Medical University 発行日/Published Date: 2001/8/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Pachymeningitis 肥厚性硬膜炎において自律神経障害を伴った報告は,Horner症候群の合併を除いてこれまでにない。本稿では67歳男性で,左側聴力低下,耳痛が出現し,その後の約5カ月間に右側の多発性脳神経障害(VII?X,XII)を呈し,さらに経過中に起立性低血圧を中心とする自律神経障害を呈した症例を報告した。炎症反応陽性,髄液細胞数,蛋白の上昇があり,Gd-DTPA造影MRI画像では両側前頭,頭頂,側頭葉,小脳テントにびまん性の硬膜の肥厚を認め,肥厚性硬膜炎と診断した。副腎皮質ホルモンの投与により,自律神経症状を含め,これらの症状は劇的に改善した。本症での自律神経障害の発現には,硬膜の絞扼以外に,硬膜の炎症の波及や循環障害が関与している可能性があると思われる。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 臨床原著 自律神経症候群に対するMeprobamate(Atraxin)の治療効果に就いて 吉崎 宏Hiroshi Yoshizaki1xSearch for articles by this author, 麦倉 義司1xSearch for articles by this author, 阿部 務1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1957/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201605 I.まえがき 自律神経症候群に対する療法に関しては既に幾多の報告がなされているが,この疾患に対するMeprobamate (Atraxin)の治療効果を検討する機会を得たのでその結果を報告する。 Meprobamateは1946年Berger Bradleyにより発見されたMephenesinが筋弛緩剤としてのみならず,Hermannらにより精神神経患者の不安状態の鎮静に有効なことが発見されたが持続時間が短く実用的でなかったのを1950年Ludwig &PiechによりMephenesinと同様Propanediol誘導体として合成されたもので下の如き構造式を有し,化学名は2?methyl?2?n-propyl?1,3propanedioldicarbamateと呼ばれ,白色結晶性粉末,融点104?106℃,水に僅かに溶解し,多くの有機溶媒に可溶である。又環構造や不飽和結合を持たない直鎖状の飽和化合物であるため,習慣性や副作用が少ないと云われている。Meprobamateの薬理作用は筋弛緩作用,抗痙攣作用及び精神安定作用であると云われ,中枢ノイロン間の阻止作用が強く,中枢神経特に視床に最も強く作用することが証明されている。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 自律神経系の受容器と細胞内情報伝達 久野 高義Takayoshi KUNO1xSearch for articles by this author, , 春藤 久人Hisato SHUNTOH1xSearch for articles by this author, , 竹田 武彦Takehiko TAKEDA1xSearch for articles by this author, , 田中 千賀子Chikako TANAKA1xSearch for articles by this author1神戸大学医学部薬理学教室1Department of Pharmacology, Kobe University School of Medicine 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906278 はじめに 自律神経系における情報伝達は主に神経伝達物質と呼ばれる化学物質によって行なわれている。これらの神経伝達物質は,細胞膜の受容体と呼ばれる受容器と結合し,その立体構造を変化させる。受容体はそのほとんどが糖鎖の付いた膜蛋白質である。受容体にはそれ自身がイオンチャネルを形成し立体構造の変化とともにイオンを通過させるものもあるが,多くの場合はGTP結合蛋白質と呼ばれる細胞膜の内側に結合した情報伝達蛋白質(transducer)の構造変化を介してチャネルやセカンドメッセンジャー生合成酵素の活性を調節している。セカンドメッセンジャーは化学物質であり,セカンドメッセンジャーによって活性化されるプロティンキナーゼも燐酸化という化学修飾反応を触媒する。 臨床で用いられる薬物の多くはこれらの内因性の化学物質の働きを受容体のレベルで模倣(agonist)または遮断(antagonist)する外因性の化学物質であるか,酵素反応の修飾物質である。そこで,以下これらの生化学的機構および関連する薬物について,I.受容体およびGTP結合蛋白質,II.細胞内セカンドメッセンジャーおよびプロテインキナーゼの順で述べる。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 Hirschsprung氏病腸管の自律神経支配について?主として組織化学的研究 森木 丈士Takeshi Morimoto1xSearch for articles by this author1九州大学医学部第一外科学教室1First Department of Surgery Faculty, of Medicine, Kyushu University 発行日/Published Date: 1974/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406203516 はじめに Hirschsprung氏病に関する研究は,1882年にHirsch?sprung6)が初めて先天性疾患として発表して以来Whitehouse17),Swenson14,15),Hiatt8)等のすぐれた業績がある。 元来,この疾患は肛門側の腸管の狭窄とその口側腸管の拡張を呈し,臨床的に頑固な便秘を来す疾患である。このような所見に対し種々の研究が行なわれており,研究初期においては腸管拡張部に病変因子が存在するがごとく考えられていたこともあつたが,Wade,Royle,Scott,Morton等が自律神経支配の異常説を述べるようになり,その後Dalle valle,Whitehouse17),植田,岡本13),等により腸管壁内神経叢の変化が認められ現在では病変部が肛門側の狭窄部でこの部位がaganglionicsegmentであることが確認されている。このように最近の見解は腸管狭窄部の自律神経分布状態が,先天的に異常であると考えられているので,著者はHirschsprung氏病腸管の自律神経支配を知る為に組織化学的方法および鍍銀法を用いその分布形態を検討した。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 躁うつ病の病態生理学的研究?自律神経機能からみた尿中カテコールアミンの排泄 松下 兼介Kensuke Matsushita1xSearch for articles by this author, , 神崎 康至Yasushi Kamizaki1xSearch for articles by this author, , 松本 啓Kei Matsumoto1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部神経精神医学教室1Dept. of Neuropsychiatry, Faculty of Med., Kagoshima Univ. 発行日/Published Date: 1973/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201986 I.緒言 近年,精神疾患の病態生理学的研究がさかんに行なわれるようになり,精神と身体との関係が探究されつつあり,内因性躁うつ病においても,ここ数年来,アミン,電解質などの代謝異常が最も重要視され,それらの代謝との関連において,自律神経,内分泌機能が注目されてきている。 われわれの教室でも,内因性躁うつ病を中心に,アミン,自律神経,ポリグラフ,内分泌機能など,多角的にとらえ,その本態を究明せんと試みている。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 原著 糖尿病性インポテンスと自律神経機能障害 持尾 聰一郎Soichiro Mochio1xSearch for articles by this author, , 桑田 隆志Takashi Kuwata1xSearch for articles by this author, , 岡 尚省Hisayoshi Oka1xSearch for articles by this author, , 浅野 次義Tsuguyoshi Asano1xSearch for articles by this author, , 野原 勉Tsutomu Nohara1xSearch for articles by this author, , 阿部 正和Masakazu Abe1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学第3内科学教室1The Third Department of Internal Medicine, The Jikei University School of Medicine 発行日/Published Date: 1983/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413203573 男性糖尿病者ではインポテンスが高頻度にみられることはよく知られている。また,糖尿病による器質的インポテンスでは,しばしば,その原因として副交感神経系の機能障害が関与していると考えられている。 われわれは,インポテンスを訴えた男性糖尿病者6症例について,Nocturnal Penile TumescenceMonitor (以下NPTモニターと略す)を使用することによつて,そのうちの4症例のインポテンスが器質的なものであることを証明した。更に,これらの4症例について心電図R-R間隔の変動係数を用いた副交感神経系機能の定量的検査を施行し,その障害が顕著であることを明らかにしたので報告する。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2)学会原著 単性緑内障における自律神経機能の研究?β?遮断剤点眼液の影響 大垣 節子Setsuko Ohgaki1xSearch for articles by this author, , 橘川 真弓Mayumi Kitsukawa1xSearch for articles by this author, , 杤久保 哲男Tetsuo Tochikubo1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部眼科学教室1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Toho University 発行日/Published Date: 1983/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410208815 単性緑内障と診断された61症例(男性31例,女性30例)を対象とし,自律神経機能検査の一つであるMicrovibration (以下MVと略記)ならびに心理テストを行いβ?遮断剤点眼液の影響を検討した。 今回,β?遮断剤使用例と未使用例との間に眼圧の有意な差は認められなかったが,眼圧とMV,心理テストでは一部関連を認めた。 MVにより単性緑内障では交感神経緊張型が多く,しかもβ?遮断剤使用により副交感神経緊張型に移行する症例が多くあることからβ?遮断剤点眼液による自律神経機能への影響が推測され,また緑内障の成因の一つとして交感神経系の関与が示唆された。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 連載講座新しい観点からみた器官 上皮小体―分泌機能調節因子としての血清Caと自律神経 江村 正一Shoichi Emura1xSearch for articles by this author, , 正村 静子Shizuko Shomura1xSearch for articles by this author, , 磯野 日出夫Hideo Isono1xSearch for articles by this author1岐阜大学医学部第1解剖教室 発行日/Published Date: 1993/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425900545 上皮小体は両生類以上の脊椎動物にみられる器官で動物種によってその位置,数および細胞の構造を異にする。たとえばヒトでは甲状腺の外側やや後方に,上下左右,合計4個存在し,組織学的に主細胞,酸好性細胞まれに水様透明細胞よりなるが1),著者らが主に使用しているハムスターでは外側に1対存在し,主細胞と時に出現する水様透明細胞(図1)からなり酸好性細胞は見られない2)。こうした上皮小体から分泌される上皮小体ホルモン(PTH)は,甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から分泌されるカルチトニンおよび活性型ビタミンDとならびCa調節ホルモンといわれている。そのうちPTHは骨,腎臓および腸に働きかけて血清Ca濃度を上昇させる作用を有する,最も強力な調節ホルモンである。 上皮小体は血清Ca濃度の変化によって,直接に機能が調節される自己調節器官であることはよく知られており,人為的に血清Ca濃度を変化させることによる細胞小器官の動態について多くの研究がなされている。また,著者らは長年自律神経との関係について,形態学的に追及し続け満足しうる結果を得ており,最近ではCa代謝と重力との関係について,上皮小体の微細構造の変化を通して研究している。さらに下垂体からの上皮小体を刺激するホルモンの存在の可能性についても検討している。以下それらについて述べてみたい。なお,細胞所見の検討はすべて主細胞に関してのものである。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集第8回神経化学懇話会一般演題および討論 自律神経系と肝の糖質代謝 嶋津 孝Takashi Shimazu1xSearch for articles by this author, , 福田 葵Aoi Fukuda1xSearch for articles by this author, , 藤本 孝知Takatomo Fujimoto1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部第3解剖1Dept. of Anatomyi Osaka Univ., Medical School 発行日/Published Date: 1966/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1431904292 (1)家兎の視床下部交感性中枢を電気的に刺激すると,刺激開始直後に血糖値は約60%上昇し,副交感性中枢の刺激では約20%の緩徐な血糖下降が認められる。(2)肝グリコーゲン含量は交感性中枢の刺激によつていちじるしく減少するが,副交感性中枢の刺激では変化がない。(3)肝glycogen phosphorylaseおよびglucose?6?phosPhataseは内臓神経刺激によつて刺激開始30秒以内に,それぞれ,3倍・1.4倍の活性上昇をひき起こすが,迷走神経刺激では著変がない。ところが,内臓神経と同時に迷走神経を刺激すると両酵素に対する内臓神経刺激の効果は消失する。(4)内臓神経刺激によるphosphorylaseおよびglucose?6?phosphatase活性の上昇は副腎または膵臓を摘除した動物においても同様に認められる。(5)アドレナリン注射はphosphorylase活性を上昇させるが,glucose?6?phosphatase活性に対しては影響を与えない。また,phosphorylaseに対するアドレナリンの効果は内臓神経刺激の場合よりも時間的にやや遅れて発現する。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 洞機能不全症候群の刺激伝導系に対する薬理学的自律神経遮断の影響 土岡 由紀子Yukiko Tsuchioka1xSearch for articles by this author, , 清水 渉Wataru Shimizu1xSearch for articles by this author, , 唐川 眞二Shinji Karakawa1xSearch for articles by this author, , 向井 順子Junko Mukai1xSearch for articles by this author, , 永田 健二Kenji Nagata1xSearch for articles by this author, , 山形 東吾Togo Yamagata1xSearch for articles by this author, , 岡本 光師Mitsunori Okamoto1xSearch for articles by this author, , 松浦 秀夫Hideo Matuura1xSearch for articles by this author, , 梶山 梧朗Goro Kajiyama1xSearch for articles by this author1広島大学医学部第一内科1First Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine 発行日/Published Date: 1993/2/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%B4%9E%E6%A9%9F%E8%83%BD%E4%B8%8D%E5%85%A8%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 洞機能不全症候群(SSS)26例を対象に,propranolol 0.15mg/kgおよびatropine 0.04mg/kgを用いて薬理学的自律神経遮断(PAB)を行い,PABの刺激伝導系に及ぼす影響について電気生理学的検討をした.PAB後,自然心周期(SCL)は有意に短縮した.洞房伝導時間,AH時間は短縮し,Wenckebach pointは増加した.また,SCLの変化とペーシング時のAH時間の変化およびWenckebach pointの変化とは有意の相関を認めた.最大洞自動能回復時間は一定の変化を示さなかった.心房不応期は有意の変化を示さず,房室結節および心室の不応期は有意に短縮した.これらよりSSSでは自律神経系は洞結節と房室結節に対して同程度に影響し,安静時には洞結節周囲および房室結節において副交感神経緊張が優位で,洞結節および洞自動能においては副交感神経緊張の関与が大であるが交感神経系も関与していることが示された.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 婦人の自律神経失調症候群に対するRo 5-3350の臨床治験 山田 光興Mitsuoki Yamada1xSearch for articles by this author, 中野 栄喜1xSearch for articles by this author, 川田 肇1xSearch for articles by this author, 五十嵐 辰博1xSearch for articles by this author1金沢大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1971/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204431 産婦人科領域における自律神経失調症候群には更年期障害や卵巣欠落症など内分泌失調に一次的原因があると考えられるものや心理的要因に基づき発生するものなどが含まれ,その成因は複雑かつ不明な点も多く,従つてその治療法にも一定したものがなく個々の治療効果にも一長一短がある現状である。 本疾患の治療は大別して薬物療法と精神療法とに分けられ,前者はさらにホルモン療法と向精神薬療法が主流をなしている。精神療法は患者の精神状態の分析など特殊技能を要し,わが領域では一部で行なわれているに過ぎず一般的とは言えない。内分泌失調があると思われる患者に対ししばしばホルモン療法が行なわれるが,赤須1)がすでに警告しているように本療法の乱用は癌誘発,男性化徴候の出現および消褪出血として認められる内分泌環境変調の増強などをきたす懸念があり,他方西田2)は更年期障害患者の中に更年期前より継続している自律神経症(Vegetose)などの混在する場合があり,これらの患者に対するホルモン療法の不適なることを指摘している。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 自律神経細胞の成長,機能維持,修復と神経成長因子 古川 昭栄Shoei FURUKAWA1xSearch for articles by this author, , 古川 美子Yoshiko FURUKAWA1xSearch for articles by this author1国立精神・神経センター神経研究所免疫研究部1Division of Neuroimmunology, National Institute of Neuroscience 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906279 はじめに 神経細胞が分化,成長し正常に機能し続けるためには,神経栄養因子とよばれるある特定の因子が必要であることが明らかになってきた23,64)。多くは実体が不明であるが,培養神経細胞に対し,1)分化誘導作用,2)神経突起の発芽,伸長促進,3)生存維持作用,などの生物活性によって存在が確認されている。生体内では神経細胞の多様性,分化発生段階の違いに対応し,複数個の神経栄養因子が定められたプログラムにのっとって合成され機能していると考えられる。 神経成長因子(nerve growth factor:NGF)は化学構造,遺伝子構造が明らかな唯一の神経栄養因子である。本稿では自律神経系の発達,機能維持,再生にNGFがどのように関わっているか最近の知見を中心に述べてみたい。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 Parkinson病:末梢自律神経系におけるLewy小体の出現とその意義 若林 孝一Koichi Wakabayashi1xSearch for articles by this author1新潟大学脳研究所実験神経病理学部門1Department of Pathology, Brain Research Institute, Niigata University 発行日/Published Date: 1989/10/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406206400 抄録 Parkinson病(P病)10例と非P病181例の末梢自律神経系を系統的に検索し,Lewy小体の出現と分布について検討した。対象として,A群:P病10例,B群:中枢神経系に多数のLewy小体を認めた非P病5例,C群:中枢神経系にLewy小体の認められなかった非P病176例を用いた。A群では交感神経節9例,消化管神経叢10例,心臓神経叢4例,骨盤神経叢4例,副腎髄質3例にLewy小体の出現を認めた。B群でも数はより少ないがLewy小体を認め,特にびまん性Lewy小体病におけるLewy小体の分布と数はA群と同様の傾向を示した。C群では少数例にLewy小体を認めたが,それら陽性例はいずれも60歳以上であった。以上の結果から,P病の末梢自律神経系では高頻度かつ広範にLewy小体の出現することが明らかにされた。これはP病に高頻度に認められる種々の自律神経症状に関連する病理組織学的所見と考えられた。また,C群の結果はLewy小体の出現と老化との間に密接な関連が存在することを意味するものと考えられた。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第34回日本臨床眼科学会講演集 (2)学会原著 Beh?et病患者の自律神経機能異常について?睡眠ポリグラフ分析を中心に(抄録) 福田 敏雅Toshimasa Fukuda1xSearch for articles by this author, , 若倉 雅登Masato Wakakura1xSearch for articles by this author, , 石川 哲Satoshi Ishikawa1xSearch for articles by this author1北里大学医学部眼科学教室1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Kitasato University 発行日/Published Date: 1981/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410208269 Beh?et病患者13例とneuro-Beh?et症候群患者1例について,睡眠ポリグラフ記録分析を行ない,あわせて末梢自律神経機能検査であるpilocarpine testを行なった。 睡眠分析においては,深い睡眠の減少,REM潜時短縮,%REMの増減さらにREM期中筋肉攣縮の頻発が認められ,これらの所見は脳幹橋部cholinergic systemの異常を示唆するものであった。 Pilocarpine testにおいては,12例が中等度以上の強陽性を示し,末梢副交感神経受容器の過敏性の存在を意味した。 以上の所見より,神経症状のみられないBeh?et病患者においても中枢および末梢の自律神経系異常が存在することが推定された。
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 報告 施設入所高齢者に対する12週間の低強度運動負荷トレーニングプログラムの効果―自律神経活動,運動機能に及ぼす影響 西田 裕介Nishida Yusuke1xSearch for articles by this author, 樋渡 正夫2xSearch for articles by this author, 丸山 仁司3xSearch for articles by this author1聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部2国際医療福祉大学臨床医学研究センター3国際医療福祉大学保健学部理学療法学科 発行日/Published Date: 2006/7/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85 はじめに  現在,一般に推奨されているアメリカスポーツ医学会が提唱した運動処方では,運動の効果が得られる強度として,最大酸素摂取量の50〜85%,最大心拍数の60〜90%,自覚的運動強度において12〜13程度の強度が示されている1).これらの運動強度は,ほぼ嫌気性代謝閾値(anaerobic threshold:以下,AT)レベルの負荷強度に相当し,長時間の運動持続が可能であること,血中乳酸値の持続的増加がみられないこと,アシドーシスの危険性が少ない2)といった理由から健康増進・障害予防に有用な負荷強度であるとされている.  しかし,施設に入所している高齢者においては本負荷強度では生体への負荷が強く,運動による生体の反応性の減弱および継続性,意欲の面から実施不可能または継続困難な症例が多く存在する.例えば,本研究で用いたカルボーネンの式注1)から得られる50%運動強度は,70歳,安静時心拍数72 bpmの対象者を仮定すると,目標心拍数は111bpmとなる.この目標心拍数は,予測最大心拍数150bpm(220−年齢)の74%程度の負荷強度となる.したがって,このような対象者に対して運動を処方する場合,標準的に推奨されている負荷強度より,さらに低く設定した運動強度でのプログラム作成が必要である.低強度負荷による運動プログラムは,身体への負担が軽く,生理的反応および自律神経機能の過剰興奮を誘発しにくい点で有用であると考えられる.自律神経機能評価の1つである心拍変動は,非侵襲的に自律神経系を評価することが可能な手法として広く臨床応用されるようになった3,4).心拍数は,主として自律神経系の直接的な支配を受けるため,心拍変動に周波数成分解析法を適用することで,交感・副交感神経の機能バランスを推定できる有効な方法であるとされている5).  漸増負荷運動中の心拍変動を解析したこれまでの報告では,副交感神経活性を反映する高周波数領域(以下,HF成分)は運動開始から負荷強度の増加に伴って減衰していくことが報告されている6〜8).また,交感神経活性を反映する低周波数領域/高周波数領域の成分比(以下,LF/HF)は,運動開始後しばらくは低値を示し,ATを越えてから急激に増加するという報告もある6).筆者らは以前に心拍数を一定にした運動負荷試験を行った場合の負荷試験前,負荷試験中,負荷試験後の相における自律神経反応のパターンの変化を検討した.その結果,交感神経機能は運動により亢進し,運動終了後もしばらく継続すること,副交感神経機能は運動により抑制され運動終了後速やかに回復することを確認している9).以上の結果を踏まえて,運動による負荷の前後の自律神経活動を評価することで,運動療法の効果判定ができるものと思われる.  本研究では,施設入所高齢者を対象に,ATレベル以下の運動強度を設定した12週間の低強度負荷運動プログラムを実施し,その効果を,自律神経活動を中心とした機能レベルおよび運動機能を中心とした活動レベルの評価項目から検討した.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集sudden death 自律神経とsudden death?致死的心臓発作に自律神経系の関与が考えられたCCU入院症例について 平盛 勝彦Katsuhiko Hiramori1xSearch for articles by this author, 土師 一夫1xSearch for articles by this author, 斉藤 宗靖1xSearch for articles by this author, 本田 喬1xSearch for articles by this author, 松久 茂久雄1xSearch for articles by this author, 深見 健一1xSearch for articles by this author, 池田 正男1xSearch for articles by this author1国立循環器病センター内科1National Cardiovascular Center 発行日/Published Date: 1979/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203350 突然死を,J. Hurstの教科書では"Natural death,occurring instantaneously, or within 1 hour of the onset of symptoms, in a patient who may or may not have known pre-existing disease but in whom the time and mode of death come unexpectedly"と定義し,その80?90%がcardiovascular deathであり,さらにそのほとんどがcoronary heart diseaseであるとしている1)。 1962年に初めてCCUが組織されてから急性心筋梗塞症をはじめ,急性かつ重篤な心疾患の治療は大幅に進歩してきた。このCCUでの経験から,急性心筋梗塞症による死亡は発症直後に最も多く,死因としては致死的不整脈が第1位であり,しかもCCUではこの不整脈をほぼ完全に治療できることが明らかになった。しかし,急性心筋梗塞症の発症からCCU収容までの時間は,治療の手の届かない最も危険な時期であることに変りはない。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 カラーグラフ消化器の機能温存・再建手術・6 早期胃癌に対するD2郭清を伴う自律神経温存幽門保存胃切除術 二宮 基樹Motoki NINOMIYA1xSearch for articles by this author, 池田 俊行1xSearch for articles by this author, 朝倉 晃1xSearch for articles by this author, 岡村 進介1xSearch for articles by this author1社会保険広島市民病院外科 発行日/Published Date: 1999/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407903515 はじめに 予後の良好な早期胃癌に対して術後QOLの改善を目的として,種々の縮小手術や機能温存手術1)が試みられるようになってきた.筆者らは早期胃癌に対して根治性を保ちつつ,術後消化吸収機能と術後QOLの改善をめざして,D2郭清を伴う自律神経温存幽門保存胃切除術(以下,本術式)を行っている2?5)医本稿ではこの術式の実際と管理について述べる.
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 研究報告 健康高齢者における自力坐位保持ならびに背面密着坐位中の循環動態及び自律神経活性 黒木 祐子Yuko Kuroki1xSearch for articles by this author, , 長坂 猛Mou Nagasaka1xSearch for articles by this author, , 安部 浩太郎Kotaro Abe1xSearch for articles by this author, , 須永 清Kiyoshi Sunaga1xSearch for articles by this author, , 小林 敏生Toshio Kobayashi2xSearch for articles by this author, , 榊原 吉一Yoshikazu Sakakibara3xSearch for articles by this author, , 田中 美智子Michiko Tanaka1xSearch for articles by this author1宮崎県立看護大学1Miyazaki prefectural University2広島大学2Hiroshima University3金沢工業大学3Kanazawa Institute Techonology 発行日/Published Date: 2004/6/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BD%93%E4%BD%8D 要旨  健康な成人及び高齢者の坐位姿勢の違いによる反応の差異を,自律神経活性と循環動態に着目し検討を行った。  呼吸数,血圧,心電図を測定した。R-R間隔の時系列データをスペクトル解析し,得られた心拍変動パワー値を自律神経活性の指標として用いた。  安静時の循環動態には両者間で有意な変化は認められなかった。高齢者の心拍変動パワー値は成人より低い値を示した。成人および高齢者の心拍数,血圧および収縮期血圧と心拍数から算出した二重積は,仰臥位から坐位姿勢となることで増加し,その後,仰臥位とすると安静状態にほぼ回復した。この変化は自力坐位保持で特に顕著であった。自律神経活性の変化は成人では循環動態と一致していたが,高齢者では一致していなかった。  高齢者は成人に比して自律神経活性および循環動態の反応性に低下が認められた。両者において自力坐位保持姿勢は,背面密着坐位よりも生体を活性化する体位であることが示唆された。
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 原著 看護ケアとしての足部マッサージ中および終了後における自律神経活動指標の評価 井草 理江Rie Igusa1xSearch for articles by this author, , 青木 健Ken Aoki2xSearch for articles by this author, , 亀田 真美Mami Kameda3xSearch for articles by this author, , 岩崎 賢一Ken-ichi Iwasaki2xSearch for articles by this author, , 松田 たみ子Tamiko Matsuda4xSearch for articles by this author, , 真砂 涼子Ryoko Masago5xSearch for articles by this author1自治医科大学附属さいたま医療センター1Jichi Medical School Saitama Medical Center2日本大学医学部社会医学系2Department of Social Medicine, Nihon University School of Medicine3東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科3Graduate School of Health Science, Tokyo Medical and Dental University4群馬大学医学部保健学科4Department of Nursing, Gunma University School of Health Science5群馬パース大学保健科学部看護学科5School of Nursing, Gumma Paz College Faculty of Health Science 発行日/Published Date: 2008/12/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%91%A8%E6%B3%A2%E6%95%B0%E8%A7%A3%E6%9E%90 要旨  本研究では,足部マッサージの効果について自律神経活動指標の評価から検討した。女子学生18名を被験者とし,半坐位姿勢にてマッサージ群(9名)には20分間のマッサージ(足底・足指および足首周囲〜下腿部を左右各10分)を実施,対照群(9名)には全測定期間を通じ,安静を保持させた。マッサージ開始から2分目までに心拍数の有意な低下と心拍変動のスペクトル解析による高周波成分(0.15-0.40Hz)の有意な上昇がみられた。一方,マッサージ終了後には心拍変動および血圧変動解析による両低周波成分(0.04-0.15Hz),心拍変動の高周波成分に有意な上昇がみられた。これらより,足部マッサージ初期より心臓副交感神経活動が刺激されるだけでなく,終了後は心臓自律神経や血管運動性交感神経の活動性が亢進することが示唆された。したがって,足部マッサージには自律神経活動を促進させる看護ケアとしての活用が考えられる。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 定位的蒼球手術の自律神経およびメコリール・テストにおよぼす影響について 丸山 博Hiroshi Maruyama1xSearch for articles by this author, , 鈴木 昌樹Masaki Suzuki1xSearch for articles by this author, , 楢林 博太郎Hirotaro Narabayashi1xSearch for articles by this author1神経学クリニック1Neurological Clinic 発行日/Published Date: 1963/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406201469 I.緒言 脳性麻痺患児にはしばしば強い自律神経症状がみられることが多い。間脳の自律神経中枢,あるいはその関連機構が傷害されれば,当然このような症状がみられてよいわけである。事実,核黄疸後遺症でアテトーゼ型の病型を示すものは強い自律神経症状を示すことが知られており1),この病型では脳基底核の障害が強く,自律神経症状がこれら諸核の障害に関連していることを一応考えることができよう。一般に脳性麻痺患児に共通してみられるのは,顔面蒼白,四肢の厥冷,発汗過多,流涎,瘠せ,便秘などであり,さらに中枢性発熱いわゆる高熱症候群や,週期性嘔吐症状などがみられることもある。 神経学クリニックにおいては,脳性麻痺患児の異常な筋トーヌスを軽減して,運動機能の改善をはかるためにstereotaxic oil wax pallidoto?my or VL-thalamotomyを行なつている2)3)4),これらの手術のあとでは,血色が良くなる,冷たかつた手足が温かくなる,よだれが少なくなる,汗をかかなくなるなどの変化が多くの場合にみられ,また,特に摂食困難な児を除いては,ほとんどすべての患者が肥つてくるのを認めた。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 症例 "虚血性"ST・T変化を示した自律神経失調症の1例 浦岡 忠夫Tadao Uraoka1xSearch for articles by this author, , 杉本 恒明Tsuneaki Sugimoto1xSearch for articles by this author, , 井内 和幸Kazuyuki Iuchi1xSearch for articles by this author, , 竃 謙介Kensuke Kaseno2xSearch for articles by this author, , 大城 康彦Yasuhiko Ohshiro2xSearch for articles by this author, , 野原 哲夫Tetsuo Nohara3xSearch for articles by this author1富山医科薬科大学第2内科1The Second Department of Internal Medicine, Toyama Medical and Pharmaceutical University2富山県立中央病院内科2Department of Internal Medicine, Toyama Prefectural Central Hospital3野原医院 発行日/Published Date: 1983/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204184 虚血によらない一過性ST・T変化として,cathechol?amine,交感神経刺激などにより出現するものがあり,vasoregulatory asthenia,vasoregulatory abnormalitiesでみられる心電図変化の機序として,これを考える観察がある。 最近,われわれも,いわゆる"虚血性"ST・T変化を示した自律神経失調症の症例を経験したので,諸種負荷心電図における変化についての観察をもとに検討した成績を報告する。
看護管理 Print ISSN: 0917-1355 Online ISSN: 1345-8590 連載看護アセスメントの生理学的検証・8 糖尿病性自律神経障害患者の心拍変動に関する研究―(その3)心拍変動および皮膚・発汗機能の評価法 西村 ユミ1xSearch for articles by this author, 工藤 一彦23xSearch for articles by this author1日本赤十字看護大学大学院看護学研究科博士後期課程2女子栄養大学3防衛医科大学校 発行日/Published Date: 1997/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1686900693 これまで2回にわたり,自律神経機能に関する基本的内容,および自律神経機能評価法を用いた研究を紹介してきた.3回目の今回は,前回紹介した研究において用いられた心拍変動の評価法について解説するとともに,これらの方法の看護への応用について考えていきたい.さらに,心拍変動以外の自律神経機能検査法についても触れたい.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集カテコールアミン 冠攣縮性狭心症における自律神経関与?神経体液調節因子および心電図R-R間隔変動係数による検討 末松 正邦1xSearch for articles by this author, 小竹 親夫1xSearch for articles by this author, 玉田 和彦1xSearch for articles by this author, 佐々木 順子1xSearch for articles by this author, 伊藤 芳久1xSearch for articles by this author, 福崎 恒1xSearch for articles by this author, 久次米 健市2xSearch for articles by this author, 上羽 康之2xSearch for articles by this author1神戸大学第1内科2神戸大学医療技術短期大学部 発行日/Published Date: 1984/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204549 近年,自律神経活動が冠攣縮性狭心症の発症と密接に関係している可能性が示唆されている1?3)。その根拠の一つとしてMethacholineやPilocarpinc (P)が狭心症発作を誘発することが挙げられ,その発症機序として副交感神経興奮状態下での反射性交感神経活動の亢進の関与が類推されている1?4)。本報告はこのような冠攣縮性狭心症の発症と自律神経活動,特に副交感神経活動との関係を明らかにするため,冠攣縮性狭心症患者の日内および狭心症発症前後の自律神経活動の変動を観察した。我々は既に副交感神経活動の指標として心電図R-R間隔変動係数(以下CVと略す)の測定の意義を検討し,その有用性を報告してきたが6,7),本研究ではCVを中心に冠攣縮性狭心症の発作発現と自律神経活動との関連を検討した。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 向精神薬長期服用者の自律神経機能(第2報)?プピログラム所見について 岡田 文彦Fumihiko Okada12xSearch for articles by this author, , 浅野 裕Yutaka Asano3xSearch for articles by this author, , 加瀬 学Manabu Kase4xSearch for articles by this author, , 新富 芳子Yoshiko Shintomi4xSearch for articles by this author, , 長沼 俊幸Toshiyuki Naganuma5xSearch for articles by this author, , 小野寺 勇夫Isao Onodera6xSearch for articles by this author, , 山鼻 康弘Yasuhiro Yamahana7xSearch for articles by this author, , 富樫 弥志満Yashima Togashi8xSearch for articles by this author, , 伊藤 耕三Kozo Ito9xSearch for articles by this author, , 石金 昌晴Masaharu Ishikane9xSearch for articles by this author1北海道大学保健管理センター1Health Administration Center, Hokkaido Univ. School of Medicine2北海道大学精神神経科2Dept. of Psychiatry & Neurology, Hokkaido Univ. School of Medicine3北海道大学医学部精神神経科3Dept. of Psychiatry & Neurology, Hokkaido Univ. School of Medicine4北海道大学医学部眼科4Dept. of Ophthalmology, Hokkaido Univ. School of Medicine5札幌長沼病院5Sapporo Naganuma Hospital6札幌岡本病院6Sapporo Okamoto Hospital7札幌啓生会病院7Sapporo Keiseikai Hospital8札幌桑園病院8Sapporo Souen Hospital9札幌花園病院9Sapporo Hanazono Hospital 発行日/Published Date: 1978/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202807 I.はじめに われわれは前報にて,一地方都市の総合病院併設精神科における向精神薬長期服用中の精神分裂病者の自律神経機能,特に瞳孔機能について検討を加え,対象とした入院患者のうち,36.5%の高率に,対光反応消失の所見がみられることを報告した1)。さらに,点眼薬による検討から,これらの患者の80?90%までに,瞳孔の交感神経系および副交感神経系の末梢レベルで,ともに著明な神経遮断現象がみられることを明らかにした1)。これらの患者は多種類の向精神薬や抗パーキンソン剤(抗パ剤)を多量に服用しており,このような異常所見出現と服薬量とは密接な関連があると考えられる。 本論文では,札幌市内の精神病院に長期間にわたって入院中の精神分裂病患者のうち,同様の瞳孔異常を示す12症例について,瞳孔の対光反応と近見反応をより精密に検索することが可能な赤外線電子瞳孔計を用いて検討を加えたので報告する。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 進行性顔面半側萎縮症の1例?自律神経機能よりみた病因の検討 西田 裕明Hiroaki Nishida1xSearch for articles by this author, 村島 二郎2xSearch for articles by this author, 津田 靖博2xSearch for articles by this author1長崎大学医学部耳鼻咽喉科学教室2国立長崎中央病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1976/3/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492208319 I.緒言 進行性顔面半側萎縮症は比較的稀な疾患であり,その原因についてはなお不明であるが,自律神経性栄養障害に基因するとする考えが強い2)。今回,われわれは進行性顔面半側萎縮症の1例を経験し,本症例について自律神経学的検索を行ない,その病態について若干の検討を試みたので報告する。
看護研究 Print ISSN: 0022-8370 Online ISSN: 1882-1405 焦点補完代替医療における看護療法の検証 入院患者に対する背部マッサージ・指圧の効果―自律神経活動および主観的指標による評価 柳 奈津子Natsuko Yanagi1xSearch for articles by this author1群馬大学医学部保健学科1School of Health Sciences, Gunma University 発行日/Published Date: 2006/10/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%B8 本研究の目的は,背部痛の自覚がある入院患者に対する背部への指圧・マッサージの効果を自律神経活動および主観的指標によって明らかにすることである。  対象は,A病院に入院中の患者で背部痛の自覚がある患者10名である。方法は,対照期(3日間)は側臥位による安静のみ,その後の介入期(3日間)には,側臥位にてマッサージ・指圧を実施した。10分間の安静またはマッサージ・指圧の実施前後に心拍変動と主観的指標(身体症状,RE尺度)の測定を行なった。  心拍数については対照期の実施前後では変化がなく,介入期には実施後に有意に減少した。HFは対照期に減少,介入期に増加したが有意差はなかった。LF/HFは対照期に増加,介入期に減少したが有意差はなかった。身体症状は,介入期の実施後に有意に減少した。RE尺度得点は,介入期の実施後にすべての項目で有意に増加した。  マッサージ・指圧は臥床することが多い入院患者に有用であることが示唆された。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 精神分裂病における自律神経機能とChlorpromazineの効果との関係について 十束 支朗S. TOTSUKA1xSearch for articles by this author, , 野沢 栄司E. NOZAWA2xSearch for articles by this author1東横第3病院1T?yoko-3rd-Hospital2小林病院2Kobayahi Mental Hospital 発行日/Published Date: 1961/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405200311 1.緒論 精神分裂病と自律神経機能失調との関連性は古くより研究されており,これまでAdrenaline,Atropine, Phentolamine, Mecholylらによる機能検査により正常者との間に有意の差があるか否か論究されてきたが,まだ一致した意見をみない。精神分裂病者にAdrenalineを投与したさいの血圧変動を測定し,Schmidt1),Stuurman, Mcwill-iam2),Kanner3),Freeman4)らは,正常者群に比較して反応性の低下していることを指摘したが,他方Lowrey5),Newcomer6),Northcote7),Sachs5)らは,両者間に差異のないことを主張している。また,Hoffer8)は,精神分裂病180人と非分裂病性精神障害140人について,Atropine 3gg筋注後の収縮期血圧を測定し,前者では80%が低下するのに対し,後者では,わずか20%にしか低下をみないという。これについては,その後 Silverstein および Kline5)らが追試したが,両者間に有意の差のないことを報告している。交感神経中枢の反応性について,SolomonおよびDarrow9)は,精神分裂病では低下しており,症状の改善とともにその反応性が上昇すると主張し,その後Hillら10)も,ショック療法は交感神経中枢とくに視床下部を刺激することにより,その反応性を上昇せしめ,症状の改善を得さしめるといつている。Shurley11)も,インシュリンショック療法後にAdrenaline および Mecholylに対する反応性が高まつたことを報告している。Fun-kensteinら12?15)は,精神疾患者および正常人にっいてAdrenalineとMecholylを使用し,収縮期血圧を1分ごとに25分間測定し,その時間的変動の型により,最初7つの群に分け,のちには2つの群に分けて,電撃療法の効果との間に相関関係のあることを主張した。すなわち,Mecholyl10mg筋注後の血圧下降が,25分後も続き,注射前の測定値まで戻らない型をA群とし,25分以内にもとの高さに戻る型をB群とした。正常人の80%はB群に属するが,精神疾患群ではA群に属するほうが多く,B群に属するのは20%という。そして,A群に属する精神分裂病患者は,電撃療法が効果的であるが,B群に属するものは無効であつたといつている。さらに,Funkensteinらによると,A群では精神症状の改善とともにMecholylに対する反応型が変化して,B群に移行するという。これは,A群では交感神経の反応性が低下しているのに対し,B群ではその反応性が正常範囲にあることを示していて,交感神経の反応性が低下している精神分裂病群では,電撃療法がよく奏効し,反応性上昇とともに,臨床的改善を得るといつている。諏訪ら16)17)も,Mecholyl試験により,血圧下降が軽度ないし中等度で10分以内に注射前の値に戻るもの(N型),血圧下降後注射前よりさらに上昇するもの(S型),および血圧下降が中等度ないし高度で25分以内には注射前の値に回復しないもの(P型),との3つの型に分類し,Chlorpromazine療法では,投与前にP型を示したものに病像の改善をみたものが多く,S型では病像の不変のものが多い。そして病像の改善とともに,反応型がP型からS型の方向へ移行するという。このP型は,Funkensteinの分類したA群(予後良好群)に相当し,諏訪の場合,Chlorpromazineもやはり交感神経反応性の低下している群に奏効することを示している。Mecholylは,Cholinesteraseに対し比較的安定なAcetylchline類似物質であり,Gellhorn18)によると,末梢性に血管にはたらき血圧下降をきたし,ついで頸動脈洞を介し,反射的に交感神経副腎系の興奮を惹起し,ふたたび血圧の上昇をおこすという。さらに視床下部後部を電気凝固させたのちは,電気刺激を行なつても,猫の血圧および瞬膜に対⊃て影響がなく,Mecholylの血圧下降作用が増大し,かつ持続することを実験し,交感神経副腎系の反射中枢は視床下部後部であろうと結論した。したがつて,FunkensteinらのA群では,この視床下部後部の反応性が低下しており,このような型に電撃療法がよく奏効するということになる。しかし,その後追試が行なわれ,Satterfield19)は,Funkensteinの2群,すなわち予後良好群と不良群について,電撃療法の効果を観察した結果,有意の差がなく,とくに6ヵ月?2年間の長期観察では,治療の奏効性に関してほとんど差異がないことを報告している。 他方Schellong20)以来,起立性低血圧調節障害が自律神経機能障害の1つとして問題にされ,その調節機序については,なお不明な点が多いが,そのうち,起立時における拡張期圧の変動は,交感神経中枢の反応性いかんによるといわれている。また,Chlorpromazine (以下CP)の薬理作用が,Adrenaline拮抗性であつて,交感神経系に抑制的に作用すること21),および臨床的にCP投与時,起立性低血圧がいちじるしいことなどから,著者らは,精神分裂病者に治療前Schellong試験およびAdrenaline試験を行ない,自律神経機能の様相を検査し,かつその反応型を分類し,それとCP療法の有効性とを比較し,興味ある結果を得た。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 扁摘後疼痛の成因と緩解について?第二報 自律神経系要素 神尾 友彦1xSearch for articles by this author, 村井 敬爾1xSearch for articles by this author, 野崎 忠康1xSearch for articles by this author, 渡辺 丈芳1xSearch for articles by this author1東京神尾病院 発行日/Published Date: 1956/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201660 T.緒言 扁桃摘出後の疼痛の有無は色々の意味で,重大なる意義がある。鎮痛方法には古来より各種の薬品が用いられるが,何れの鎮痛剤も血管壁の弛綾,血液成分の変化を生じ,多少とも,出血を招来し易い事は明かである。依つて,本院では先年来,其の疼痛の成因を究明し,其の結果無害の方法を考按,之を実施し,良好な結果をあげて居る。其の第一報として「VB1欠乏」に就いて本誌25巻12号に発表した。 当時,扁摘後疼痛には,嚥下時にのみに見られる嚥下痛と,嚥下其の他に関係なく何時間も継続して生ずる強烈な自発的咽頭痛とあり,前者は局所麻酔の減退と共に現われるもので扁摘例の殆んど凡べてに見られるものである。之は嚥下作用に際しての,接触,筋攣縮等の器械的刺戟が,創傷の知覚神経に与へられる都度感ずるもので,前回と同様に,今回も此の疼痛に就いての,研究は除外し,後者の自発的咽頭痛に就いてのみ研究した。前回此の咽頭痛は,全扁摘例の約半数に認められ,疼痛の性質及びMester反応陽性Eosino?philie並びに鎮痛効果の点より,斉藤教授の(京大) B1欠乏性「ロイマ」+xであろうとし,其のxは,VB1による鎮痛不可能の症例があるためと,VB1100mgと言う大量使用に依つても鎮痛所要時間を短縮出来ないから,何か他に疼痛発生の要素があるものとし,此等の不明の要素をと仮定したのである。而して,今回は此のxの内に自律神経系の要素が含まれて居るか,否かを検索した。然し従来の学説の如く自律神経を以て遠心性機構と考えれば不合理であるが,現在では何等かの関連性があると知られて居るので,其の検査結果を基礎とし,Eppinger u. Hessの仮説を信じて治療を考按し,良好な結果を得たので,此処に発表して,諸賢の御追試を乞う次第である。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 抗抑うつ剤および電気衝撃の自律神経系におよぼす影響 大沢 安秀Yasuhide Osawa1xSearch for articles by this author, , 辻岡 隆Takasi Tsujioka1xSearch for articles by this author, , 西村 公宏Kimihiro Nishimura1xSearch for articles by this author, , 浅尾 之彦Yukihiko Asao1xSearch for articles by this author1奈良医科大学神経精神科1Department of Neuropsychiatry, Nara Medical College 発行日/Published Date: 1963/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406201399 I.はじめに 近来,精神科領域に薬物療法が登場して以来,抑うつ状態の治療にも今までの電撃療法のみならず多数の薬剤が導入されかなりの成果をあげている。 一方,精神病の心理状態の改善と交感神経系の反応の変化が平行することが注目され,電撃療法の治療効果も交感神経系の刺激にあるとする説1)8)9)12)が提唱された。さらに,うつ状態では自律神経機能の面で,血圧・体温・基礎代謝の低下脈搏減少を示して交感神経抑制に傾むき,うつ病群では一般に交感神経系の反応性が低いといわれている29)。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 綜説 自律神経遮断剤を用いての麻醉法 K田 秀夫Hideo KUROTA1xSearch for articles by this author, 鈴木 正貢1xSearch for articles by this author, 牧 安孝1xSearch for articles by this author, 松本 浩生1xSearch for articles by this author1米子博愛病院外科1Yonago, Hakuai Hospital 発行日/Published Date: 1956/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407201762 最近に於ける麻酔の発達はめざましく,外科一般に寄与する所,極めて大である.特に半閉鎖式,閉鎖式全身麻酔法の発達により,今迄不可能とされていた手術が,刻々と克服されつゝあるのが現状であろう,しかしながら所謂Poor riskの患者に対する麻酔法としては,尚理想的とは云い得ない. こゝに於いてPoor riskの患者に対しても,安全に施行される麻酔法の必要が痛感され,1951年H. Laborit一派によつて提唱された人為冬眠が,これを幾分なりとも解決してくれたとの報告に接した.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集呼吸循環系の順応と適応 無重力下における自律神経系の順応と破綻 亀谷 学Manabu Kamegai1xSearch for articles by this author, , 加茂 力Tsutomu Kamo1xSearch for articles by this author, , 山内 正博Masahiro Yamauchi1xSearch for articles by this author, , 橋本 信行Nobuyuki Hashimoto1xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医科大学第二内科1The Second Department of Internal Medicine, St. Marianna University School of Medicine 発行日/Published Date: 1997/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901568 はじめに 宇宙空間は無重力(正確には微小重力micro?gravity)のために,如何なる身体活動を行っても,特別な条件設定をしない限り,生理学的所見は重力下における不活動(inactivity)に近似することが知られている1). 地球上では,循環系は重力による静水圧(hydrostatic pressure)の影響を受けている.そのために循環系を血液柱と見なすと,血液は身体活動に伴い身体の下方に推移する.しかし,宇宙では静水圧が極めて小さく,如何なる体位においても血液は頭側に移動する.そのために宇宙では頭部充満感や顔面浮腫が出現する.生体は無重力に晒されると,この状態に早期(24?48時間以内)に順応し,宇宙に適応した循環調節を始める1).しかし,長期間重力のもとに滞在すると,これに不活動による代謝需要の低下が加わる1).その結果,重力下への復帰に際して,起立耐性低下や運動能力減退などのcardiovasculardeconditioning2)が生じる.その生理学的機序には,無重力のもとでの循環血液量の減少,骨,筋代謝に基づく電解質バランスの変化や,下肢筋肉量の減少など多くの因子が関わるが詳細は解明されていない3).
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 定位脳手術時における自律神経系の反応について?特に脳弓を中心として 土井 昭成Terushige DOI1xSearch for articles by this author1名古屋大学医学部第1外科1The 1st Department of Surgery, Nagoya University School of Medicine 発行日/Published Date: 1968/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406202344 I.緒言 近年脳外科の分野において,定位脳手術はいちじるしく発達し広く行なわれるようになつている。Horsley,Clark15)により考按され, Spiegel, Wycis44)により始めて人体に応用された本手術法は,人の不随意運動症,頑痛症,てんかんなどの治療に目ざましい効果をあげている。同時にこれまで臨床症状,手術所見,および剖検からしかうかがい得なかつた人の視床を始めとする間脳の諸構造の機能を知るうえにおいて,大きな貢献をなしている。本法で目標点の決定のために基礎となるものは,気脳写あるいは空気脳室写により得られた解剖学的計測値であるが,同時に目標点の電気刺激を行なって,その部位の神経生理学的反応を見ることは欠くべからざる方法である。このような観点から定位脳手術時に間脳のいろいろな部分の電気刺激が行なわれ,その反応について多くの観察がなされている。これらの反応は運動,知覚あるいはEEGに関するものが多いが,自律神経系に関する反応もまたしばしば現われる。人の自律神経系の末梢機構は比較的良く解明されているが,その中枢調節機構については不明な点が多い。私は定位脳手術時に,これら自律神経系の反応について種々観察を行なつてきたが,本論文では脳弓手術時の反応を中心に観察結果を述べる。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 特集向精神薬をめぐる問題点 向精神薬の中枢神経・自律神経系に関する副作用 融 道男Michio Toru1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学神経精神医学教室1Dept. of Neuropsychiatry, Tokyo Med. & Dent. Univ. 発行日/Published Date: 1971/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201750 I.はじめに 神経遮断剤によって生ずる錐体外路症状は,それを見慣れない他科の医師によって誤診され,気管切開まで受けた例があるという。 次々と新しい構造の向精神薬が開発され,精神科薬物療法の可能性の拡大と同時に,副作用も多彩になってきている。錐体外路症状に類似した症候で最近になって報告の多くなっているものもみられる。とくに症状が中枢神経系に関するもの,精神症状に関するものであった場合,向精神薬を使い慣れた医師にとっても,それらが医原性のものであることを見抜くことは困難なことが多い。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 研究 自律神経機能判定のための新解析法の提案―心電図R-R間隔トレンドグラフと100心拍分平均値の活用 後藤 幸生Yukio GOTO1xSearch for articles by this author, , 原田 純Jun HARADA1xSearch for articles by this author, , 中嶋 一雄Kazuo NAKAJIMA1xSearch for articles by this author1福井医科大学麻酔学教室1Department of Anesthesiology, Fukui Medical School 発行日/Published Date: 1990/5/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%A9%9F%E8%83%BD 心電図R-R間隔変動値を利用した自律神経機能診断法として,2つの新しい考え方をここに提唱した.1つは100心拍分のR-R間隔値の平均値を利用する方法,他の1つは100心拍R-R間隔値のトレンドグラフの形,ことに起立負荷テスト時のものと安静仰臥位時のものの比較方法を工夫したもので,患者の自律神経バランス機能も診断でき,予後や治療効果の判定にも利用できる.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床更年期障害更年期とは 7.ホルモンと自律神経失調?更年期症状の発生機構 柳沼 サTsutomu Yaginuma1xSearch for articles by this author1東京大学医学部附属病院分院産婦人科 発行日/Published Date: 1991/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900406 更年期とはいつなのか,更年期障害の真の症状はなになのか,さらに更年期症状はいかなる機構により発生するのか,これらは,いずれも未解決の問題である。 しかし更年期症状で悩む多くの女性がいる。存在すれども明確ならず一これは多嚢胞性卵巣症候群に似ているし,文学的には東ローマ帝国のようなものである。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 連載講座中枢神経系におけるモジュレーション・15 中枢内高張食塩水負荷に対する自律神経・神経内分泌系の適応反応―内因性バゾプレッシンによる修飾 河南 洋Hiroshi Kannann1xSearch for articles by this author, , 加藤 和男Kazuo Kato2xSearch for articles by this author1九州女子大学家政学部栄養学科2防衛医科大学医学教育部生理学講座 発行日/Published Date: 2009/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425100953 体液(水・電解質)の恒常性維持は主に水・電解質の体外からの摂取と腎臓からの排泄のバランスによって行われている。その際の制御パラメーターは浸透圧と循環血液量であり,これらの値はほぼ設定値(セットポイント)に維持されている。たとえば数日にわたり絶水状態が続くと体液の浸透圧は高まり,循環血液量は減少する。そこで水分を摂取し,尿量を減じることにより,体内に水分を保持し,体液の浸透圧の低下と循環血液量の回復がもたらされる。この調節機構には,調節性行動としての飲水・食塩摂取行動とともに自律神経・内分泌系を介する腎臓の排泄機能の調節が関わっている。生体はこれら複数の調節機構を統合・協調して駆動し,内部環境の恒常性を維持している。  近年,嗜好や習慣またストレスなどに起因して,食・飲生活の乱れが問題視され,特に生活習慣病の危険因子として警告されている。中でも食塩(NaCl)の過剰摂取は食塩感受性高血圧を誘起する。しかし生体には元来,過剰摂取の食塩をうまく処理し,浸透圧やNa濃度を一定に保つ機構が備わっている。この適応機能の発現には視床下部の室傍核(PVN)と視索上核(SON)が関わっている(図1A)。両部位にある神経分泌ニューロンは下垂体後葉に投射し,バゾプレッシン(AVP)とオキシトシン(OT)を活動電位依存的に体循環に分泌する。さらに,PVNのニューロンの一部は脳幹や脊髄の自律神経節前ニューロンと直接線維連絡を持ち,自律神経系出力を調節している。  本稿では,中枢内へ高張食塩水(H-NaCl)を負荷することによって中枢性浸透圧受容器あるいはNa受容器を直接刺激した際,自律神経・内分泌系の統合部位である視床下部室傍核(PVN)の大細胞・小細胞ニューロン活動が内因性バゾプレッシン系を介していかに修飾されるかについて,われわれの研究成果を基に解説する。図1BはこのPVNへの主な入力系,核内の亜核,ならびに出力系の概要を示す。
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 研究報告 健康成人女性を対象とした腹式呼吸による自律神経反応と尿中ホルモンの変化 田中 美智子Michiko Tanaka1xSearch for articles by this author, , 長坂 猛Mou Nagasaka1xSearch for articles by this author, , 矢野 智子Tomoko Yano1xSearch for articles by this author, , 小林 敏生Toshio Kobayashi2xSearch for articles by this author, , 榊原 吉一Yoshikazu Sakakibara3xSearch for articles by this author1宮崎県立看護大学1Miyazaki Prefectural Nursing University2広島大学2Hiroshima University3金沢工業大学3Kanazawa Institute of Technology 発行日/Published Date: 2008/9/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%85%B9%E5%BC%8F%E5%91%BC%E5%90%B8 要旨  健康成人女性11名を対象とし,腹式呼吸を行っている間に,循環反応や自律神経系がどのような反応をするのかに加え,ストレス時に見られるホルモンの分泌が抑制されるか,また,覚醒感に関与しているセロトニンの分泌は促進するのかという点を検討する目的で行った。腹式呼吸時の循環反応は通常の呼吸と同様の経過を辿った。実際の心拍数は経過とともに減少し,血圧の上昇を示したが,有意な変化ではなかった。RR間隔の時系列データを周波数解析すると,腹式呼吸時は副交感神経優位となった。尿中セロトニン濃度は腹式呼吸及び通常の呼吸で変化が認められなかったが,腹式呼吸では尿中のノルアドレナリン濃度,アドレナリン濃度及びコルチゾール濃度の有意な低下が認められた。腹式呼吸はコントロール実験として行った通常の呼吸と同様,生体に対してストレッサーにはなっておらず,リラックスした状態を維持できる呼吸法であると考えられた。
作業療法 Print ISSN: 0289-4920 ◆研究論文 ボールプールの自律神経系に及ぼす効果について?呼吸・代謝・心拍と主観的な感じ方からの検討 田山 智子Tomoko Tayama1xSearch for articles by this author, , 増山 茂Shigeru Masuyama2xSearch for articles by this author, , 西久保 真弓Mayumi Nishikubo1xSearch for articles by this author1千葉県医療技術大学校作業療法学科1Department of Applied Occupational Therapy, Chiba College of Allied Medical Science2了徳寺大学健康科学部2Faculty of Health Sciences, Ryotokuji University 発行日/Published Date: 2008/2/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%8F%8D%E5%BF%9C 要旨:ボールプールの自律神経系に及ぼす効果について,呼吸・代謝・心拍と主観的な感じ方から検討した.健常成人50名を対象に,マット上とボールプール内の2条件における呼吸努力の指標・代謝当量・心拍数等の測定と主観的な感じ方についての調査を実施し,2条件における比較を行った.結果,ボールプールに入ると主観的に,眠くなる,気分が落ち着く傾向がみられた.また同時に,呼吸努力の軽減,代謝当量の低下,心拍数の低下も認められた.ボールプールにより呼吸中枢の抑制,副交感神経優位の反応が出現し心理的にも沈静効果が生じたと考えられる.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 Fabry病?典型例と部分酵素欠損例からの自律神経機能異常の考察 吉良 潤一Jun-ichi KIRA1xSearch for articles by this author, , 田平 武Takeshi TABIRA2xSearch for articles by this author1九州大学医学部脳神経病研究施設神経内科1Department of Neurology, Neurological Institiute, Faculty of Medicine, Kyushu University2国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第6部2Division of Demyelinating Disease and Aging, National Institute of Neuroscience 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906285 I.はじめに Fabry病はリソソーム水解酵素の一つであるα-gala-ctosidase Aの遺伝的欠損による中性糖脂質蓄積症であり,伴性劣性遺伝形式をとる5,13)。臨床的には学童期より疼痛発作,発汗低下,被角血管腫,角膜混濁を呈し,後に腎障害,心血管病変,脳血管障害を併発して,多くは30歳から40歳代で死亡する5,34)。 1987年,Tsujiらにより本酵素のcDNAの全塩基配列が決定され,本酵素遺伝子はX染色体長腕上(Xq 13.1-Xq22)に位置していることが明らかにされた32)。蓄積物質は,ceramide trihexoside(CTH),ceramide dihexo-side(CDH)およびB型血液型物質などの非還元末端にα位で,ガラクトースが結合したスフィンゴリピドである5)。糖脂質の蓄積は全身諸組織で認められ,とくに血管壁において高度である5,24,30)。神経系における糖脂質蓄積には明瞭な選択性がみられ,末梢および中枢自律神経ニューロンに著しい24,30)。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 短期間の作動筋振動刺激付加が太極拳初心者高齢者の自律神経調節に及ぼす影響 長谷川 美津子Mitsuko Hasegawa1xSearch for articles by this author, , 原田 孝Takashi Harada2xSearch for articles by this author, , 室 増男Masuo Muro2xSearch for articles by this author1東邦大学医学部看護学科1School of Nursing, Faculty of Medicine, Toho University2東邦大学医学部医学科2School of Medicine, Faculty of Medicine, Toho University 発行日/Published Date: 2007/12/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%A4%AA%E6%A5%B5%E6%8B%B3%E5%88%9D%E5%BF%83%E8%80%85%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85 要旨 本研究は太極拳初心者高齢者の大腿四頭筋への振動刺激(TVS)が自律神経に及ぼす影響について検討した.方法は研究に同意した太極拳初級者教室の高齢者17人(TVS群9人,平均年齢67.8±1.9歳.対照群8人,平均年齢68.3±5.1歳)を被験者とし,TVS群に1日1回,週6日4週間,大腿四頭筋にTVSを与えた.1回のTVS時間は片脚5秒とし,左右交互に12回行った.運動開始前と1カ月後に漸増ランプ負荷運動を実施した.その結果,TVS前と1カ月後の%VCと%FEV1.0は,TVS群にのみ増加が認められた(p<0.05).運動直前の安静状態ではTVS群のLFP/HFPは有意(p<0.5)に上昇し,HFP/TPは有意(p<0.5)に低下した.対照群は変化がなかった.太極拳初心者高齢者の大腿四頭筋群への振動刺激は自律神経活動のバランスの改善を促進し,運動に応じた呼吸循環系の応答を迅速にすることに役立つことが示唆された.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 向精神薬長期服用者の自律神経機能?第1報 その問題点と瞳孔機能 岡田 文彦Fumihiko Okada12xSearch for articles by this author, , 浅野 裕Yutaka Asano2xSearch for articles by this author, , 加瀬 学Manabu Kase3xSearch for articles by this author, , 新富 芳子Yoshiko Shintomi3xSearch for articles by this author, , 長沼 俊幸Toshiyuki Naganuma4xSearch for articles by this author, , 小野寺 勇夫Isao Onodera5xSearch for articles by this author, , 伊藤 耕三Kozo Itoh6xSearch for articles by this author, , 石金 昌晴Masaharu Ishikane6xSearch for articles by this author1北海道大学保健管理センター1Health Administration Center, Hokkaido Univ.2北海道大学医学部精神神経科2Dept. of Psychiatry & Neurology, Hokkaido Univ. School of Medicine3北海道大学医学部眼科3Dept. of Ophthalmology, Hokkaido Univ. School of Medicine4札幌平松病院4Sapporo Hiramatsu Hospital5札幌岡本病院5Sapporo Okamoto Hospital6札幌花園病院6Sapporo Hanazono Hospital 発行日/Published Date: 1977/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202659 I.はじめに 1950年代のはじめに,フランスのLaboritら1,2)により,遷延強化麻酔(anesth?sie potentialis?e)の薬力学的手段として用いられた薬物カクテル(cocktail m?dicamenteux)は,外科的な生体の侵襲に対する生体保護を目的としており,低体温麻酔による外科手術を可能にし,麻酔剤による反射的事故の防止にめざましい効果をあげた。その方法は,外科的侵襲に対して生体側が自律神経系を中心として過剰に反応することを防ぐために,交感神経遮断剤と副交感神経遮断剤とを適当なカクテルにして用いることであった。図1は当時使用された薬物カクテルの1例を示している。これは,現在,われわれが日常の診療の場で,精神分裂病の治療のために用いる処方内容ときわめて類似しているといえる。 精神分裂病の薬物療法としては,最初,フランスのDelayら3)により,chlorpromazineが単味で用いられたが,その後,種々の向精神薬が開発されるとともに,多種類の薬物が併用されるようになり,さらに,副作用として出現するパーキンソン症状を防ぐために抗コリン作用の強い抗パーキンソン剤(抗パ剤)も投与されている。つまり,目的が異なるにせよ,かつて遷延強化麻酔の手段として用いられていた薬物カクテルが,現在では精神分裂病を中心とする精神疾患の代表的な治療剤として用いられているといえる。 ところで,この薬物カクテルを構成する個々の薬物の生体に及ぼす影響については,これまでがなり知られている4,5)。しかし,薬物カクテル全体の相乗作用が長期間のうちに生体に及ぼす影響については,あまりよく知られてはいない。そこで,われわれはこれらの薬物の長期間にわたる服用によって,どのような生体機能の変化が出現しているかを,自律神経機能の側面より捉えようと意図した。本論文では,一連の研究の第一歩として,一地方都市の総合病院併設精神科における調査の結果と瞳孔機能の検討を中心に,これらの問題のありかを探ってみたい。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集多系統萎縮症?特にShy-Drager症候群を中心に 脊髄小脳変性症の中枢神経病変?OPCA,SDS,MSAの自律神経系病変を中心にして 水谷 俊雄Toshio Mizutani1xSearch for articles by this author1東京都神経科学総合研究所臨床神経病理学研究室1Department of Clinical Neuropathology, Tokyo Metropolitan Institute for Neurosciences 発行日/Published Date: 1985/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205546 抄録 脊髄小脳変性症(SCD)剖検例13例の中枢神経系について自律神経中枢を中心に検索した。胸髄側柱の神経細胞を計測すると脱落のある群(9例)とない群(4例)に分けられ,前者はいずれも散発性オリーブ核橋核小脳萎縮症(OPCA),後者は遺伝性SCDであった。散発群で起立性低血圧があったものは5例で,残る3例は起立性低血圧が認められず,1例は不明であった。遺伝群では全例とも起立性低血圧はなかった。放発群の脳幹,小脳では迷走神経背側核,青斑核,小脳室頂核に神経細胞脱落とグリオーゼがあり,孤束は線維の減少とグリオーゼが著明であった。孤束核,Nucleus parabrachialis,縫線核では神経細胞の脱落は明らかではなくてグリオーゼが主体であった。特に室頂核,孤束,孤束核の病変は実験生理学的に心血管系調節に関与すると考えられている部位という点で注目される。遺伝群では前述の側柱の変化と青斑核の神経細胞脱落が軽度であること以外は散発群と同様であった。以上の結果から自律神経系が系統的に障害されている可能性が示唆された。散発群の症例には臨床的にSDSと診断されたものも含まれているが,下オリーブ核?橋核?小脳系(OPC系)あるいは自律神経系に病変が限局しているものは1例もなくて,全て線条体黒質変性と自律神経中枢の病変を伴っていた。このことからOPC系のみが侵されるOPCAはないとするのは早計であるが,すくなくとも散発性OPCAではこのような病変が神経病理学的実態であると考えられた。OPCAを中心にしたMSAやSDSの疾病概念の問題はこの臨床病理学的discrepancyをぬきにしては成り立たないと思われた。 一方,遺伝群では自律神経系病変,一次性黒質変性,外眼筋運動核病変などに散発群との差が注目された。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 肥大型心筋症における自律神経活動と病態との関連?心拍変動スペクトル解析法を用いて 井上 省三Shozo Inoue1xSearch for articles by this author, , 鼠尾 祥三Shoso Nezuo1xSearch for articles by this author, , 沢山 俊民Toshitami Sawayama1xSearch for articles by this author, , 長谷川 浩一Kouichi Hasegawa1xSearch for articles by this author, , 田村 敬二Keiji Tamura1xSearch for articles by this author, , 田中 淳二Junji Tanaka1xSearch for articles by this author, , 中村 節Takashi Nakamura1xSearch for articles by this author, , 加藤 武彦Takehiko Kato1xSearch for articles by this author, , 江幡 淳Jun Ebata1xSearch for articles by this author1川崎医科大学内科循環器部門1Division of Cardiology, Department of Medicine, Kawasaki Medical School 発行日/Published Date: 1992/12/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%82%A5%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E5%BF%83%E7%AD%8B%E7%97%87 心拍変動スペクトル解析法を用いて肥大型心筋症における自律神経活動と病態との関連を検討した.対象は肥大型心筋症30例と,健常対照10例(計40例)である.全例で24時間Holter tapeのR-R間隔変動をFFT解析し,LF,HFおよびLF/HFを求めた.これら3指標をもとに肥大型心筋症と健常例とを対比した.また,肥大型心筋症を心室頻拍の有無別,運動時の血圧上昇度により分類し,各群間で比較した.@肥大型心筋症では夜間にHFの低下がみられた.心室頻拍合併例では,HFで示される副交感神経機能障害がより顕著であった.A肥大型心筋症では夜間,LF/HFが高値をとる傾向があった.B肥大型心筋症のうち運動時血圧反応の悪い左心機能悪化例では,LFとLF/HFの低値で示される交感神経機能低下がみられた.以上より,Holter心電図における心拍変動スペクトル解析による自律神経機能評価は肥大型心筋症の病態把握に有用と思われた.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 精神性発汗連続記録装置 大橋 俊夫1xSearch for articles by this author, 坂口 正雄2xSearch for articles by this author1信州大学医学部第1生理学教室1The 1st Department of Physiology, Shinshu University School of Medicine2長野工業高等専門学校電子情報学科2Department of electrial engineering, Nagano Technical College 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%99%BA%E6%B1%97 はじめに 自律神経系の作用は申すまでもなく,心臓や呼吸器,消化器,尿路生殖器,汗腺などの運動や分泌を意志とは関係なく制御しているものであり,生体のホメオスターシス(恒常性)維持機能に重要な役割を果たしている。自律神経の中枢は脳と脊髄にあり,その生体諸臓器の調節機能のための情報は交感神経と副交感神経の遠心路を通って末梢の効果器に伝えられる1)。この遠心路の情報量を評価して,自律神経に関連する諸疾患の診断,治療,予後の判定に役立つ検査法が自律神経機能検査法である。この検査法も臨床検査方法論の基本として,当然ながら特異性,再現性のほか,被検者への侵襲が少なく,簡便であることなどに重点が注がれ,新しい方法論が改良,開発されながら今日に及んでいる2)。 本稿では,筆者らの開発した手掌部や足底部の精神性発汗量を連続的に記録することの出来る装置3,4)の概要とその装置を用いた自律神経機能検査法の有用性について解説し5,6),最後に泌尿器科領域への臨床応用について考察したい。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 第4脳室部血管芽腫にみられた慢性進行性の自律神経障害について 新井 公人Kimihito Arai1xSearch for articles by this author, , 北 耕平Kohei Kita1xSearch for articles by this author, , 小宮山 純Atsushi Komiyama1xSearch for articles by this author, , 平山 惠造Keizo Hirayama1xSearch for articles by this author, , 佐伯 直勝Naokatsu Saeki23xSearch for articles by this author, , 長尾 孝一Ko-ichi Nagao4xSearch for articles by this author1千葉大学医学部神経内科1Department of Neurology, Brain Research Institute, Chiba University School of Medicine2現:千葉大学医学部脳神経外科2Present Address : Department of Neurosurgery, Chiba University School of Medicine3川崎製鉄千葉病院脳神経外科3Department of Neurosurgery, The Hospital of Kawasaki Steel Corporation Health Insurance Society4千葉大学医学部病理4Department of Pathology, Chiba University School of Medicine 発行日/Published Date: 1986/2/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205663 抄録 第4脳室部の血管芽腫に伴って,消化器症状,陰萎,排尿障害,起立性低血圧,発汗低下などの多彩な自律神経症状が慢性に経過し,3年後に軽い小脳症状,知覚障害を呈した42歳,男性症例を観察した。この自律神経症状の責任病変としては,循環器系自律神経機能検査およびX線CT所見より,延髄血管運動中枢を中心とする部位が考えられたが,一般に自律神経機能検査は時期により結果が異なり,また各検査から推定される障害部位がまちまちであった。起立性低血圧を呈する後頭蓋窩腫瘍は9例の報告をみるにすぎないが,その部位はほとんどが第4脳室周辺にあり,うち3例は血管芽腫である。以上の点から,後頭蓋窩腫瘍,特に第4脳室周辺の血管芽腫では,時に自律神経障害が主要な臨床症状となりうる点を指摘した。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 特集腹臥位療法のいま 実践・研究・根拠 腹臥位が高次脳機能と自律神経機能に及ぼす影響―腹這い姿勢と脳・心肺機能 小板橋 喜久代1xSearch for articles by this author, 柳 奈津子1xSearch for articles by this author, 新村 洋未2xSearch for articles by this author1群馬大学医学部保健学科2埼玉県立大学保健福祉学部 発行日/Published Date: 2004/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661100462 改めて腹臥位の効果を問う  日常生活動作能力が低下してきた時期のベッド上での生活時間の長期化が,多くの面にわたって生体機能を変調させ廃用症候群を引き起こすことについて,これまでにも報告されてきた1,2).とくに体幹機能の低下により起立時の姿勢反射が遅延(機能失調)し,姿勢保持が困難になることの重大さを見落としてはならない.循環機能が重力耐性能を持つことにより,人は姿勢を保持できる.長期の臥床は循環機能の重力耐性能を衰えさせる.座位や立位を保持するためには,寝返り反射によって平衡感覚を維持するとともに,脳幹部の自律神経中枢と連動してはたらく血管運動反射をはたらかせる必要がある3).動物は重力に抗して立ち上がり空間移動することによってサバイバルするという,生命活動の基本的様式を持っている.臥位姿勢は,生体に備わったさまざまな能力のうち,動物としてもっとも基本的な,外界に反応し対処しようとする力を不用にする.老年者の場合には,これに加えて認知機能の低下も招きやすいことが指摘されている4).  有働は1999年,救急蘇生時に使用される斜面台上の前傾姿勢をヒントに,低ADL状態に陥った脳梗塞後の高齢者などに腹臥位をとらせることによって覚醒レベルを上げることができると報告した5).考えてみれば,腹這い姿勢には仰向けとは異なる身体機能の刺激効果があることはもっともなことである.有働は,低ADL高齢者の意識レベルの低下や痴呆様症状の出現は,高次脳機能より先に脳幹部機能(大脳辺縁系を介して視床下部)の低下を引き起こすと考えられると指摘している.現在,大脳や脳幹部への影響が実際にどのように生じるかの説明は,図1に示すごとく模式図段階である6).そこでわれわれは,ポジションとしての腹臥位と臨床における腹臥位療法が,脳波(EEG)および心臓自律神経機能(心拍変動;HRV)にどのような影響を及ぼすのか検討した7).
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 向精神薬長期服用者の自律神経機能?第3報 心・血管運動機能に関して 岡田 文彦Fumihiko Okada12xSearch for articles by this author, , 大宮司 信Makoto Daiguji2xSearch for articles by this author, , 木下 真二Shinji Kinoshita3xSearch for articles by this author, , 山鼻 康弘Yasuhiro Yamahana4xSearch for articles by this author1北海道大学保健管理センター1Health Administration Center, Hokkaido Univ.2北海道大学医学部精神神経科2Dept. of Psychiatry & Neurology, Hokkaido Univ. School of Medicine3北海道大学医学部第二内科3The 2nd Dept. of Internal Medicine, Hokkaido Univ. School of Medicine4札幌啓生会病院4Sapporo Keiseikai Hospital 発行日/Published Date: 1979/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202893 I.はじめに われわれは種々の向精神薬と抗パーキンソン剤(抗パ剤)を長期間多量に服用している患者の自律神経機能について検討を加えているが,これまでに,その一部として,瞳孔機能に関する検索結果を報告してきた1?5)。また一連の研究の第1報には,一地方都市の総合病院併設精神科に入院あるいは通院中の患者における心・血管運動機能を検索した結果についても言及した1)。すなわち,調査しえた入院患者50名中,起立による収縮期血圧が臥位の血圧の22%以上低下する症例が約1/4も認められた。このような起立性低血圧の出現は向精神薬による血管壁の交感神経αリセプターのブロック作用によるものと推定される。ところで向精神薬の心・血管系への影響に関して,頻脈や心電図変化などの報告6?8)は多いが,体位変化に伴う心・血管系の動的変化との関連で向精神薬の影響を検討した報告はきわめて少ない9)。本報告では,向精神薬と抗パ剤を長期間服用中の患者について,体位変化による脈拍数,血圧,心電図T波高の変動を,β遮断剤併用の前後で検討を加えた結果について述べる。さらに,β遮断剤併用による交感神経活動の変化を調べる目的で血漿ドーパミン・β・水酸化酵素(DBH)活性,交感神経および副交感神経のリセプター側の反応を知る目的で,それぞれ血漿cyclic AMPおよびcyclic GMP濃度を検索した結果も報告する。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊損の自律神経機能 排尿と性機能障害 今林 健一Kenichi Imabayashi1xSearch for articles by this author1東北大学医学部泌尿器科学教室1Department of Urology, Tohoku University School of Medicine. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%8E%92%E5%B0%BF はじめに  生体のhomeostasisを維持するということについて自律神経系が重要な役割を果していることは周知の事実である.しかし,一方では体性神経系に比べて自律神経系は形態的にも機能的にもかなり異なったものであるという考え方が自律神経系についての研究の発展を妨げていたことも否定できない.  特に自律神経求心系という考え方1)を含めた新しい解剖・生理学的な問題や,自律神経と体性神経との相互関係の問題2),また自律神経と内分泌系との関係についての問題3),さらには自律神経は標的臓器の運動を支配する以外にもっと大切な役割を果しているのではないかといった問題4),そして睡眠その他の生体が持っている各種のbiorhythmと自律神経系との関係5),など新しい観点に立った自律神経系の研究はようやく端緒についたばかりであるといっても過言ではない.  そこで今回は脊髄損傷患者にみられる排尿障害と男子性機能障害について,前述の新しい考え方をできるだけ取り入れながら検討してみることにする.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 動脈瘤破裂死亡例の心電図変化?他の自律神経合併症との関連 元持 雅男Masao Motomochi13xSearch for articles by this author, , 半田 肇Hajime Handa14xSearch for articles by this author, , 米川 泰弘Yasuhiro Yonekawa14xSearch for articles by this author, , 滝 和郎Kazuo Taki14xSearch for articles by this author, , 長澤 史朗Shirou Nagasawa14xSearch for articles by this author, , 小西 與承Tomotsugu Konishi2xSearch for articles by this author1京都大学脳神経外科1Department of Neurosurgery, Kyoto University2国立療養所貝塚千石荘病院内科2Department of Internal Medicine, National Sana-toium Kaizuka Sengokusou Hospital3現籍:高松赤十字病院脳神経外科3Present Address : Department of Neurosurgery, Takamatsu Red Cross Hospital4現籍:浜松労災病院脳神経外科4Present Address : Department of Neurosurgery, Shizuoka Rosai Hospital 発行日/Published Date: 1986/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205742 抄録 くも膜下出血時の各種心電図変化が過高熱,高血圧,高血糖,消化管出血,肺水腫等の自律神経症状の発現と関連があるか否かの検討を試みた。脳動脈瘤破裂後,死亡した43症例を調査の対象としたが,Hunt&Kosnikの分類でIII以上の重症例が31例と大半を占めていた。Iの1例を除く全例に何らかの心電図変化を認めた。その内訳は,T波の平低又は逆転19例, QTCの延長33例,著明なU波14例, STの上昇又は下降10例,Ta波10例,左室肥大8例,洞性頻脈7例,洞性徐脈12例,洞性不整脈,上室性および心室性期外収縮性不整脈は12例であった。各心電図変化と上記自律神経合併症の発現とは,必ずしも統計学的に有意な相関は示さなかった。脳の剖検の行われた20例全例において,鈎ヘルニア,扁桃ヘルニア,広範な脳浮腫,視床下部,大脳辺縁系,脳幹の出血又は梗塞を認め,剖検所見からも,上記合併症の中枢における誘発部位は定め得なかった。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 自律系における目標値設定の機構?セットポイントをめぐって 中山 昭雄Teruo NAKAYAMA1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部第2生理学教室1Department of Physiology, Osaka University Medical School 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903825 T.自律性調節とは何か この特集は自律神経の生理と病理に関するもののようであるが,自律調節と自律神経調節は同じではない。調節を云々する前に「自律系」について簡単に触れたい。 生理学の教科書を繙くと自律神経反射という項目がある。対光反射,唾液の分泌,頸動脈洞反射から排尿に至るまですべて含まれている。反射というものは,受容器からの求心線維,中枢機構,奏効器に至る遠心性線維があって成り立つものであるが,光の強さを伝える網膜からの求心線維,頸動脈洞からのHeringの神経線維などは自律神経ではない。上記の反射はすべていわゆるso-maticな求心線維を上行する信号によっておこされるものであるから,厳密には体性?自律神経性反射というべきであろう。また従来体性反射として扱われている反射のなかに,たとえば筋紡錘への自律神経支配があるとすれば,その関与も考慮に入れる必要があろう。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 綜説 自律神経人為的変調時に於ける末梢血行の態度(第2報)?特に環境変化に対する順應性に就いて 天P 文藏Bunzo AMASE1xSearch for articles by this author, , 矢野 進Susumu YANO1xSearch for articles by this author1Amase surgical clinic hospital 発行日/Published Date: 1957/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407201982 Phenothiazine誘導体特にChlorpromazine(以下CP)が所謂人工冬眠剤として,又それの広範且つ強力な自律神経遮断作用が注目されて一躍時代の脚光を浴びるに至り,又未だ尚その薬理作用を始め,幾多の不明な点が解明されずに残されている現況にも拘らず,既に臨床方面に於て極めて広範囲に応用され,我々も又その経験を重ねるに及んで,従来の自律神経特にその臨床に関する認識に就いては,一部尚再検討すべきものあるかの如き感さへ懐かしめるものがある.即ちこれらの所謂冬眠剤と,従来の自律神経毒,その他神経節に於ける遮断術等との間には,夫々の人体に及ぼす影響に於て可成りの隔りの存する事を痛感するのであるが,一方には又,後述する如き神経支配脱落血管に時としてみられる合目的から離れた反応,更に環境変化に対する順応性の減退,ひいては生活維持上の予備力低下等の問題に対しても,特に本剤の自律神経遮断作用が強力且つ広範囲に亘り,而も長期間連用される事も少くない点からみれば,茲に更に一層充分な検討を加える余地も尚あろうかと思われる.
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第37回日本臨床眼科学会講演集 (その4)学術展示 円形脱毛症,十二指腸潰瘍あるいは自律神経失調症を伴った中心性漿液性脈絡網膜症 吉岡 久春Hisaharu Yoshioka1xSearch for articles by this author, , 阿部 文英Fumihide Abe1xSearch for articles by this author, , 疋田 直文Naofumi Hikita1xSearch for articles by this author, , 松野 亨規Toshiki Matsuno1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部眼科教室 発行日/Published Date: 1984/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410209170 緒言中心性漿液性脈絡網膜症の原因は未だ不明である。我々はストレッサーとしてアドレナリンを用い,その反覆静注により,猿に人の本症と同じ病変を作ることができたことから本症の原因にストレスが関与していることを明らかにした1)。今回は,さらに本症がストレスと関係がある一根拠として,本症例に従来ストレスによることもあると考えられている円形脱毛症,十二指腸潰瘍あるいは自律神経失調症を合併した症例を経験したので報告する。 症例1:46歳女性。初診1973年9月17日。主訴:右眼視力障害。現病歴:2カ月前より右眼中心暗点を自覚して近医を受診して中心性漿液性脈絡網膜症の診断を受ける。視力右0.3(n.c.)左1.2(1.5×+0.5D)。1973年10月光凝固施行にて自覚症状改善。右眼視力0.9(n.c.)となる。その後再発をくり返し,螢光眼底写真にて以前とは異なった部位よりの螢光漏出(図1噴出型スポット)を認む。発病初期より円形脱毛症が発症し,その同時期に視力低下に気付く。円形脱毛症が軽快するに従い視力も改善した。再発時再び円形脱毛症を来たした(図2)。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス Riley-Day症候群 岡田 正直Masanao OKADA1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部第2病理学教室12nd Department of Pathology, Medical School, Osaka University 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903834 Riley, Dayら(1949)17)は,彼らがそれまでの10年間に診察した5人の小児患者が複雑な自律神経系の機能異常を呈し,臨床的疾患単位としては確定診断できないが,互に共通の諸特徴を持つことから,この5症例を一括して"Central autonomic dysfunction with defective lacrimation"として発表した。この症候群を共同発表者の名前を冠してRiley-Day症候群ないし家族性自律神経失調症(Familial Dysautonomia,略してFD)と称する。5例は共通して,1)軽度の不安に対して過剰に反応して,発汗過多,唾液分泌過多,一過性の皮膚発赤,一過性の著明な高血圧および,2)涙液分泌過少の臨床症状を示した。Rileyらは文献的に考察して,先天的な涙液欠如のある小児の症例報告があるが,それらは自律神経機能異常を伴っていない,またautonomic di-encephalic epilepsy(Penfield)では自律神経機能異常があるが,それはepisodicであり,小児には起らず,明らかな器質的病変を伴い,流涙欠如が特徴ではないことより,また本態性高血圧症を伴う若年女性がepisodicに類似の自律神経異常をきたす症例(Page)があるが,その場合には涙液分泌過多がある点で,彼らの症例はそれまでに報告されていない新しい臨床的疾患単位であるとした。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 Bedside Teaching 非接触法を用いたベッドサイドにおける自律神経活性評価システム 松井 岳巳Takemi Matsui1xSearch for articles by this author1首都大学東京システムデザイン学部1Faculty of System Design, Tokyo Metropolitan University 発行日/Published Date: 2011/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101805 はじめに  米国を中心としてマイクロ波レーダーを用いて呼吸などの生体信号を非接触で測定する研究が行われてきた.これは,マイクロ波レーダーを用いて,呼吸や心拍による体表面の微小な動きを離れた場所から検出する試みであり,災害救助への応用を目的として連邦危機管理庁(federal emergency management agency;FEMA)などによって,厚さ10フィートの模擬的な瓦礫下に閉じ込められた被検者の呼吸や心拍などの生体信号を,非接触で計測する研究が行われている1〜5).この研究においては,呼吸,心拍の測定を行っているが,10フィート離れた瓦礫下の患者の心拍数を非接触でモニターしていることは特筆に価する.ただし,欧米における検討はレーダーシステムに関する工学的な検討が中心で,臨床応用の可能性については,あまり多く検討されていなかった.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 Warm-up現象と心自律神経活動―連続運動負荷試験中のWavelet法を用いた心拍変動解析による検討 笠巻 祐二Yuji Kasamaki1xSearch for articles by this author, , 仙波 宏章Hiroaki Senba2xSearch for articles by this author, , 小松 一俊Kazutoshi Komatsu1xSearch for articles by this author, , 平塚 淳Makoto Hiratsuka1xSearch for articles by this author, , 勝沼 伸英Nobuhide Katsunuma1xSearch for articles by this author, , 山田 健史Takeshi Yamada1xSearch for articles by this author, , 大矢 俊之Toshiyuki Ohya1xSearch for articles by this author, , 脇田 理恵Rie WakitaxSearch for articles by this author, , 塚本 一義Kazuyoshi Tsukamoto1xSearch for articles by this author, , 渡辺 一郎Ichiro WatanabexSearch for articles by this author, , 斉藤 穎Satoshi Saito1xSearch for articles by this author, , 松本 紘一Koichi Matsumoto1xSearch for articles by this author, , 小沢 友紀雄Yukio Ozawa1xSearch for articles by this author, , 上松瀬 勝男Katsuo Kanmatsuse1xSearch for articles by this author1日本大学医学部内科学講座内科2部門1Second Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine2千葉大学医学部2Chiba University School of Medicine 発行日/Published Date: 2004/3/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Wavelet%E6%B3%95 要旨  Wavelet法による心拍変動解析により,労作性狭心症例におけるトレッドミル運動負荷試験(TMET)中の連続的心自律神経活動の評価を行った.労作性狭心症10例を対象とし,Bruce法による症候限界性TMETを連続2回施行し,併せて心拍変動解析も行うことによりwarm-up現象との関連性について検討した.1)TMET前に比し,運動負荷中には副交感神経活動は低下し,回復期には副交感神経活動の急激な上昇を認めた.2)TMETを連続2回施行すると,運動負荷中,回復期ともに交感神経活動に差は認めなかったが,副交感神経活動は2回目の運動負荷中において抑制の程度が強い傾向にあった.以上の結果から,労作性狭心症例においてwavelet法を用いた周波数解析による連続的心自律神経活動の評価が可能であり,warm-up現象の病態に心自律神経活動の変化が関与している可能性が示唆された.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 交見室 糖尿病性インポテンスと自律神経機能障害について/Direct Coronal CTについて 白井 将文1xSearch for articles by this author, 加藤 仁成2xSearch for articles by this author1東邦大学泌尿器科2東京慈恵会医科大学放射線科 発行日/Published Date: 1983/7/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413203624 臨泌37巻5号に掲載された持尾先生らの上記標題論文を興味深く拝読いたしました。 最近ラスベガスで開催されたAUAの発表演題をみてもインポテンスに関する演題が多数出題されているし,JUをみても毎回インポテンスに関する論文が掲載されておりその関心が極めて高いことがわかる。本邦でも1978年インポテンス研究会が発足し,以来これまで9回の研究会がもたれており,インポテンスに関する関心はしだいに高まつている。インポテンスは多科領域にまたがる疾患で泌尿器科医だけで治療できる疾患ではない。しかし,これまで主として泌尿器科医がその診療にあたつてきた。内科医である持尾先生は早くよりインポテンス,特に糖尿病との関係について研究を進められこの道の大家の一人であり,第8回インポテンス研究会に特別講演として御発表いただいた内容を今回論文として泌尿器科の専門誌である本誌に掲載されたことは意義深い。本論文の中でも述べられているように,インポテンスの診療に際して最も大切なことはその原因が器質的か機能的かを鑑別することである。それは両者の治療法がまつたく違うからである。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 末梢迷路疾患に関する臨床的研究?(その2) Mecholyl Test, SchellongのTest,点状皮膚電気抵抗低下現象からみた末梢迷路疾患の自律神経機能 野末 道彦Michihiko Nozue1xSearch for articles by this author, 徳増 厚二1xSearch for articles by this author, 坂田 英治1xSearch for articles by this author, 小松崎 篤1xSearch for articles by this author, 瀬戸口 寿一1xSearch for articles by this author, 上田 良穂1xSearch for articles by this author1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1965/2/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203382 T.はじめに 近代文明の進歩は,個人的社会的生活の複雑化を来し,人体に多くの身体的精神的刺激ないしはストレスをあたえ,我々は日常生活に於てたえず緊張状態におかれている。このような状態が生命活動の保持のため絶えず広範囲に活動し,且つ人体のあらゆる器官の活動に関与している自律神経系に及ぼす影響は極めて重要なものと云わざるをえない.耳鼻咽喉科領域においても,すでに各種の疾患につき自律神経との関連がとりあげられている。末梢迷路疾患については1922年Kobrak1)がメニエール病につきAngioneurotische Okta-vuskriseなる概念を提唱して以来,多くの学者達が末梢迷路障害が自律神経系と深い関係を有し自律神経の失調が内耳血管運動障害と相俟つて迷路機能に影響をあたえるものであると考えられている。我々も2)3)4)すでにメニエール病をはじめとする各種迷路疾患の原因,病態或いは治療の考察に於て自律神経系関与の重要さをしばしば論じてきたのであるが,しかしそれでは一体これらの疾患に自律神経はどのような形で関与し,どのような自律神経異常がこれら疾患の原因となり得るかと云う問題になると,これを実際の臨床面で把握し診断,治療に活用するについては,客観的及び他覚的裏づけが足りないのが現状である。 一方このような問題を解決すべき自律神経機能検査法についてはEppinger u. Hess以来多くの検査法が提唱されているにも拘らず現在なお不満足の状態である。しかし最近ますます増加する傾向にあるメマイ平衡障害患者の自律神経機能状態を出来るだけ臨床実際面に於て正確に把握しその治療に役立てることは極めて重要な課題であると考える。
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 原著 後頸部温罨法による自律神経活動と快−不快の変化―40℃と60℃の比較 加藤 京里Kyori Kato1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学1Tokyo Women's Medical University 発行日/Published Date: 2011/6/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%BD%A8%E6%B3%95 要旨  本研究では60度の蒸しタオルと40度の蒸気温熱シートの2通りの方法を用いて,後頸部温罨法による心身の変化を比較した。閉経後の女性12名に対し,蒸しタオル条件,温熱シート条件,コントロール条件の3回,日を変えて実験を行った。実験前後で快−不快と眠気スケールを記載し,表面皮膚温(後頸部,手掌,足背),足底深部温,前額部深部温,心拍変動解析,皮膚電気活動は連続して測定した。20分間の基準値測定の後,後頸部温罨法(コントロールは乾いたタオル)を10分間実施し,温罨法後の経過を20分間(計50分間)測定した。40℃と60℃の後頸部温罨法は,後頸部の皮膚温を最高で41℃まで上昇させるが,身体に有害となる温度には至らず安全な方法であることが示された。どちらの方法も共に眠気のある快をもたらし,下肢末梢の温度を高く保持した。更に40℃では,コントロール条件に比べ皮膚電気活動を有意に低く維持しストレスを軽減させることが示唆された。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 Adie症候群と自律神経機能?メコリルテストにおける血漿cyclic GMPの動態 岡田 文彦Fumihiko Okada1xSearch for articles by this author, , 新富 芳子Yoshiko Shintomi2xSearch for articles by this author, , 本間 美之Miyuki Honma3xSearch for articles by this author, , 宇井 理生Michio Ui3xSearch for articles by this author1北海道大学保健管理センター1Health Administration Center, Hokkaido University2北海道大学医学部眼科2Department of Ophthalmology, Hokkaido University School of Medicine3北海道大学薬学部薬効学3Department of Physiological Chemistry, Hokkaido University Faculty of Pharmaceutical Sciences 発行日/Published Date: 1981/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406204810 I.はじめに Adie症候群は緊張性瞳孔と腱反射消失(あるいは減弱)を主要症状とした症候群として矢知られている1,10)。緊張性瞳孔の責任病巣として毛様神経節または節後線維障害を指摘する説が有力である2,10,13)。その根拠として,2.5%メコリルに対して瞳孔が強く縮瞳するという薬理学的な事実2)や,末梢神経損傷に伴つて出現するという臨床的事実12,19,20),剖検例における患側毛様神経節の変性所見5,17)などが知られている。一方,深部反射減弱ないし消失に関しては諸説があるもののなお一定の結論に達していないようである13)。さらに,Adie症候群が種種の全身疾患に合併してみられることもある13)ため,本疾患の障害部位や本態をより複雑なものにしている。われわれはAdie症候群に全身的にメコリルを投与した際に血漿中のcyclic nucleotides (cyclic GMPとcyclic AMP)を検索し,メコリルに対して健康人より著明な反応を見出したので報告する。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 Neurological CPC 全経過が6年で晩期に自律神経障害を呈した家族性脊髄小脳変性症の63歳男性剖検例 山崎 幹大Mikihiro Yamazaki1xSearch for articles by this author, , 福田 隆浩Takahiro Fukuda2xSearch for articles by this author, , 石川 欽也Kinya Ishikawa3xSearch for articles by this author, , 後藤 淳Jun Goto4xSearch for articles by this author, 河村 満5xSearch for articles by this author, 井口 保之6xSearch for articles by this author, 小野 賢二郎7xSearch for articles by this author, 織茂 智之8xSearch for articles by this author, 鈴木 正彦9xSearch for articles by this author, 田久保 秀樹10xSearch for articles by this author, 藤ヶア 純子11xSearch for articles by this author, 星野 晴彦12xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学柏病院神経内科1Department of Neurology, The Jikei University Kashiwa Hospital2東京慈恵会医科大学神経病理学2Division of Neuropathology, The Jikei University School of Medicine3東京医科歯科大学医学部附属病院長寿・健康人生推進センター3The Center for Personalized Medicine for Healthy Aging, Tokyo Medical and Dental University4済生会横浜市東部病院脳神経センター脳血管・神経内科4Department of Strokology and Neurology, Saiseikai Yokohamashi Tobu Hospital5昭和大学病院附属東病院6東京慈恵会医科大学神経内科7昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門8関東中央病院神経内科9東京慈恵会医科大学葛飾医療センター神経内科10財団法人東京都保健医療公社荏原病院神経内科11東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク12東京都済生会中央病院神経内科 発行日/Published Date: 2017/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416200739 症例提示 司会(後藤) 症例1は,歩行時のふらつきにて発症し,構音障害と呼吸不全をきたした,63歳男性の剖検例です。それでは臨床経過からご提示をお願いします。 臨床医(山崎) 歩行時ふらつきで発症され,全経過が6年で,晩期に自律神経障害を呈した家族性脊髄小脳変性症の63歳男性の剖検例です。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 婦人科卵管検査 描写式子宮卵管通気曲線に及ぼす自律神経遮断剤の効果 坂倉 啓夫Yoshio Sakakura1xSearch for articles by this author, 小国 美種1xSearch for articles by this author, 落合 寛1xSearch for articles by this author, 秋元 浩1xSearch for articles by this author, 瀬尾 道次1xSearch for articles by this author, 大木 洋一1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1962/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202638 T.緒言 現在行われている卵管疏通検査法としては描写式卵管通気法,子宮卵管造影法(盲目撮影法,連続撮影法,ギネコグラフィー,映画法),通水法(色素通水法),順行性検査法(油,Au198,澱粉),等種々の検査法があるが,何れも一長一短があり,唯一種類,1回だけの検査で疏通性が正常であるとか,卵管閉鎖しているとかを判定する事は大きな誤ちを犯す原因となる。まして疏通性があつても障害があると考えられる場合にも卵管の癒着又は狭窄によると一言で判定する事も困難である。数種類の検査法から綜合的に判定すべきである事は私共が以前から強調している事である。殊に通気法による疏通障害が器質的変化によるものか,機能的影響によるものかを決定する事は甚だ困難である。機能的なものであればその原因を追求して,治療し妊娠成立せしめる事は従来行なわれていなかつた事であり興味ある事である。 卵管筋殊に,卵管間質部筋層の痙攣性収縮により卵管に機能的閉鎖が起る事は,Rubin1)をはじめ多くの学者の承認する所である。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 両側強直性瞳孔を含む広範な自律神経障害と多発性単神経炎を呈したSj?gren症候群の1例 田島 康敬Yasutaka Tajima1xSearch for articles by this author, , 築島 恵理Eri Tsukishima1xSearch for articles by this author, , 須藤 和昌Kazumasa Sudo1xSearch for articles by this author, , 相本 康晴Yasuharu Aimoto1xSearch for articles by this author, , 田代 邦雄Kunio Tashiro1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部神経内科1Department of Neurology, Hokkaido University School of Medicine 発行日/Published Date: 1997/9/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Sj%C3%B6gren+Syndrome Sj?gren症候群は眼,口内の乾燥症状を主徴とする疾患であるが,その腺外症状として10?20%に末梢神経障害を起こすことが知られている。今回われわれは,両側強直性瞳孔をともなった広範な自律神経障害と,多発性単神経炎を呈したSj?gren症候群の51歳女性例を経験した。興味あることに腓腹神経生検において,有髄,無髄線維の著明な脱落に加え,浸潤マクロファージの増加とSchwann細胞にHLA-DR(classII)抗原の発現を認めた。血管炎の所見は認めなかった。ステロイド治療により症状は改善し,このことはthermographyにより確認し得た。以上の結果より,本症例においては,毛様体神経節,自律神経節,後根神経節を同時に障害するような免疫学的機能異常の存在が推測された。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 開心術が心臓での自律神経活動に及ぼす影響の検討?弁膜症手術とバイパスグラフト術の対比 谷口 泰代Yasuyo  Taniguchi12xSearch for articles by this author, , 上鳴 健治Kenji Ueshima12xSearch for articles by this author, , 鎌田 潤也Junya  Kamata23xSearch for articles by this author, , 川副 浩平Kohei Kawazoe23xSearch for articles by this author, , 平盛 勝彦Katsuhiko Hiramori12xSearch for articles by this author1岩手医科大学第二内科1Second Department of Internal Medicine, Iwate Medical School2岩手医科大学附属循環器医療センター2Memorial Heart Center, Iwate Medical School3岩手医科大学第三外科3Department of Cardiovascular Surgery, Iwate Medical University 発行日/Published Date: 2001/11/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E6%8B%8D%E5%A4%89%E5%8B%95 〔背景〕心拍変動は心筋梗塞における突然死予測指標であることや,手術後の不整脈出現の指標であることが報告されている.〔目的〕弁膜症手術と冠動脈バイパス術の術前後での心拍変動を比較検討した.〔対象と方法〕対象は1997年6月から1999年6月までに,術前後のホルター心電図検査を施行し得た弁膜症患者14名(弁群,男性5名,女性9名)と,同時期に冠動脈バイパス術を受けた患者13名(冠群,男性11名,女性2名)であった.心房細動例は除外した.ホルター心電図の時間領域解析にはSDANNを,パワースペクトル解析にはLFとHFの安定心拍時のスペクトル密度や,LF/HF比などを用いて比較検討した.〔結果〕総心拍数は,手術内容にかかわらず術後全例で増加した(p<0.05).SDANNは,弁群で術前128±65msecから術後78±38msecへ,冠群で術前149±54 msecから術後80±30msecへと,両群とも術後に減少した(p<0.05,p<0.001).LFとHFのスペクトル密度も両群ともに術後に減少した(p<0.05).HFスペクトル密度の日内変動は,冠群で術前14時208±118msec2から2時417±227 msec2へ,術後14時27±19msec2から2時82±73msec2と低密度ながら増加を認めた(p<0.05).一方,弁群では術前後ともに有意な変動はみられなかった.LF/HF比について,冠群では術前後とも14時で1以上,2時で1以下で,弁群では術前にはこの変動が保たれていたが,術後には14時1.11と2時1.13で変化が消失していた.〔結論〕開胸手術の侵襲は手術直後には自律神経活動の低下を来し,その影響は弁膜症などの開心術でより大きい.
総合診療 Print ISSN: 2188-8051 Online ISSN: 2188-806X 特集動悸・息切れ─ヤバい病気の見つけ方 そして見つからなかった時の対処法【動悸・息切れ症状の標準的マネージメントとプラスワン】 自分でできる動悸・息切れの予防・対策と一般薬・健康食品 塚本 由弥子1xSearch for articles by this author1ファーマクラスター株式会社人材開発部 発行日/Published Date: 2015/1/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%9B%B4%E5%B9%B4%E6%9C%9F Case 更年期以降の動悸・息切れを訴える女性に対して,アルプラゾラムなどの抗不安薬が処方されることがある.ほとんどの患者は動悸時の頓用により改善がみられる.更年期以降の女性に多くみられる動悸や息切れは,自律神経の乱れが原因であることが多く,薬物治療以外の対処方法が健康雑誌,web上でさまざまに紹介されている.安全に利用できる方法もあるが,自然植物を利用したアロマテラピーやハーブ(G2)の利用によるアレルギー症状や相互作用,一般用医薬品の誤用,成分の明らかでない海外の漢方製剤等の使用も問題となり,セルフメディケーションによる安易な治療には注意を要する.
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 犬尿管筋電図に及ぼす自律神経剤の影響?第3報 尿管筋電図に於ける自律神経剤の拮抗関係 川俣 昭一Shoichi KAWAMATA1xSearch for articles by this author, , 浦井 利雄Toshio URAI1xSearch for articles by this author, , 菊地 栄夫Eifu KIKUCHI1xSearch for articles by this author, , 皆川 国雄Kunio MINAKAWA1xSearch for articles by this author, , 高倉 一夫Kazuo TAKAKURA1xSearch for articles by this author, , 守屋 明Akira MORIYA1xSearch for articles by this author, , 白鳥 常男Tsuneo SHIRATORI2xSearch for articles by this author1東北大学医学部武藤外科教室1Prof. M. Muto's Surgical Clinic, Tohoku University, Sendai2東北大学医学部泌尿器科教室2Dept. of Urology, Tohoku University 発行日/Published Date: 1960/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202776 第1報,第2報に引き続き,犬尿管筋電図に於て波数の増加の著明であつた副交感神経興奮剤アセチルコリンに対して副交感神経麻痺剤であり,波数の減少の著明であつたブスコパン,及び減少の明らかでなかつたアトロピン,また交感神経剤についても同様に波数の増加の著明であつた興奮剤アドレナリンに対して交感神経麻痺剤として波数の著明な減少を示したイミダリン,波数の減少の著明でなかつたエルゴタミンを選び,それぞれ混合静注した場合の犬尿管筋電図を摘記観察し,これら薬剤相互の拮抗関係について2,3の知見を得た。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 序文 砂川 賢二Kenji Sunagawa1xSearch for articles by this author1九州大学大学院医学研究院循環器内科1Department of Cardiology, Graduate School of Medical Sciences, Kyushu University 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101905 自律神経系が循環器疾患,特に高血圧の病態に深く関わっていることは周知の事実である.そのため,古くから多くの自律神経に関する研究がなされてきた.しかしながら,自律神経による循環調節はその効果が比較的短期間に限られており,慢性の病態における役割は限定的と考えられていた.  一方,近年の分子生物学の進歩にともない,液性あるいはホルモン性の循環調節機構の解明が飛躍的な進歩を遂げた.その結果,高血圧を中心に機序に基づく創薬がなされ,劇的な治療効果をあげてきた.同時に,最先端の薬剤治療でも十分な降圧を得ることができない,いわゆる治療抵抗性高血圧の患者が少なからず存在することも明らかになった.ちょうどこのような時期に,神経性血圧調節は短期効果のみでなく,強力な長期効果もあることが次々と明らかになってきた.これらの自律神経系による循環調節の新知見を背景に,交感神経活動抑制を狙った頸動脈洞刺激や腎交感神経焼却の臨床試験が行われた.その劇的な降圧効果は高血圧・循環器専門医に衝撃を与えた.これらの治療戦略の成功は循環器疾患における自律神経の役割を改めて臨床医や研究者に認識させるところとなった.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術 骨盤内臓器の解剖と生理 佐藤 健次Kenji SATO1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科形態機能学 発行日/Published Date: 1993/11/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%AA%A8%E7%9B%A4%E3%81%AE%E8%A7%A3%E5%89%96%E3%83%BB%E7%94%9F%E7%90%86 骨盤内悪性腫瘍に対する機能温存手術の基盤となる骨盤内臓器の動脈,リンパ系,骨盤内筋膜ならびに自律神経について自家所見をもとに解説を試みた.骨盤内臓器を支配する自律神経の用語に関して解剖学書と生理学書の間で混乱がみられるため,その用語についても整理した.さらに,イヌを用いた神経刺激実験の結果から,下腹神経が切断された場合に起こる生理機能,特に射精機能を例にとり,内尿道口の閉鎖機能と関連づけながら,骨盤神経の通る代償経路の存在についても解説を試みた.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 治療 精神科領域におけるレンテインシユリン療法について?第2報 主として神経症患者における自律神経緊張状態の変動と精神病像の変動について 八木 澄三Sumizo Yagi1xSearch for articles by this author, , 村田 忠良Tadayoshi Murata2xSearch for articles by this author1北海道立向陽ケ丘病院1Hokkaido prefectural Koyogaoka Hospital2北海道大学精神医学教室2Department of Neuropsychiatry, Hokkaido University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1959/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406200782 I.まえがき 今日精神科領域において用いられているInsu-lin subshock therapyはinsulin deep coma shock therapyに対するもので,昏睡に陥らしめない量のインシユリンで行う一種のシヨツク療法であることは周知のことであるが,その治療術式,治癒機転,対象患者の選択等については未だ不明の点が少くない。しかし精神分裂病患者を対象とする場合1)を除いては,一般に不安,苦悶乃至は心気的苦訴を前景とする神経症患者,鬱病患者等に対して経験的に行われている治療法である。これらの患者に対する本療法の効果は,その暗示的,精神的な面を除外して生理学的観点に立つて考察すると,不安苦悶等の自律神経機能変化を伴う憂悶状態に対して,その機能と密接な関係にあるホルモンを継時的に負荷して自律神経緊張状態を動揺せしめ,それに伴う精神状態像を観察して安定点を見出そうとするものであると考えられる。 われわれは先に,セミ・レンテ・インシユリン(以下S.L.I.と略す)を,分裂病患者の衝撃療法に用いた経験を発表したが6),今回はS.L.I.を使用して先に述べたナブシヨツク療法の意義を検討した。S.L.I.を特に選択したのは,このものが低血糖持続時間が長く,自律神経緊張状態に対する負荷量が大きいという特徴を有するためである2)3)。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 原著 動揺性高血圧患者の自律神経性心血管系調節機能異常?薬理的神経遮断法の心拍数および血圧に与える影響 佐藤 磐男Iwao Sato1xSearch for articles by this author, , 田隅 和宏Kazuhiro Tazumi1xSearch for articles by this author, , 加藤 セツ子Setsuko Kato1xSearch for articles by this author, , 島崎 宏Hiroshi Shimazaki1xSearch for articles by this author, , 加藤 一暁Kazuaki Kato1xSearch for articles by this author, , 青木 久三Kyuzo Aoki1xSearch for articles by this author, , 山本 正彦Masahiko Yamamoto1xSearch for articles by this author1名古屋市立大学医学部第2内科12nd Department of Internal Medicine, Nagoya City University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404202894 心拍数および血圧は比較的容易にかつ正確に測定しうる情報であり,心拍出量とともに重要な循環器系要素である。しかし,神経性,体液性調節機構などの複雑な制御システムに支配されるため1),それらの測定値や,そのわずかな変動の意義を解明し,臨床的に応用することは困難である。Joseら2,3)はPropranololとAtropineを用いて,薬理的心臓神経遮断を行い,それによって得られたIntrinsic Heart Rate (I.H.R.)が心不全および心疾患患者において正常者と相異することから循環動態を知る一助とするとともに,それらの患者における自律神経性心拍数制御機能の異常を推測している。我々はこの方法を高血圧患者に応用し,それら薬剤の心拍数,血圧および体位変化に伴う心拍数の変動率に与える影響を観察し,高血圧患者に自律神経性心血管系調節機能異常の存在が推測されたので報告する。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 臨床実験 自律神経剤の眼圧に及ぼす影響?第4報中枢性遮断剤の眼球圧迫負荷試験 船本 宏H. Funamoto1xSearch for articles by this author1慈恵会医大眼科1Tokyo Jikeikai Medical School. 発行日/Published Date: 1956/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410205784 T.緒言 自律神経剤の眼圧に及ぼす影響に就いては己に末梢性に作用する薬物について観察を発表して来たが,第3報で述べた如く,最近大橋教授,山田(昭和30年)は間脳,葡萄膜サイクルの眼血圧調整作用としての眼圧自働調整能の上位中枢として大脳皮質支配を考えた。そこで若し大脳皮質から間脳への伝導を遮断しつつ眼球を圧迫すればその除圧後に発生する軸索反射で間脳及び大脳皮質への求心性刺戟により眼圧上昇因子誘発の遠心性亢奮が無くなり眼圧恢復が遅延するものと推定される。そこで今回はこれを究明すべく眼局所に眼圧上昇に働く薬物を負荷した時の眼圧の変化と中枢そのものを遮断した時の眼圧の変動及びこれに眼局所に眼圧上昇に働く薬物を同時負荷した時の眼圧の変動により大脳皮質及び間脳支配の眼圧に対する態度を観察せんとした。それ故前者としてはコントミン,これにイミダリン,ピロカルピンを負荷し,後者としてはアプレゾリンとこれにイミダリン,ピロカルピンを負荷し眼球圧迫との二重及び三重負荷による正常眼,眼圧の変動を観察したが興味ある知見を得たので報告する。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 ベッドサイドの看護 自殺の事例から学んだこと?自律神経失調症患者の看護の実際 宮川 桂子1xSearch for articles by this author, 牛山 フミ1xSearch for articles by this author, 北村 和子1xSearch for articles by this author1盛岡看護学セミナー 発行日/Published Date: 1978/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661918390 現在の医療制度の中で,営利を第一義的に考えている病院は少なくない.したがって,いったん起こった医療事故に対しては,異常なまでの沈黙と,事の本質をはっきりしないまま闇にほうむってしまう傾向にある. そのような中で,患者が自殺するという事故事例を前向きの姿勢で受け止め,2度と繰り返さないために,看護側で検討を加えた.そしてその上にたって,新たな事例に取り組み実践したので,事故事例と実践事例を報告する.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 ヒトの睡眠中における自律神経系の変化?逆説相遮断の影響 阿住 一雄Kazuo Azumi1xSearch for articles by this author1三井記念病院神経科1Dept. of Psychiatry, Mitsui Memorial Hospital 発行日/Published Date: 1971/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201792 I.序言 DementおよびKleitman(1957)1)による逆説睡眠相(以下,逆説相と呼ぶ)の発見以来,多岐にわたり,数多くの睡眠研究が行なわれた。全断眠の研究の他に,選択的に逆説相の出現を,物理的方法,または,薬物による方法によって妨害し,その生理学的,生化学的ないしは,心理学的な影響が追求された。動物実験による生理学的影響としては,主として,聴覚系の興奮性の増加2),痙攣閾値の低下3)4)や,睡眠中の頻脈化5)6)などで,脳の興奮性の増加が示唆された。しかし,ヒトにおける生理学的影響の報告は少なく,とくに,睡眠中における自律系の変化については,明らかでない。 一方,多くの,睡眠中の皮膚電気活動に関する研究者は,手掌と前腕,または,指の屈曲面と前腕の誘導から,これを記録した。しかし古閑や新美らの研究(1960,1968)7)8)により,手背のSkin.Potential Response (以下,SPRと呼ぶ)は,手掌よりも,ほとんどつねに,振幅が優位であり,また,前腕部のそれは,ほぼ,手背のSPRと平行して増減することが知られている。この手背と手掌のSPRの,振幅に関する優位性の関係は,覚醒時では,明らかに逆転する。また,最近,皮膚電気活動には,汗腺起源性と非汗腺起源性の両成分があり,手掌は,前者の比重が高いが,手背は,後者がより優位であると考えられている9)。したがって,少なくとも,睡眠中のSPRの記録は,手掌部と手背部とは,別々に記録されるべきであり,これまでの多くのSPRの記録は,特性のことなる二つの部位における電気活動の和であって,論理的には,不正確な所見をえていたことになろう。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス Local Panatrophyとその類縁疾患 古川 哲雄Tetsuo FURUKAWA1xSearch for articles by this author1東京大学医学部脳研究施設神経内科1Department of Neurology, Institute of Brain Research Faculty of Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903835 人体は皮膚によっておおわれ,その下には皮下脂肪層があって,主として保温の役割を果たしている。皮下脂肪組織の代謝は,自律神経系の支配下にあると考えられているが,本稿では,その皮下脂肪層の局所的な萎縮をきたすいくつかの疾患について述べる。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 アロマセラピーで使用する精油の自律神経系への影響に関する検討―3つの異なる方法からの検討 長町 千里Chisato Nagamachi1xSearch for articles by this author, , 小野 まいMai Ono1xSearch for articles by this author, , 辺 泰樹Yasuki Hen1xSearch for articles by this author, , 宮本 和奈Kazuna Miyamoto1xSearch for articles by this author, , 谷口 郁子Ikuko Taniguchi1xSearch for articles by this author, , 鈴木 ゆずYuzu Suzuki1xSearch for articles by this author, , 前川 順子Junko Maekawa1xSearch for articles by this author, , 高田 まり子Mariko Takada1xSearch for articles by this author, , 阪口 恵美Emi Sakaguchi1xSearch for articles by this author, , 大和田 博子Hiroko Oowada1xSearch for articles by this author, , 堀川 良史Yoshifumi Horikawa1xSearch for articles by this author, , 住吉 徹哉Tetsuya Sumiyoshi1xSearch for articles by this author1榊原記念クリニック1Sakakibara Heart Institue Clinic 発行日/Published Date: 2010/11/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%82%A2%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%94%E3%83%BC 要旨 精油の自律神経系への影響を健康な成人を対象に3つの異なった吸入方法で検討した.ベッド上臥床で5分間の吸入前後(方法1),座位でのビデオ鑑賞下で5分間の吸入前後(方法2),室内持続噴霧吸入の有無で計算負荷(方法3)の3種類の方法で,心拍数,血圧,心拍変動のパワースペクトル解析(HF,LF/HF),唾液アミラーゼ活性を検討した.方法1では測定値に有意な変化は認められなかった.方法2では吸入後に心拍数が低下,HFと唾液アミラーゼ活性が上昇した(心拍数:−2.6±3.9/min,p=0.03,HF:125±47%,p=0.05,アミラーゼ:136±35%,p=0.03).方法3では吸入なしに対して吸入ありで計算負荷時のLF/HFと唾液アミラーゼ活性の上昇率が有意に低値であった(LF/HF:なし279±239% vs. あり122±66%,p=0.05,アミラーゼ:なし113±30% vs. あり90±23%,p=0.02).精油の短時間吸入では副交感神経系の活性化,計算負荷中の持続吸入では交感神経系の活性化の抑制が得られ,効果判定には心拍変動のパワースペクトル解析は有用であった.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方自律神経失調症とは 成熟期および更年期にみられるもの 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author1秋田大学医学部・産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217948 今日,自律神経失調症を独立した疾患として認めていない学者もみられる.婦人の場合は1952年,Curtius&Krugerが卵巣機能不全,習慣性便秘,血管運動神経不安定症状をTriasとする症候群を,Vegetativ-endokrine Syndrom (内分泌自律神経症候群)と呼んだものも,卵巣機能不全を合併した自律神経失調症であると考えられている.また昔から巷間にいわれてきた血の道という言葉も,主として分娩後にあらわれる自律神経失調症と考えられ,1954年九嶋はこれを婦人自律神経失調症(Ve?getosis,Vegetose)と命名した. 婦人の自律神経失調症は,間脳自律神経中枢の機能失調によって起こる自律神経症状(不定愁訴)を主徴とする症候群である.自律神経失調症に相当する症状は女性に圧倒的に多いが,男性にもないわけではないので,婦人の場合は,とくに婦人自律神経失調症と呼ばれる.以下,成熟期および更年期にみられるものの臨床的特徴と疑診のおきかたについて述べる.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 研究 発作性心房細動の発生様式に関する検討―心房性期外収縮と自律神経機能の関与 吉田 裕子Hiroko YOSHIDA1xSearch for articles by this author, , 佐藤 光代Mitsuyo SATOH1xSearch for articles by this author, , 若松 恭子Kyoko WAKAMATSU2xSearch for articles by this author, , 斎藤 憲Ken SAITOH2xSearch for articles by this author, , 大坪 利恵Rie OTUBO3xSearch for articles by this author, , 矢野 勇人Hayato YANO3xSearch for articles by this author1徳島大学医学部附属病院検査部1Department of Clinical Laboratory, Tokushima University Hospital2徳島大学医学部保健学科2School of Health Sciences, The University of Tokushima3碩心館病院3Sekishinkan Hospital 発行日/Published Date: 2002/11/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%99%BA%E4%BD%9C%E6%80%A7%E5%BF%83%E6%88%BF%E7%B4%B0%E5%8B%95 発作性心房細動の発生様式を発作前の心房性期外収縮発生数や心拍数の変動より検討した.心房性期外収縮発生数は発作直前には有意な増加を認め,同様に心拍数も増加していた.心房細動発生時間帯を終日,昼間,夜間に区分して比較検討すると,昼間発生する心房細動でこれらの変化が顕著であった.今回の結果は,昼間発生する心房細動の発現には交感神経が関与しており,発作直前の心房性期外収縮の増加は,心房細動の誘因となることが推察された.
糖尿病診療マスター Print ISSN: 1347-8176 Online ISSN: 1347-8389 特集診察のGold Standard?糖尿病診療の基本に立ち返るV身体所見のGold Standard 末梢神経・自律神経障害の診察方法?ベッドサイドで何に注目すべきか 馬場 正之1xSearch for articles by this author1青森県立中央病院 神経内科 発行日/Published Date: 2017/11/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%9A%9C%E5%AE%B3 POINT・重症度に関する情報はベッドサイド診察から得られる.・鑑別診断には病歴情報が不可欠である.・診断力向上には日頃から健康な神経機能をよく診ることが大切.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 小脳による循環系の制御機構 道場 信孝Nobutaka DOBA1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部第一生理学教室11st Department of Physiology, Chiba University School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903830 はじめに 小脳の機能の解明に科学的な目が向けられたのは今からおよそ350年前である。Sir Thomas Willisは比較形態学的見地から種々の動物の脳を観察し,大脳が系統発生学的にきわめて大きな差を示すのに対して,小脳の大きさや形状がそれほど異ならないことから,小脳は不随意運動を遂行する神経系に精気を与えるものと考えた。以来,破壊,刺激,薬物使用などの手法を用いて多くの研究が重ねられ,伝統的には小脳が運動機能の遂行における運動協調をつかさどるものと考えられるに至った(Flourens,1824)。かような体性神経系にみられる機能のほかに,自律神経系においてもなんらかの役割を果たすことが古くから知られていたが,ここではまず小脳の刺激によって誘発される自律神経反応と,それに関連する行動の発現についてその研究の歴史を述べ,ついで小脳と循環系の制御に関する研究の進歩,そして近年注目されるに至った室頂核昇圧反応とその生物学的意義,最後に室頂核刺激で誘発される行動と循環反応について解説を加え,小脳による循環制御機構の新しい研究の方向とその将来の展望について述べる。
日本看護科学会誌 Print ISSN: 0287-5330 Online ISSN: 2185-8888 資料 精神障害者へのハンドケアリング前後の変化?自律神経活動および不安,対人距離の心理的指標から 渡邉 久美Kumi Watanabe1xSearch for articles by this author, , 國方 弘子Hiroko Kunikata2xSearch for articles by this author, , 三好 真琴Makoto Miyoshi3xSearch for articles by this author1香川大学医学部看護学科1School of Nursing, Faculty of Medicine, Kagawa University2香川県立保健医療大学看護学科2Department of Nursing, Kagawa Prefectural University of Health Sciences3神戸大学大学院保健学研究科保健学専攻3Faculty of Health Sciences, Kobe University Graduate School of Health Sciences 発行日/Published Date: 2015/12/31 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%B8 要旨  本研究は,独自に開発したソフトタッチの皮膚接触をベースとするハンドケアリングを精神障害者に実施し,その効果を,心拍変動,アミラーゼなどの自律神経活動指標と,不安,リラックス度,疲労度,会話欲求度,親近感の心理的指標を用いて明らかにした.対象は地域で生活する精神障害者10名(平均年齢56.7±14.9歳)であり,内田クレペリンテストによる負荷後,座位対面式にて15分間のハンドケアリングを実施した.各指標を実施前後で比較分析した結果,心拍数は有意に低下し,pNN50は有意に増加した.STAI得点は,特性不安と状態不安ともに実施後に有意に低下し,VASを用いた主観的評価では疲労度のみが有意に低下した.施術者との会話欲求度と親近感は,実施後50%以上増加した.唾液αアミラーゼは,安静時と実施前後で有意差を認めなかった.ハンドケアリングは,副交感神経活動の亢進および,不安や主観的疲労感の軽減とともに,施術者との心理的距離に良好な影響を与えており,患者?看護師関係の形成に向けた活用の可能性が示された.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方自律神経失調症とは 老年期にみられるもの 勝沼 英宇Hideyo Katsunuma1xSearch for articles by this author, 新 弘一1xSearch for articles by this author, 瀬川 美津子1xSearch for articles by this author, 田村 彰彦1xSearch for articles by this author, 南條 悦子1xSearch for articles by this author1東京医科大学・老年病学教室 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217949 加齢とともに老人はいわゆるpolypathologyという特殊病態に変わり,潜在的に多疾患を保有し,多彩な症状が現われる.これらの症状は,1つの疾患単位として何れか特徴づけられる症状であり,症状に応じた数の病名がつけられるのが普通である,これに対し,全身症状あるいは神経,循環器,呼吸器,消化器,皮膚系など広範囲にわたるような多彩な症状を呈していながら,病原の本態を把握できない一連の症候群がある.このような症候群は青壮年者にもみられるが,老人により多く遭遇し,その数も実に多数で,しかも症状は経過中も一定しておらず,不定で自律神経器質障害を認めないのを特徴とする.阿部らは患者が訴えるこれら一連の不定愁訴に対して不定愁訴症候群と命名した.この不定愁訴群は,自律神経器質障害を伴わず,自律神経の機能失調に由来するとして,これを自律神経失調症候群と呼称している.したがって,阿部らのいう自律神経失調症候群は不定愁訴症候群と同一であり,かつ自律神経失調症でもあると理解される. しかし,老人は老年期の病態生理から,身体的にはまったく健康であることは少なく,大半の老人は臓器機能の低下を示し,それに伴って自律神経も機能のみならず,器質的病変も大なり小なり加わっていることが推測される.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊損の自律神経機能 脊損の消化管機能障害 山本 敬雄Yoshio Yamamoto1xSearch for articles by this author, , 赤羽 紀武Noritake Akaba1xSearch for articles by this author1神奈川県総合リハビリテーションセンター外科1Department of Surgery, The Kanagawa Rehabilitation Center Hospital. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%B6%88%E5%8C%96%E7%AE%A1 はじめに  一概に脊髄損傷による消化管機能の障害といっても,損傷を受けたレベル,あるいはその程度,範囲によって症状のあらわれ方が多彩である.すなわち頸髄や上部胸髄における損傷と腰仙髄での損傷とでは,腸管運動に及ぼす程度は異なってくるだろうし,さらに麻痺が完全と不完全の場合とでは,その回復程度に大きな差があることは,日常経験するところである.一般に消化管の機能(運動および分泌)は自律性に上位中枢から制御されており,脊損の消化管に及ぼす影響は主に自律神経機能の障害によると考えられる.
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 犬尿管筋電図に及ぼす自律神経剤の影響?第1報/副交感神経剤注射時の尿管筋電図 川俣 昭一Shoichi KAWAMATA1xSearch for articles by this author1東北大学医学部武藤外科教室1Prof. M. Muto's Surgical Clinic, Tohoku University 発行日/Published Date: 1959/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202698 当教室白鳥等1)の尿管筋電図学的研究の一環として,尿管に対する自律神経剤の影響を正確に観察する為に成犬86頭について副交感神経興奮剤及び麻痺剤静注時の尿管筋電図を観察し,2,3の興味ある知見を得たので報告する。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集乳糜胸水・腹水を考える―その原因と対策〔リンパ管・リンパ液の基礎知識〕 外科医に必要なリンパ液の生理・生化学的知識 四方 裕夫Hiroo SHIKATA1xSearch for articles by this author1金沢医科大学心臓血管外科学 発行日/Published Date: 2010/10/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%95%B7%E9%8E%96%E8%84%82%E8%82%AA%E9%85%B8 要旨:成人の乳糜の生産量は1,500〜2,500mlであり,小腸上皮細胞から放出され,長鎖脂肪酸,カイロミクロンがリンパ管に入り,胸管を経由して鎖骨下静脈で体循環へ流入する.乳糜は長鎖脂肪酸,カイロミクロンがその主体であり,組成は血清にほぼ等しく,食餌だけでなく交感神経・副交感神経などの自律神経がリンパ流に影響を及ぼす.このカイロミクロンを主としたリンパ液の経路に多くの場合損傷が生じて胸腹腔内に漏れ出たものが,乳糜胸水・乳糜腹水である.外科医が遭遇する稀な合併症ではあるが,遭遇した場合には治療に難渋することが多い.白い排液の鑑別には,乳糜であれば,ズダンV染色で脂肪粒子の粒状乳糜がオレンジ色を呈する.また,乳糜にエーテルを加え混合振動すると透明となり(エーテル溶解試験),乳糜であることが判明する.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 椎骨動脈周囲神経組織刺激時の瞳孔反応と自律神経の変化?Powers症候群の解析に関連して 三好 明裕Akihiro Miyoshi1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学脳神経外科1Department of Neurosurgery, Saitama Medical School 発行日/Published Date: 1992/4/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Powers%27+Syndrome Powers症候群(椎骨動脈間歌的圧迫症候群)の病態に椎骨神経が如何に関わり合っているのかについて,猫20匹を用いて検索した。一側椎骨神経の低電圧電気刺激およびKイオンの局所適用は,刺激強度依存性に,刺激側の散瞳を起こし,より強い刺激では両側性の散瞳と昇圧反応を示した。鎖骨下動脈近位部の動脈周囲組織の低電圧刺激でも上述のような散瞳を示したが,鎖骨下動脈遠位部や肋頸動脈,肩甲頸動脈,内胸動脈では上述の瞳孔反応は全く示さなかった。椎骨神経の電気刺激により,刺激側の頸部交感神経幹から刺激強度依存性の交感神経遠心性活動の興奮が認められ,上部胸髄側角に位置する毛様体脊髄中枢から短潜時の誘発電位が認められ,また,副交感神経線維を含有する短毛様体神経においては抑制効果が認められた。これらの結果から,椎骨神経刺激時の散瞳反応には交感神経の興奮と副交感神経の抑制が関与していることが確認された。そしてこの中枢機序として,@椎骨神経に混在する感覚線維を介する毛様体脊髄中枢の興奮,A体性交感神経反射の関与,B視床下部の交感ならびに副交感神経中枢の関与などが複雑に関連していることが推論され,Powes症候群の症例に潜在する複雑な自律神経系の病態生理を説明する基礎的資料をなすものと考察した。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 脳幹症(含間脳症) 下田 又季雄Yukio SHIMODA1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部脳幹性疾患研究施設脳神経内科1Department of Neurology, Institute of Neurological Science, Tottori University School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903832 はじめに 私は永年内科臨床医としててんかん,とくにけいれん発作や意識喪失発作を伴わないで,それ以外のなんらかの身体的,精神的発作症候を示し,表1に示すような古くからてんかん代理症といわれていた自律神経発作症,内臓発作症ないし感情,意識,行動障害発作症などの病態生理を追究して来た16,22)。 その結果これらの発作症は,臨床症候ならびに臨床脳波上の諸事実から在来考えられていたような大脳半球皮質性(たとえば前頭葉,側頭葉皮質性)やいわゆる辺縁系性(たとえば海馬回性,帯回性,鉤性,扁挑核性)のものではなくてさらに深部脳幹,すなわち間脳(視床下部),中脳,橋脳,延髄上部などのうちでも左右に分化していない中心部,つまり深部脳幹中心部神経機構(脳幹,網様体系,ならびにいわゆる縫線核系など)に責任病巣が予想され,かつ2種類の発作性律動異常脳波,すなわち両側全誘導同期性発作性徐波(鋭徐波結合,棘徐波結合を含む)と,いわゆる6?14Hz陽性棘波(5,6,7Hz棘徐波結合,6Hz spike and wave phantomを含む)の両方か,いずれか一方を証明しうることを明白にしえた。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 原著 末梢神経および自律神経障害を主徴とした家族性原発性amyloid沈着症の病理学的研究?2剖検例を中心とした文献的考察 調 輝男Teruo Shirabe1xSearch for articles by this author, , 橋本 美智雄Michio Hashimoto1xSearch for articles by this author, , 荒木 淑郎Shukuro Araki2xSearch for articles by this author, , 馬渡 志郎Shiro Mawatari2xSearch for articles by this author, , 黒岩 義五郎Yoshigoro Kuroiwa2xSearch for articles by this author1九州大学医学部病理学第二講座1The Second Dept. of Pathology Faculty of Med., Kyushu Univ.2九州大学医学部脳神経病研究所神経内科2The Department of Neurology , Neurological Institute Faculty of Med. Kyushu Univ. 発行日/Published Date: 1969/4/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431904599 I.はじめに Amyloid沈着症は全身の臓器あるいは組織にamyloidが沈着する原因不明の代謝性疾患であり,原発性amy-loid沈着症および続発性amyloid沈着症に大別されている。Amyloid沈着症において,一般臓器におけるamy-loidの沈着部位に関しては原発性amyloid沈着症および続発性amyloid沈着症との間に差は認められないが,末梢神経系および自律神経系へのamyloid沈着は特に家族性原発性amyloid沈着症に著明であり,臨床的にはamyloid neuropathyを呈することが知られている。 末梢神経および自律神経障害を主徴とする家族性原発性amyloid沈着症は1950年にOstertag19)がはじめて記載したものであるが,本症の報告はその後もまれであり,Andrade4)の詳細な報告以来,Kantarjianら11),Rukavinaら20),Kaufmanら12),Schlesingerら21),Da Silva Hortaら6),Delankら8),中尾ら18),徳臣ら23)(hereditary peripheral neuropathyとして報告。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 消化器系症状に対して 川上 澄Kiyoshi Kawakami12xSearch for articles by this author, 佐々木 大輔1xSearch for articles by this author, 成田 則正1xSearch for articles by this author, 石岡 昭1xSearch for articles by this author1弘前大学医学部・第1内科2弘前大学教育学部看護科(内科) 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217965 自律神経失調症とは,全身にわたる不定の身体症状を訴えるが,それを説明するのに十分な器質的病変が証明されない機能的疾患で,しかもその原因として自律神経の障害が重要視される疾患といえる. 自律神経の失調を来たす病因としては,種々のものがあるが,器質的病変が存在しても,それが中枢性ないしは末梢性に自律神経を障害することはしばしばある.外傷,感染,中毒,内分泌障害,代謝障害などがそれにあたるが,これらは原疾患を治療しないと,自律神経の失調症状も改善しないので,一般には自律神経失調症とはいわない.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 原著 皮膚知覚機能と自律神経に関する研究?異常知覚に於ける血管系の態度に就いて 岡本 進Susumu Okamoto1xSearch for articles by this author, , 祖父江 逸カItsuro Sobue1xSearch for articles by this author, , 阿部 鏡太カKyotaro Abe1xSearch for articles by this author1名古屋大学内科第一講座11st Department of Internal Medicine, Nagoya University School of Medicine. 発行日/Published Date: 1958/2/28 https://doi.org/10.11477/mf.1431901627 緒言 神経疾患の臨床上極めて屡々遭遇する異常知覚(paresthesia)の発生が知覚神経系内の被刺戟性の亢進,即ちspontaneous dischargeの発生乃至は求心性インパルスのdysrythmiaに基くことは今日では疑を容れない票実となつて居り(Kugelberg1)2),Simons3)他),殊にSimonsは神経膜内構造の組成の変化を重視してphysico-chemicalな立場からその本態に就いて論述した。我々は臨床的経験からparesthesiaの発生に於ける原因機構に就いて次の三つの場合を想定している。 1)機械的刺戟(圧迫,伸展その他)
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 薬物療法の位置づけ 石川 中Hitoshi Ishikawa1xSearch for articles by this author1東京大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217963 心身症と自律神経失調症 自律神経失調症と心身症は,互いに密接な関係にある. まず自律神経失調症は,日本心身医学会の診断・診療指針の中の心身症の分類の中に,神経系の心身症として含まれている.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 脳の生理に関するシンポジウム脳の外科を中心に 大腦皮質分野4,分野6剔除の運動並に自律神経機能に及ぼす影響について 陣内 傳之助Dennosuke Jinnai1xSearch for articles by this author1岡山大学陣内外科1Department of Surgery (Jinnai) University of Okayama School of Medicine 発行日/Published Date: 1957/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.1431901568 はしがき 人において大脳皮質各部の機能を知るためには,外科手術でそれらの部分を剔除した場合にいかなる機能の脱落乃至変化が起るかということを詳細に観察するよりほかに方法がない。もちろん多くの繊維結合を有している複雑な脳髄においては剔除後に起つた機能の脱落乃至変化を以て直にその剔除部位のみの機能に帰することはできぬかもしれないが,剔除による脳浮腫などの影響が完全に消退した数カ月後における変化の状態はおおむね剔除部位の有する機能を示していると考えてもよいのではないかと考える。かかる意味でこのたび第3回脳生班のシムポジアムで生理学方面の方々よりわれわれ外科側の者に対してこのようなテーマの提案があつたわけであろう。 私は過去10年ばかりの間,癲癇痙攣の治療を目的として,皮質運動領(分野4)及び前運動領(分野6)の剔除を行つてきたので,ここでは癲癇に対する治療成績ということから全くはなれて,大脳皮質分野4,分野6を剔除した場合にいかなる変化がわれわれの身体に現れてくるか,そしてそれがどの位経過してどの程度まで恢復しうるかということを,私の経験に基いてのべてみたいと思う。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方検査のすすめ方 専門的検査法 坪井 康次Koji Tsuboi1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217961 自律神経系は,複雑な構造および機能を有しており,自律神経機能の検索は必ずしも容易ではないが,種々の方法が考案されている. また自律神経失調症の診断には,心身両面からのアプローチが重要であり,各種の自律神経機能検査を組み合わせて用いることにより,その機能異常を把握する必要がある.ここでは主に,電気工学的手法によるポリグラフ的方法と特殊生化学的方法について述べる.
LiSA Print ISSN: 1340-8836 Online ISSN: 1883-5511 症例検討高齢者の大腿骨頸部・転子部骨折 糖尿病患者:深部静脈血栓症/肺血栓塞栓症とともに,冠動脈疾患,自律神経障害にも注意 田中 裕之Hiroyuki TANAKA1xSearch for articles by this author1広島市立安佐市民病院 麻酔・集中治療科 発行日/Published Date: 2009/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.3101100569 症例 85歳の女性。身長138cm,体重42kg。自宅の玄関を踏み外し転倒,受傷。人工骨頭置換術が予定された。入院より72時間が経過している。15年前より糖尿病を指摘されており,グリベンクラミドを処方されているが,夫の話によると,飲んだり飲まなかったりだという。術前検査で血糖値240mg/dL, HbA1c 8.1%であった。血液検査上,白血球10100/μL,ヘモグロビン値10.8g/dL,BUN 35mg/dL,クレアチニン2.2mg/dL,D-ダイマー4.0μg/mLであった。心電図上,U,V,aVFでQ波を認めた。 【経過】 人工骨頭置換術が行われた。手術台に移動する前に,少量のフェンタニルを投与した。等比重ブピバカイン2.5mLによる脊髄くも膜下麻酔と,プロポフォールによる鎮静(TCI:1〜2μg/mL)とした。鎮静は体動が抑制できる程度とした。プロポフォールを増加すると血圧が低下するため,適宜エフェドリンを投与した。手術時間は1時間30分,出血量は400gであった。  手術が終了し,体位変換後,モニターをみると,徐脈(心拍数30bpm)になっていた。頸動脈を触診したが,触知不能であった。直ちに人工呼吸と気管挿管を行い,心マッサージを開始した。アドレナリン1mgを投与したところ,心拍数100bpm(R-Rの不整,心房細動あり),頸動脈が触知可能となった。血圧は83/65mmHgであった。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方検査のすすめ方 簡易検査法?身体面 山口 剛Tsuyoshi Yamaguchi1xSearch for articles by this author1九州大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217959 自律神経失調症の診断を下すためには,心身両面からの総合的判断に基づいた検査が必要である.身体面の検査法およびその順序を表1に示す. 本稿では,自律神経失調症状のとらえ方および本症患者の特徴や注意点を要約して述べ,さらにベッドサイドで簡単に施行できる自律神経機能検査について解説する.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方予後と経過 予防的配慮 吾郷 晋浩Yukihiro Ago1xSearch for articles by this author1九州大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217972 自律神経失調症に対する"予防的配慮"には,そもそも自律神経失調症にならないためにどのような予防的配慮が必要かということと,すでに自律神経失調症になった人がよくなって再発をみないようにするためにどのような予防的配慮をすべきか,という2つのことが含まれているであろう.また,"予防的配慮"には,その個人が自分でなすべき予防的配慮と,まわりの人がその個人のためになすべき予防的配慮とが含まれているであろう. ここでは,すでに自律神経失調症になってよくなった人が,再発を予防するために自分でどのような配慮をすべきかということを中心に述べることにする.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方自律神経失調症とは 学童期および思春期にみられるもの 岩波 文門Fumio Iwanami1xSearch for articles by this author1防衛医科大学・小児科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217947 高学年の学童期には起立性調節障害(O.D.)が多くなる.この主症状はめまい・立ちくらみという症状に集約されてよいと思う.そして思春期にかけて増加してくるものに過敏性大腸症候群,過換気あるいは過呼吸症候群,神経性食欲不振症あるいは思春期痩症と呼ばれているものなどがある.このほかに幼児期あるいは低学年の学童期から引き続いて症状を示している夜尿症,気管支喘息,チックなどもあり,また起立性蛋白尿もあるが,今回は代表的なものとして過敏性大腸症候群,過換気症候群および神経性食欲不振症について述べることとする. さて自律神経失調症とくに心身症と呼ばれるものの発症には,不適当な環境条件がこの原因あるいは誘因として欠くことのできないものであるが,小児自身の個体に関する内的条件が大きな意義をもっている,つまり図1に示したように形成された個体差で,とくに図2に示したように自律神経不安定性および情緒不安定性のある個体が環境に上手に適応できないばあいに本症の発症をみることが多い.一方,自律神経機能も安定し,情緒も安定している個体でも,ごく悪い環境の中におかれた場合には,一過性に軽い心身症状を呈することはあり得る.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 薬物治療の原則 中野 弘一Koichi Nakano1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217962 自律神経失調症は心理的要因と体質的要因とがミックスして発症することが多いことから,心身医学的アプローチが必要なことは広く知られている.本稿では自律神経失調症の治療に対する考え方と,1つの柱である薬物療法に焦点をしぼり述べる.なお薬物療法と心理的因子との関連でプラシーボ効果や薬物依存については別稿で述べられる.
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第14回日本臨床眼科学会講演集 (1) 網膜色素変性に対するACTH,Catalin及び自律神経毒投与の臨床的症状並びに色素胞ホルモンに及ぼす影響について 青木 豊1xSearch for articles by this author, 山浦 伯雄1xSearch for articles by this author1群馬大学医学部眼科 発行日/Published Date: 1961/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410207177 網膜色素変性の原因並びに療法を探求する
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 腹痛・下痢 中川 哲也Tetsuya Nakagawa1xSearch for articles by this author1九州大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217954 自律神経失調症という病名は,患者が種々の身体症状を訴えるにもかかわらず,それを説明できるような器質的な病変が認められないとき,主として内科系の医師によって用いられてきた.しかし,このような患者が精神科医の診察を受けると,神経症やうつ病と診断されることも多かったようである.実際に神経症やうつ病の場合にも,種々の自律神経症状を呈することがあるので,このような場合は,本来の自律神経失調症から除外されるべきであると思われる. さて消化器系における自律神経失調症状としては,腹痛,悪心,嘔吐,下痢,便秘,食欲不振などがあり,これらの症状は寒冷,疲労,運動などの刺激によっても生じるが,臨床的にもっとも密接なかかわりがあるのは情動ストレスによる場合である.それゆえ,消化器の自律神経失調症状に対しては,心身医学的な配慮を忘れてはならない.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の主題生体リズム話題 時差 立石 修Osamu TATEISHI1xSearch for articles by this author, , 藤代 健太郎Kentarou FUJISHIRO2xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学附属柏病院中央検査部2東邦大学医学部附属大森病院臨床生理機能学 発行日/Published Date: 2001/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%99%82%E5%B7%AE 1.はじめに ジェット機による遠距離移動が一般的になり,容易に海外旅行をすることが可能になった.読者の中にも海外旅行の際,渡航先あるいは帰国後に数日間にわたり不眠や昼夜逆転,体のだるさなどが出現したことを覚えている方も多いと思う.これらの症状は,一般には時差ボケ(Jet-lag)と呼ばれており,長距離を短時間内に移動するため生じる生体リズムの変調(脱同調)の結果と考えられている. 本稿では脱同調に伴う身体変化およびその回復について自験例も含め述べる.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 Neurological CPC 純粋自律神経不全症で発症,Parkinson症状と進行性の前頭側頭葉萎縮を示した83歳男性 足立 正1xSearch for articles by this author, 今福 一郎2xSearch for articles by this author, 角田 幸雄3xSearch for articles by this author, 村山 繁雄1xSearch for articles by this author, 河村 満4xSearch for articles by this author, 横地 正之5xSearch for articles by this author, 後藤 淳6xSearch for articles by this author, 織茂 智之7xSearch for articles by this author, 福田 隆浩8xSearch for articles by this author, 藤ヶ崎 純子8xSearch for articles by this author, 鈴木 正彦9xSearch for articles by this author1東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク2横浜労災病院神経内科3横浜労災病院病理4昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門5財団法人東京保健医療公社荏原病院神経内科6東京都済生会中央病院神経内科7関東中央病院神経内科8東京慈恵会医科大学神経病理9東京慈恵会医科大学青戸病院神経内科 発行日/Published Date: 2010/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416100803 〈症例呈示〉 司会(河村) それでは足立先生お願いいたします。 足立 症例は,横浜労災病院で13年間フォローされた死亡時83歳の男性です。  主訴は,起立時のめまい感,歩行時のふらつきで,体の揺れがひどく,散歩に行けないということでした。既往歴は,膵炎,肺炎,セロファン黄斑症,睾丸水種などがあります。家族歴は,特記するものはありません。職業歴は,会社員で,高学歴の方です。喫煙は1日20本・30年でした。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 -------------------- 自律神経人爲的變調時に於ける末梢血行の態度?1. 交感神経遮断肢について 天P 文藏Bunzo AMASE1xSearch for articles by this author1濟生會大阪府吹田病院外科1Surgical Dept. of the Saisei-kai Osaka-fu Suita Hospital 発行日/Published Date: 1949/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407200542 末稍血行障碍或いはこれに起因する治癒障碍に対して行われて耒た外科的療法も決して少くはないが,必ずしも常に滿足な成績を得ているとはいえない. のみならず時には却つて増惡をみる場合すらある. これらの原因の中にはかゝる操作自体が直接血行に及ぼす惡影響もまた考慮さるべき場合もあり,又從耒これらを対象とした交感神経外科,頸動脈毬外科方面等の間の相違或は相似性に就て檢討するのもあながち無爲な事ではないと思うので,先づ順序として本篇では交感神経遮断肢特に血管内腔に器質的変化を認めないものについて,主として季節及び環境温度の変化に対する皮膚並びに皮下温の消長を追求し,かゝる方面から末稍血管の態度を観察した結果について述べる.  交感神経遮断は星状神経節(Stと略)以下第7胸部交感神軽節(Th7と略)までの間の任意の神経節を切除或は酒精注射し,実驗は術後久野氏法. Jue?rgensen氏法,Minor氏法により発汗測定を行い,或は酒精注射例のうちには術後一定期日の後に切除術をも行いその檢鏡的所見からも,ともにその遮断の確実であることを確認したものについて行つた. 皮膚及び皮下温測定には銅コンスタンタン單線熔接熱電対を使用し,電位差計を輪道に直列に入れ反照檢流計の零点決定法を採用した. また測定は,皮膚温がその環境に順應するまで即ち少くとも1時間以上室温に露出した後に始めて開始しく緒方1)),室温は22℃?25℃に,測定時刻も一定にした. また環境の変化に対する反應を観察した場合は,寒冷及び暑熱動機としてそれぞれ最低-20℃及び最高+45℃までの間の種々な温度の実驗室を用い,この場合は総て測定部位のみ露出し他の身体部位は着衣の儘行つた.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方予後と経過 予後 難波 経彦Tsunehiko Namba1xSearch for articles by this author1済生会神奈川県病院・内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217971 いかなる疾患においてもそうであるように,その疾患の予後について判定検討することは容易なことではない.とくに,心身症としての自律神経失調症においては,心身症という病態の発症のメカニズムにおいて,心理的因子および社会的因子の関与が重大な位置を占めている.そして,その心理的・社会的因子も,より多く関与している症例から,その関与が少ない症例まで多岐にわたっており,さらに,その心理的・社会的因子の内容の程度によっても予後が大きく左右されてくることはいうまでもない. そこで本稿においては,筆者らが2度にわたって実施した予後調査に関するデータ1,2)を中心に,心身症としての自律神経失調症の予後について述べてみる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 頭痛 安藤 一也Kazuya Ando1xSearch for articles by this author1国立武蔵療養所神経センター・疾病研究第4部 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217951 自律神経失調症という概念はきわめて曖昧なものである,器質的原因に基づかない(したがって自律神経系にも病変はない)諸種の不定愁訴を訴える症例をさしているようであるが,これらの愁訴と自律神経機能の失調とは結びつかないものが大多数で,そのほとんどは神経症ないしデプレッションあるいはその軽症例である.心身症の大部分のものには自律神経系が関与しているが,それを自律神経失調症とは呼ばない.したがってここでは自律神経失調症の頭痛という曖昧なとらえ方ではなく,心身症に属する頭痛を主体とする疾患についての解説とその鑑別について述べることにする.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集前庭機能とめまい Virtual realityを用いた動揺病研究 西池 季隆Suetaka Nishiike1xSearch for articles by this author, , 秋月 裕則Hironori Akiduki2xSearch for articles by this author, , 大山 晴三Seizo Oyama2xSearch for articles by this author, , 渡邊 洋Hiroshi Watanabe3xSearch for articles by this author, , 松岡 克典Katsunori Matsuoka3xSearch for articles by this author, , 武田 憲昭Noriaki Takeda2xSearch for articles by this author1市立吹田市民病院耳鼻咽喉科1Department of Otolaryngology, Suita Municipal Hospital2徳島大学耳鼻咽喉科2Department of Otolaryngology, University of Tokushima, School of Medicine3産業技術総合研究所3Life Electronics Laboratory, National Institute of Advanced Industrial Science and Technology 発行日/Published Date: 2005/4/10 http://medicalfinder.jp/keyword/Virtual+Reality Virtual reality(VR)はヒトに動揺病を引き起こす。筆者らのVRを用いた実験データからは,動揺病発症時には副交感機能の亢進が起こり,交感機能の抑制が進んでいる可能性が示唆される。動揺病スコアとCV R-Rが相関することから,CV R-Rが動揺病の評価に有用であると考えられた。また,まったく同じ視覚刺激が,能動条件時と受動条件時に,被験者にどのような気分不快と平衡失調を与えるか,VRを用いて定量的に検討した。受動刺激後に自覚症状の悪化,および重心動揺の外周面積の増大を認めた。能動条件下ではヒトは予測に基づき行動し,積極的に外界への適応をはかる。この予測に基づく行動と,それによって得られる前庭情報や深部知覚情報が,酔いや平衡失調を軽減している。一方で,受動条件下では,予測不可能および情報の欠落が,動揺病を引き起こすと考えられた。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 マイクロニューログラフイー 岩瀬 敏1xSearch for articles by this author, 間野 忠明1xSearch for articles by this author1名古屋大学環境医学研究所高次神経統御部門自律神経・行動科学 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BE%AE%E5%B0%8F%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%9B%BB%E5%9B%B3%E6%B3%95 ヒトの交感神経機能の測定は,従来から末梢効果器での反応を測定することにより行われてきた。すなわち心拍数,血圧,末梢血流量,発汗量などの安静時活動を測定し,Valsalva法,起立負荷,温熱負荷などを与えた際における変化量の割合を安静時活動との関係で評価してきた。現在,日本自律神経学会が編集している自律神経機能検査1)のマニュアルには46にわたる生理学的検査法が記載されているが,マイクロニューログラフィー以外のすべての方法はこの従来からの概念を踏襲している。 これに対し,マイクロニューログラフィー(microneurography,微小神経電図法)による交感神経活動の記録は,1968年にスウェーデンでHagbarthとVallbo2)により初めて報告され,ヒトの交感神経活動を電気生理的に直接記録する方法として用いられるに至っている。本法によってヒトの交感神経機能の変化をリアルタイムで直接観察し得るようになった。マイクロニューログラフィーによる交感神経活動の研究は,その後,Wallinら3)により進められた。日本でもわれわれの研究室をはじめ,各施設で本法を利用した研究が行われている。最近,アメリカ合衆国,カナダ,イタリアでもマイクロニューログラフィーによる研究が盛んとなり,特に循環器領域,高血圧領域での研究が多く行われている。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方心理療法 一般医にできるもの 末松 弘行Hiroyuki Suematsu1xSearch for articles by this author1東京大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217968 一般医にできる心理療法といえば,まず面接療法があげられる.これは,面接によって行う短期精神療法,あるいはカウンセリングである.ここでは自律神経失調症の患者に対する面接療法ということで,ごく基本的なもののみに触れる.次に自律訓練法がある.これは,やや専門的な治療法であるが,他稿ではとりあげられていないので,ここで述べる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 精神症状に対して 岩井 寛Hiroshi Iwai1xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医科大学・神経精神科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217967 人間は心身相関の存在であり,情緒回路を通して心と身体が相互影響的に対応して知的,情緒的,意志的な精神状態をもたらし,それと同時に身体的変化をもつかさどる.この点に関してはCannon WB1)がホメオスタシスを強調し,Selye H2)がストレスと生体機構の変化を強調したが,筆者3)はそうしたメカニズムが下記のような過程のもとに,間脳における自律神経系を経て身体全体に,心身相関の影響を及ぼしていくと考える.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方予後と経過 治療経過に悪影響を及ぼす因子 樋口 正元Masamoto Higuchi12xSearch for articles by this author1東急病院心療内科2東京慈恵会医科大学 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217970 自律神経失調症の発症の要因は,それらが改善されない限り,そのまま治療経過に悪影響を及ぼす因子となる.また発症後に起った体の内部環境および外部環境の変化のなかには,同じくその治療経過に好ましくない影響を与えるものが少なくない. 治療経過に悪影響を及ぼすこれらの諸因子を,内部環境的なものと外部環境的なものに分けて述べる.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集肩こりを解きほぐす【肩こりをきたす病態と診断・治療のポイント】 眼科疾患―眼精疲労・眼瞼下垂 梶田 雅義1xSearch for articles by this author1梶田眼科 発行日/Published Date: 2009/4/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9C%BC%E7%B2%BE%E7%96%B2%E5%8A%B4 Case 慢性の頭痛と肩こりの原因が遠視眼であった1例 患者:72歳,女性. 家族歴:目の悪い人はいない. 現病歴:20歳頃から肩こりを経験している.忙しい時には頭痛が生じ,時々頭痛薬を服用していたが,40歳頃からは毎日服用するようになった.35歳頃に手元が見づらくなり,眼鏡店で初めて老眼鏡を作成した.その後もすぐに眼鏡が合わなくなり,10数個の老眼鏡を作成したが,どれを掛けても快適ではない. 現症:中等度の遠視(J1)と老視を認めた. 治療:30日間連続装用が可能なソフトコンタクトレンズを用いて遠視を矯正し,累進屈折力遠近両用レンズ眼鏡を用いて老視を矯正し,コンタクトレンズと眼鏡の同時併用を行った.装用直後から,肩こりは消退し,長年月にわたり常用していた頭痛薬も全く必要がなくなった.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 全身倦怠 桂 戴作Taisaku Katsura1xSearch for articles by this author1日本大学医学部・第1内科(心療内科) 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217953 自律神経失調症ほど愁訴の多い疾患はない.いわゆる不定の愁訴である.その中で,全身倦怠1)という症状はかなり多いものである.そして,しばしば易疲労性を伴い,この両者はほぼ同一の感じで使われているのが現状である. 全身の不全状態をあらわす症状であり,身体的,精神的に活力が低下したときに起こり,一般には,"だるい","ものうい"などと呼ばれる感覚でもある.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 原著 腰椎麻酔による血行虚脱の発生機序と自律神経遮断剤テブロンを応用せる虚脱下地検査法野嶽法に関する検討 木戸 明Akira Kido1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1956/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201430 緒言 Corning(1895)の創意に基き,Bier(1899)が始めて実地に応用した腰椎麻酔法(以下腰麻と略称)はその後使用薬剤に就き,或いは技法に於いて幾多改良の歴史を経たが今になお最も普及し常用されている麻酔法である。特に婦人科領域に於いてはその手術操作に当つて最も必要とされる腹壁筋の弛緩が完全且つ極めて容易に求められることから,他に比してとりわけ賞用され,腰麻を繞る諸問題が斯界に常に漸新な話題を提供している事実は此の間の消息を端的に物語るものと言える。斯かる傾向はやがて腰麻再検討の気運を新たにして従来その最大欠陥として各種の対策が講ぜられて来た血圧下降と言う副作用も,出血量の軽減を狙いとした所謂低血圧下麻酔(Gillies,1)Greene2))として活用され,更に分節麻酔乃至は調節麻酔(Tuohy3)),硬膜外麻酔(Schumacher4),Ruppert5))等,効果の確実性と安全性を高めるための技術的新工夫も次々と発表され,他方また,アイソトープ(I131)を応用して髄液内薬液の消長を探る等,数々の新知見に基く優れた業績が最近の注目を呼んでいる。また従来常識的に腰麻の禁忌と目されていた帝王切開ですら薬液の減量,上述の硬膜外麻酔或いは予防対策の改善等によりむしろこれを利とする点が多いとして推賞し支持する傾向さえ一部に見られている。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 Lewy小体の多発したmultiple system atrophyの1剖検例?線条体黒質変性・オリーブ橋小脳萎縮・脊髄自律神経核変性 森岡 英五Eigo Morioka1xSearch for articles by this author, , 黒田 重利Shigetoshi Kuroda2xSearch for articles by this author, , 久山 圭介Keisuke Kuyama2xSearch for articles by this author, , 大月 三郎Sabro Otsuki2xSearch for articles by this author, , 細川 清Kiyoshi Hosokawa1xSearch for articles by this author, , 難波 玲子Reiko Namba3xSearch for articles by this author1香川医科大学精神神経医学講座1Department of Neuropsychiatry, Kagawa Medical School2岡山大学精神神経医学教室2Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School3国立療養所南岡山病院神経内科3Department of Neurology, National Sanatorium, Minami Okayama Hospital 発行日/Published Date: 1987/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205892 抄録 症例は69歳頃より,動作緩慢,四肢筋固縮が出現し,またその頃より,起立性低血圧が出現したが,それ以外の自律神経症状や,小脳症状はほとんど認められなかった。パーキンソニズムと起立性低血圧は,徐々に進行し,72歳時死亡した。剖検では線条体黒質変性を中心とし,オリーブ橋小脳萎縮・脊髄中心外側核の神経細胞の変性・脱落などmultiple system atrophyの像を呈していた。本例に特徴的なことは,線条体黒質変性症では従来稀であるといわれていたLewy小体が,脳幹のメラニン色素含有神経細胞に比較的多数認められたことである。本例におけるLewy小体の出現の意義などについて考察した。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方心理療法 交流分析 杉田 峰泰Mineyasu Sugita1xSearch for articles by this author1九州大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217969 心因的要素の強い自律神経失調症においては,自分でも気づかない性格の歪みや,周囲との人間関係のまずさ,さらには不適切な生活習慣などが影響している.交流分析は,これらの気づきを増し,効果的なセルフ・コントロールを促す方法である. 交流分析では,主に集団の場で,次の4種類の分析をこの順序で行う.@構造分析,A交流パターン分析,Bゲーム分析,C脚本分析
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 不眠 筒井 末春Sueharu Tsutsui1xSearch for articles by this author1東邦大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217956 不眠は睡眠障害の1つとしてよく知られているが,一般に睡眠時間が短縮し,しかも熟唾感が得られない場合や,あるいは睡眠時間がほぼ正常であっても,朝の覚醒時に爽快感が得られない場合を意味しているものと思われる. 自律神経失調症においては,主訴としてよりも随伴症状の1つとして,不眠をみとめることがある.そこで不眠について他疾患との鑑別をふくめて述べてみたい.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス 特発性起立性低血圧症,とくにShy-Drager症候群 倉田 誠Makoto KURATA1xSearch for articles by this author, , 山口 達夫Tatsuo YAMAGUCHI2xSearch for articles by this author1久留米大学医学部第1内科学教室1First Department of Internal Medicine, Kurume University School of Medicine2久留米大学医学部第2病理学教室2Second Department of Pathology, Kurume University School of  Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903833 はじめに 特発性起立性低血圧症はShyおよびDrager27)により臨床ならびに病理学的所見が記載され,以来外国でも100例以上の本症例が報告された。本症では起立時における血管運動反射路が神経系の種々の部位で傷害されているが,この場合,求心路,中枢路および遠心路のいずれかの障害によると思われた。また散発的に起ることが多いが,まれに家族的にみられることもある(Lewis症例18))。剖検所見も報告されており,その中には明らかな神経症状があるにもかかわらず病理学的にはほとんど変化を示さないこともあり(Martinらの症例19)),また臨床的にはほとんど神経症状がみられなかったもので,剖検で中枢神経系に明らかな病的所見を示したものもある(Vanderhaeghenらの症例31))。 私どもは特発性低血圧症について私どもが経験した2,3の症例を述べるとともに,本症の総説を試みることにする。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス Adie症候群 大野 新治Shinji OONO1xSearch for articles by this author, , 石川 哲Satoshi ISHIKAWA1xSearch for articles by this author1北里大学医学部眼科学教室1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Kitasato University 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903831 T.Adie症候群の歴史的背景 緊張性瞳孔反応および良性腱反射消失を主徴とするAdie症候群は1931,1932年のAdieの原著1,2)に由来するが,それ以前にも,これらの現象はすでに若干の報告をみるので,その経緯を文献的にまず回顧する。 Riddell3)やLowenstein4)らの解説によれば,この現象の最初の記載はJames Ware5)によるもので,それはすでに1812年に遡るという。しかし学界において議論の爼上に載せられ始めたのは,ずっと後年の1902年,たまたま,時を同じくして同じ雑誌に発表されたSaenger6)およびStrasburger7)の"myotonische Pupillenwebegung"に関する論文である。彼らは輻輳時に起こった縮瞳が,輻輳の弛緩に伴いきわめて徐々に散瞳していく現象を報告している。その後,数多くの追加報告が行なわれたが,中でもNonne(1902)8)やMarkus(1906)9)さらにはWeilとRegs(1926)10)によって,膝蓋あるいはアキレス腱反射の欠如を伴った緊張性の瞳孔現象が報告されている。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集ズバッと答える臨床知識 学生・患者に説明できますか?治療・薬の疑問 どうして乗り物酔いになるの? 予防と対策は? 石井 正則1xSearch for articles by this author1東京厚生年金病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 2006/11/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%B9%97%E3%82%8A%E7%89%A9%E9%85%94%E3%81%84 乗り物酔いは「動揺病」とも呼ばれ,バスや舟などの乗り物に乗ると,次第に気分が悪くなり,吐いてしまう不快な症状をいう.一般的には3,4歳頃から始まり,小学生の高学年から中学生でピークを迎え,その後は年齢とともに減少する.多くの人が経験する症状であり,最近では,乗り物だけではなく,大画面のスクリーンを見ていて,激しく動く画像で酔ってしまう症状(シネラマ・シックネス)や,宇宙飛行に伴う「宇宙酔い」も乗り物酔いの一種と考えられている.  近年の国際化と交通機関の発達に伴い,ますますその症状を訴える人が増えているのが現状である.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 最近の膀胱・生殖器の神経生理学的検査法 河谷 正仁1xSearch for articles by this author, 能登 宏光2xSearch for articles by this author1秋田大学第2生理学教室2秋田大学泌尿器科学教室 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%86%80%E8%83%B1%E5%86%85%E5%9C%A7%E6%B8%AC%E5%AE%9A はじめに 排尿機能とは膀胱での尿貯留(蓄尿)とその周期的な排出(排尿)であり,自律神経と体性神経の両方の支配下で行われている。近年の神経生理学的研究から,排尿反射は単なる脊髄反射ではなく,脳幹部の橋排尿中枢を経由する長経路の反射であることが明らかとなった1,2)。橋排尿中枢は前頭葉を初め脳内各部位の調節作用を受けており2),これら神経経路のどこかに障害があると排尿異常を来たす。一方,勃起に関する神経支配も脊髄や末梢では排尿とほとんど同じ神経を介して行われている。 排尿機能評価は膀胱内圧曲線や外尿道的括約筋筋電図測定といったいわゆるurodynamic studyにより,勃起機能評価は陰茎周径増大変化測定(penile tumescence monitoring)や陰茎硬度測定(penile rigidity curve)などにより行われている。しかし,機能障害の原因となる神経病変部位を詳細に検討するには,末梢神経伝導速度や誘発電位測定などの神経生理学的検査が必要となる。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 研究 パワースペクトル解析法による心拍ゆらぎの加齢性変化 阪本 實男Jitsuo SAKAMOTO1xSearch for articles by this author, , 山田 直美Naomi YAMADA2xSearch for articles by this author, , 田中 克往Katsuyuki TANAKA1xSearch for articles by this author1大阪府立成人病センター脳神経科1Department of Neurology, The Center for Adult Diseases2住友病院臨床検査部2Department of Laboratory, Sumitomo Hospital 発行日/Published Date: 1995/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E6%8B%8D%E5%A4%89%E5%8B%95 心拍ゆらぎをパワースペクトル解析し,各周波数成分の加齢性変化を検討した.交感,副交感の両神経系活動を反映しているとみなされるLFとパワースペクトルの平均,副交感神経系活動を表すHF,体液性交感神経系活動との関連性を示唆されているVLFなどは加齢で減少した.LF/HFは交感神経系,パワースペクトルの回帰直線の勾配は交感,副交感の両神経系の各活動を評価する規格化した指標に利用できる可能性を示した.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 セミナー泌尿器科領域の最新の薬物療法・1 神経系薬剤 森田 隆Takashi Morita1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部泌尿器科 発行日/Published Date: 1999/1/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%93%84%E6%8E%92%E5%B0%BF%E6%A9%9F%E8%83%BD 神経系薬剤は,泌尿器においては蓄排尿機能障害において使用されることがほとんどである。しかし,蓄排尿機能障害に用いられる神経系薬剤といっても多種多様であり,適用が認可されている薬剤だけでなく,研究面での知見や経験に基づいて使われる薬剤もある。しかも薬剤の作用部位も多様であり,その使用に当たっては深い神経薬理の知識の上に立った慎重な投与が望まれる。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス レイノー症状Raynaud's Diseaseに対する定位蒼球手術 楢林 博太郎Hirotaro NARABAYASHI1xSearch for articles by this author, , 吉田 昌史Masashi YOSHIDA2xSearch for articles by this author1順天堂大学脳神経内科1Department of Neurology, Juntendo University School of Medicine2久留米大学医学部脳神経外科2Department of Neurosurgery, Kurume University School of Medicine 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903838 筆者の一人,楢林がパーキンソニズムの患者における強剛と振戦に対して定位蒼球手術stereotaxic pallidoto-myを初めて行なったのは1952年6月4日であり,その後数年で次第にVL-thalamotomyへ移行するのであるが,蒼球手術の時期に筆者らが当時の他の研究者と異なって注目したことは,手術後の長期経過において蒼球手術は筋の強剛に対しては持続的な効果を持つが,振戦に対しては一過性の影響のみを持つことであった。このことが,現在の視床VL核手術ventrolateral thalamotomyとVim核手術ventralis intermedius thalamotomyのそれぞれを強剛と振戦に対応させる解釈にまで結びつくのであるが,本稿においてはこのことについては触れない。 蒼球手術においてとくに著明に?そして軽度には視床手術でも認められるのであるが?パーキンソニズムの特有の手指の症状の変化が気づかれる。本症候群の症例で,とくに強剛が著しく振戦の少ない例では,その該当手指は強剛によるいわゆるintrinsic plus handの姿勢を示すとともに,その皮膚色が暗赤色,チアノーゼ様色調を呈し,また皮膚温度が低く,浮腫様の外見を呈することはよく経験される。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 交感神経系と高血圧 橋 伯夫Hakuo Takahashi1xSearch for articles by this author1関西医科大学臨床検査医学講座1Department of Clinical Sciences and Laboratory Medicine, Kansai Medical University 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101907 はじめに  本態性高血圧の成因として自律神経活動の重要性が古くから指摘され,様々な角度から検討されてきた.高血圧モデル動物として広く用いられている自然発症高血圧ラット(SHR),Dahl-食塩感受性高血圧ラット,Goldblatt 2腎性高血圧(腎血管性高血圧)および1腎性高血圧モデル動物,腎性高血圧モデル(3/5腎摘動物)のいずれにおいても,高血圧の成因として交感神経活動の明確な関与が明らかにされているが,ヒトでは実験系の組み立てが困難なことから,明確とは言えないまでも関与を支持する研究が多い.なかでも,本態性高血圧発症初期の血圧動揺期にある若年者では一致した見解として交感神経活動の亢進が示されている.また,高血圧の発症と密接な関係が指摘されている肥満に伴って交感神経活動が亢進し,その逆の減量で活動は低下する.メタボリック・シンドローム(MetS)では,この交感神経系の関与が重要な役割を演じている.しかし,ヒトの高血圧状態において,明らかなほどには交感神経活動が亢進していない.その理由として,交感神経活動により血圧が上昇することで反射性に交感神経活動は抑制されるので,結局,基本的な交感神経活動のレベルに応じて血圧が規定されるものと思われる.事実,ヒトの腎神経を観血的に切除する方法が考案され,臨床的に応用されているが1),治療抵抗性高血圧の血圧が顕著に正常化することからも,交感神経活動の役割が注目される.すなわち,本誌のテーマである「呼吸と循環」に関与する指標は,体温などと同様にいずれも中枢神経系により調節を受けていると考えられる.  他方,高血圧の成因として食塩の過剰摂取が問題視されてきたが,食塩過剰においても交感神経活動が亢進する.また,肥満が高血圧の一大要因であるが,MetSなどの肥満者では交感神経活動が亢進している.その根底にはナトリウム(Na)貯留がある.最近になって,Na過剰が脳内上皮型Naチャンネルを介して脳内レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)を活性化し,さらに脳内ウアバインの合成を促進して交感神経活動を高めることで高血圧がもたらされる可能性が指摘されている.また,末梢由来のアンジオテンシンU(AngU)やアルドステロン(Aldo)も直接脳に作用して交感神経活動を高めて高血圧をもたらすことも示されている.  そこで,本稿では交感神経活動と高血圧をめぐる最近の考え方を論じる.なお,最近発表した総説2)に,本稿で引用した論文は網羅しているので参照願いたい.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集自律神経?最近のトピックス ダンピング症候群 戸部 隆吉Takayoshi TOBE1xSearch for articles by this author1京都大学医学部外科学第二講座1Second Surgical Department, Kyoto University Medical School 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903836 T.はじめに?ダンピング症候群とは?最近,提起されて来た問題点 潰瘍であれ,癌であれ,胃切除術を受けた患者のほとんど大半は,原疾患が治癒すると健常な状態に復するものであるが,ごく少数の胃切除術後患者の中には,食直後に,蠕動亢進,腹部膨満,悪心,嘔吐,下痢,腹鳴,腹痛,全身倦怠,めまい,頻脈,発汗,動悸などを訴え,時にdesire to lie downと表現されるように,いわゆる血管運動性失調を伴った腹部症状を訴える症例がある。このような症候群をダンピング症候群といい,初めて記載したのはDenechau(1907)1)であり,ダンピング胃という名称をつけたのはMix(1922)1)である。その発生頻度2)は,欧米では32.1%,わが国では16.3%といわれるが,通常はもっと少なく,明らかにその定義を充たす症例は1?2%である。一般に癌手術後には発生は少なく,潰瘍手術後に多い。 その原因に関しては,実に多くの学説1)が述べられてきた。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 循環器系症状に対して 篠田 知璋Tamoaki Sinoda1xSearch for articles by this author1聖路加国際病院・内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217964 人間の生あるかぎり,自律神経系は絶えず失調しているわけだが,その失調が激しく持続した際には,身体各所に固定した機能失調症候を呈し,そのために,人間は,各所の不快な自覚症状をもつに至る.これらの機能失調の機序がすべて生理学的に解明されているわけではないが,循環器系愁訴に関しては,心電図24時間モニター,自動血圧計による機能的測定などの開発によって,かなり解明につながる情報を得ることが可能となっている.このことは,本症の治療にあたって,たいへん有利なことであり,とくに薬物療法に際しては,より適確な薬剤選択が可能となり,従来のような模索的な抗不安剤の投与にとどまる治療に比して,適切に行え,患者に多くの福音をもたらすといえよう.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 登校拒否 阿部 忠良Tadayoshi Abe1xSearch for articles by this author1都立広尾病院・小児科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217957 自律神経失調症の1つである起立性調節障害orthostatische Dysregulation (以下O.D.)も登校拒否症school phobia (以下S.P.)も,朝起床後に種々の身体症状を訴え,午前中はその訴えが強いが,午後になると訴えが少なくなってくるのが1つの特徴である.したがって両者の鑑別は最初困難なことが多く,S.P.をO.D,と考えて治療されていることがある. 本稿では両者の鑑別について,とくにO.D,を疑われたS.P.例の初期症状について述べる.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 -------------------- 編集後記 土屋 弘吉xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552104004 別府の第15回リハビリテーション医学会の第1日の夜,観海寺のホテルの静かな一室でこの後記を書いている.午後のシンボジウム「日本の社会福祉を考える――リハは地についたか」の最後の水野発言によって醸し出された会場内の熱気のような感じが未だに醒めやらない.詳細は最近号に掲載される学会印象記を読んで頂きたい.  本号では「脊損の自律神経機能」を特集した.これは第12回日本バラプレジア医学会(昭和52年)の際,私が司会をしたシンポジウム「脊損の自律神経機能」を骨子として編集したものである.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X -------------------- あとがき 金光 晟xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205449 新年号をおとどけする。本号は特集として自律神経系を解剖・発生,生理,薬理,体性神経系との関連の面からとりあげた。この10数年間の研究技術のめざましい開発に伴って各研究分野において新知見が急増し,専門書はもちろんのこと教科書も益々厚くなる一方である。このささやかな特集が自律神経系の形態と機能のアウトラインの理解に少しでもお役にたてば幸いである。神経系は体性神経系と臓性(自律)神経系とに分けて取りあつかわれるが両者の相互関係はこれからの新しい研究分野の一つで,本特集の最後の章でこの分野の状況の一端が具体的にご理解頂けると思う。神経解剖の教科書をみてすでにご承知のように自律神経系の記述にさかれるのはたかだか一章である。一方,臨床神経学では自律神経系のウエイトはすこぶる大きい。今回の特集の執筆者はいずれも基礎部門に属しているので臨床サイドから見ると行き届かない点が当然多いことと思う。「自律神経系の基礎」とした点をお含みの上お読み頂ければ大変有難い。 神経系は体性系と臓性系とに2大別して記述されるが,臓性神経系の表記の仕方にはvegetatives Nerven?system (Reil,1807),autonornic nervous system(Langley,1898),involuntary nervous system (Gaskell,1916),Lebensnervensystem (R.L.Muller,1931)などがある。Reilが彼の植物神経系に求心系を含めていたかどうかは原著にあたっていないので不明であるが,あとの3つはいずれも遠心系のみを指すようである。一方,自律神経系を標題とする最近の著書,例えばKuntz(1953).Mitchell (1953),Pick (1970)などをみるといずれも求心系をも含めているから自律神経系は臓性神経系と同義になったとみなしてよい。神経系の区分に際しては体性,臓性神経系と表記し,後者のみを独立してとりあげる場合には自律神経系を使用するのが慣例となっているらしい。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 総説 発汗の神経学 朝比奈 正人Masato Asahina1xSearch for articles by this author1千葉大学大学院医学研究院総合医科学1Department of General Medical Research, Chiba University Graduate School of Medicine 発行日/Published Date: 2015/5/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%99%BA%E6%B1%97 ヒトの発汗は,その機能から温熱性発汗,精神性発汗,味覚性発汗に分類され,これらの発汗の発現には中枢および末梢神経のさまざまな部位が関与している。視点を変えれば,発汗の神経支配を理解し,臨床的に発汗機能を評価することは,神経病変の部位・高位診断に役立つことになる。さらに個々の疾患は,疾患に特徴的な発汗異常を示すことがある。本稿では発汗の解剖,生理,症候学および個々の神経疾患における発汗異常の特徴について述べる。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 犬尿管筋電図に及ぼす自律神経剤の影響?第2報交感神経剤注射時の尿管筋電図 川俣 昭一Shoichi KAWAMATA1xSearch for articles by this author1東北大学武藤外科1Prof.M.Muto's Surgical Clinic, Tohoku University 発行日/Published Date: 1959/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202721 第1報に引き続き,交感神経剤の尿管に及ぼす影響を観察する目的で交感神経興奮剤,及び麻痺剤静注時の犬尿管筋電図を描写し,興味ある知見を得たので報告する。
日本看護研究学会雑誌 Print ISSN: 0285-9262 Online ISSN: 2189-6100 原著 背部における交感神経皮膚反応 Sympathetic skin response (SSR)―体位変換が及ぼす影響 草野 恵美子Emiko Kusano1xSearch for articles by this author, , 依藤 史郎Shiro Yorifuji1xSearch for articles by this author, , 早川 和生Kazuo Hayakawa1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部保健学科1School of Allied Health Sciences, Faculty of Medicine, Osaka University 発行日/Published Date: 1999/9/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BD%93%E4%BD%8D%E5%A4%89%E6%8F%9B 要約  背部において交感神経皮膚反応Sympathetic skin response(SSR)が記録できるか検証し,体位変換が交感神経機能に及ぼす影響について検討することを目的として,SSRを記録した。健常者18名を対象とし,手掌と背部に左右対称に電極を貼付して右側正中神経を手関節部で電気刺激しSSRを導出した。体位は仰臥位,左右側臥位でそれぞれ測定し,側臥位についてはさらに局所的圧迫を追加した。その結果,背部においてもSSRが記録でき,側臥位時に圧迫側の振幅が仰臥位時に比べて小さくなり圧迫側の立ち上がり潜時が仰臥位時に比べて遅くなった。以上より,背部においてSSRが記録できることを初めて示し,側臥位では圧迫されている側の交感神経機能が仰臥位時に比べて低下することをSSRにて定量的に明らかにした。
総合診療 Print ISSN: 2188-8051 Online ISSN: 2188-806X 特集こんな時は漢方でしょう!【私のイチオシ処方】 女性の不定愁訴?冷える時 木村 容子1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学東洋医学研究所 発行日/Published Date: 2016/3/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%86%B7%E3%81%88%E3%81%AE%E3%81%BC%E3%81%9B 西洋医学的に,膠原病や甲状腺機能低下症などの明らかな異常がないにもかかわらず,冷えを訴える場合には,漢方治療の適応となる.冷えの部位によって処方が異なる.手足の冷え時は当帰四逆加呉茱萸生姜湯が第一選択となる.その特徴的な症候は,しもやけができやすいことである.腹部の冷えには,大建中湯が第一選択となる.その特徴的な症候は,冷えによる腹痛や腹部ガス貯留である.下半身の冷えには,苓姜朮甘湯が第一選択となる.その特徴的な症候は頻尿や腰痛である.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集増える超高齢者への医療 超高齢者の生理学的特徴―診断と治療上の留意点 高橋 龍太郎1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所 発行日/Published Date: 2006/2/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%9F%BA%E6%BA%96%E5%80%A4 超高齢者の医療 サインの変化に留意する  診察を希望してきた患者に対しては,症状とその経過,今までの病歴,所見といった情報を得,それをもとに検査などを組み合わせて診断を行う.超高齢者であっても基本事項は変わらないが,全体の流れに少し工夫が必要となる〔症状→病歴→徴候(サイン)と所見→症状〕.  臨床医学では自覚的症状と徴候,他覚的所見とをあわせて症候と呼ぶことが多いが,高齢者,とくに超高齢者では,自覚的な訴え・症状と他覚的な所見・徴候とを区別し,当初の症状が徴候を考慮に入れても同じ病態に関連するか,そう判断してよいかどうか検討することが役に立つ.硬い言葉でいえば「徴候を念頭において症状を再定義するプロセスが有用である」ということになろう.
臨床皮膚科 Print ISSN: 0021-4973 Online ISSN: 1882-1324 症例報告 特発性後天性全身性無汗症の1例 常深 祐一郎Yuichiro TSUNEMI1xSearch for articles by this author, , 松下 貴史Takashi MATSUSHITA1xSearch for articles by this author, , 長山 隆志Takashi NAGAYAMA1xSearch for articles by this author, , 高橋 毅法Takenori TAKAHASHI1xSearch for articles by this author, , 玉木 毅Takeshi TAMAKI1xSearch for articles by this author1国立国際医療センター皮膚科1Department of Dermatology, International Medical Center of Japan 発行日/Published Date: 2002/10/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%89%B9%E7%99%BA%E6%80%A7%E5%BE%8C%E5%A4%A9%E6%80%A7%E5%85%A8%E8%BA%AB%E6%80%A7%E7%84%A1%E6%B1%97%E7%97%87 23歳,男性にみられたidiopathic pure sudomotor failure(特発性後天性全身性無汗症の1亜型)の1例を報告した.初診3年前に体温上昇時の疼痛を伴う無汗を自覚したが,自然軽快した.初診半年前に同症状が再出現し,紅斑・毛孔の隆起も伴うようになった.発汗試験では,顔面・頸部・腋窩・掌蹠・背部の一部・殿裂部以外はまったく無汗で,紅斑と疼痛を生じた.これら以外に身体所見・検査所見上異常はなく,組織学的にも汗腺の変性像などは認めなかった.ステロイドパルス療法を2クール施行したところ,症状は改善した.本症について文献的考察を加えた.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方薬物療法 神経・筋肉系症状に対して 山中 隆夫Takao Yamanaka1xSearch for articles by this author, , 野添 新一Shinichi Nozoe1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部・第1内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217966 心身症としての取り扱いの必要な神経・筋疾患は全身あるいは局部筋肉の著しい過緊張と疼痛を主徴候とするが,その発症や持続,悪化の過程において環境や情動刺激の影響を強く受けやすいことが大きな特徴である. これに属する疾患には,神経系のものとして,筋緊張性頭痛,偏頭痛,心因性頭痛,自律神経失調症,知覚異常(いたみ),運動異常(麻痺)などがある.筋肉系のものには,斜頸,書痙,手指振戦,チック(眼瞼痙攣,まばたき,首振り,体部)などの不随意運動や腰背筋痛,さらに慢性関節リウマチ,頸腕症候群など器質的障害を基礎にもつものも含まれる.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地 アセチルコリン概論 森 啓Hiroshi Mori1xSearch for articles by this author1大阪市立大学大学院医学研究科脳神経科学1Department of Neuroscience, Graduate School of Medicine, Osaka City University 発行日/Published Date: 2014/5/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C 本特集は,本年がアセチルコリン発見の100周年となることから企画されたものである。いまさらアセチルコリン,という読者も多いかもしれない。しかしながら,アセチルコリンほど,古くて新しい分子はなく,今でもさまざまな生理機能や疾患を議論するうえで重要なことに気づかされる。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 実験的研究 乳汁分泌の機序に関する生化学的研究(第3報)?山羊乳の比重及ナトリウム,カリウム濃度に及ぼす自律神経毒並びにACTH,DOCA,Cortisoneの影響に就いて 永田 郁緒Ikuo Nagata1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学産婦人科教室東京医科歯科大学生化学教室 発行日/Published Date: 1959/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201902 緒論 著者は既に第1報に於いて乳汁分泌の機序に関する生化学的研究の基礎的研究として,妊娠中の初乳並びに出産后の産褥及産后の成乳に就いて順次経過を追つてそれらの組成分の濃度を測定し,乳汁中の各組成分の一々が妊娠産褥の全期を通じ各々独立的に且つ特徴的に消長することを見た。又,更に第2報に於いて乳汁の乳房内に於ける生成機転を見るための1つの方法として,乳汁の原料と思われる血液組成を見ようとし,乳房に出入する動静脈血を精査し,各組成分についてその較差を検討した結果,一方に於いて血液比重の精査により,血液有形成分比重分担量(GB?GS)即ちそれは大体ヘマトクリツト量(Ht量)と相関するものであるが,これが動静較差の上にあまり差を示さないことより動静脈間に於ける水分の喪失は殆んど認められないことが確認されたが,それにも拘らずGSは静脈血が動脈血より大きいところから蛋白劃分の何れかが静脈血に於いて増加することを知り,それらの分屑の一々について精査したところ,アルブミン濃度は(動脈血>静脈血)となり,アルブミン分屑の乳房内に於ける喪失が見られるのに,γ?位グロブリン濃度は(動脈血<静脈血)となり,これが乳房中にて血液中に移出されるものらしい点が明らかになつた。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第44回日本臨床眼科学会講演集(2)1990年9月 東京学会原著 %縮瞳量,%速度を加えた新しい分析法による対光反応の研究?第3報 自律神経作働薬点眼の対光反応に及ぼす影響の加齢変化 宮下 裕二Yuji Miyashita1xSearch for articles by this author, , 杉山 哲也Tetsuya Sugiyama1xSearch for articles by this author, , 守屋 伸一Shinichi Moriya1xSearch for articles by this author, , 内海 隆Takashi Utsumi1xSearch for articles by this author1大阪医科大学眼科学教室1Dept of Ophthalmol Osaka Med Coll 発行日/Published Date: 1991/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410900595 ピロカルピンならびにエピネフリン点眼は瞳孔緊張症とHorner症候群の診断に必須であるが,その影響を年代別に詳細に対光反応から検討した報告はない。年代別に約50例を対象にこれら点眼剤の対光反応に及ぼす影響を検討した。対光反応はopen-loop下光刺激の可能なイリスコーダーを用いて測定した。ピロカルピン点眼の影響は瞳孔の大きさ・%Aに現われ,加齢に従い増大していた。DPE点眼の影響は瞳孔の大きさ・%VDmaxに現われ,加齢とともに亢進していた。この加齢変化は副交感・交感両神経系の脱神経後の過敏性と角膜薬剤透過性の亢進が合わさったものと考えられた。今後はここで得た年代別正常値をもとに,薬剤に対する過敏性を判定することができる。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 ストレスと中枢性循環調節 桑木 共之Tomoyuki Kuwaki1xSearch for articles by this author1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科統合分子生理学1Department of Physiology, Kagoshima University Graduate School of Medical and Dental Sciences 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101910 はじめに  ストレスが循環器に悪影響を及ぼすことはよく知られている.例えば,2006年のサッカーワールドカップドイツ大会の期間中にミュンヘン地区の病院に救急搬送され,心筋梗塞,不整脈,心停止と判断された患者数は,ドイツチームの試合日には他の日の2.66倍(男性3.26倍,女性1.82倍)に跳ね上がった1).患者の50%以上は心疾患の既往がなく,予知・予防は困難であった.ストレスが基礎疾患を増悪させたばかりでなく,心血管イベントの直接の原因になったと推測される.戦争や自然災害,身内の不幸などではさらに影響は甚大であろう.  ストレスという言葉は日常生活でも汎用される一般用語でもあるので,本稿を始める前に少しだけ整理をしておきたい.セリエ(Hans Selye:1907-1982)の元々の定義2)では有害刺激をストレッサー,それによって生体に生じた歪みをストレスと言ったが,物理学の世界では刺激をストレス,歪みをストレインと言うし,日常用語では刺激と歪みを区別せずにストレスと呼ぶ.本稿では紙面の制限もあるので,誤解の恐れのない限り刺激も歪みもストレスと記載する.また,ストレス応答に関して,セリエは警告反応期,抵抗期,疲弊期の3つに分類したが,その他の分類も多く提唱されている.ここでは急性期と慢性期の2つに分類して議論することとする.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集非・日常生活の脳科学 心理ストレスと体温上昇 中村 和弘Kazuhiro Nakamura12xSearch for articles by this author1名古屋大学大学院医学系研究科統合生理学1Department of Integrative Physiology, Nagoya University Graduate School of Medicine2科学技術振興機構さきがけ2PRESTO, Japan Science and Technology Agency 発行日/Published Date: 2015/10/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E7%90%86%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9 多くの心理ストレスは体温の上昇を引き起こす。このストレス性体温上昇には褐色脂肪熱産生,頻脈,皮膚血管収縮などの交感神経反応とストレスホルモン分泌などの内分泌反応が寄与する。最近の研究から,こうしたストレス反応の惹起に関わる視床下部から延髄にかけての神経回路が明らかとなってきた。本稿では,ストレス性体温上昇を駆動する中枢神経回路機構に関する最新の知見を紹介する。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集自律神経系と循環器疾患 動脈圧受容器反射と血圧・心機能調節 杉町 勝Masaru Sugimachi1xSearch for articles by this author1国立循環器病研究センター循環動態制御部1Department of Cardiovascular Dynamics, National Cerebral and Cardiovascular Center 発行日/Published Date: 2012/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404101906 はじめに  循環器系は全身の恒常性維持のために最も重要な器官系のひとつである.しかし,それ自体が循環調節系によって一定範囲に調節されることによって生体の恒常性維持をより容易にしている.動脈圧受容器反射系はそのような循環調節系のなかで最も重要な調節機構である.その動作様式を理解するためには制御部だけではなく制御対象部である循環器系自体の機能的な側面を包括的に理解しなければならない.  そのため,本稿ではまず,循環器系全体を大括りでかつ必要十分な程度にまで要素に分解し,各要素の普遍的な特性を理解することを試みる.それらが再結合することにより心拍出量や血圧がどのように変化するのかについても概説する.次に動脈圧反射系がこれらの特性のなかのどれに影響して血圧を正常化するのかを述べる.さらに複数の特性に対して影響を及ぼす際に,どのように協調的に作用しているか,また協調的に作用することによってどのような効果をもたらしているのかについて概説する.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集自律神経と平滑筋の再検討総説 消化管運動の内在神経性制御 大橋 秀法Hidenori ?hashi1xSearch for articles by this author, , 武脇 義Tadashi Takewaki1xSearch for articles by this author1岐阜大学農学部獣医学科家畜薬理学教室 発行日/Published Date: 1975/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425903091 消化管運動の直接の担い手は,管壁を構成している平滑筋組織である。この組織を構成している平滑筋は,Bozler(1948)22)の分類に従えば単元筋(single unit muscle)であり,隣接する筋細胞は,nexus34,35)またはgap junction109,135)と呼ばれる構造によつて互いに電気的につながつており,機能的には合胞体のように振舞う。たとえば一部の細胞に発生した興奮は伝導して隣接細胞に拡がり,多くの細胞が同期して収縮を起こす。この型の平滑筋は自働能を有しているので消化管は神経支配が除かれても運動を持続する。正常な消化管運動は,平滑筋の自発活動に起源する運動を中枢が脊髄あるいはより上位の脳中枢にある外来神経反射や壁在神経叢レベルにある局所反射などによつて神経性に調節して形成されているといえよう。この神経性制御を明らかにするためには,各反射弓の求心性経路,求心性経路からの情報を統合,再区分して遠心性経路に渡す中枢および遠心性経路について解明される必要があろう。しかしこれまでの研究は,ほとんど遠心性経路に関するものであり,他の構成要素についての研究成果は少ない。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集自律神経と平滑筋の再検討総説 電圧固定法からみた平滑筋細胞の興奮性 猪又 八郎Hachiro Inomata1xSearch for articles by this author1東北大学医学部応用生理学教室 発行日/Published Date: 1975/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425903092 はじめに 興奮性細胞の生理学の展開をふりかえつてみると,神経についての研究が先頭に立ち,ついで骨格筋,心筋,平滑筋の順であとを追いかけているようにもみえる。もちろんそれには理由があり,平滑筋細胞の大きさがとくに小さいこともその理由の一つである。しかし,平滑筋にも細胞内電極法やイオンのフラックスの測定が適用されるようになつてから平滑筋の生理学が一段と進歩したことは確かである13,14,57)。さらに一歩進めて興奮の発生とイオン機構との関連をみていくためにはHodgkinら(1952)24,25)が神経に適用した電圧固定法を平滑筋にも応用することができると都合がよいが,これにはいくつもの難点がある。この難点を解決し,平滑筋の生理学に新しい展望をもたらしつつあるのが二重ショ糖隔絶法の応用である。この方法によつて平滑筋の電圧固定を行なつた研究にはAnderson, 19693)(子宮筋);Kaoら,196939,40)(子宮筋);Kumamotoら,197046)(結腸紐);InomataとKao, 197228)(結腸紐);Tomitaら,197465)(結腸紐);Connerら,197418)(腸管);Vassort,197466)(子宮筋);Buryら,197411)(輸尿管);Daem-ers-Lambert 197419)(門脈血管);Bolton,19758)(腸管),InomataとKao,1975(輸精管)などがある。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脳のシンポジウム主題?情動と自律神経・内分泌機能 司会者の言葉 諏訪 望1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部精神医学教室 発行日/Published Date: 1970/4/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431903117 昭和39年2月29日に,日本学術会議脳研究連絡委員会の主催で,"行動の神経機構"に関するシンポジウムが行なわれ,その主題のひとつとして,"情動とその障害"が選ばれた。(脳と神経,16:800?856,1964)。今回はその続篇であるといえる。 今度の主題は,"情動と自律神経・内分泌機能"ということになつている。情動の定義は,いろいろな角度から試みられているが,"生体が示す基本的な現象の一つで,衝動や欲求と直接に結びついている感情状態"と解すれば,それが自律神経・内分泌機能と表裏の関係にあるという意味をも含ませることができるであろう。このシンポジウムでは,とくにその中枢との関連をいつそう明らかにすることを目標として,大脳辺縁系ないし視床下部,さらに脳幹網様体の機能を中心として,問題を一段と掘下げてみることにした。
日本内視鏡外科学会雑誌 Print ISSN: 1344-6703 Online ISSN: 2186-6643 特集腹腔鏡下胃癌手術における工夫 腹腔鏡下胃切除術における神経温存手術の工夫 加藤 敬二Keiji KATO1xSearch for articles by this author, , 小嶋 一幸Kazuyuki KOJIMA1xSearch for articles by this author, , 山田 博之Hiroyuki YAMADA1xSearch for articles by this author, , 井ノ口 幹人Mikito INOKUCHI1xSearch for articles by this author, , 円城寺 恩Megumu ENJOJI1xSearch for articles by this author, , 椙田 浩文Hirofumi SUGITA1xSearch for articles by this author, , 河野 辰幸Tatsuyuki KAWANO1xSearch for articles by this author, , 杉原 健一Kenichi SUGIHARA2xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学食道胃外科1Department of Esophagogastric Surgery, Tokyo Medical and Dental University2東京医科歯科大学大学院腫瘍外科2Department of Surgical Oncology, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 2008/4/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%97%A9%E6%9C%9F%E8%83%83%E7%99%8C ◆要旨:自律神経温存胃切除術は,胆石の発生や消化機能の低下を防止し,術後長期のQOLの向上をもたらす.一方,腹腔鏡下手術は低侵襲で,術後合併症が少なく,術後の回復が早いなど,術後短期のQOLが高い.当科では術後短期のみならず,長期のQOLの向上を目標として,自律神経を温存した腹腔鏡補助下胃切除術を行っている.この手術では腹腔鏡下に前迷走神経幹の肝枝,後迷走神経幹の腹腔枝,肝神経叢の温存を行う.神経温存手技を行ううえで,腹腔鏡下における自律神経系の臨床解剖の理解と,視野の展開法が特に重要である.腹腔鏡下に自律神経を温存するリンパ節郭清は安全に行うことができ,早期胃癌に対して推奨される術式である.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな 糖尿病と自律神経症状 高橋 良当1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学附属第二病院内科 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85 Question & Answer  Q:糖尿病性自律神経障害の特徴は?  A:無自覚無症状で進行し,症状が出た時は非可逆的に障害されていることが多い.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集第4回神経化学懇話会脳の特異物質 改良チオコリン法による神経系の検索(補遺)?I.末梢自律神経節細胞内のアセチルコリンエステラーゼに及ぼす5?Fluoro-orotic acid生体内投与の影響 II.中枢神経系に於けるCholinergic Neuronの分布とその細胞学的特徴 福田 哲雄Tetsuo Fukuda1xSearch for articles by this author1大阪医学大学神経科1Dept. of Neuropsychiatry, Osaka Medical College 発行日/Published Date: 1962/9/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431903980 Koelleによつて案出されたアセチルコリンエステラーゼ(AChE)の組織化学的検出法(thiocholine法)は,過去10年の間にその特異的撰択性によつて,神経系に於けるAChEの分布及び機能的解明に種々の貢献を行つてきたことは,衆知の通りである。このチオコリン法は,1949年に考案されて後,Koelle自身によつて改良が行われ(1955年),所謂diffusion artefactsの削減に或る程度の成果を見た。更に1957年から1958年にかけて著者がKoelleと共に行つた改良の試みは,同法によるAChEの細胞学的局在の問題を検索することを可能ならしめるまでに至つたことは既に報告したとおりである1),2),3),4)。この改良法による一連の検索の結果によれば,神経細胞殊にcholinergic neuronのAChEは細胞体内の核酸RNAを通じて合成され,いわゆるgranular endoplasmic reticulumの部分に分布して,やがて機能的な位置即ち細胞膜面に移動してゆくものと考えることが出来る。 かかるデータ及び解釈は,細胞化学的なデータによつても裏付けられ5),6)ているが,これを更に直接的な実験によつて証明する必要性はまだ残されている。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌の治療?機能温存手術のプログレス 膀胱機能温存直腸切除術とその成績 森田 隆幸Takayuki MORITA1xSearch for articles by this author, 伊藤 卓1xSearch for articles by this author, 村田 暁彦1xSearch for articles by this author, 平間 公昭1xSearch for articles by this author, 鈴木 純1xSearch for articles by this author, 木村 寛1xSearch for articles by this author, 牧野 容子1xSearch for articles by this author, 一戸 和成1xSearch for articles by this author, 宮本 慶一1xSearch for articles by this author, 柏葉 光宏1xSearch for articles by this author1弘前大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 1999/6/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%B8%A9%E5%AD%98%E6%89%8B%E8%A1%93 排尿機能温存を目的とした自律神経温存手術の臨床的意義は大きい.両側の骨盤神経叢の温存がはかられれば理想的であるが,一側の温存例では軽度ながら術後初期に排尿障害を示す例があり,特に会陰部操作の加わる直腸切断術後には尿失禁の認められる例もある.このような場合でも自律神経非温存例と根本的に異なるのは回復の期待がもてるということであり,そのためにも適切な排尿補助を疎かにしないことが大切である.手術の実際にあたっては骨盤内の臓器と自律神経の局所解剖を良く理解し,骨盤神経叢と膀胱枝の温存に注意を払うことが肝要である.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 増大特集リハビリテーションQ&AV 脊髄損傷,その他の脊髄疾患 21.脊髄損傷の合併症 横山 修Osamu Yokoyama1xSearch for articles by this author1神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション科1Kanagawa Rehabilitation Hospital, Department of Rehabilitation Medicine 発行日/Published Date: 2012/5/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%81%8E%E5%8F%8D%E5%B0%84 Q1 自律神経過反射のメカニズムと対応方法は?  目の前の患者が突然,バットで殴られたような激しい頭痛を起こした場合,くも膜下出血などをまず考えるが,頸髄損傷者では自律神経過反射を考える.筆者はX線室でC4完全四肢麻痺の患者が突然激しい頭痛を訴えているといってコールされた.この時,患者はバットで殴られたような激しい頭痛,非麻痺域であるC4レベル以上の領域全体の皮膚紅潮を認めた.血圧は収縮期血圧200台と上昇し,脈拍数は30台であった.隣室の外来看護師を呼ぶとともに,ズボンをゆるめ,バルーンの閉塞の有無の確認,膀胱洗浄を実施したところ,症状は改善した.頭部CT撮影し,くも膜下出血や脳出血などの頭蓋内病変は認めなかった.  T5レベル以上の脊髄損傷者が突然の激しい頭痛,血圧の異常高値を認めた場合,まず自律神経過反射を疑い,迅速に対応する必要がある.自律神経過反射は膀胱や直腸の充満が原因となることが多く,この有害刺激を除去することで大部分は速やかに症状が改善する.そのため,自律神経過反射の病態を十分に理解し,迅速に対応することが重要である.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 抑うつ 森 温理Atsuyoshi Mori1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学・精神神経科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217958 抑うつを主症状とする疾患はうつ病である.うつ病は歴史的にみればクレペリン(1899)が躁うつ病を疾患単位として設定したときに始まるが,今日ではうつ病(ないしは,うつ状態)といわれるものの範囲はかなり広く,ときにその概念や分類をめぐって混乱がみられる.しかし,実地臨床的立場からは,次のように分類するのが最もわかりやすいように思われる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 性障害 河野 友信Tomonobu Kawano1xSearch for articles by this author, , 玉井 一Hajime Tamai2xSearch for articles by this author1都立駒込病院・内科心身医療科2九州大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217955 性問題を扱う特殊な臨床科を除けば,性障害を主訴として患者が受診してくることはほとんどないであろう,一方,多彩な自律神経症状を訴えながら,検査をしてもそれを裏づける器質的な病変を見出しえない患者は,内科を中心に決して少なくない.そして,このような患者には性障害を伴っているものが多い. 本稿では,自律神経症状を訴える患者の性障害について概説する.
胃と腸 Print ISSN: 0536-2180 Online ISSN: 1882-1219 今月の主題大腸pm癌主題 リンパ節転移からみた直腸pm癌の治療方針 大木 繁男Shigeo Ohki1xSearch for articles by this author, , 嶋田 紘Hiroshi Shimada1xSearch for articles by this author1横浜市立大学医学部第2外科1The Second Department of Surgery, Yokohama City University Schppl of Medicine 発行日/Published Date: 1992/11/25 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9B%B4%E8%85%B8pm%E7%99%8C 要旨 最近ではリンパ節転移の術前診断が可能である.そこでリンパ節転移を含めた術前の所見から直腸pm癌の治療方針を検討した.自験直腸pm癌のうちリンパ節転移例の5年生存率は58.7%,肛門癌の5年生存率は75.8%,中分化腺癌の5年生存率は83.5%であり,これらは再発の危険因子と考えられた.一方これらの因子でないもの,すなわちリンパ節転移がなく,高分化腺癌で,RsとRaとRbの直腸pm癌の5年生存率は96.5%であるので,R3でかつ自律神経温存手術の適応としてよい.この場合でも,Rbでは骨盤神経叢は温存して側方リンパ節を郭清する.リンパ節転移例,中分化腺癌,肛門部癌では自律神経を温存せずに側方リンパ節を郭清し,R3の手術を行う.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 資料 新型瞳孔計(DK-101)の健常者における基礎的検討 磯谷 治彦Haruhiko ISOTANI1xSearch for articles by this author, , 木之下 徹Toru KINOSHITA2xSearch for articles by this author, , 味木 幸Sachi AMAKI3xSearch for articles by this author, , 高橋 良当Yoshiatsu TAKAHASHI4xSearch for articles by this author, , 平尾 紘一Koichi HIRAO2xSearch for articles by this author, , 鈴木 吉彦Yushihiko SUZUKI5xSearch for articles by this author, , 松岡 健平Kenpei MATSUOKA5xSearch for articles by this author1市立枚方市民病院内科1Department of Internal Medicine, Hirakata City Hospital2HECサイエンスクリニック糖尿病肥満研究所2HEC Science Clinic, Diabetes Mellitus & Treatment Insutitute3川崎市立川崎病院眼科3Department of Ophthamology,Kawasaki Municipal Hospital4東京女子医科大学第2病院内科4Department of Internal Medicine, Tokyo Women's Medical University, Daini Hospital5東京都済生会中央病院内科5Department of Internal Medicine, Tokyo Saiseikai Hospital 発行日/Published Date: 2000/2/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9E%B3%E5%AD%94%E8%A8%88 小型軽量化を目指した新型瞳孔計"DK-101"(スカラ社)の開発を指導し,その基礎的検討を健常者84例を対象に,多施設で行った.その結果,従来のopen-loop型瞳孔計での報告と同様高い再現性を示し,対光反応の各因子は年齢依存的に加齢の影響を認めた.特に面積値の各因子は優れた信頼性が得られたが,一部の反応速度については若干のばらつきがみられた.操作も簡便で,面積を中心に評価すれば,自律神経機能検査として有用な機器である.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脳のシンポジウム主題?情動と自律神経・内分泌機能 情動と大脳辺縁系 横田 敏勝Toshikatsu Yokota1xSearch for articles by this author1北海道大学歯学部口腔生理学教室1Department of Physiology, Hokkaido Uiversity School of Dentistry 発行日/Published Date: 1970/4/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431903120 系統発生学的観点からみると,人類の脳は三つの部分から構成されているように思われる。その最も古い部分は,基本的には爬虫類からの遺産で,脳幹の大部分を構成している。第二の部分は,下等哺乳類から継承したもので,大脳辺縁系に相当する。第三の最も新しい部分は,人類において最も高度に発達しており,新皮質などがこれに属する。情動という観点からは,第二の大脳辺縁系が最も興味のある部分と見做すことができよう。この部位は,かつては嗅覚と密接な関係があるとされ,「嗅脳」と呼ばれていたが,最近では,この部位に属する大脳皮質の大部分がBroca(1878)の大辺縁葉(grandlobe limbique)に含まれることに由来して名づけられた「大脳辺縁系」(limbic system)という用語が広く用いられるようになつて来た(MacLean,1952)。 本系統は,哺乳動物の大脳半球の脳室の入口を取り巻く輪状構造で,すべての哺乳類に共通のものである。また,大脳辺縁系と視床下部の間には密接な,線維連絡があり,この点は,情動のみならず自律神経,内分泌機能の観点からも特に重視されなければならない。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の主題更年期障害と甲状腺ホルモン総論 更年期障害 三宅 侃Akira MIYAKE1xSearch for articles by this author1三宅婦人科内科医院 発行日/Published Date: 2004/8/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%96%89%E7%B5%8C 〔SUMMARY〕 更年期障害は,更年期の卵巣機能の衰退に伴う女性ホルモンの減少・欠落により起こる,器質的変化に相応しない不定愁訴症候群である.42歳から56歳の更年期女性の約30%に起こり,日常生活に支障をきたす程度のやや重度のものを指す.更年期障害は,自律神経失調症状,精神神経症状が主で,症状は多種多様で一定せず移ろいやすい特徴がある.診断や治療は理論上難しくないが,実地臨床では治療に困難を要することがある.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方類縁疾患との鑑別 めまい 山ア 可夫Yoshio Yamazaki1xSearch for articles by this author1東京歯科大学・耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217950 症例 幼児の病気が軽快した頃から嘔気・嘔吐を伴うめまいが発現し,最初の内科で感冒,第2第3の内科でメニエルの診断のもとに治療したが軽快せず,紹介されて来院した30歳の主婦に心身医学的療法を行い,症状が消失した.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方座談会 心身症の現状と新しい動向 石川 中Hitoshi Ishikawa1xSearch for articles by this author, , 川上 澄Kiyoshi Kawakami2xSearch for articles by this author, , 樋口 正元Masamoto Higuchi3xSearch for articles by this author, , 筒井 末春Sueharu Tsutsui4xSearch for articles by this author1東京大学医学部・心療内科2弘前大学医学部・第1内科3東急病院・心療内科4東邦大学医学部・心療内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217973 心身医学の範囲 臨床医学の総論である 心身症への糸口 はじめから厳密に区分けしない/何か心身症的なものはないか/器質的疾患を除外する必要はない/心身医学的コンサルテーションの確立を 心身症の現代的特徴 性格心身症が増えている/基本的しつけの欠除が原因?/増えている痛みの患者 登校拒否症 過敏性大腸症候群が/登校拒否症の原因は/教育関係者だけでは治せない/円形脱毛症は登校拒否予備軍 医学教育の中での位置づけ すべての場で心身医学的アプローチを教える/疾患ではなく患者をみる習慣を/バック・グラウンドに注目させる/専門家に回せるだけの知識でよい/看護婦にも必要心身医学的治療法の実際 薬物療法が最重要/交流分析+行動療法で/長びけば自律訓練法も/最近は自己制御的治療法に/医師の治療的自我の確立を 今後の展望 やはり医学教育で/各大学に講座,診療科を/新しい治療法の開発を/日本が東洋と西洋の接点に
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 機能的電気刺激の臨床応用と泌尿器科領域への展望 石郷岡 学1xSearch for articles by this author, 中田 瑛浩1xSearch for articles by this author, 半田 康延2xSearch for articles by this author1山形大学医学部泌尿器科2東北大学医学部第1解剖 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%A9%9F%E8%83%BD%E7%9A%84%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%88%BA%E6%BF%80 はじめに 機能的電気刺激(Functional Electrical Stimu-1ation;FES)は,失われた生体機能を再建することを目的として行われる,電気刺激療法のことをいう。最近では,脊髄損傷などで麻痺した上下肢の機能を電気的刺激を用いて再建しようとする試みが発展しつつあるが,本邦では半田,星宮らの仙台FESグループの業績が,世界的にも高く評価されている1,2)。FESは,整形,脳外科領域のみならず呼吸器,循環器,感覚器などにも応用されており,泌尿器科的にもすでに数十年の歴史をもつが,本領域での電気刺激(特に尿失禁に対する治療)は,四肢のFESで行われているような,高度な動作の再建ではなく,むしろ治療的電気刺激(Therapeutic Electrical Stimulation;TES)の範疇に分類されるべきものと思われる。本稿では,泌尿器科領域における電気刺激療法の中で,主として尿失禁に対しての加療を概観するとともに,筆者らの得た最近の知見についても若干触れることとする。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 レーザドプラ血流計測法 辻岡 克彦1xSearch for articles by this author1川崎医科大学医用工学1Department of Medical Engineering, Kawasaki Medical School 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%A9%E8%A1%80%E6%B5%81%E8%A8%88%E6%B8%AC はじめに 血流計測は,循環動態の解析に重要であるが,先端技術の導入により計測法が進歩してきた。血流の計測には,生理学的に二つの側面がある1)。 第一は,エネルギー供給という側面であり,この場合は臓器血流の計測が重要である。すなわち,血流量,特に平均血流量が計測対象となる。第二は,血管内部における血流の流れを流動態学的に解析する血行力学的側面である。この場合は,拍動性の血流速度あるいは血流速プロフィルの計測が重要であり,電磁血流計,超音波ドプラ血流計,それにレーザドプラ血流計が用いられる。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用 光ファイバーカテーテルを用いた血管内血液量の計測 朝比奈 芳夫1xSearch for articles by this author, 長尾 伊知朗2xSearch for articles by this author, 大井田 史継2xSearch for articles by this author, 小川 研一2xSearch for articles by this author, 飯塚 昌彦2xSearch for articles by this author1フクダ電子2獨協医科大学第一内科 発行日/Published Date: 1994/7/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%85%89%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC はじめに いわゆる心不全に至った重症患者において,右心不全と左心不全の違いにより治療方法が相反する場合がある。また左右いずれかの心不全は速やかにかつ容易にもう一方の心不全を引き起こし,両心不全に陥りやすいといわれている。そのような場合は右心機能と左心機能の分離評価の上に,経時的変化を監視する必要がある。 前記二つの病態では結果的に全血管内血液量が体循環と肺循環との間で移動が生じている。すなわち左心不全では血液量が肺循環に向かってシフトし,また右心不全では体循環に向かってシフトする1)。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 皮泌科領域に於けるベレルガル(三共)の効果 宇都宮 貞俊S. Utsunomiya1xSearch for articles by this author, , 谷 徹郎T. Tani1xSearch for articles by this author, , 清水 庸久Y. Shimizu1xSearch for articles by this author1徳島大学医学部皮泌科教室1Dept. of Dermato-Urology, School of Medicine, Tokushima University 発行日/Published Date: 1958/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202259 Cannonの交感神経によるhomeostasisの成立,Selyeのalarm reactionに対する交感神経の関与,Reilly現象への自律神経の関与などは明らかに病因ないし病態と自律神経系との関連性を物語るものである。皮膚疾患,なかんずく内因性皮膚疾患においても同様に,その発症に自律神経系が密接に関係することは当然予測されるところである。森教授が素質に内分泌系統,自律神経中枢及び神経,物質代謝系統からなる基本生体と,これに対する内分泌環境及び物質代謝環境の関連を考え,荒川教授が皮膚疾患の素因の一つとして自律神経系の失調を挙げられた所以もここにある。この両者の関連には,@自律神経不安定状態(Vegetative Stigmatie-rung)が主因となる皮膚病変,A皮膚病変から二次的に惹起された自律神経不安定状態,B同一原因に由来するordinateの皮膚病変と自律神経不安定状態,の3つの場合が考えられるが,いづれにしても自律神経系の安定化は内的環境を調整して治療効果を助長し,治療期間を矩縮するであろうことは疑うべくもない。この意味では泌尿器疾患も決して論外ではない。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の主題糖尿病の病態解析各論 末梢神経障害 佐々木 秀行Hideyuki Sasaki1xSearch for articles by this author1和歌山県立医科大学内科学第一講座1The First Department of Medicine, Wakayama Medical University 発行日/Published Date: 2010/9/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%9A%9C%E5%AE%B3 糖尿病神経障害は“糖尿病患者にみられ,ほかの原因を除外できる自覚的あるいは他覚的な末梢神経障害”と定義され,様々な病型がある.糖尿病特有の神経障害は,全身性対称性の多発神経障害(DPN)で主に感覚,自律神経障害の症状を呈する.DPNをベッドサイドで診断するには簡易診断基準を用いるが,神経伝導検査や客観的・定量的感覚・自律神経検査は早期診断,経過観察,治療効果の判定に有用である.明らかな自覚症状出現後のDPNは治療に難渋することが多く,早期に診断し厳格な血糖コントロールの達成,適切な薬剤使用などの対応が重要である.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集こころと汗 精神性発汗の神経機構 朝比奈 正人Masato Asahina1xSearch for articles by this author1医療法人同和会神経研究所・神経内科津田沼1Dowa Institute of Neurology & Neurology Clinic Tsudanuma 発行日/Published Date: 2016/8/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E6%80%A7%E7%99%BA%E6%B1%97 血圧,心拍,発汗などの自律神経の活動は情動などの脳の活動を強く反映する。このため自律神経活動の記録を臨床で神経疾患の診断・評価などのために使用する際は脳活動の影響を極力排除する必要があり,正確な所見を得るためには脳活動と自律神経活動の関係を理解する必要がある。特に手掌・足底の発汗は情動と強い関係があり,いわゆる?発見器に用いられたり,精神科領域の治療に用いられたりする。神経内科領域,精神科領域,心理学領域などに携わる人々にとってこの拙稿が手掌・足底の発汗(いわゆる精神性発汗)の神経機構を理解するために多少なりともお役に立てば幸いである。
助産婦雑誌 Print ISSN: 0047-1836 Online ISSN: 2188-6180 連載合併症と妊・産・褥婦 妊・褥婦と精神障害 森 一郎1xSearch for articles by this author, 沖 利貴1xSearch for articles by this author, 大川 敬1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1973/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1611204523 自律神経系と内分泌系は,生体が円滑に機能を発揮するために,きわめて重要な役割をもつとされているが,女性では性腺機能の変換期にあたる,思春期,更年期,月経前・中・後期,妊娠,分娩,産褥時,去勢後などで,一見自律神経失調様の,いわゆる"不定愁訴"を訴えがちであることから,性腺機能と自律神経との関係は従来からとくに関心が払われ種々の検索が行なわれてきた。 ところが最近,感情や心理状態も内分泌系や自律神経系に強い影響を与えることが知られるようになり,女性では,フィードバックの概念を中心として,大脳皮質?視床下部(情動・自律神経・内分泌)?下垂体?末梢内分泌系?標的臓器間の密接な関係がとみに注目されてきている。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集神経系疾患の診断法 自律紳経の診断的応用とその限界 沖中 重雄S. Okinaka1xSearch for articles by this author, , 中村 晴臣H. Nakamura23xSearch for articles by this author1東京大学1Faculty of Medicine. Tokyo Univ.2国立東京第一病院内科3東大沖中内科医局 発行日/Published Date: 1956/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1431901480 T.緒言 自律神経は生体活動の所有る面に影響を与え,単に神経性機構のみならず,内分泌腺乃至体液性機構とも不測不離の関係を以つて協同的に作用を及ぼしているものと思われる。又自律神経系自体は一般に交感神経及び副交感神経系の拮抗作用に依って,生体活動を円滑に遂行せしめると考えられているが,決して簡単なる拮抗作用ではなく,極めて複雑な相互関係を有し,むしろ両系統は協調作用を以つて生体に影響を及ぼしていると思われる現象も少くない。従つて自律神経系の一変化のみを以って生体変化の決定的な判定根拠を提示出来ると考える事は不可能である。然しながら或る種の自律神経性変化に於ては,極めて明瞭に生体変化を示すものがあり,臨床的立場に於てその個体の状態を説明し得るものも少くない。而して自律神経の診断的応用にあたっては,之を二つの方向に大別する事が出来る。一つは神経疾患を主とする一般疾病に於て所謂自律神経性反射を検索し,之を以つて其の疾病の診断或いは予後を卜せんとするものであり,他の方向は,所謂自律神経系緊張状態を把握し,之によって生体の自律神経活動の偏倚を理解し,或いは疾患の成立原因や各種症候の説明に資し,更には生体の全活動状況を窺わんとするものである。斯る自律神経性反射及び測定法は極めて多数記載せられて居り,それらの成立機序或いは意義判定に関する意見も極めて種々であり,今後の追究を待たねばならぬ問題が多い。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 特集産婦人科における機能性疾患 更年期障害 福島 峰子Mineko Fukushima1xSearch for articles by this author1秋田大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1973/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204769 近年,平均寿命の延長とともに閉経年齢も延長の傾向がみられ,ほぼ50歳前後と考えられる。したがつて更年期はおおよそ45?55歳位とみてよい。その間に起こる不定愁訴症候群を更年期障害という。これは自律神経性のものと心因性のものとに分けられるが今回は特に自律神経性のものについて述べたい。心因性のものでは症状面は自律神経性のものと変らないが,自律神経機能検査ではむしろ安定値を示すものが多く,機能失調があるとは考えられないからである。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方 理解のための10題 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217974
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 Shy-Drager症候群における循環調節の障害?2例での検討 麻野井 英次Hidetsugu Asanoi1xSearch for articles by this author, , 池田 孝之Takayuki Ikeda1xSearch for articles by this author, , 山本 正和Masakazu Yamamoto1xSearch for articles by this author, , 久保田 幸次Kohji Kubota1xSearch for articles by this author, , 高田 重男Shigeo Takata1xSearch for articles by this author, , 稲坂 暢Tohru Inasaka1xSearch for articles by this author, , 服部 信Nobu Hattori1xSearch for articles by this author, , 高桜 英輔Eisuke Takazakura2xSearch for articles by this author1金沢大学医学部第1内科1The First Department of Internal Medicine, School of Medicine, Kanazawa University2黒部市民病院内科2Department of Internal Medicine, Kurobe City Hospital 発行日/Published Date: 1982/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204019 体位変換や運動に対する心血管反応には多くの循環調節機構が関写しているが,なかでも自律神経系の役割は大きい。Shy-Drager症候群は小脳症状やParkinson様症候に,多彩な自律神経障害を合併する疾患として知られている1)。本症候群では,自律神経系を介する心血管系への反射性調節が失われ,著しい起立性低血圧症をおこす。同様の現象は,糖尿病性神経障害患者や,種々の自律神経遮断薬を使用している患者においても問題となる。しかし,自律神経障害時の循環調節異常については未だ十分解明されておらず,特にShy-Drager症候群における運動に対する心血管反応についての報告はきわめて少ない2)。 今回われわれは,Shy-Drager症候群の2症例について,動脈圧受容体反射(以下圧反射)とValsalva反応から自律神経機能を評価し,種々の自律神経作動薬および体位変換,運動に対する心血管反応から自律神経障害時の循環調節を検討した。さらに本症にしばしば認められる起立時の失神の原因についても若干の知見を得たので報告する。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集腹痛を見直す 神経疾患による腹痛 長谷川 修Osamu Hasegawa1xSearch for articles by this author1横浜市立大学医学部附属病院神経内科 発行日/Published Date: 1991/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414900145 ポイント ・腹痛は自律神経または体性神経を介する痛みである(表1). ・自律神経を介する痛みは,内臓痛とも呼ばれ,局在が不明瞭な(周期的に)反復する痛みとなる.自律神経発作(腹部てんかん)のほか,糖尿病やポルフィリアなどの代謝疾患に伴う自律神経ニューロパチーで生じうる. ・体性神経を介する痛みは,表在性であり,腹部のみでなく,多くは帯状に背部まで広がる.局在が明瞭で,鋭い痛みであり,脊髄神経根支配に一致した分布をとる,また,丁寧に診察すれば,痛みを呈する神経に一致した知覚障害を発見することが可能な場合がある.腹部帯状疱疹や脊髄腫瘍などによつて起こりうる.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 書評 ?Giorgio Gabella 著?Structure of the Autonomic Nervous System 楢林 博太郎1xSearch for articles by this author1順天堂大学神経学 発行日/Published Date: 1977/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406204067 自律神経系についての総説的な紹介書は少なくはないが,本書は主として解剖学的見地から自律神経系の神経分布,支配を主として総説したものである。両棲類や鳥類での交感神経の記述も交えて,交感神経の脊髄内,外の神経節にはじまり,各臓器での細かい神経支配の記述,頭部での交感神経分布等々の解剖学的記述に多くの頁をさいている。しかし同時にAdrenalinを中心とした化学伝達物質についての最近の知見や,電顕を用いての業績もかなりよく紹介されて居て,現在の自律神経系に関する知見を把握とるには,正確でよく文献を網羅している。 ただ自律神経系の求心路についての記載の少ないことや,高位中枢たとえば脳幹や視床下部の役割などについての記載が少ないことは,その方面についての知識,解明が充分にされていない事情から無理はないが多少不足の感がある。また迷走神経の支配については詳しいが,迷走神経核についての記載は極めて少ない。自律神経系の中枢でのrepresentationが末梢における程には明確にされていないことは確かであるが,臨床神経疾患のなかでShy-Dr?ger病のような一連のMSA (muitipie systematrophy)群が重要視されてくると共に,今後の急速な研究の進展が期待されるところでもあろう。本書が自律神経についての臨床的な疾患やその症状の記載を一切含まないことは,本書の性質上当然であろうが,臨床家にとつて,自律神経末梢支配の知識を正確に学ぶためには好個の教科書であろう。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 健常者の安静時心拍変動について?中高齢者における安静時心電図RRcvの傾向 小畑 友紀雄Tokio Obata1xSearch for articles by this author, , 浜崎 博Hiroshi Hamazaki1xSearch for articles by this author, , 野原 隆司Ryuji Nohara2xSearch for articles by this author, , 篠山 重威Shigetake Sasayama2xSearch for articles by this author1京都薬科大学薬学部1Faculty of Pharmacy, Kyoto Pharmaceutical University2京都大学医学部附属病院第三内科2The 3rd Division of Internal Medicine, Kyoto University 発行日/Published Date: 1994/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%BF%83%E6%8B%8D%E5%A4%89%E5%8B%95%EF%BC%88RRV%EF%BC%89 心電図のRR intervalでみた心拍変動(RRV)は,自律神経機能に関係し,突然死の予知にも役立つとされる.今回,われわれはRRcv値でみたRRVを150名の健常者で求め(100心拍の分析:R?110F:Fukuda Co.),年齢,性,危険因子,そして運動習慣による正常値の検討を試みた.この結果,@RRcvは年齢とともに低下し,年齢との相関はr=?0.661である,A40歳以上の健常人ではRRcv<0.7%が異常値であり,1.5%異常を正常と判定できる,Bまた男女差が存在し,C運動習慣によってもRRcvが変化することを知った.この方法を用い,RRcvの正常値をもととして,容易に自律神経機能検査が可能となると考えられた.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 紫煙考 ニコチンの薬理作用 柳田 知司Tomoji YANAGITA1xSearch for articles by this author1実験動物中央研究所付属前臨床医学研究所 発行日/Published Date: 1980/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402216539 ●ニコチンの自律神経作用 ニコチンが自律神経節に作用する薬物であることはよく知られている.そのため末梢血管の収縮や心拍数増加,血圧上昇などの循環器作用と,胃腸管運動の高進などの消化器作用がみられる. ニコチンの薬理作用が複雑なのは,最初に神経節細胞を脱分極し,このとき交感,副交感両神経の刺激効果を現すが,ニコチンはアセチールコリンのように速やかには分解されないので脱分極状態が持続し,節細胞はアセチールコリンに応答できなくなり自律神経遮断作用がみられることである.すなわち,ニコチンは自律神経系の機能を作用の初期には刺激し,後には抑制するということができる.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術 〈外科・2〉直腸癌に対する排便・排尿・性機能温存手術 寺本 龍生Tatsuo TERAMOTO1xSearch for articles by this author, 渡邊 昌彦1xSearch for articles by this author, 北島 政樹1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学医学部外科 発行日/Published Date: 1993/11/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%9B%B4%E8%85%B8%E7%99%8C 直腸癌に対する機能温存手術のうち,括約筋温存手術は,直腸S状部(Rs),上部直腸(Ra)に関してはほぼ全例に,根治性を損なうことなく可能である.また,最近の吻合法の発達により,腹膜翻転部以下の下部直腸(Rb)でも,安全な肛門側断端を確保した上で,肛門管さえ温存可能であれば技術的に可能であり,術後の排便機能もほぼ満足できる. 排尿・性機能に関しては,自律神経を意図的に温存することにより機能温存可能であるが,根治性を損なう可能性があるので適応の選択は慎重であらねばならない.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集圧受容体反射異常の病態 薬物負荷による圧受容体反射機能評価法 栗田 明Akira Kurita1xSearch for articles by this author, , 浜部 晃Akira Hamabe2xSearch for articles by this author1防衛医科大学校医療工学1Biomedical Engineering, School of Medicine, National Defence Medical College2防衛医科大学第一内科2Department of Internal Medicine I, School of Medicine, National Defence Medical College 発行日/Published Date: 1998/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901637 圧受容体反射機能検査法は心臓の自律神経機能を評価する方法である.心臓病におけるストレスと不整脈,心臓性突然死などの自律神経との関わりは以前から指摘されているが,最近ホルター心電図の発達とともに心拍数を解析することにより,各種循環器疾患の自律神経機能の重要性が注目されている. 本稿においては,本検査法の適応となる病態や薬物負荷による本機能評価法について概説する.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の主題臨床検査の新技術生体検査 心拍スペクトル解析 矢永 尚士Takashi YANAGA1xSearch for articles by this author, , 西村 敏博Toshihiro NISHIMURA2xSearch for articles by this author1九州大学生体防御医学研究所気候内科学2大分大学工学部電気工学科 発行日/Published Date: 1991/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/R-R%E9%96%93%E9%9A%94%E5%A4%89%E5%8B%95 R-R間隔は自律神経の状態によって変化する.R-R間隔変動周期の周波数のスペクトル解析を行うと,高周波領域と低周波領域の2つの主な周波数領域に分けることができる.前者は呼吸性不整脈に関係し副交感神経機能の,後者は血圧変動に関係し主として交感神経機能の定量的指標と考えられている.これらの指標は,加齢,糖尿病,冠動脈疾患,心不全,高血圧,心移植などの病態時に変動し,重症度診断,予後診断の一助となる.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床子宮頸癌?最近のトピック治療のトピック 3.手術 2)膀胱神経温存手術 鈴木 正明1xSearch for articles by this author, 桑原 慶紀2xSearch for articles by this author1浦安市川市民病院産婦人科2順天堂大学医学部産婦人科 発行日/Published Date: 2000/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409904057 Wertheim1)に始まる子宮頸癌根治手術はその後Latzkoら2),Okabayasi3),Meigs4)などの多くの先達の努力により,今日ほぼ完成の域に達していると思われる. 一方,子宮頸癌根治手術,つまり広汎性子宮全摘出術における自律神経膀胱枝温存法に関して,わが国においては小林5)が1961年に基靭帯における血管部と神経部の分離を提唱して以来,その後坂元ら6),野田7)により改良された.しかし,これらにおける自律神経温存術式は骨盤神経叢までの中枢側までである.したがって,骨盤神経叢から膀胱への末梢部の自律神経の温存に関してはさらなる創意と工夫が必要である.
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 症候群事典O orthostatic dysregulation syndrome(起立性調節障害) 土井 直1xSearch for articles by this author, 山下 敏夫1xSearch for articles by this author1関西医科大学耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 2006/4/30 https://doi.org/10.11477/mf.1411100428 定義・概念1)  起立性調節障害の基本病像は起立時循環調節不全であり,起立不耐症状が中核をなす。思春期に起こりやすい自律神経失調と考えられている。自律神経中枢の機能異常に関連した睡眠障害,体温調節障害,精神症状を認める。また,末梢性自律神経機能異常による心血管症状,消化器症状,皮膚汗腺症状も出現する。  最初の発表は,1826年のフランス内科医師Piorryの“cerebral syncope”の複数例の発表といわれている2)。なお,国内での初めての報告は昭和33年に行われている3)。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 Riley-Day症候群 岡田 正直Masanao OKADA1xSearch for articles by this author1香川医科大学病理学教室1Department of Pathology, Kagawa Medical School 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906284 Riley-Day症候群(R-D)はAshkenaziユダヤ人に発症する常染色体劣性遺伝病である。R-Dは先天性神経発達障害(低形成)であり,とくに自律神経系と知覚神経系が障害される(図1)。R-Dは種々のsystemicdysautonomia(汎自律神経失調症)の1つである。 RileyとDay(1949)17)がユダヤ人の小児に発症する汎自律神経失調症候群を"central autonomic dysfunc-tion with defective lacrimation"として報告して以来,この疾患はRiley-Day症候群,あるいは家族性自律神経失調症(familial dysautonomia;FD)として知られる。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 婦人科領城におけるTetrazepamの応用 斎藤 清Kiyoshi Saito1xSearch for articles by this author1順天堂大学医学部産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1971/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204386 緒言 腰痛を訴えて外来を訪れる患者は多い。婦人科領域における腰痛の原因は多種多様で,その治療に際してはまず原因を究明することが第一であり,原因治療を行ないつつ対照療法も必要となる。中でも自律神経失調症に基づく腰痛も少なくない。自律神経失調症患者では腰痛の他,頭痛,肩こりを訴えるものもかなりみられる。 今回三共株式会社より中枢性筋弛緩剤であるTetraze-pamの提供をうけたので,本剤を自律神経失調症を主として,その他腰痛症,術後腰痛,術後頭痛に応用し効果を検討したので報告する。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集しびれにご用心症例から学ぶしびれの診療 不定のしびれ 福武 敏夫1xSearch for articles by this author1亀田メディカルセンター(総合病院・クリニック)神経内科 発行日/Published Date: 2006/9/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%B8%8D%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%B3%E3%82%8C Question & Answer Q:感覚神経の神経解剖生理で説明できないしびれの診断で留意することは? A:心因性と決めつけないで,まず薬物の副作用を考え,服薬開始時期を確かめたり,医薬品情報に目を通す.次に全身性疾患との関連を考察する.その後,自律神経や運動神経の関与も想起する.  しびれ(異常感覚)とは「自発的に生ずる異常な自覚的感覚」と定義することができ,その原因や疾患は表1に示すように多岐にわたる.本稿でいう“不定のしびれ”とは,しびれのうちでその一次的原因が感覚神経系にないものの多くの場合と,一次的原因が感覚神経系にあっても神経障害との対応が明瞭でない場合を指す.前者の中では,自律神経の関与が大きい病態と心因性の病態がとくに重要である.後者にはmigrant sensory neuritisなどの稀な疾患が含まれる.不定のしびれの中には薬剤の関与が疑われるものがあるが,機序としては両者ともありうる. 症例から学ぶ不定のしびれ Case 1 患者:32歳,女性. 病歴:1998年11月末(28歳時),背部痛,ついで腹痛,下痢,両手掌のピリピリするしびれ感が出現してきた.3〜4日後,某病院整形外科に入院.3日目に首以下の全身に海底に沈められたような違和感と感覚鈍麻が出現し,さらに発汗減少,立ちくらみもみられるようになった.10日後には,尿閉が出現し,その後一定時間ごとの排尿で対処するようになった.明確な診断を告げられないまま退院し,1年間同院で経過が観察された.この間に体重が50 kgから30 kgに減少した.心因性とも考えられ,精神科の診察も受けた.  2000年4月以降,別病院神経内科で経過観察されていたが,02年4月の脊髄MRIにて頸髄後索に異常信号がみられ(図1),脊髄腫瘍が疑われて同年5月A大学病院脳外科に紹介され,入院した.入院時,妄想・幻覚・感情失禁著明で,リスペリドンでコントロールされた.精査にて外科的疾患が否定され,6月神経内科に転科した. 転科時身体所見:全身の軽度の筋力低下,四肢腱反射消失,顔面以下の感覚低下,重度の起立性低血圧,排尿・排便障害,全身の発汗低下. 検査所見:上記脊髄MRI所見以外に,各種自律神経機能検査にて広汎な障害がみられた.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 冠動脈の神経支配 内田 康美Yasumi Uchida1xSearch for articles by this author1東京大学医学部第2内科12nd Dept. of Int. Med., Univ. of Tokyo 発行日/Published Date: 1978/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203241 自律神経系は生体のhomeostasisの一環として,直接的間接的に冠循環調節に重要な役割りをはたしている。自律神経系は大別して交感神経と迷走神経とにわかれ,それぞれ遠心線維と求心線維とに分かれている。遠心線維は心筋,刺激伝導系とともに冠動脈平滑筋の活動を支配し,一方,求心線維は心筋や冠動静脈の受容器からの情報を中枢に伝達し,遠心線維とその効奏器の活動を制御している。心臓を支配している自律神経は,心臓全体の調節の一環として冠循環調節を行っており,生体においては冠循環のみが独立して調節を受けることはない。正常冠循環状態では,自律神経はほぼ合目的的に調節を行っているが,冠循環に異常がある状態では逆に異常を増強する方向に作動する場合もある。
総合診療 Print ISSN: 2188-8051 Online ISSN: 2188-806X 特集診断ピットフォール10選─こんな疾患,見逃していませんか?【各論?】 数カ月続く,頭痛と肩こり 木村 勝智1xSearch for articles by this author1みよし市民病院内科 発行日/Published Date: 2015/9/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Mus%EF%BC%88medically+Unexplained+Symptoms%EF%BC%89 Case : 診断は何か?患者:60代,女性.現病歴:数カ月前から,頭痛,肩こり,めまい,四肢のしびれ,動悸,心窩部痛が続き,複数の医療機関で精査を受けるも,軽度の血圧上昇の他は明らかな異常を指摘されなかった.高血圧症,慢性胃炎,緊張型頭痛,更年期障害,自律神経失調症などの診断のもとに,降圧薬,プロトンポンプ阻害薬やベンゾジアゼピン系抗不安薬などを投与されるも,症状は改善せず,不眠や全身倦怠感も伴うようになったため,精査を希望して来院した.
総合診療 Print ISSN: 2188-8051 Online ISSN: 2188-806X 特集続・しびれるんです! ONE MORE GM 発行日/Published Date: 2016/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1429200677 Q1 自律神経の診察でのポイントを教えてください.A1 自律神経障害は,small fiber neuropathy,つまり疼痛や温痛覚障害を認める場合は必ず“セット”で診察しましょう.外来レベルでは病歴での聴取がきわめて効果的です.温痛覚の診察の際に,足の色調から末梢循環,乾燥から発汗不全なども一緒にみる習慣をもち,自律神経障害を忘れないようにすることが大切です.また,循環器系に影響しうるものは時に致死的になりうるため,診察はとても大切です.失神・立ちくらみや,動悸の病歴聴取に加え,Schellong試験なども検討しましょう.自律神経障害は機能低下と機能亢進によって症状が多彩なため,なかなかすぐには把握できません.しかし,丁寧な問診と診察のうえしっかりと症状を解釈できた場合は,患者さんから感謝されることも度々経験される病態です.しっかり評価して,患者さんごとに薬の副作用などにも配慮してさしあげましょう.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術 〈外科・1〉下部直腸癌に対する機能温存術?排便・排尿・性機能 森谷 宜皓Yoshihiro MORIYA1xSearch for articles by this author, 赤須 孝之1xSearch for articles by this author, 杉原 健一1xSearch for articles by this author, 北條 慶一1xSearch for articles by this author1国立がんセンター中央病院外科 発行日/Published Date: 1993/11/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%B8%8B%E9%83%A8%E7%9B%B4%E8%85%B8%E7%99%8C 直腸癌に対する機能温存術は括約筋温存術と自律神経温存術とから成る.適応,機能的予後,遠隔成績を検討した.骨盤神経完全温存では片側温存でも満足すべき排尿機能が得られるが,部分温存では残尿などの障害が23%に認められた.しかし,拡大郭清に比較すれば障害は軽い.上下腹神経叢周囲を郭清すると射精障害が出現する.勃起機能の保全には骨盤神経の十分な温存が必要であった.骨盤神経部分温存では満足な性機能の確保が難しく,この神経温存法は排尿機能の温存に有効な術式と考えられた.神経温存群の5生率はDukes B:74%,Duke C:62%で,許容できる成績である.骨盤内悪性腫瘍に対する骨盤外科の意義についても言及した.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 解説 心拍変動の評価法 大塚 邦明Kuniaki Ohtsuka1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学附属第二病院内科T1Tokyo Women's Medical College, Daini Hospital, Department of Medicine, Division of Neurocardiology 発行日/Published Date: 1994/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404900810 心拍変動の臨床的意義 近年,心拍変動が自律神経機能を反映するとの見解が認められてきた.心拍変動の大小が副交感神経機能に相関することを最初に報告したのはEwingら1)である.彼らは先行RR間隔と連結RR間隔の差を指標とした.これとは独立に心拍変動の周波数解析が登場した2?4).周波数に依存して副交感神経と交感神経の各々の機能が評価できるとする考えであり,Bergerら5)によりイヌを用いた実験で実証された.この手法の特徴は副交感神経と交感神経の両者の機能を同時に評価し得ることである.その結果,これまで「安静下」などの一定条件下での評価しかできなかった自律神経機能が,周波数解析法の登場により任意の生活行動下の自律神経活動を時間軸に沿って観察することができることになった.そのため,最近,心室頻拍などの不整脈や狭心症発作の直前の自律神経活動の変化を評価しようとする試みが数多くなされている6?9). 一方,さまざまの心拍変動の指標のなかで,なかんずく長い変動性(例えば24時間周期)の指標は,心筋梗塞後の予後や急死の予測に応用し得るとする報告10?17)が相次ぎ,循環器病学への応用が大きく期待されることとなっている.しかし,心拍変動は自律神経機能にだけ依存しているわけではないので,心拍変動,即,自律神経活動と短絡した考察をしないよう思慮すべきである.また,洞調律下の心拍変動が対象であるため,期外収縮の前処理が重要である.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 冠動脈内アセチルコリン負荷試験時の心房細動発生に関する検討 白木 照夫Teruo Shiraki1xSearch for articles by this author, , 村上 昌弘Masahiro Murakami1xSearch for articles by this author, , 土井 正行Masayuki Doi1xSearch for articles by this author, , 梶山 晃雄Akio Kajiyama1xSearch for articles by this author, , 栗山 宗彰Muneaki Kuriyama1xSearch for articles by this author, , 川島 恵Megumi Kawashima1xSearch for articles by this author, , 荒尾 徳三Tokuzo Arao1xSearch for articles by this author, , 詫間 義隆Yoshitaka Takuma1xSearch for articles by this author, , 間坂 拓郎Takuro Masaka1xSearch for articles by this author, , 清藤 哲司Tetsuji Seito1xSearch for articles by this author, , 田中 盛富Seitomi Tanaka1xSearch for articles by this author, , 斎藤 大治Daiji Saito1xSearch for articles by this author1国立岩国病院内科1Department of Internal Medicine, Iwakuni National Hospital 発行日/Published Date: 1999/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E6%A9%9F%E8%83%BD 冠攣縮性狭心症の診断に用いられるアセチルコリン負荷試験時に誘発される心房細動の発生と自律神経機能の関連について検討した.実測径で50%以上の有意狭窄を認めず,アセチルコリンによる冠動脈攣縮誘発試験を行った連続36例を対象とした.アセチルコリン投与時に一過性の心房細動を認めた6例をAf(+)群,認めなかった30例をAf(?)群とした.心臓超音波で左房径,A/E比,A/R比,左室駆出率,心臓カテーテルで左室拡張末期圧を,またホルター心電図を用いた心拍変動解析により,AVRR,SDRR,CVRR,RR50,LF,HF,LF/HFの各指標について,24時問平均値と昼夜の比率を求め両群問で比較したが,統計学的な有意差を認めなかった.アセチルコリンにより誘発される心房細動の発生には,日常生活レベルでの心臓自律神経機能の変化の関与は少なく,心房自体の電気生理学的異常などの他の因子の関与が大きいと考えられた.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題自律神経失調症?心身症としての考え方・扱い方検査のすすめ方 簡易検査法?心理・社会面 深町 建Ken fukamachi1xSearch for articles by this author1浜の町病院・内科 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402217960 患者を心身両面から診るに際し,一方身体的諸検査を行い,他方心理テストを施行するというように,心理テストを身体的諸検査に対応するものと単純にとらえてはならない.心理テストで異常所見が得られたからといって,その所見を症状とどのように関連づけて評価するかは,身体的諸検査の場合ほど容易ではなく,さらにその結びつきを患者に理解させることは,いっそう困難だからである.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 薬剤 咽喉頭,食道上部異常感症についての1考察?とくに肩,首こりとの関係 横山 俊彦1xSearch for articles by this author, 戸堂 新八郎1xSearch for articles by this author, 永江 温1xSearch for articles by this author, 岡本 昌子1xSearch for articles by this author1大阪市立大学耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1967/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203826 T.緒言 咽喉頭および食道上部に長期にわたる頑固な異常感を訴えながら,その症状に相応するような他覚的所見が認められない症例が年々増加の傾向にある。これらの患者はしばしば著明な自律神経失調症,癌恐怖症が基盤となり他覚的所見に乏しいため,一般に咽喉頭神経症と呼ばれ,もつぱら自律神経調整剤および精神安定剤を主とした薬物療法および説得療法が行なわれている。 私どもはこれらの咽喉頭および食道上部の異常感患者に頑固な肩,首こりを同時に訴える者が多いことに気づき,肩,首こりと咽喉頭および食道上部の異常感の発生,およびその増強の間になんらかの関連性があるのではないかとの想定のもとに,次の種々の検査を試みると共に,精神自律神経安定剤投与群24名,自律神経安定剤+筋弛緩剤投与群25名,筋弛緩剤+消炎剤投与群41名,さらに偽薬投与群30名,計120名について比較検討したのでここに報告する。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集症候別“見逃してはならない”疾患の除外ポイントPart U【項目】 低血圧 澤村 匡史1xSearch for articles by this author1社会医療法人黎明会宇城総合病院循環器科 発行日/Published Date: 2014/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BD%8E%E8%A1%80%E5%9C%A7 Case ふらつき,低血圧を主訴として来院し,MSA-Cと考えられた1例 患者:60歳,男性. 主訴:起立時,歩行時のふらつき.  高血圧で近医通院中であった.降圧薬としてアンギオテンシン受容体拮抗薬を内服していた.起立時にふらつきが出現するとのことで,血圧を測ったところ,低血圧であったので降圧薬を中止された.しかし,起立時のふらつきが改善せず,近くの脳神経外科を受診しMRIを撮影したが,異常は認めなかった.ふらつきはさらに進行し,臥位時には血圧が高く,座位・起立時の血圧が低いということで,症状出現から4カ月後に紹介受診となった.認知機能障害は認めない. 既往歴:高血圧.内服治療していたが,中止した. 喫煙:20本/日×40年. 飲酒:ビール4,5本と焼酎4,5杯/日×30年間. 受診時身体所見:臥位;血圧160/90mmHg,脈拍72/min.立位;血圧80/54mmHg,脈拍76/min. 四肢筋力低下なし,筋トーヌス正常,振戦なし.Myerson徴候陰性. 心エコー:軽度の左室肥大を認めるのみ.ACTH,コルチゾル値正常.甲状腺機能正常.HbA1c 5.5%.  受診当初は自力歩行も可能であり,日常生活に支障は出なかったが,次第にふらつきが進行,指鼻試験が稚拙になるなど小脳症状も出現してきており,MIBGでのH/M比が1.69と軽度低下していたため,自律神経障害を伴う疾患,とりわけパーキンソン病,多系統萎縮症(MSA)などの鑑別が必要と考え,大学病院神経内科へ紹介した.この頃には排尿障害を認め,便秘傾向にもあった. 大学病院入院時身体所見:血圧;座位 120/70mmHg,立位 80/52mmHg. 歩行wide based gait,体幹失調あり,Romberg徴候陰性.瞳孔不同なし,対光反射正常,顔面筋異常なし,顔面感覚異常なし,四肢筋力低下なし,筋トーヌス正常,指鼻試験decomposed and dysmetria+,Schellongテストで30mmHg以上の収縮期血圧の低下を認めるが,代償性脈拍増加は認めず.  入院後検査で,結核を含めた感染症は否定され,髄液には有意な異常を認めず,各種自己抗体も陰性,造影CT,ガリウムシンチグラフィーでの腫瘍検索も異常を認めなかった.  脊髄小脳変性症,アルコール性小脳失調症,アミロイド・ニューロパチーなどの可能性も残るが,60歳で発症し,1年程度の経過で比較的早期に進行する自律神経障害と小脳運動失調を認めることから,MSA-Cの可能性が最も高いと考えられ,経過を追いながら治療を行うこととなった.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題問診症状別問診法 不定愁訴の処理 石川 中1xSearch for articles by this author1東大心療内科 発行日/Published Date: 1973/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402204778 不定愁訴とは 不定愁訴という言葉は,従来から漠然と使われていた用語であるが,東邦大学の阿部達夫教授は,「体がだるい,疲れやすい,足が重い,頭が重い,動悸がする,息がきれる,胃がもたれる,など漠然とした愁訴で,しかもそれに見合うだけの器質的疾患の裏付けがない場合これらの愁訴を不定愁訴と呼んでいる」と定義し,この不定愁訴をもつ患者を不定愁訴症候群と呼び,その中には(1)心因が主な原因になっている神経症型,(2)心因とは無関係に自律神経失調がある本態性自律神経失調症型,(3)精神的ひずみから自律神経失調を惹起,あるいは自律神経失調が精神障害を惹起した心身症型の3つの型があると述べている. すなわち,不定愁訴の不定という意味は,愁訴に相当する器質的疾患がない,つまり,愁訴の原因を定めることができないという意味であるが,同時に愁訴が多彩であり,また消長が著しいので不安定な愁訴であるというニュアンスも持っている.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 Progressive Autonomic Failure 北 耕平Kohei KITA1xSearch for articles by this author, , 平山 惠造Keizo HIRAYAMA1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部神経内科1Department of Neurology, Chiba University School of Medicine 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906283 はじめに Progrcssive autonomic failure(PAF)は慢性進行性のpandysautonomia(汎自律神経障害)を主徴とする原発性自律神経系統変性疾患であり,chronic pandysauto-nomiaに属する。PAFはacute pandysautonomiaと並んでpandysautonomiaの最も代表的な疾患といえる。しかし,PAFが自律神経系統変性疾患として初めて認識されるに至ってから,まだ20?30年しか経過しておらず,その臨床的・病態科学的研究は運動系統変性疾患である筋萎縮性側索硬化症,Parkinson病などに比べて遅れている。 PAFへの臨床的・病態科学的アプローチは,単にその病因・病態を解明するためでなく,未だ厚いベールに包まれている自律神経系の基礎的機構自体を解明していくうえでの大きなヒントをも与えるものと期待される。このような観点から,本稿ではPAFの概念,病理と臨床病型,臨床,病態科学に関し,現在までの筆者らの研究も含めて述べることにする。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集瞳孔のすべて Acute idiopathic pandysautonomiaと瞳孔異常 北 耕平Kohei  KITA1xSearch for articles by this author, , 平山 恵造Keizo HIRAYAMA1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部脳研神経内科1Department of Neurology, Brain Research Institute, School of Medicine Chiba University 発行日/Published Date: 1985/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905737 I.はじめに Acute idiopathic pandysautonomia(AIPD)〔急性本態性汎自律神経失調症〕は「広汎な自律神経障害を主体とし,運動・知覚神経障害のごく軽微な,急性発病,後に改善性の原因不明の多発性(根)神経炎」と考えられる稀な疾患である8)。Youngら(1969)20)の報告以来,筆者らの自験4例7?9)を含め20例の報告があるにすぎないが,その顕著かつ広汎な自律神経障害(pandysautono-mia)のゆえに,Shy-Drager症候群とともに代表的な自律神経疾患の一つとして注目されてきている。 AIPDの自律神経障害は瞳孔障害,涙液・唾液分泌低下,起立性低血圧,消化器症状,排尿障害,陰萎,発汗障害,発作性咳嗽など広汎かつ多彩である。中でも,その瞳孔障害は主要な自律神経症状の一つであるのみならず,交感神経および副交感神経障害の程度により,症例ごとに異なった多彩な症状を示すこと,各種薬物点眼試験によりその交感神経または副交感神経障害の程度および障害レベルを比較的明瞭に推定しうること,また,経過とともに症状の改善のみならず質的な変化も示すことなど,瞳孔自律神経系の臨床上,重要な問題点を含んでいると考えられる。既に,AIPDまたはAIPD類似疾患の瞳孔障害を中心とした報告もなされている16,19)。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 -------------------- 〔お知らせ〕第31回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会 発行日/Published Date: 2013/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411102525 第31回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会(旧頭頸部自律神経研究会)を下記の要領で開催いたしますのでご案内申し上げます。皆さまのご参加をお待ちしております。また自律神経に限らず,神経伝達物質,生体内調整物質,レセプターなど幅広い耳鼻咽喉科領域の基礎的・臨床的演題を郵送,FAXまたはE-mailにて募集いたします。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 -------------------- 〔お知らせ〕第32回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会のお知らせ 発行日/Published Date: 2014/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411102784 第32回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会(旧頭頸部自律神経研究会)を下記の要領で開催いたしますのでご案内申し上げます。皆さまのご参加をお待ちしております。また自律神経に限らず,神経伝達物質,生体内調整物質,レセプターなど幅広い耳鼻咽喉科領域の基礎的・臨床的演題をE-mailまたは郵送,FAXにて募集いたします。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 -------------------- 〔お知らせ〕第32回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会のお知らせ 発行日/Published Date: 2014/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411102784 第32回耳鼻咽喉科ニューロサイエンス研究会(旧頭頸部自律神経研究会)を下記の要領で開催いたしますのでご案内申し上げます。皆さまのご参加をお待ちしております。また自律神経に限らず,神経伝達物質,生体内調整物質,レセプターなど幅広い耳鼻咽喉科領域の基礎的・臨床的演題をE-mailまたは郵送,FAXにて募集いたします。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 連載ケアのための病態生理学・12【最終回】 内分泌系 竹中 文良1xSearch for articles by this author1日本赤十字看護大学 発行日/Published Date: 1998/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661905731 自律神経とホルモンのはたらき 私たちの体は60?80兆個のさまざまなはたらきをもつ細胞からできていて,同じはたらきを持つ細胞が集まって臓器が作られている.いろいろな臓器のはたらきを統一し,調節しているのが自律神経(交感神経と副交感神経)とホルモンのはたらきである.臓器のはたらきのバランスがとれている状態を恒常性;ホメオスターシスが保たれているという. 自律神経は交感神経と副交感神経に分かれ,体の動きに敏感に反応して瞬間的に動き出す.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集イラストレイテッド外科標準術式U.胃の手術 腹腔枝温存胃切除術 三輪 晃一Koichi MIWA1xSearch for articles by this author1富山労災病院 発行日/Published Date: 2006/10/22 https://doi.org/10.11477/mf.1407101000 はじめに  胃癌手術後の困難症には,胃切除によるもののほかにリンパ節郭清に伴う自律神経系,特に迷走神経の損傷によって生じるものがある.迷走神経切離による障害は消化性潰瘍の迷切術の経験で明らかにされており1,2),胃癌手術でも根治性が満たされる場合は自律神経系が温存されるべきである.  迷走神経の肝枝,腹腔枝温存の利点は胃切除後胆石の予防,下痢の予防,術後の順調な体重回復,インスリン分泌障害の予防である.そのほか血糖などのcircadian rhythm,胃,十二指腸,胆道,膵臓などの臓器相関にも関与すると考えられる3).  本稿では胃周囲の自律神経の解剖と機能,腹腔枝温存のポイントを記載する.
検査と技術 Print ISSN: 0301-2611 Online ISSN: 1882-1375 けんさ質問箱 R-R間隔の意義 武者 春樹1xSearch for articles by this author, H子xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医大第二内科 発行日/Published Date: 1988/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1543205818 問 心電図のR-R間隔について,正常値,また値の高値の臨床的意義をお教えください.(鳥取・H子) 答 心電図R-R間隔は,心拍数の測定や不整脈の診断に用いられており,また心電図R-R間隔変動測定は,自律神経,特に副交感神経機能の指標として近年用いられるようになってきました.本文では,心電図R-R間隔変動測定による自律神経機能に関して述べることにします.
日本内視鏡外科学会雑誌 Print ISSN: 1344-6703 Online ISSN: 2186-6643 手術手技 進行S状結腸・直腸S状部癌に対する腹腔鏡下D3郭清の手術手技と成績 大塚 幸喜Koki OTSUKA1xSearch for articles by this author, , 樋口 太郎Taro HIGUCHI1xSearch for articles by this author, , 佐々木 章Akira SASAKI1xSearch for articles by this author, , 佐々木 真理Makoto SASAKI2xSearch for articles by this author, , 旭 博史Hiroshi ASAHI1xSearch for articles by this author, , 斎藤 和好Kazuyoshi SAITO1xSearch for articles by this author1岩手医科大学第1外科1Department of Surgery 1, Iwate Medical University School of Medicine2岩手医科大学放射線医学2Department of Radiology, Iwate Medical University School of Medicine 発行日/Published Date: 2004/12/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%85%B9%E8%85%94%E9%8F%A1%E4%B8%8B%E5%A4%A7%E8%85%B8%E7%99%8C%E6%89%8B%E8%A1%93 大腸癌に対する腹腔鏡下手術は各施設で適応や手術方法に差があり,標準術式が確立されていないのが現状である.そこで進行S状結腸・直腸S状部癌に対する,当教室の標準術式であるIMA根部・LCA・自律神経温存D3郭清の手術手技と成績を報告する.3D-CT血管画像で術前にシミュレーションを行うことによってIMA根部の高さ,LCAの分岐位置が予想でき,安全に郭清操作を行うことができた.手術成績,臨床経過,性機能も良好で,低侵襲でしかもQOLの向上が得られたと考えている.術後観察期間中央値14.5か月の成績は肝転移1例であり,全症例生存中である.IMA根部・LCA・自律神経温存D3郭清は,長期成績に関しては術後観察期間もまだ短く慎重な観察が必要であるが,短期成績および機能温存に関しては満足できる結果であった.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集血管内皮細胞と微小循環 侵襲時生体反応としての微小循環障害?DIC(播種性血管内凝固症候群)の今日的理解 土屋 雅春Masaharu Tsuchiya1xSearch for articles by this author, , 末松 誠Makoto Suematsu1xSearch for articles by this author, , 三浦 総一郎Soichiro Miura1xSearch for articles by this author, , 永田 博司Hiroshi Nagata1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部内科 発行日/Published Date: 1985/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425904727 侵襲が外因的であると内因的であるとを問わず強い刺激となって生体に加わるときに,生体には病的状態が惹起される。その病的状態は機能異常から器質異常まで,一過性の回復可能のものから恒久性の死に至るまでを含む。一方疾病像は侵襲原因により直接形成されるばかりでなく,侵襲に対する生体反応自身が病像形成に大きな影響を及ぼすことも忘れてはならない。 J.Reilly1)が1934年に「侵襲に対する自律神経過剰興奮による生体の非特異的反応症候群」の中で腹腔神経節に加えられた過剰刺激irritationにより,一見,腹腔神経節とは関係ないような遠隔の臓器にまで出血性病変が起こることを記載して以来,自律神経系の過剰刺激によって諸臓器に病変が生じる現象は,Syndrome d'irrita-tion neurov?g?tative(自律神経過剰刺激症候群)として知られるようになったが,この事実は,侵襲に対して生体反応として作動する自律神経系が,あるときにはかえって疾病の形成に重要な役割を果たしていることを明らかにした点できわめて意義深い。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床ホルモン補充療法;HRT性ホルモンの作用効果 10.末梢循環機能 井口 登美子Tomiko Iguchi1xSearch for articles by this author, , 長主 真理Mari Nagasu1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学産婦人科 発行日/Published Date: 1993/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409901367 加齢に伴う卵巣機能の低下ならびに,卵巣摘出後にエストロゲン減少や消失により自律神経失調をはじめ一連の器質的,機能的障害が起こってくる。これら症状に対してエストロゲン補充療法が有効であることはよく知られている。とくにhot flush,発汗などの血管運動神経障害は短期間に効果がみられている。今回自律神経系とエストロゲンの相関性について末梢循環機能の面より検討を加えた。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 皮膚科領域に診けるChlorpromazineの研究 中島 一H. Nakazima1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部皮膚科1Department of Dermatology, Kurume University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1957/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202000 ChlorpromazineはH.Laboritにより人為冬眠に応用せられて一躍脚光を浴び,その後益々その応用を拡大され,皮膚科領域においても興味ある薬理作用を呈することは周知の通りである。 元来Chlorpromazineは自律神経過敏反応に依る非特異的症候群たるReilly氏現象の阻止を目的として研究せられたものであり,又SeyleのGeneral Adaptation Syndromに於ける下垂体一副腎皮質系の活動を中心とするショックの見解の下に自律神経遮断剤による人為冬眠療法を推唱している。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 Bedside Teaching 慢性心不全に対する温熱療法 池田 義之Yoshiyuki Ikeda1xSearch for articles by this author, , 宮田 昌明Sadaaki Miyata1xSearch for articles by this author, , 福留 剛Tsuyoshi Fukudome1xSearch for articles by this author, , 新里 拓郎Takuro Shinsato1xSearch for articles by this author, , 窪園 琢郎Takuro Kubozono1xSearch for articles by this author, , 木原 貴士Takashi Kihara1xSearch for articles by this author, , 鄭 忠和Chuwa Tei1xSearch for articles by this author1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科循環器・呼吸器・代謝内科学1Department of Cardiovascular, Respitory and Metabolic medicine, Graduate School of Medicine, Kagoshima University 発行日/Published Date: 2005/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1404100069 慢性心不全では,血管内皮機能低下による心負荷増大や,自律神経系・神経体液性因子の異常から臨床症状の増悪を来しており,治療においてはこれら血管内皮機能・自律神経系・神経体液性因子の異常を改善させることが重要である.  本稿で述べる60℃の低温乾式遠赤外線サウナ浴による温熱療法は,慢性心不全患者の臨床症状・心機能・血管機能の改善や神経体液性因子異常の是正をもたらす慢性心不全に対する包括的非薬物治療である.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 口内炎に対するクロールプロマジン並びにプロメサジンの使用経験 飯田 稔1xSearch for articles by this author, 深沢 久夫1xSearch for articles by this author, 田村 外男1xSearch for articles by this author, 木村 幾久子1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科教室 発行日/Published Date: 1958/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201982 緒言 口内炎は耳鼻咽喉科領域に於いて屡々見られる疾患であり,軽いものは放置しておいても治癒するものから,重症なものは生命に関するようなもの迄ある。その原因に関して種々の説が記載されているが,その中主なものは消化障碍説,異常体質説,内分泌障碍説,ヴィタミン欠乏説,細菌感染説,等であり,最近では,ヴィールス説,アレルギー説が唱えられている。一般的には局所の抵抗力の減弱,又は局所の感受性を鋭敏ならしめる様な状態に,更に何か直接的な原因,例えば歯牙の刺戟とか細菌感染とかの原因が,加わつて疾患が発生するように思われる。そしてこの様な状態を形成する因子として神経,特に自律神経系が重要な役割を演じているのではないかと考えている。1929年A. D. Speranskyは実験的にモルモットの三叉神経の末端を刺戟することにより,口腔内に潰瘍の発生することを報告しており,我々も之を追試して確認した。又1934年J. Reillyは自律神経の過剰刺戟により種々の臓器に病変を生じ,更に自律神経を遮断することによつてこの病変を阻止し得ることを報告した。そこで我々は自律神経系を抑制することによつて口内炎をより速かに治癒に導き得ないものかと考え,自律神経遮断剤たるクロールプロマジン並びにプロメサジンを種々の口内炎に使用して良い成績を得たのでその結果を報告する.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 生涯研修セミナー更年期障害 治療 中山 徹也Tetsuya Nakayama1xSearch for articles by this author1昭和大学医学部産科婦人科学数室 発行日/Published Date: 1988/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409207756 更年期障害は自律機能系の機能失調に基づく症候群であるからその症状は内分泌系の障害と自律神経系の障害によるものの2つに大別される。したがって治療方針としては,単に卵巣機能欠落をホルモン的に補充するだけでなく,全身的な自律神経機能失調の事態に円滑かつ迅速に適応させ,その訴えを緩和して閉経期から老年期へと順調に移行させることである。以下,性ホルモン療法の実際について,また鎮静剤や精神療法・説得療法にまで言及する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤 更年期障害および閉経後自律神経症に対するインシドンの使用経験 唐沢 陽介Yosuke Karasawa1xSearch for articles by this author, 塚田 正1xSearch for articles by this author1東京大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1965/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409203225 はじめに 婦人に見られる自律神経症は,心因性自律神経症を除けば,その大多数はいわゆる内分泌失調と密接なる関係を持つていると考えられている。女性特有の性機能の周期的変動に応じて,自律神経系もまた一定の律動を有していることも周知の通りである。したがつて,男性に比較して容易にその平衡を失し,病的状態に陥り易い。とくに,女性の内分泌系に顕著な変化が起こるところの思春期,月経期,月経前期,妊娠,産褥,去勢,更年期,閉経後等には好んで自律神経症が発現し,患者を苦しめるこことになるのである。 したがつて,婦人の自律神経症の治療法としては,いわゆる自律神経安定剤,鎮静剤の投与と共に各種のホルモン製剤投与が好んで行なわれているのである。すなわち,更年期障害のように,内分泌的内部環境の変化が,大きな比重を占めると見なされる場合には,ホルモンの投与が一応主体をなし,自律神経失調が表面に出て,誘因と考えられる流産,分娩,去勢,閉経等がかなり前のこととなるような例に対しては,むしろ自律神経に対する薬剤の使用が望ましいと論ずるものもいる。また婦人の自律神経症が心因的なものに支配され易いことはいなめない事実だから,精神安定剤的なものも大きな意味を持つことが少なくないといわれている。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 講座 気管支喘息におけるβ-adrenergic blockade theoryとadenyl cyclase 無江 季次Suetsugu Mue1xSearch for articles by this author1東北大学医学部第1内科11st Dept. of Int. Med., Tohoku Univ. School of Med. 発行日/Published Date: 1974/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404202663 気管支喘息はアレルギー疾患の代表的なものの1つとされ,免疫学の進歩やIgEの発見などもあって気管支喘息の病因としてのアレルギー説は多くの支持をうけている。一方気管支喘息(以後喘息と略記)と自律神経との関係はEppinger, Hess1)以来注目されており,とくに内因性喘息の成立には自律神経の関与が考えられ,また滝野2)は長年にわたってpulmonary vagotoniaを主張して来た。 Ahlquist3)は1948年カテコールアミンの効果をα,βに分類し,その後も多くの合成カテコールアミンやα,β-adrenergic blocker(以後α,β-blocker)が開発されて自律神経機能の薬理学的,生化学的知識が著るしく増大した。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 皮膚科領域における精神神経調整剤Chlordiazepoxide(Balance)の応用 松崎 俊彦Toshihiko MATSUZAKI1xSearch for articles by this author1自衛隊中央病院診療2部1Department of the Second Clinic Self-Defense Forces Central Hopital 発行日/Published Date: 1963/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491203649 I.緒言 近時社会生活の複雑化に伴い吾々の日常生活はたえず外界よりのstress(肉体的,精神的)にさらされ,それらに対し無意識のうちに対応し適当な反応を起して生活を営んでいるのが実情である。この事実はSelye1)(1936)のstress学説により詳細な説明が行われstress学説の樹立により従来混沌としていたいろいろな疾患の本態が明らかにされてきたことは否定できない。しかしこのstressが度重なると合理的な生体の反応は次第に行われなくなり遂に病的状態となつて残存し次第に悪化の一途を辿り自律神経系全体の不調乃至失調を来し器質的なものとなると説明されている。この問題に関し古くはClaude Bernardに始りCannon2)(1922,1929),Hartmann3)(1932)その他多くの学者により検討されてきた。Reilly4)も生体の外的刺激に対する防衛反応の主役は自律神経系であるとのべこのReilly説及びSelye説の発現によりstess?副腎皮質機能?自律神経系の密接な関係が強調され従来未解決であつた多くの分野の説明が容易に行われるようになり近代医学の進歩の大いなる礎となつた。この自律神経系と脳下垂体・副腎皮質系との密接不可分の関係については幾多のすぐれた研究が行われ沖中5)の詳細な研究がみられている。皮膚は身体の表面を掩つて外界との境をなすものであり外来刺激をさけることはできない。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 研究 妊娠・分娩・産褥期の唾液中クロモグラニンA 立岡 弓子Yumiko TATEOKA1xSearch for articles by this author, , 高橋 真理Mari TAKAHASHI2xSearch for articles by this author, , 前田 徹Toru MAEDA3xSearch for articles by this author1静岡県立大学看護学部1School of Nursing University of Shizuoka2北里大学看護学部2School of Nursing University of Kitasato3北里大学病院産婦人科3Obstetrics and Gynecology of Kitasato University Hospital 発行日/Published Date: 2004/5/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Stress+Chromogranina 〔SUMMARY〕 妊婦は,短期精神的ストレスを受けると自律神経機能が変化する.妊娠・分娩・産褥期における自律神経機能を反映したストレス関連ホルモンである唾液中CgA濃度の基礎データを得るために研究を行った.併せて唾液中コルチゾール濃度の測定を行った.その結果,唾液中CgA濃度は,妊娠期に持続的に非妊時よりもやや高くなり,分娩入院時の精神的緊張状態に高値を示し,分娩による身体的ストレスには反応性が乏しいことが明らかとなった
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 講座泌尿器手術に必要な局所解剖・31 睾丸(精巣)(3) 佐藤 達夫Tatsuo Sato1xSearch for articles by this author, , 佐藤 健次Kenji Sato2xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学解剖学第2講座1Second Department of Anatomy, Faculty of Medicine Tokyo Medical and Dental University2東京医科歯科大学保健衛生学科2School of Allied Health Science, Faculty of Medicine Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 1991/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413900489 神経 内臓に分布する自律神経は一般に血管との結びっきが緊密である.睾丸(精巣)に分布する自律神経の経路を考える場合にも,まず睾丸の動脈の概略を頭に入れることから始めるのがよい.前号に述べたとおり,睾丸の動脈の供給源は3つある. 1)睾丸動脈:腹大動脈から起こる. 2)精管動脈:内腸骨動脈から起こり精管に沿って走る. 3)挙睾筋動脈:外腸骨動脈から出た下腹壁動脈の枝として起こる. 上記の3動脈のなかで,本質的な動脈は言うまでもなく,1)の睾丸動脈であり,2)の精管動脈は補助的にとどまり,3)の挙睾筋動脈はあまり問題にしなくても差しつかえなかろう.したがって,自律神経の理解には主として1)を,従として2)を頭に入れておけばよいだろう.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脳のシンポジウム主題:視床下部をめぐつて 視床下部と情動行動 中尾 弘之Hiroyuki Nakao1xSearch for articles by this author1九州大学医学部神経精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Kyushu University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1966/3/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431904269 I.情動行動よりみた視床下部の機能的区分 自律神経系よりみた視床下部の機能的区分の一つに,内側から外側へ,横に大別する考えがある。これは黒津(1949:伴1962)が視床下部の刺激あるいは破壊実験から得た結論であり,Gr?nthal(1929)のa細胞区,b細胞区,c細胞区に一致して,その自律神経機能が異なるため,黒津はそれにしたがつて視床下部を機能的に区分し,それぞれをa副交感帯,b交感帯,c副交感帯と名づけた。 視床下部は自律神経のみならず,情動行動にたいしても重要な働きをしているところである。では,情動行動よりみたばあい,視床下部はどのように区分できるであろうか。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脊髄の基礎と臨床 脊髄と自律機能 佐藤 昭夫Akio Sato1xSearch for articles by this author, , 佐々木 光美Mitsuyoshi Sasaki1xSearch for articles by this author, , 鈴木 敦子Atsuko Suzuki1xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所生理学部1Department of Physiology, Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology 発行日/Published Date: 1982/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905423 自律機能を調節する交感および副交感神経が出力する脊髄と脳幹は,解剖学的にも機能的にも不可分かつ密接な連絡を持つ。本稿ではこれらの自律神経中枢のうち脊髄について簡単に説明する。脊髄には交感神経のすべてと副交感神経の一部の節前ニューロンの細胞体が存在し,節後ニューロンを介して末梢の自律機能効果器を遠心性に支配している。つまり脊髄は自律神経系における第一次中枢といえる。 脊髄の自律神経節前ニューロンの活動は,生体内外からの種々の入力によって上位中枢(脳幹,視床下部,大脳辺縁系,小脳,大脳皮質)を介して,あるいは脊髄のみを介して影響を受けている(図1)。本稿ではまず脊髄の自律神経節前ニューロンの特徴について,ついでこれらの節前ニューロンに影響を与える下行路に関して,さらに節前ニューロンに対する末梢からの入力の影響について,筆者らの研究成績も一部述べながら説明する。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 原著 肺結核の外科的並に化学療法の前後における皮膚毛細血管像の変化について 山中 康正Yasumasa YAMANAKA1xSearch for articles by this author1国立兵庫療養所 発行日/Published Date: 1954/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404200184 肺結核罹患及び進展により個体は生体アレルギー状態に変化をきたし,殊に自律神経緊張に変動をもたらすことは既に衆知である。肺結核患者の毛細血管像に関してはSadowski4)その他の報告がある。而して自律神経緊張移動ないし内分泌障碍により毛細血管像に変化をきたすと述べている。私は外科的療法及び化学療法を施行したる同一患者につき該療法施行前後の皮膚毛細血管像の経過観察を行い若干の知見を得た。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 不全型悪性症候群をきたしたShy-Drager症候群の1例 熊谷 留美Rumi Kumagai1xSearch for articles by this author, , 原田 俊英Toshihide Harada1xSearch for articles by this author, , 黒川 勝己Katsumi Kurokawa1xSearch for articles by this author, , 岡崎 正典Masanori Okazaki1xSearch for articles by this author, , 江木 典子Noriko Egi1xSearch for articles by this author, , 下手 恵子Keiko Shimote1xSearch for articles by this author, , 中村 重信Shigenobu Nakamura1xSearch for articles by this author1広島大学医学部第三内科1Third Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine 発行日/Published Date: 1998/8/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Shy-drager+Syndrome われわれはL-dopa漸減投与中に,発熱,末梢血白血球増多,高CK血症を呈したShy-Drager症候群の1例を経験した。本例は排尿障害など顕著な自律神経障害があり,尿路感染症に伴って不全型の悪性症候群をきたしたと考えられた。本例のように,Shy-Drager症候群の錐体外路症状に抗パーキンソン病薬が投与されることがあり,その場合悪性症候群をきたす危険性がある。悪性症候群の発生に,視床下部など自律神経中枢での神経伝達物質やその受容体の不均衡が関与するとの報告がある。Shy-Drager症候群では自律神経系に著明な障害があり,悪性症候群をきたす可能性があると考えられるが,その報告は少ない。悪性症候群における自律神経障害の出現が原疾患によりマスクされ,見い出しにくい可能性もある。薬剤の変更時や全身状態悪化時には,とくに悪性症候群をきたす可能性を念頭におき,注意深い観察が必要である。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 躁うつ病の病態生理学的研究?不安と尿中カテコールアミンの関係 松下 兼介Kensuke Matsushita1xSearch for articles by this author, , 松本 啓Kei Matsumoto1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部神経精神医学教室1Dept. of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kagoshima Univ. 発行日/Published Date: 1973/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202097 I.緒言 近年,精神疾患の病態生理学的研究がさかんに行なわれるようになり,精神と身体の研究が探究されつつあり,内因性躁うつ病においても,ここ数年来,アミン,電解質代謝異常がもっとも重要視され,それらの代謝との関連において,自律神経,内分泌機能が注目されてきている。 われわれの教室でも,内因性躁うつ病を中心に,アミン,自律神経,ポリグラフ,内分泌機能など,多角的に把え,その本態を究明せんと試みている11,15?17)。
理学療法と作業療法 Print ISSN: 0386-9849 Online ISSN: 2188-6172 Q and A 「脊髄損傷患者の“環境と適応”について,ご研究を進めておられますが,うだるような暑さが続く夏季における,頸髄損傷患者の季節的適応性について,おたずねします…….」 橋元 隆1xSearch for articles by this author, 緒方 甫2xSearch for articles by this author1九州リハビリテーション大学校2九州労災病院リハビリテーション診療科 発行日/Published Date: 1977/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1518101581 Q1 夏,頸髄損傷患者で倦怠感や頭痛を訴え,訓練を休むことが多くありますが,これはいわゆる自律神経障害でしょうか.  A1 日本の夏は高温多湿で亜熱帯性の気候であり,健常者でも過しにくい季節です.生体は体内での熱の発生をおさえ,血管を拡張し,多量の発汗を行ない,体温調節を行なっています.この体温調節は自律神経を中心とした機構により調整され,特に夏季には副交感神経が優位になり,身体活動が沈滞となり,心身が弛緩するようになります.
助産婦雑誌 Print ISSN: 0047-1836 Online ISSN: 2188-6180 対症看護講座精神神経症状 頭痛,肩凝り,めまい,耳鳴り,のぼせ,興奮など 塚本 信一1xSearch for articles by this author1東京都立広尾病院産婦人科 発行日/Published Date: 1966/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1611203222 はじめに 頭痛,肩こり,めまい,耳鳴り,のぼせ,興奮etc(以下頭痛などの症状と略す)は,それぞれ独立した症状として取り上げることもできるが,これらを一括して,主として頭部に現われる自律神経系障害の症状として取り上げることもできる.自律神経系は,主として内臓を支配しているものであるが,また一方情緒的因子(喜怒哀楽など)によって大きく影響を受けやすい特性もあるので,自律神経系の症状は,@内臓に明らかな病変があって現われるもの(器質的障害)か,A病変がなくただ上述のような因子の刺激によって起こった機能的障害なのか,Bまた両者の合併したものなのか,三つの場合がある.すなわち診察,検査によって明らかな病変が認められない場合も多く,最近ではストレス説のごとく,かかる立場から起こる症状も問題になっていることは周知のごとくである.頭痛などの症状も,つわり症状や,昔からいわれる産褥期の血の道症(産褥期自律神経症),または更年期障害などと同じく器質的変化の認めがたい機能的障害症状と見られないであろうか.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 症例 著明な起立性低血圧を伴った原発性アミロイドーシスの1例 大桑 仁Hitoshi Ookuwa1xSearch for articles by this author, , 高田 重男Shigeo Takata1xSearch for articles by this author, , 岩瀬 信生Nobuo Iwase1xSearch for articles by this author, , 木田 寛Hiroshi Kida1xSearch for articles by this author, , 池田 孝之Takayuki Ikeda1xSearch for articles by this author, , 服部 信Nobu Hattori1xSearch for articles by this author, , 杉本 立甫Tatsuho Sugimoto2xSearch for articles by this author, , 山本 正和Masakazu Yamamoto2xSearch for articles by this author, , 安念 有声Yuusei Annen2xSearch for articles by this author1金沢大学第1内科1The First Department of Internal Medicine, School of Medicine, Kanazawa University2市立砺波総合病院内科2The Internal Medicine, Tonami City Hospital 発行日/Published Date: 1987/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404205081 原発性アミロイドーシスに起立性低血圧が合併することは広く知られている1)。しかし,その成因に関しては,循環血漿量の減少2),末梢血管へのアミロイド沈着3),自律神経節へのアミロイド沈着や末梢交感神経終末でのカテコラミンの枯渇4?6)などが報告されているが,一定の見解は得られていない。 今回,われわれは著明な起立性低血圧を伴った原発性アミロイドーシスの1例に種々の自律神経機能検査を行い,起立性低血圧の機序として広範な自律神経障害が関与している成績を得たので報告する。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第13回臨床眼科学会号一般講演 メニエール氏症候群の眼症状,特に左右差について?第1報 眼圧について 川畑 隼夫Hayao Kawabata1xSearch for articles by this author1東京医大1Dept. of Ophth.,Tokyo Mebical College. 発行日/Published Date: 1960/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410206867 1.緒言 メニエール氏症候群(以下メ症と略)は反復する眩暈発作,耳鳴及び難聴を主徴とする疾患である。本症の成因に就ては血管病説,自律神経緊張異常説,水及び塩類代謝異常説,アレルギー説,焦点感染説等が唱えられておるが何れも本症の成立機転を完全に解明する事は不可能であつて本症の本態は依然として不明の領域に属して居る。その症状を観察するに眩暈発作の際顔面蒼白,悪心,嘔吐,冷汗等の自律神経系異常の症状が現れ,一側が侵されるものが大部分であり両側性に来る場合でも左右側の症状を比較してみると著明な差異が認められる。 此等の事実は自律神経の平衡異常を思わせるものであり,自律神経の平衡異常が存する限り聴器のみでなく眼機能にも亦左右差が当然起る可きであり然も聴器機能より鋭敏な眼機能の方が左右差は明瞭であると考えられる。斯の如き見地よりメ症の本態の解明の一助に資する為,眼症状特に眼圧,網膜中心動脈血圧,瞳孔径変動に就て検査を行い聊か成績を得たので第1報とし眼圧の左右差の成績を茲に報告する次第である。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題末梢性ニューロパチー診断 主要徴候 安徳 恭演Yasunobu Antoku1xSearch for articles by this author, , 後藤 幾生Ikuo Gotoh1xSearch for articles by this author1九州大学医学部脳神経病研究施設・神経内科 発行日/Published Date: 1980/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402216393 はじめに 末梢神経は運動神経,知覚神経,自律神経からなっており,末梢性ニューロパチーではこれらの障害による徴候が出現する。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 くりにかるふぁーまころじー・7 伝達物質 佐久間 昭1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学 発行日/Published Date: 1981/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661919280 1930年代にほぼ完成した,末梢神経系の化学的分類はH.デールに負うところが多い.伝達物質,つまり神経が話す言葉としては,アセチルコリンAChとノルアドレナリンNorがよく知られる.Norの方はシンパシンと呼んでもよい.最近ではドーパミン,ヒスタミン,セロトニン,プリン体なども伝達物質として研究されている. 体性神経は,前根から長く伸びて神経筋接合部(NMJ)をつくり,骨格筋を支配する.自律神経系の場合は,もう少し複雑な仕組みになり,途中に自律神経節(Ggl)をつくる.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 機能檢査法 外科に於ける自律神經の機能檢査法 中山 恒明K?mei NAKAYAMA1xSearch for articles by this author1千葉醫科大學中山外科学教室1Chiba Medical Univ. 発行日/Published Date: 1949/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407200536 「臨牀外科」の編集部から表題の如き原稿を依頼されたがこの自律神経機能檢査法は特に外科に於て特長づけられた何物もなくそれわ一般患者に於て施行せられている方法に從つて我々の所でも施行しているに過ぎなく,それ等の方法は既に成書に記載せられたものであり,最近でも東大沖中教授の自律神経檢査法なる單行本も発行せられている. しかし私は最近喘息患者とか又特発性脱疽等の謂所自律神経支配障碍による疾患を多数加療するの機会を得て二,三其の檢索を行つたので其の檢査法と成績とに就いて簡單に記載して皆様に参考に供する次第である.  既に御存知の様に1909年エッピンゲル並にヘス氏は臨床にこの自律神経系の病的状態と思われる緊張異状特に交感神経と迷走神軽との緊張異状が実驗的の根拠から藥理学的に実証せられる事を提唱し,又臨床的檢索の結果健常者では交感神経と迷走神経とは拮抗作用があつてこの両者に依つて支配されている臟器は一定の平衡状態を保つているのであるが,或場合には交感神経の緊張の方が強く,又或場合には迷走神経の緊張の方が強い場合がありそれ等は,アドレナリン及びピロカルピンの注射に依り明らかに区別し得る事を報告している. これが具体的に自律神経性の反應を藥物注射に依つて決定せんとした最初のもので今日我々の臨床上に使用しているジンパチコトニー並にワゴトニーなる命名も氏等に依るものである.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ニューロパチーとミオパチーIntroduction ニューロパチーとミオパチーはどのような病気か 川井 充1xSearch for articles by this author1国立精神・神経センター武蔵病院神経内科 発行日/Published Date: 1999/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402906124 ●ニューロパチーは末梢神経の病気,ミオパチーは骨格筋の病気の総称である.●末梢神経は運動神経,感覚神経,自律神経からなり,運動神経の障害により筋萎縮,筋力低下が,感覚神経の障害により温覚,痛覚,触覚,振動覚,位置覚などの感覚低下,異常感覚,錯感覚が,自律神経の障害により起立性低血圧,発汗障害,陰萎,膀胱直腸障害,下痢・便秘などの消化器症状が出現する.●ミオパチーの主な症状は筋萎縮と筋力低下で,疾患によっては筋痛や筋痙攣,筋の短縮による関節拘縮を起こすことがある.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 治療のポイント 降圧剤の現状と使い分け 守 一雄1xSearch for articles by this author1横浜市大内科 発行日/Published Date: 1964/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402200460 降圧剤は対症的なものである 本態性高血圧症に用いられる降圧剤はセルペンチーナ剤,自律神経遮断剤,ベンゾチアジアジン剤,抗アルドステロン剤などの有力なものが現われている。しかし本症の真の原因はこんにちなお不明であつて,これらの薬品も原因的治療を行なうものではなく,対症的のものである。すなわちセルペンチーナ剤は中枢神経に作用し末梢血管を拡張し,自律神経遮断剤は交感神経の作用を神経節または末梢で遮断することにより末梢血管拡張をきたし,ベンゾチアジアジン剤はNaを排泄することにより末梢血管の反応性を変化せしめ,抗アルドステロン剤は同じくNaの再吸収を抑制することにより利尿,降圧をきたす。いずれも血圧を下降せしめるものであるが,作用する場所が多少異なる。これらを併用する場合には作用機序の異なるものを組合わせるほうが有効である。降圧作用の強さは自律神経遮断剤,ベンゾチアジアジン剤,抗アルドステロン剤,セルペンチーナ剤の順である。
助産雑誌 Print ISSN: 1347-8168 Online ISSN: 1882-1421 特集―開業助産院からの報告―わたしが実践する,助産ケア ―エビデンスA―冷えが妊婦に及ぼす影響 後山 尚久12xSearch for articles by this author1藍野学院短期大学2藍野病院婦人科 発行日/Published Date: 2006/9/1 https://doi.org/10.11477/mf.1665100400 はじめに  いわゆる「冷え症」は一見健康そうにみえる女性にも多くみられ,自律神経失調症の部分症状としても,あるいは心に問題をかかえたり,身体的疲労の蓄積がある場合にも,気になる症状として認められる。自律神経は昼間の活動期は交感神経が優位であるため戦闘的であるが,ゆったりとくつろいだ気持ちになったときや夜間は,副交感神経が優位となるため末梢血管が拡張し,手足が温かくなり,気分が落ち着き,自然に眠くなるのが普通である。  しかし,自律神経失調状態になると,このスイッチの切り替えが行なわれず,常にいらいらしたり,動悸や顔面のほてり,不眠症,四肢末梢の冷えが出現する。また,女性は骨盤内に子宮や卵巣などの,男性にはない臓器があり,腰や下半身への血流が滞りやすい。さらに日常生活においても女性は肌を露出する服装(特に下肢)や,体を締め付ける下着の着用が多くなった。少なくともこれらの理由は,女性のほうが体の末梢が冷え,血行が悪く,「冷え症」が相対的に多くなっている現象を説明している。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 短報 悪性症候群の回復過程にみられた心電図R-R間隔のゆらぎと脳波,精神症状の変化 十一 元三Motomi TOICHI1xSearch for articles by this author, , 村井 俊哉Toshiya MURAI1xSearch for articles by this author, , 扇谷 明Akira SENGOKU1xSearch for articles by this author1京都大学医学部精神医学教室1Department of Psychiatry, Kyoto University, Faculty of Medicine 発行日/Published Date: 1996/4/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Malignant+Syndrome 悪性症候群の病相期に精神症状が軽減することを,しばしば我々は経験した。しかし,悪性症候群は意識障害を合併することが多く,明確な精神症状の評価は困難であった。今回,悪性症候群を呈した慢性分裂病患者で,意識障害が認められなかった症例を経験した。本症例に対し,悪性症候群の発症から寛解に至るまで,精神症状,脳波および自律神経機能を縦断的に調べたので報告する。なお,本報告において,自律神経機能の評価として,心電図R-R間隔の変動パターン(以下,RRゆらぎ)をもとにした新しい定量的指標を用いたので,併せて報告する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 特集クロールプロマジン クロールプロマジンによる婦人自律神経症の治験 安井 志郎SHIRO  YASUI1xSearch for articles by this author1国立熱海病院産婦人科 発行日/Published Date: 1957/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201495 器質的な変化がなく,自律神経障碍によると考えられる症状を主訴とする患者にしばしば遭遇するが,これは更年期又は去勢婦人以外にも多く,多腺性障害・自律神経内分泌性症状群・婦人自律神経症・血の道症1)・婦人神経症14)等と称され,Taylor13)の云う骨盤鬱血症(Pelvic congestion)の大部分も本症であろうといわれている6)。 その名称の多様な点からも窺われるように,本体及び原因は不明な点が多く,治療面では決定的な方法が確立されず,塩酸プロカイン静注法1)3)7)11)・ホルモン療法(エストロゲン・ボセルモン等)・臓器療法・鎮静剤・神経叢剔除法等多種多様な方法が行われている。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 増刊号特集膀胱全摘除術と尿路変向術のすべてT 局所解剖 膀胱全摘除術と尿路変向術に必要な局所解剖 佐藤 健次Kenji Sato1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科 発行日/Published Date: 1998/3/30 https://doi.org/10.11477/mf.1413902261 膀胱全摘除術と尿路変向術に関係する腹部と骨盤部の血管系,リンパ系ならびに自律神経系の基本的事項を中心に解説する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 研究 褥婦の心身医学的観察 伊集院 康熈Yasuhiro Ij?in1xSearch for articles by this author, 前畠 良裕1xSearch for articles by this author, 徳久 登1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1969/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204024 はじめに 生体が円滑に機能を発揮するには,自律神経系と内分泌系はきわめて重要な役割をもつとされているが,婦人では性腺機能の変換期にあたる思春期,月経前後,妊娠時,産褥時,去勢後,更年期などで,一見,自律神経失調様のいわゆる不定愁訴を訴えることが多いことから,性腺機能と自律神経機能との関係は従来から種々検索され6,13,24),その間の寄接な関連性が指摘されている。ところがこのような時期では,内分泌的身体的変化による女性機能の変化やそれに伴う環境適応などへの不安から,精神的にもきわめて不安定な状態におかれているため,これが心因として作用し,不定愁訴の発現に影響することは容易は想像されるところである。また同じような条件下にある人でも,愁訴の表現や程度にはおのずから差があるので,心因と関係の深い性格的因子も考慮される8?12,22)。 そこで本学神経・精神科を受診し,神経精神性疾患と診断された婦人689例の発症と性腺機能との関係をみたところ,表1のとおりで,性腺機能変換期に発生した患者19,27)は,175名(25.3%)にもおよび,神経・精神的因子と性腺機能とがいかに深い関連性をもつかが判明した。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 持続性微熱と慢性疲労感を呈する症例に対するtofisopam(グランダキシン)の効果?慢性疲労症候群との関連について 武田 雅俊Masatoshi TAKEDA1xSearch for articles by this author, , 松本 由子Yuko MATSUMOTO1xSearch for articles by this author, , 澤 温Yutaka SAWA2xSearch for articles by this author, , 高石 穣Joh TAKAISHI1xSearch for articles by this author, , 井上 健Tsuyoshi INOUE1xSearch for articles by this author, , 西村 健Tsuyoshi NISHIMURA1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Osaka University Medical School2さわ病院2Sawa Hospital 発行日/Published Date: 1993/5/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Chronic+Subfever 【抄録】 心理的・社会的ストレスをきっかけに増悪した持続性微熱と全身倦怠感を呈した3症例にtofisopam 150?300mgを投与したところ,微熱が速効性に改善し倦怠感などの身体症状が軽減した。tofisopam(グランダキシン)は視床下部自律神経中枢に作用する薬剤として自律神経失調症に対して広く使用されているが,持続性微熱をも改善しうることが示された。3症例は精神医学的には,それぞれ遷延性うつ病・自律神経失調症・神経症性抑うつ状態と診断され,共通して慢性疲労感と持続性微熱を呈していた。近年,慢性疲労を呈する疾患単位として慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome;CFS)が注目されているが,米国防疫センターによるCFS作業症例基準では精神疾患を除外することが要件の1つとなっており,この基準をそのまま適用することはできない。精神科領域では持続性微熱と共に慢性疲労感を訴える患者は多く,このような症例の中にはtofisopam投与により微熱が消失する症例があることを報告し,CFSの診断に重要視されている持続性微熱の症状についてCFSとの関連性を中心に考察した。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 -------------------- あとがき 岩田 誠xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 2009/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416100456 もうだいぶ前のことになってしまったが,2007年10月,京都において日本自律神経学会と日本学術会議の共同主催によって第5回国際自律神経科学会議が開催された。日本で開催される自律神経関係の国際学会としては,これが3回目であり,4日間にわたる会期中,内外から約430名の参加者があった。この学術集会の中で極めて人気の高かった企画の1つは,Microneurographyのハンズオン・セミナーであった。本特集の著者である,岩瀬,長谷川,新藤,國本の4氏が,参加者に対し実際のテクニックのデモンストレーションをその場で行って,多くの参加者に深い感銘を与えた。そのハンズオン・セミナーの成功を目の当りにした筆者は,本誌でMicroneurographyの特集を組もうと考え,同セミナーの企画者であった國本雅也氏に編集を依頼した。そういった経緯ででき上がったのが今回の特集である。  わが国ではMicroneurographyの研究者が比較的多く,特に臨床の場での自律神経研究において,この方法を用いている研究者が少なくない。そして,今日のようにMicroneurographyの研究がわが国に広まり,多くの研究者が輩出するに至った背景として,Microneurography研究の先頭に立ち,「ニューログラム研究会」を牽引してこられた間野忠明先生の多大な貢献を忘れることはできない。実際,わが国におけるMicroneurographyの研究者のほとんどは,間野先生から直接あるいは間接的に教えを受けていると言っても過言ではないだろう。そのような意味において,本研究方法の真の開拓者である間野先生ご自身に,本特集号の目玉とも言うべき冒頭論文をご執筆いただけたことに,編集者の1人として心から満足している次第である。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 多彩な神経症状を呈したアルコール性神経障害の1例 寺澤 英夫Hideo Terasawa1xSearch for articles by this author, , 丸山 博文Hirofumi Maruyama1xSearch for articles by this author, , 原田 俊英Toshihide Harada1xSearch for articles by this author, , 矢野 陽子Yoko Yano1xSearch for articles by this author, , 中村 重信Sigenobu Nakamura1xSearch for articles by this author1広島大学医学部第三内科1Third Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine 発行日/Published Date: 2000/4/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Chronic+Alcoholics 症例は小脳性歩行失調と手袋靴下型の末梢神経障害により発症し,多彩な自律神経症候を合併した51歳女性である。純アルコール飲量が83ml/日に及ぶ飲酒歴が約30年来あり,ビタミンB1,B12の低値を認め,長期アルコール多飲とそれに伴う栄養代謝障害による相乗効果により,多彩な神経症状を呈したと考えられた。アルコールによる心・血管系の自律神経障害は,予後を左右しうると考えられる。本症例では断酒とビタミンB群の十分な投与により,心電図R-R間隔変動係数,起立試験,末梢循環障害の改善を認め,経過良好であった。アルコール性神経障害では栄養代謝障害の関与も深く,自律神経系を含め,中枢性,末梢性に多系統の神経障害を呈するとともに,これらは適切な治療により改善しうることを認識する必要がある。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 急速に心臓交感神経障害が進行した多系統萎縮症の1剖検例 織茂 智之Satoshi Orimo1xSearch for articles by this author, , 小沢 英輔Eisuke Ozawa1xSearch for articles by this author, , 安井 英明Hideaki Yasui2xSearch for articles by this author, , 田中 文彦Humihiko Tanaka3xSearch for articles by this author, , 土谷 邦秋Kuniaki Tsuchiya4xSearch for articles by this author1関東中央病院神経内科1Departments of Neurology, Kanto Central Hospital2関東中央病院検査科病理2Departments of Laboratory Medicine and Pathology, Kanto Central Hospital3帝京大学附属病院病理部3Department of Pathology, Teikyo University School of Medicine4都立松沢病院検査科4Department of Laboratory Medicine and Pathology, Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital 発行日/Published Date: 1999/3/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Multiple+System+Atrophy 症例は死亡時60歳男性で1994年5月頃(58歳)より歩行時ふらつき,構音障害が出現し,全経過2年で死亡。神経学的に小脳症状,錐体路徴候,自律神経症状を認め,自律神経機能検査,123I-metaiodobenzyl-guanidine心筋シンチグラフィーで交感・副交感神経障害を確認,脳MRIで小脳・橋の萎縮を認め多系統萎縮症と臨床診断した。神経病理学的にはオリーブ橋小脳病変,自律神経病変,glial cytoplasmic inclusionなどを認めたことより多系統萎縮症と確定診断した,本例では123I-metaiodobenzylguanidine心筋シンチグラフィーで非常に急速な心臓交感神経の障害が確認され,このような急速な自律神経障害の進展が罹病期間の短さの原因の一つであると考えられた。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌に対する手術のコツ 直腸癌に対する神経温存側方郭清術のコツ 森 武生Takeo MORI1xSearch for articles by this author, 高橋 慶一1xSearch for articles by this author, 山口 達郎1xSearch for articles by this author, 松本 寛1xSearch for articles by this author, 宮本 英典1xSearch for articles by this author1東京都立駒込病院外科 発行日/Published Date: 2004/12/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%81%B4%E6%96%B9%E9%83%AD%E6%B8%85 ■■■ はじめに  低位(Rb)直腸癌においては筋層以上の浸潤を示す進行癌の13%内外,直腸固有筋膜内にリンパ節転移のあるDukes C癌では20%以上に側方転移があることは,日本においては大腸癌研究会の登録データを示すこともなく自明の理として理解されている.しかし,欧米では依然としてイギリスやアメリカを中心にこのことに理解を示す施設は少なく,かつ郭清効果はないものと依然として決めつけている向きも多い.このことは日本側にも責任があり,日本の国内において側方郭清の効果が大腸癌研究会のプロジェクト研究で明らかになったにもかかわらず,国際学会では弱腰にどうしてもRCTの必要性があるなどと述べる人もいることに問題がある.国内で明らかなデータが出ていて,なおRCTを行うとしたらこれは倫理的にいかがなものか見解を問いたいものである.このことと別に,側方にある頻度で転移があるのならば,術後のQOLを守るために側方郭清と自律神経温存の両立をはかるのは外科医である以上当然の帰結である.術前放射線化学療法が未だにどの大きさのどの部位のリンパ節転移に対して有効であるか否かが定かでない以上,まず手術的に神経温存側方郭清に習熟することが骨盤外科医としては必須である.本稿ではこの術式について詳述し,長期の結果についても述べたい.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床高年婦人科?更年期から老年期へ一般症状の診かた,とらえ方 12.のぼせ 井口 登美子Tomiko Iguchi1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学産婦人科 発行日/Published Date: 1992/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900962 高齢化社会のなか,更年期の乗り切り方いかんが老年期の生き方に大きな影響を及ぼす。更年期障害には自律神経(血管運動)失調症状と精神症状の強い心因性因子とに大別できる。前者にのぼせ,熱感,皮膚温度上昇,心悸亢進,心拍数増加,冷感,発汗などの症状があり,なかでものぼせが主なる症状である。のぼせ,ほてり,熱感,顔面紅潮,hot flushと呼ばれるのぼせ症状の病態像は,まだ不明の点が多い。 のぼせの発症母地には更年期における内分泌環境の変動が大きく関与している。視床下部および大脳辺縁系には自律神経,内分泌,情動活動などの中枢があり,互いに関連をもち,身体の内外の環境の変化に順応している。しかし卵巣の急激な機能低下に伴うestrogen分泌低下により視床下部の性中枢に影響し,近傍にある自律神経中枢に変調をきたし,血管運動神経障害症状ののぼせをみるようになる。しかし,更年期以外にも,時には閉経前の両側卵巣摘出術後,更年期ごろに増加する高血圧症,狭心症などの動脈硬化性疾患,糖尿病,高脂血症,甲状腺疾患,肥満などによってものぼせ症状は発現する。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集イラストレイテッド外科標準術式V.結腸・直腸の手術 S状結腸切除術 河村 裕Yutaka KAWAMURA1xSearch for articles by this author, 小西 文雄1xSearch for articles by this author1自治医科大学附属大宮医療センター外科 発行日/Published Date: 2006/10/22 https://doi.org/10.11477/mf.1407101010 はじめに  本稿ではS状結腸癌に対する標準的な術式である自律神経を温存したS状結腸切除術に関して述べる.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 目で見る外科標準術式・7 腹腔枝温存胃切除 三輪 晃一Koichi MIWA1xSearch for articles by this author1金沢大学医学部第2外科 発行日/Published Date: 2000/7/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407904155 はじめに 胃癌手術後の困難症には,胃切除によるもののほかにリンパ節郭清に伴う自律神経系,とくに迷走神経の損傷によって生じるものがある.迷走神経切離による障害は消化性潰瘍の迷切術の経験で明らかにされており1,2),胃癌手術でも根治性が満たされる場合は自律神経系が温存されるべきである. 迷走神経の肝枝,腹腔枝温存の利点は胃切除後胆石の予防,下痢の予防,術後の順調な体重回復,インスリン分泌障害の予防である.そのほか血糖などのcircadian rhythm,胃,十二指腸,胆道,膵臓などの臓器相関にも関与すると考えられる3).
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 最近のくすり・6 クロキサゾラムCloxazolam/硫酸テルブタリンTerbutaline sulfate 斎藤 太郎1xSearch for articles by this author1関東逓信病院薬剤科 発行日/Published Date: 1975/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661917275 〔商品名〕 エナデールEnadel(台糖ファイザー),セパゾンSepazon(三共)〔作用〕静穏作用(馴化作用)を有し,抗不安,抗うつ効果を示し,不安,緊張,焦燥,抑うつ,易疲労性等の情動障害を改善する.大脳辺縁系,視床下部に作用し,自律神経失調による症状に対して調整効果を示す.精神神経症状および身体的愁訴を改善し,神経症,各科領域における心身症,自律神経失調症,腰背痛症,頸肩腕症候群,頭部外傷後遺症に伴う症状に効果を有する.また神経症,心身症等に伴う情動障害による睡眠障害,術前の不安除去にも効果がある.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 実地臨床手技のエッセンス症状よりみた検査法の選択不定愁訴 不定愁訴への提言(その2) 森 一郎Ichiro Mori1xSearch for articles by this author1鹿児島大学医学部産科婦人科学 発行日/Published Date: 1979/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409206157 1.不定愁訴の概念 不定愁訴とは 阿部教授が,明らかに器質的疾患が見出されずに,全身性,筋神経系,循環器系,消化器系などの多彩多様な愁訴を示す一群の患者に対し不定愁訴症候群と命名し,その愁訴を不定愁訴と呼んだことからこのような言葉が用いられるようになったが,その内容としては,はじめは漠然とした自律神経系愁訴の概念が強かった。ところが本質的に自律神経失調と結びつかない症例もあるので,最近では,"漠然とした身体的愁訴で,しかもこれに見合うだけの器質的なうらづけのない愁訴"という概念がとられている。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集自律神経症状に強くなる―血液・画像検査に頼りすぎるな Shy-Drager症候群および変性疾患に伴う自律神経症状 森田 陽子1xSearch for articles by this author1国立病院東京医療センター神経内科 発行日/Published Date: 2001/7/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Shy-drager%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 Questio & Answer  Q:自律神経障害の原因として変性疾患を疑うポイントは?  A:@中年以降に発症,A緩徐に進行,B中枢性の自律神経症状がある,C歩行障害,構語障害,動作緩慢,などの運動障害を伴う.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 オバポーズ錠(エストリオール1mg含有)による更年期障害の治療 馬島 季麿Suemaro Maiima1xSearch for articles by this author, , 伊藤 達志Tatsushi Ito1xSearch for articles by this author, , 明田川 修生Shusei Aketagawa1xSearch for articles by this author1日本大学駿河台病院産婦人科 発行日/Published Date: 1972/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204566 はじめに 従来更年期障害は内分泌失調ことに卵巣機能の低下による下垂体卵巣系の失調が自律神経中枢である視床下部に影響を及ぼして自律神経失調を招き発症すると考えられていた。しかし本症は単に内分泌失調にもとづくものばかりではなく,複雑な心理的要因によつておこるものもかなり多いことも事実である。そこで筆者らは長年の研究により更年期障害を内分泌失調による自律神経失調型,内分泌失調と心因とが合併している心身症型,心因が主な原因となつている神経症型の3型に分類している。 さて更年期障害の治療にはまずホルモン療法が第一義的に考えられるが,これには現在,主としてEstrogen-Androgen混合剤およびEstrogenが最も多く使用されている。いずれも有効であるが,前者は長期使用の場合男性化現象がおこり,また消退出血をきたすことがある。EstrogenのうちEstradiolは子宮内膜作用が強く子宮内膜の異常増殖,消退出血が多いので,子宮摘出婦人以外には不適当である。また本剤は内膜癌発生の可能性が全くないわけではない。その他マストパチー,乳癌発生にも関与するという報告もある。したがつて癌年齢でもある更年期婦人に長期使用することはさけた方が安全である。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集眠れない患者へのアプローチ 眠れない更年期女性への対応 大池 ひとみ1xSearch for articles by this author1北海道大学附属病院総合診療部 発行日/Published Date: 1997/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414902265 更年期女性の不眠は,心身両面から起因していることが多く,丁寧な問診と心身両面からのアプローチが必要である.@更年期障害自律神経性,A更年期障害心因性,B神経症,Cうつ状態,の4つに分類できる.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 解説 Parasympathetic activityの評価法 石坂 真二Shinji Ishizaka1xSearch for articles by this author, , 井上 博Hiroshi Inoue1xSearch for articles by this author1富山医科薬科大学医学部第二内科1Department of Internal Medicine U, Toyama Medical and Pharmaceutical University Faculty of Medicine 発行日/Published Date: 1994/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404900876 はじめに 自律神経系は循環の全身的調節機構の中心的役割を果たしている.交感神経系は動脈系において安静時より抵抗血管を支配し,細動脈を介し組織血流と動脈血圧を調節する.静脈系では,静脈における容量の変化から,静脈環流を介し心拍出量を調節している.心臓交感神経は,安静時における持続性活動は認められるものの,主に強い運動負荷時や循環の恒常性が破綻したときに活動性を増し,心拍数と心収縮性を増加させる.一方,副交感神経は心臓に対し安静時より著しい持続的活動性を示し,心拍数増加に対し抑制的に作用する.このように自律神経系は,交感神経と副交感神経とがバランスよく調和し,血行動態の変化に対し循環の恒常性を維持するように働く. ストレスや環境変化に際して瞬時に起こる循環の調節は,自律神経反射(圧受容体反射)を介して行われる.血圧が低下すると,動脈圧受容体からのインパルスは低下し,交感神経は活動性を増し,副交感神経は抑制され血圧を維持する.心房圧の低下は心肺圧受容体反射を介し交感神経活動を増加させるばかりでなく,腎臓でのナトリウム排泄を抑制し,バゾプレッシンを分泌させるなど体液の調節を通じて血圧を維持している.
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集アセチルコリンと神経疾患―100年目の現在地 神経因性膀胱―アセチルコリンの関与を含めて 榊原 隆次Ryuji Sakakibara1xSearch for articles by this author, , 舘野 冬樹Fuyuki Tateno1xSearch for articles by this author, , 岸 雅彦Masahiko Kishi1xSearch for articles by this author, , 露崎 洋平Yohei Tsuyusaki1xSearch for articles by this author, , 内山 智之Tomoyuki Uchiyama2xSearch for articles by this author, , 山本 達也Tatsuya Yamamoto3xSearch for articles by this author1東邦大学医療センター佐倉病院内科学神経内科1Neurology, Internal Medicine, Sakura Medical Center, Toho University2獨協医科大学排泄機能センター2Continence Center, Dokkyo Medical College3千葉大学大学院医学研究院神経内科学3Neurology, Chiba University 発行日/Published Date: 2014/5/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%9B%A0%E6%80%A7%E8%86%80%E8%83%B1 排尿障害は,自律神経症候の中で非常に頻度が高いものである。このうち残尿・尿閉は繰り返す尿路感染症,腎後性腎不全をきたし予後を悪化させる懸念があり,過活動膀胱(尿意切迫・頻尿・尿失禁)は生活の質を悪化させる。コリン系神経は,運動神経,認知機能とともに自律神経の中の副交感神経系(および交感神経節)に深く関わっており,特に神経因性膀胱では,コリン系神経の障害が大きく関与している。本稿では神経因性膀胱の主な病態・治療とアセチルコリンの関わりについて,糖尿病性ニューロパチー,高齢者のアルツハイマー病・白質型多発脳梗塞を例示しながら述べた。神経因性膀胱は,適切な治療薬で改善が得られることが多いことから,積極的な治療介入が望まれる。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 目で見る外科標準術式・18 S状結腸切除術 河村 裕Yutaka KAWAMURA1xSearch for articles by this author, 小西 文雄1xSearch for articles by this author1自治医科大学附属大宮医療センター外科 発行日/Published Date: 2001/6/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407904484 はじめに 本稿ではS状結腸癌に対する標準的な術式である自律神経を温存したS状結腸切除術に関して述べる.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集末梢神経障害のリハビリテーション 脳神経領域の障害 栢森 良二Ryoji Kayamori1xSearch for articles by this author1帝京大学医学部リハビリテーション科1Department of Rehabilitation Medicine, Teikyo University School of Medicine 発行日/Published Date: 2006/4/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%A1%94%E9%9D%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E9%BA%BB%E7%97%BA はじめに  脳に出入りしている脳神経は12対ある.通常,1本の末梢神経は運動・感覚・自律神経の3つから構成されているが,脳神経では常に3種の神経線維から構成されているとは限らない.ここでは交感神経は含まれておらず,自律神経としては副交感神経のみから構成されている.脳神経障害のなかで最も頻度が高いのが第Z脳神経障害である顔面神経麻痺であり,そのリハビリテーションは大きな課題になっている.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集動悸の全体像を把握するGrond Rounds 更年期における高血圧のマネージメント―動悸を訴える患者をめぐって 富永 毅彦2xSearch for articles by this author, 堂園 凉子3xSearch for articles by this author, 松井 征男4xSearch for articles by this author, 鈴木 洋通1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学内科2富永内科病院3インターナショナルメディカルクロッシングオフィス4聖路加国際病院内科 発行日/Published Date: 1994/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414901201 動悸の特集の締めくくりに,更年期患者を例にして,動悸が心血管系,あるいは内分泌系,自律神経系的にどういう影響を与えるかを中心にして討論をしていただきます.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 臨床医のプライマリ・ケア女性のバイオロジー 心身症の新しいとらえ方 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author1秋田大学医学部産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1982/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409206586 心身症は,その発病や経過に心理的な要因が大きく関与している身体障害である。産婦人科では内科と異なり,器質的病変を伴う心身症よりも器質的病変を伴わない機能的障害の段階にある心身症患者の頻度がはるかに多い。更年期障害や自律神経失調症と診断されるもののうちの一部がそうである。 更年期障害や自律神経失調症はもちろん,多くの婦人科心身症はすべて神経症である,という指摘もある。この説では。神経症としての発生機序の探求もせずにホルモン剤や自律神経調整剤のみの機械的投与で著効をきたす,更年期障害や自律神経失調症が70%も存在するという事実が理解できない。たしかに,これら婦人にみられる機能的障害の一部は神経症であり,これらの身体症状は不安神経症,ヒステリー,あるいは心気症などが訴える身体症状であるかも知れない。しかし,更年期障害や自律神経失調症は身体症状のうえからみただけでは,心因性か非心因性かの区別がつけがたい。そこで,身体症状が心理的要因と密接に関係して起こっている病態を心身症と定義して,これらの疾患も心身症に含めて扱うことにしている。本態的には神経症と同一であるかもしれないが,治療法はおおむね同じであるので問題はないと考える。しかも,神経症タイプの心身症であればとらえ方も比較的容易である。問題は神経症の特徴を示さない心身症である。最近,心身症の特徴としてアレキシシミア(alexithymia)といわれるものがsifheos,P.E.1,2) や Nemiah,J.C.3)によって提唱され,これを紹介した池見ら4)によって心身症を神経症学の延長線上で考えるのは誤りであると指摘されている。アレキシシミアは,神経症と異なり,無意識的な不安や葛藤が少なく,神経症的な防衛機制が働いておらず,依存的でないために心理的ストレスに自分で耐えようとして,ついに身体症状を発生させているので,従来の方法ではとらえにくい。以下,これらの点を含めて,心身症の新しいとらえ方を解説したい。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 特集ナースのための精神身体医学 精神身体医学とは何か 村上 仁1xSearch for articles by this author1名古屋市立大学 発行日/Published Date: 1954/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1661909671 精神身体医学とは,一言でいえば精神的な不安や苦悩が原因になつて身体的な疾患が起ることがある,という事実に関する研究である。昔から「病は気から」などという格言があり,精神的な悩みといろいろの病気との間には何らかの関係があるということは漠然と想像されてはいたが,いままでの医学はこのような問題は余りとり上げない傾向が強かつた。つまり,いままでの医学は病気の原因を内臟のいろいろの器官の病理解剖学的な変化にあると考えていたので,精神的な悩みがこのような内臟の病的変化と直接の関係があるとは思えなかつたからである。 1)しかし内臓に病理解剖学的な変化がなくても,内臓のはたらきに異常が起つて病気になることはいくらもある。たとえば,心臓自身には特別な変化がなくても,急に脈が早くなつて苦しくなる発作が起ることがよくある(発作性頻脈)。これは心臓を支配する自律神経の働きの異常によると考えられるが,この場合自律神経に特別の変化があつて,それが頻脈の原因になることもあり得るが,多くの場合は何らかの精神的不安が自律神経のはたらきに影響し,そのため頻脈が起るのである。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 原著 鼻過敏症に対する副交感神経遮断剤の局所使用効果 東 英二Eiji Azuma1xSearch for articles by this author, 朝倉 光司1xSearch for articles by this author, 榎本 和子1xSearch for articles by this author, 荒 ひろみ1xSearch for articles by this author, 相馬 新也1xSearch for articles by this author, 形浦 昭克1xSearch for articles by this author1札幌医科大学耳鼻咽喉科1Department of Otolaryngology, Sapporo Medical College 発行日/Published Date: 1983/6/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492209627 I.はじめに 鼻過敏症に対する治療法としては,周知のように減感作療法,薬物療法および手術療法が主に行われている。鼻アレルギー発症においては,免疫学的因子に加えて自律神経系が重要な役割を果たすと考えられる。すなわち,鼻アレルギーは抗原抗体反応のみで発症するものではなく,自律神経不均衡,内分泌系機能異常などが,鼻粘膜の過敏性を増大し発症に関与するとも考えられる。鼻粘膜は交感,副交感の両自律神経支配が認められ,鼻汁分泌に関して,起始核は顔面神経運動核近位の上唾液核から大錐体神経,Vidian神経,翼口蓋神経節を経由し鼻粘膜に分布し,鼻汁分泌を亢進すると考えられている。 臨床的には,Vidian neurectomyにより鼻過敏症の症状が緩解するという報告は多い。ところで,薬物療法は多くあるのだが,自律神経遮断薬を臨床的に投与し,鼻症状に与える影響を検討した報告は少数に過ぎない1,2)。そこで今回我々は@コリン系薬剤であるメタコリンを用いて鼻粘膜の過敏性A副交感神経遮断剤であるipratropiunnbromideのメタコリン誘発鼻汁と抗原誘発鼻汁に及ぼす影響およびBipratropium bromideの臨床効果を検討し,若干の知見を得たので報告する。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 耳鳴に対するStopmin錠の使用経験 大橋 正尚1xSearch for articles by this author1弘前大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1960/7/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202484 I.緒言 耳鳴は耳鼻科領域においてはありふれた症状でありながら,各種の療法によつても難治のものが多いのも周知の事である。耳鳴には他覚的と自覚的とあり,他覚的耳鳴は聴器及びその周囲の血管,筋肉等の音を耳鳴として感ずるので,その対策も比較的容易であるのに比し,自覚的耳鳴はその原因に血管説,脳圧説,聴神経興奮説,中耳腔内病変説,精神的影響説等種々見られ,それに伴い治療も一定のものを見いだし得ない現状である。殊に最近内耳機能と自律神経との関係の微妙な動向が着目され,自律神経系機能失調に基づく内耳障碍は単に従来のM?ni?re氏病のみならず,前庭症状を伴わない蝸牛障害を主体とするものも認められている。即ち蝸牛の動脈分布は人体においては前庭蝸牛動脈及び固有蝸牛動脈に支配され,しかも終末動脈であり,これらの血管の異状特に収縮状態及び局所の貧血等は耳鳴の現象と著しく親近性をおびている。実際今まで記述された耳鳴治験症例を検討しても血管作用剤が圧倒的に多いようである。そこでこれらを考慮に入れ比較的有効と思われる薬剤を,合理的に配合したStopmin鉛がゾンネンボード製薬会社から試供品として提供されたので,耳鳴患者28例48耳に使用し一応の成果を得たのでここに報告すると共に,合せてそれぞれの患者の自律神経緊張状態をAdrenalin,Pilocarpin試験により測定し,自律神経と耳鳴及びStopmin錠の効果とを比較し,耳鳴の成因の考察及び治療の一助にと考え報告する。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 講座泌尿器手術に必要な局所解剖・5 T.腎臓?D.自立神経系とリンパ管系 佐藤 達夫Tatsuo Sato1xSearch for articles by this author, , 出来 尚史Hisashi Deki2xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部解剖学第2講座1Second Department of Anatomy, Faculty of Medicine, Tokyo Medical and Dental University2化学療法研究所外科2Department of Surgery, The Institute of Chemotherapy 発行日/Published Date: 1988/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413204863 腎動静脈はほぼ第1腰椎の高さに位置し,腹腔動脈と上腸間腸動脈の起始部に近接している。腹部臓器の大半の支配血管の根部が集まっているため,自律神経系もここに集中してくる。またこの高さは下半身のリンパ管系が集合して胸管を形成しようとするところに相当する。腎そのものにとって神経,リンパ管系はあまり大切でなくても,局所解剖的には両腎の間の領域はきわめて重要と言わざるを得ない。そこで今回は自律神経系とリンパ管系を検討しておくことにしたい。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床産婦人科内科?治療のポイント性成熟期 10.心身症の治療 岡村 靖Yasushi Okamura1xSearch for articles by this author1産業医科大学産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1991/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900545 疾患の診断と治療における基本的な考え方 疾病の発現には,人間の心理(大脳皮質?大脳辺縁系?間脳系における神経内分泌といってもよい),自律神経系および内分泌系が相互に作用しあい,密接な関連をもって生体の代謝をcontrolしているし,自律神経自体もhormonesを分泌することが次第に明らかになってきたので,今日では神経系と内分泌系を2系に分けるのではなく,神経内分泌学neuroendocrinologyという見地から疾患を診断し,治療している。 また,疾患の診断治療上大切な問題は,疾患発現の一次病因が何であるかをまず解析することである。すなわち,疾病の発症機序について,心理学および神経内分泌学の2方面から系統的な考察を行い,表1に示す新しい概念により疾患を把握することが肝要である。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集圧受容体反射異常の病態 降圧薬の圧受容体反射異常 尾股 健Ken Omata1xSearch for articles by this author, , 阿部 圭志Keishi Abe1xSearch for articles by this author1東北大学医学部第二内科1Department of Internal Medicine II, Tohoku University School of Medicine 発行日/Published Date: 1998/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901640 はじめに 心拍変動は心臓の自律神経機能を反映する.心臓を制御する自律神経系はさまざまな入力系の影響を受けるが,圧受容器を介する血圧変動の影響は強い.圧受容器は血圧変動を認識し,適切な臓器血流を維持するために心拍反応を引き起こす.高血圧における圧反射機能低下は血圧の変動性を増加し,臓器血流異常により臓器障害の進行を促進する可能性がある.また,各種の降圧薬は圧反射に影響することが明らかにされている. 本稿では圧受容器反射における降圧薬の影響について解説する.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病診療の実際合併症 起立性低血圧症 姫井 孟Hajime Himei1xSearch for articles by this author1岡山赤十字病院・内科 発行日/Published Date: 1984/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402219076 糖尿病患者にみられる起立性低血圧は,慢性の自律神経障害患者を最も無能にしてしまう臨床像であり,特に腎症を伴い横臥位で異常な高血圧を呈し,起立によって低血圧をきたす例では,しばしばその治療に困惑する場合がある. 自律神経の障害で交感神経が侵されてくると起立時に末梢血管床における細動脈の反射性収縮が起こらず,末梢血管抵抗の減弱ないし消失が起こり,血液は下肢に集まり,中心静脈圧が下降し,心拍出量の減少と血圧の低下が起こる.また,同時に心血管反射を介する反射性頻脈が欠如(図)1)して眩暈や失神の大きな原因となる.起立によって収縮期圧が30mmHg以上下降し,なんらかの症状が出る場合には治療が必要となる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題消化器薬の使い方?その効果と限界消化管運動機能障害 過敏性腸症候群における薬の使い方 佐々木 大輔1xSearch for articles by this author1弘前大学医学部・第1内科 発行日/Published Date: 1991/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402900794 ポイント1)過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syn-drome;IBS)は,症状の軽微な患者からコントロールの困難なものまで,臨床像に幅がある.薬物治療にあたっては,患者の重症度に応じた薬剤の選択が必要である.2)IBSの薬物治療にはいくつかのアプローチがある.下剤や止潟剤による便通異常の治療,消化管の運動異常を改善する目的の身体面の治療,向精神薬による不安あるいは抑うつなどの精神症状の治療,自律神経調整剤による全身的自律神経調整を目的とした治療などである.3)ある種の向精神薬には消化管の運動に対する作用もあり,薬剤のもつ作用とIBSの患者の消化管運動の病態の両者を考慮にいれて用いるべきである.
日本糖尿病教育・看護学会誌 Print ISSN: 1342-8497 Online ISSN: 2432-3713 第13回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告●シンポジウム 2-2.看護実践への質的研究の活用とチャレンジ 森 小律恵Kozue Mori1xSearch for articles by this author1杏林大学医学部付属病院看護部 発行日/Published Date: 2009/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.7002100548 私は,長年糖尿病看護の実践を行ってきたなかで,自律神経障害をもつ糖尿病患者への看護について関心をもつようになった.自律神経障害による症状は多岐にわたり,患者がかかえる問題は複雑である.しかし,医療者が理解していることは少ないうえに,患者自身もさまざま工夫してもよくならない症状や,これまで自己管理できなかったから仕方がないとあきらめたり,表面化されにくい現状がある.  私は,臨床経験のなかで,患者が身体の感覚や症状を把握することを手がかりに,対処方法を探り,症状が軽減することができた経験があり,患者の身体への気づきを促し症状の体験を明らかにすることで,患者を支援する方法を探ることができるのではないかと考え,自身の看護実践から質的研究を行うことになった.
LiSA Print ISSN: 1340-8836 Online ISSN: 1883-5511 徹底分析シリーズ麻酔科医の知らなければいけない免疫 神経系と免疫のクロストーク:中枢への情報入力と出力 相引 眞幸Mayuki AIBIKI1xSearch for articles by this author1愛媛大学大学院医学研究科 救急侵襲制御医学講座 発行日/Published Date: 2009/9/1 https://doi.org/10.11477/mf.3101100741 循環系が自律神経により刻一刻と調節されているのと同様に,免疫系も神経系との結びつきの重要性が指摘されている。本稿では,神経系と免疫との関係を概説する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題認知症のプライマリケア認知症診療の進め方 認知症に伴う神経症候 森松 光紀1xSearch for articles by this author1徳山医師会病院神経内科 発行日/Published Date: 2007/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402102773 ポイント ●神経症候の把握には,詳細な神経診察が必要である. ●前頭葉症候,錐体路・錐体外路・小脳・自律神経系について分析する. ●神経症候が前景に立つ疾患でも,認知症が潜在しうることに留意する.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集骨盤内悪性腫瘍の機能温存手術 〈婦人科・2〉子宮癌に対する排尿機能温存手術 吉川 裕之Hiroyuki YOSHIKAWA1xSearch for articles by this author, 植田 国昭2xSearch for articles by this author, 武谷 雄二2xSearch for articles by this author1東京大学医学部産科婦人科学教室2都立駒込病院産婦人科 発行日/Published Date: 1993/11/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%AD%90%E5%AE%AE%E7%99%8C 広汎性子宮全摘出術においては,30年以上も前から.自律神経温存が施行されてきた.理論的には確立しており,骨盤神経と骨盤神経叢の温存は確実になされてきたが,膀胱枝は視認することが難しく,膀胱枝の温存は理論と経験に基づいた名人芸により,何とか施行されてきたといわざるをえない.これを確実に行うためには,生体における婦人科手術解剖学のより深い理解が必要である.したがって,現段階では広汎性子宮全摘出術における自律神経温存は確立しているとはいいがたい.本稿では,あえて大胆かつ具体的に記述することに努の,ご批判を仰ぐこととしたい.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 増刊号消化器・一般外科手術のPearls&Tips?ワンランク上の手術を達成する技と知恵E直腸 腹腔鏡下直腸切断術 山岡 雄祐Yusuke YAMAOKA1xSearch for articles by this author, 絹笠 祐介1xSearch for articles by this author, 賀川 弘康1xSearch for articles by this author, 塩見 明生1xSearch for articles by this author, 山口 智弘1xSearch for articles by this author, 山川 雄士1xSearch for articles by this author, 沼田 正勝1xSearch for articles by this author, 村田 飛鳥1xSearch for articles by this author1静岡県立静岡がんセンター大腸外科 発行日/Published Date: 2015/10/22 https://doi.org/10.11477/mf.1407210944 バリエーションと留意点 直腸癌の手術では,癌の根治性と機能温存を両立させることが重要である. 温存すべき自律神経と直腸周囲の膜構造の理解が必要である.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 手術・手技・麻酔 術前検査に於けるBickenbach氏起立試験と電気閃光値との関係について 岡崎 恒雄Tuneo Okazaki1xSearch for articles by this author, 千葉 俊博1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1959/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201926 はしがき 手術中及び手術後の循環器機能障害,即ち術中或いは術後のショック等の予期しない危険を未然に予知する簡単な循環器機能検査法としてBich?enbach氏起立試験(1938)があるが,この試験は自律神経系機能検査としての踞反応或いは九嶋教授等の血圧変動係数などと一脈通ずるものがある。 一方電気閃光値測定は初め疲労度の測定法として用いられていたが,筆者の一人である岡崎は自律神経機能検査として血圧変動係数,脈摶変動係数,アドレナリン・血糖,インシュリン・血糖測定等と平行して電気閃光値を測定し,自律神済系機能失調のあるものにはその値が高いことを観察した。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題これだけは知っておきたい不整脈の診かたと治療のポイント不整脈診断の進め方 専門病院で行われる不整脈の検査法 丹野 郁1xSearch for articles by this author1昭和大学医学部第三内科 発行日/Published Date: 2005/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402100096 ポイント late potential(LP)は,伝導遅延となりうる不整脈基質の存在を示唆する. T-wave alternans(TWA)は,再分極過程の不均一性の指標である. heart rate variability(HRV)は,不整脈の調節因子である自律神経機能評価法のひとつである.
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 ストレスと病気・4 ストレスと消化器 大澤 仁1xSearch for articles by this author1東大分院第4内科 発行日/Published Date: 1975/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661917312 はじめに ストレスが与れられたときの,人間の体内に生ずる変化については,このシリーズで既に理解されていると思いますので,この稿はストレスが与えられたときの消化器症状と,ストレスと関係ある消化器病を中心に,話を進めてみたいと思います. 試験やお見合い,初めてのデートのときなどに,食欲が思うように進まなかったり,あるいは頭痛や腹痛を伴った下痢などを経験した方もおられることでしょう.私たちの消化器の運動,分泌,血流などの働きは,不安,緊張,怒り,抑うつなどの感情の状態によって,自律神経を介し,大きく左右されるのです.ですからそのようなストレスのある状態では,自律神経失調に似た消化器症状が引き起こされます.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X -------------------- あとがき AxSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1959/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406200827 最近坂本秀夫前東大教授の"自律神経遮断剤の臨床"という著書が出た。序文にもあるように神経の化学的伝導学説の発展を契機として,最近に於ける自律神経剤特に自律神経遮断剤の研究発展は目覚ましく,自律神経の作用機序の解明並びに自律神経系の関与している疾患の治療に広く応用されている。特に高血圧症の治療,消化性潰瘍の治療,ある種の精神病の治療には現在欠くことの出来ない薬剤となつている。これら種々の問題を著者自身の研究と経験に加えて今まで報告された自律神経遮断剤の発展の研究を総括し,特に自律神経遮断剤の発展史,作用機序,臨床的応用,注意すぺき副作用について記載している。A5版190頁余の著書ではあるが仲々興味深いものといえよう。 また近々大阪赤十字病院の太田幸雄博士の訳による"Faust: Das klinische Bild der Dauerfolgen nach Himverletzung"の日本版の出版が予定されている。労働災害,交通災害の増加に伴い頭部外傷の問題が大きくクローズ・アツプされている今日外傷性脳損傷後遺症の鑑定は臨床的にも大変重要になつて来ている。また社会復帰の点でも脳損傷者には特殊な問題が絡んで来る。外傷性脳損傷によつて人格や作業能力の持続的な変化が起ることは周知の所である。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 TopicsRespiration & Circulation 心拍変動低下例の心事故予防 中沢 潔1xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医科大学第2内科 発行日/Published Date: 1996/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901340 ■最近の動向 心拍変動の時間領域,周波数領域の解析が行われるようになり,個々の自律神経の定量的評価が行われている.心筋梗塞の予後と自律神経機能との関係が報告され注目されて久しいが,突然死などの心事故例は,そうでない例に比べて迷走神経機能の指標である高周波成分のみならず,交感神経の指標である低周波成分(低周波/高周波の比)が低下し,日内変動が消失しているとする報告である.電気生理学的な心室頻拍・細動誘発可能例と不能例との比較でも,誘発可能例において時間領域,周波数領域の各指標が低下していたが,左室駆出分画,心室期外収縮,心室遅延電位とこれらの指標との関連がないことが報告されており,予後を規定する独立した指標とも考えられる.その機序については,心筋障害による自律神経末端の除神経が生じ,求心路が障害されるとする考え方であるが,不明な点も多い.また,VT,Vfの閾値を低下させる機序についても明らかではない.また,その予防については,β遮断剤,ACE阻害剤,運動などが有効に作用するとする考えもあるが不明な点が多い.今回は予防についての最近の報告を紹介する.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 特集睡眠研究?最近の進歩 身体疾患と睡眠障害 片山 宗一Soichi Katayama1xSearch for articles by this author1獨協医科大学神経内科1Dept. of Neurology, Dokkyo Univ. School of Medicine 発行日/Published Date: 1980/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405203096 I.はじめに 疾病は夜間睡眠中にも休むことなく進展するが,睡眠の経過に伴う自律神経機能あるいは体液性因子の分泌動態の変化によって,その症状が大きく変容を受けることがある。その極端な場合が古くから,夜間の発作性疾患として内科領域で知られているものである。代表的な疾患として,循環・呼吸器領域では夜間心臓喘息,夜間狭心症,不整脈,気管支喘息,消化器疾患では十二指腸の夜間痛,逆流性食道炎の胸痛,また神経疾患では周期性四肢麻痺,restless legs syndrome,群発頭痛などの血管性頭痛,脳血栓の夜間発症などがある。夜間睡眠中には,自律神経トーヌスが睡眠段階に応じてtonicに変化し,とくにREM睡眠期にはautonomic stormといわれるほどの大きな変動がみられ,このほかに体動,呼吸,外来刺激その他によりphasicな変化が生じ,これらが心・血管系,呼吸器,消化管,泌尿器など広汎な自律神経機能に大きく影響するものと考えられる。本論文では代表的な夜間発作性疾患として夜間狭心症を中心に,その病態生理を述べ,次いで上記の他の疾患についても概観したい。 また身体疾患による睡眠障害も不眠症の一因として重要な問題であり,同時に取り上げることにする。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 特集神経系疾患と臨床検査X.神経病理2.末梢神経 5)直腸生検の実際と所見 池田 修一Shu-ichi IKEDA1xSearch for articles by this author1信州大学医学部第3内科 発行日/Published Date: 1997/10/30 https://doi.org/10.11477/mf.1542903544 はじめに リピドーシスを代表とするneuronal storage diseaseの診断に際しては,神経細胞における異常蓄積物の存在を形態学的に証明する必要がある.この目的のため古くから外科的な直腸生検が行われ,固有筋層内にある腸筋神経叢(Auerbach's plexus)が観察されたが,本法は患者への侵襲が大きかった.これに対し筆者らは内視鏡下の直腸生検により粘膜下神経叢(Meissner's plexus)を取り出し,組織学的ならびに超微形態学的に神経節細胞を観察している.本法は容易に施行できるため,neuronal storage diseaseのスクリーニング法として役立っている.さらに筆者らは外来性および内在性の自律神経支配が豊富な直腸生検組織を用いて,自律神経障害の形態学的評価も行っている.そこで本稿では筆者らが行っている直腸生検の実際的手技とその有用性について解説する.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 特集めまい?問診から治療までII.基礎的知識 めまいの解剖 伴 忠康12xSearch for articles by this author1兵庫医科大学2大阪大学 発行日/Published Date: 1986/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492210188 序論 内耳の失調によってめまいが起こることは,古くから知られた事実である。上側頭回の聴覚領を電気刺激するとめまいや耳鳴りが現われることや,前頭葉眼領野または後頭葉にある18および19領野を電気刺激して眼球の協調運動が頻発することなどはよく知られた現象であるが,これらの場合に自律神経系の異常症候群が伴うことも周知の事実である。 めまいには一般に平衡障害が伴うのであるが,本論文ではめまいに付随して現われる眼振を中心に,錐体路系,錐体外路系さらに自律神経系などの異常をそれぞれの立場から脳幹を中心に分析することにした。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 耳鼻科領域に於けるReilly現象とStress学説 岩田 逸夫1xSearch for articles by this author1名古屋第一赤十字病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1958/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201974 はしがき 現代の医学に於ては,生体外の発病因子の他に,生体の側に於ける物理的,化学的,細菌学的或は精神的な作用因子に対する反応の問題が重視されるに至り,1934年以来のReillyの研究,1936年以来のSelyeの学説,即ち生体反応のあり方が自律神経反射を主体としたReilly現象(自律神経擾乱症候群)と,脳下垂体一副腎系を主体とする適応症候群の考え方が,最近漸次取入れられて来た。 Selyeは最近は癌腫に迄この考え方を導入し研究している程である。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 講座末梢神経(1) 末梢神経の構造―変性と再生を含めて 井出 千束Chizuka Ide1xSearch for articles by this author, , 遠山 稿二郎Koujiro Tohyama1xSearch for articles by this author, , 牛木 辰男Tatsuo Ushiki1xSearch for articles by this author1岩手医大医学部解剖学教室1Department of Anatomy, Iwate Medical University, School of Medicine. 発行日/Published Date: 1988/7/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%BB%B8%E7%B4%A2 T.解剖  脳と脊髄を中枢神経といい,脳・脊髄外にあるすべての神経を末梢神経系という.末梢神経系には脳から出る脳神経と脊髄から出る脊髄神経が含まれる.脳神経は12対あるが,そのうち2番目の視神経は発生からみて末梢神経ではなく中枢神経の一部である.脊髄神経は31対である.すなわち頸神経8対,胸神経12対,腰神経5対,仙骨神経5対,尾骨神経1対である,脊髄神経のうち運動線維はその細胞体を脊髄前角に持ち前根として出る.  一方,知覚線維の細胞体は脊髄神経節にあり,その中枢側の突起が後根として脊髄後角に入り,末梢側の突起は前根と一緒になって皮膚や内臓などに分布する.自律神経線維は脳神経では動眼神経,顔面神経,舌咽神経,迷走神経,脊髄神経では胸神経と上部腰神経(Th1-L2),それに仙骨神経(S2-S4)に含まれる.このうち脳神経と仙骨神経に含まれる自律神経は副交感神経であり,胸神経と上部腰神経からでる自律神経は交感神経である(図1).頸部の交感神経幹をつくる神経節は上・中・下の3つの頸神経節に集中している,上頸神経節は最も大きく,これは第1−4の胎生期神経節の癒合したもので,頭部に節後線維を送る.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 心室細動 宮崎 利久Toshihisa Miyazaki1xSearch for articles by this author, , 小川 聡Satoshi Ogawa1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学医学部内科呼吸循環器科1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University 発行日/Published Date: 1995/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404900999 本稿では心室細動(VF)の発生機序と病態生理,心臓突然死との関連,自律神経系による修飾,さらにその予防について,最近の臨床成績と動物実験の成績とを交えながら概説する.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 自律神経症に対するPregnanediol療法に就いて 千葉 俊博Toshihiro Chiba1xSearch for articles by this author, 岡崎 恒雄1xSearch for articles by this author, 菅原 比呂志1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1959/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201905 はじめに Zondek(1945)のEndocrine allergy説に始まつたHeckel(1956)のSteroid-hormone me-tabolite allergy説にもとついて,Pregnane-diolによる脱感作療法が登場した。本療法の理論面にはなお疑義はあるとしても,その臨床効果については各方面において検討が行われ,その有効性が認められつつあるが,殊に月経前及び月経時障害,更年期障害,自律神経症,尋常性座瘡等においては従来の治療法に匹敵する如き治療成績があげられている。 吾々の教室においては自律神経症(自律神経機能障害性疾患)の治療法としては塩酸プロカイン緩徐静注療法を主とし,その他間脳照射療法,臓器埋没療法,ホルモン療法,静隠剤療法,自律神経遮断剤療法等を適当に配合して行つているが,今回田辺製薬よりDiol錠(Pregnanediol)の提供をうけ,上記患者に応用して臨床的効果を検討したので茲に報告する。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 短報 タバコ喫煙によって誘発された失神発作 河北 英詮Hidenori Kawakita1xSearch for articles by this author, , 鈴木 守Mamoru Suzuki2xSearch for articles by this author1東京医科大学霞ケ浦病院神経科1Division of Neuropsychiatry, Kasumigaura Hospital, Tokyo Medical Collcge2豊後荘病院2Bungoso Hospital 発行日/Published Date: 1984/3/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405203736 56歳の男性,17歳より失神発作が発現。16歳より喫煙,47歳より喫煙により失神発作が誘発された。発作はタバコの中のnicotineにより誘発された。 本症例は頭部CTスキャンにより著明なび漫性脳萎縮,知能低下および自律神経障害が認められた。21年前の気脳写による軽度脳室拡大および知能低下の増強が示された。喫煙誘発時の脳波はび漫性徐波の一過性出現であった。 nicotineによる失神発作誘発機序は,自律神経系の変性による,所謂denervation hypersensitiーvityによりcatecholamineに対する過敏性のため,少量のnicotineにより脳循環障害を来し,失神発作が発現したものと考察した。 なお本症例の失神発作は,極めててんかん脱力発作に類似していたとは言え,漫然とてんかんの診断のもとに治療がなされたことを深く反省している次第である。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 原著 自律神経症に対するPara-hydroxypropiophenoneの実験的並びに臨床的研究 渡邊 一カIchiro Watanabe1xSearch for articles by this author1岡山大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1956/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201406 緒言 婦人自律神経失調症殊に更年期障碍に関しては内分泌学の進歩と共にその本態が漸く明らかにされつつあるが,最近は多腺性障碍即ち内分泌平衡の失調に依る自律神経中枢殊に間脳が重要視されている。併し中でも卵巣ホルモン並びに性腺刺戟ホルモンがその重大な役割を演じている事は既に1929年Zondekに依り報告されて以来現在も疑無いところである。 治療に関しては古くからエストロゲンが用いられているがその濫用はとかく批判のあるところであるが,その作用機序はエストロゲン・レベルの補正と共に下垂体ゴナドトロピン産生抑制作用という中枢調整作用が認められている。尚エストロゲンは発情物質であり性器に対する作用強く殊に子宮内膜増殖作用ひいては不正子宮出血等の望ましからぬ結果を招来する。かかる不快作用なく然も下垂体抑制作用を有する物質が自律神経失調症殊に下垂体亢進型に対して望ましいわけである。
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 特集糖尿病の理学療法こんなときどうする―糖尿病合併症に対する症状別アプローチ 2.糖尿病性神経障害 浅田 史成Fuminari Asada1xSearch for articles by this author, 久保田 昌詞2xSearch for articles by this author, 大橋 誠2xSearch for articles by this author, 野村 誠3xSearch for articles by this author1大阪労災病院勤労者予防医療センター運動指導部門2大阪労災病院勤労者予防医療センター3大阪労災病院糖尿病内科 発行日/Published Date: 2011/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551102027 糖尿病性神経障害とは  糖尿病性神経障害は,脊髄(体性)神経,脳神経,自律神経などが侵される合併症で,最も高頻度に出現する合併症である.糖尿病性神経障害には,びまん性の四肢末端の感覚異常を主とした糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneuropathy:以下,DPN)と内臓や血管,汗腺を支配する自律神経障害が含まれ,血栓などによる脳梗塞や血管炎などによる血管閉塞を原因とする外眼筋麻痺,躯幹筋麻痺のような局所性神経障害も認められている.また,びまん性および局所性以外の神経障害として治療後有痛性神経障害や併発型の絞扼性神経障害,神経根・神経叢障害や慢性炎症性神経炎などが存在する.これらの神経障害の分類の中で,DPNについては,「糖尿病性神経障害を考える会」により「糖尿病性多発神経障害の病期分類」1)が発表された.糖尿病性神経障害のうち,臨床上多く認められるのはDPNと自律神経障害であり,この重症化は糖尿病患者の運動を障害する主要因となる2).神経障害の病因に関しては,ポリオール代謝における律速酵素であるアルドース還元酵素活性化による補酵素NADPH過剰消費が主な要因と考えられている.その他の要因として,AGE/RAGE活性化や酸化ストレス,炎症反応,骨髄遊走細胞からの融合細胞の形成などが考えられる3).本稿では,理学療法士が知っておくべき糖尿病性神経障害のうち,主にDPNの評価方法,リスク管理,実際の理学療法について解説する.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集排尿・排便障害とリハビリテーション 神経変性疾患 服部 孝道Takamichi Hattori1xSearch for articles by this author, , 榊原 隆次Ryuji Sakakibara1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部神経内科1Neurology Department, Chiba University 発行日/Published Date: 2000/10/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%8E%92%E5%B0%BF%E9%9A%9C%E5%AE%B3 はじめに  脊髄小脳変性症,パーキンソン病等の神経変性疾患では,四肢の運動障害,感覚異常等と共に,自律神経障害がみられることが少なくない.自律神経障害の中で高頻度にみられるものに排便障害があり,便秘が多い.排尿障害も高頻度にみられ,大きく頻尿・尿失禁などの蓄尿障害と,排尿困難,尿閉などの排出障害とに分けられる.  排尿・排便障害は,患者および介護者にとって非常に困るものであり,activities of daily living(ADL),quality of life(QOL)を害する一因である.しかし,軽度の便秘は健常人にも少なからず認められ,神経障害以外にも多くの原因が関与しているためか,従来詳細な検討は非常に乏しい.頻尿・尿失禁は高齢者にも少なからずみられることから,従来,単に年齢のためと考えられがちであった.しかし,筆者らの検討では,高齢者の排尿障害の原因は多発性脳梗塞によることが少なくないようである4).  本稿では,代表的な神経変性疾患としてパーキンソン病,および脊髄小脳変性症の中で自律神経障害を来しやすい多系統萎縮症multiple system atrophy(MSA)の排尿・排便障害について,正常の機能,機能障害とその治療の順に述べる.
助産婦雑誌 Print ISSN: 0047-1836 Online ISSN: 2188-6180 特集全国助産婦学校学生研究 ?鹿児島大学医学部付属助産婦学校?妊・褥婦の愁訴について 脇田 ヨシ子xSearch for articles by this author, 中野 美代子xSearch for articles by this author, 橋口 正子xSearch for articles by this author, 松下 三枝xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1969/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1611203773 はじめに 私達の身体が円滑に機能を営むためには,内分泌系と自律神経系がはたしている役割は大きく,相互の密接な関係は古くから注目されています.そしてそのいずれかに変調があれば,他方にも何らかの影響があるといわれています.一方最近の心身医学の進歩にともなって,これらの内分泌系や自律神経系の機能は,外界からの刺激や,心理的要因によって大きく左右されることも指摘されるようになってきました. ことに婦人の思春期,去勢後,月経時,妊娠時,産褥,更年期などでは,性腺機能の変調に加えて,種々の精神的変動がおこりやすいためか,器質的変化がほとんど認められないのに,いろいろな自律神経機能失調様の,全身性,神経性,循環性,胃腸性の強い愁訴,すなわち不定愁訴を訴えがちとなりますので,とくにこの間の関係が注目されています.事実助産婦の取扱う妊・産・褥婦を観察しました場合でも,もちろん内分泌系の変調もありますが,妊娠中は児の健康,分娩前後の夫のこと,家庭環境での不安,分娩前後の健康に対する不安など,分娩時は肉体的労作に加えて分娩に対する恐怖など,さらに分娩後は大役をはたした安心感など,情緒の起伏がかなり著明でありますためか,これらの群で不定愁訴を訴える例が多いことはよく経験するところであります.またなかには分娩後の愁訴がいったん消失したあと数週の期間をおいて再び強い更年期障害症様の愁訴を訴えるような人もいます.
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 臨床報告 糖尿病患者のシルマー検査成績 星野 美佐子Misako Hoshino1xSearch for articles by this author, , 星野 照夫Teruo Hoshino2xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医大眼科1Dept of Ophthalmol, St. Marianna Univ Sch of Med2聖マリアンナ医大第一内科2Internal Medicine, St. Marianna Univ Sch of Med 発行日/Published Date: 1989/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410211068 糖尿病患者における涙腺の自律神経支配の障害の有無を検討するため,糖尿病患者27名,54眼にシルマーテストT法の変法を施行し,涙液の基礎分泌を測定し,同時に検査した自律神経障害のひとつの指標を示すと考えられる心電図CVR-R%と比較検討し,さらにHbA1C,眼底所見,および神経障害の有無を検討した。 糖尿病患者の基礎分泌は平均8.33mm/5min.であったが,この値は年代の上昇と共に低下傾向を示した。シルマー値とCVR-R%は相関関係が認められ,シルマー値の減少は涙腺の糖尿病性自律神経障害が原因のひとつと考えられた。 インスリン注射施行者,眼底所見が糖尿病性網膜症Scott V以上,あるいは糖尿病性神経障害症状のある患者は,シルマー値もCVR-R%も非常に低い値を示した。シルマー値とHbA1C,またCVR-R%とHbA1Cの間には有意の相関関係は認められなかった。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 連載今月の話題 瞳孔検査の診断的価値 内海 隆1xSearch for articles by this author1大阪医科大学 発行日/Published Date: 1988/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410210547 瞳孔は,対光反応ならびに精神知覚反応において視覚系や脳幹反応系の入力を介し,自律神経系の支配を受けて出力している.したがって瞳孔を詳細に観察すればこれらの経路の異常を捉えることができる.本稿ではそのひとつひとつについて分かりやすく解説したい.
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 特集根拠あるケアで患者の苦痛を減らすために 手術の疑問を解決します ―連携に活かすために―知っておきたい麻酔の知識 渡部 みずほ1xSearch for articles by this author, 伊藤 雄策2xSearch for articles by this author1越谷市立病院手術室2越谷市立病院麻酔科 発行日/Published Date: 2006/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661100338 麻酔は,ストレスによって引き起こされる有害反射から生体を保護する半面,自律神経活動を抑制し,呼吸・循環・代謝系にさまざまな影響を与える.安全に周手術期患者の看護を行なうために,麻酔の問題点と原因を関連づけることは大切である.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 研究と報告 頸髄損傷者の妊娠分娩 吉村 理Osamu Yoshimura1xSearch for articles by this author, , 斉藤 仲道Nakamichi Saito2xSearch for articles by this author, , 馬場 将夫Masao Baba3xSearch for articles by this author, , 緒方 甫Hajime Ogata4xSearch for articles by this author1九州労災病院リハビリテーション診療科1Department of Rehabilitation Medicine, Kyushu Rosai Hospital.2九州労災病院産婦人科2Department of Obstetrics and Gynecology.3別府リハビリテーションセンター3Beppu Rehabilitation Center.4産業医科大学リハビリテーション医学教室4Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health. 発行日/Published Date: 1987/3/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%A0%B8%E9%AB%84%E6%90%8D%E5%82%B7 はじめに  近年先進諸国の脊髄損傷発生数は,年間人口100万人あたり15〜20人とされ青年の発生が多く,したがって脊髄損傷者の妊娠分娩例も欧米ではかなりの報告1〜6)があるが本邦7〜10)では少ない.1973年Guttmann11)は過去20年間のStoke Mandeville病院での経験をのべ,26例の脊髄損傷の母親から39例の妊娠分娩があり,このうち経膣分娩21例,鉗子分娩15例,帝王切開3例を報告し脊髄損傷者といえども経膣分娩可能であり,帝王切開は純産科学的適応にかぎるとしている.  脊髄損傷者の妊娠分娩においては,貧血,尿路感染症,呼吸障害,深部静脈血栓,褥瘡,早産,妊娠予知困難など多くの問題があり,このほか第6胸髄損傷より高位の脊髄損傷者では妊娠分娩を引きがねとする自律神経過反射が重要である.  2例の頸髄損傷者の妊娠分娩を経験したので経過とともに自律神経過反射12〜14)についてのべる.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 一群の精神身体症状をともなうDrowsy Patternの臨床的研究 原田 正純Masazumi Harada1xSearch for articles by this author, , 笠置 恭宏Yasuhiro Kasagi1xSearch for articles by this author, , 三浦 嘉道Yoshimichi Miura1xSearch for articles by this author, , 石川 博也Hiroya Ishikawa1xSearch for articles by this author1熊本大学医学部神経精神医学教室1Dept. of Neuropsychiat., Kumamoto Univ. Medical School 発行日/Published Date: 1969/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201503 1) 脳波検査中に被検者の6?16%がdrowsy patternを示す。そのうちの約1%(47例)は病的と考えられるdrowsy patternを示し,臨床的に重要な意義をもつている。 2) 病的なdrowsy patternとしたものは,恒常的にdrowsy patternが出現すること,α-blockingの異常(paradoxal α-blockingなど)がみられること,脳波と睡眠の不一致がみられることの3つの特徴をもつ。 3) 病的なdrowsy patternを示す47例の臨床像は精神症状,睡眠-覚醒機能障害,発作症状,性格障害,自律神経・内分泌障害から構成され,一定の症状群(かりに,drowsy pattern症状群)をなす。 4) 精神症状は,情意減弱状態,不安・焦躁状態,うつ状態,軽躁状態,幻覚・妄想などが注目される。身心故障の訴えは強く,心因反応もみられた。 5) 睡眠・覚醒機能障害は睡眠発作,昼間眠気,熟睡困難・不眠,入眠時幻覚,睡眠麻痺などがみられた。 6) 発作症状はぼんやり,めまいの発作,情動性脱力発作,失神発作,けいれん発作,もうろう発作,自律神経発作などがみられた。 7) 性格障害の特徴は未熟・幼稚さがめだち一部てんかん性性格も加わつたものである。 8) 自律神経・内分泌障害は発汗過多,肥満が多く,口渇,多尿,性器発育不全,月経不順,インポテンツなどがみられた。 9) これらの病像をつぎの病型に分類した;i)ナルコレプシー型(14例),Aてんかん型(13例);そのなかにさらに,けいれん型,小発作型,精神運動発作型,自律神経発作型,周期性嗜眠型がある。B)精神病型(15例);そのなかにさらに,分裂病型,うつ病型,心因反応型,神経衰弱型に分けられる。iv)内分泌障害型(2例)。v)性格異常型(3例)。 10) drowsy patternの背後にきわめて重要な臨床的意義が潜んでいることを強調し,ナルコレプシー,てんかん,内因性精神病,ヒステリー,間脳性疾患などとの関係を考察した。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 増刊号臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアルU めまい・平衡機能検査Q & A Q7 発作性めまい(メニエール病)の間歇期には,どのように検査を進めればよいでしょうか?/Q8 めまい検査に影響する薬剤にはどのようなものがありますか?/Q9 めまい発症に関与する自律神経の検査法は?/Q10 BPPVの病態は検査でどこまでわかりますか?/Q11 中枢性めまいを鑑別するための検査は? 堀井 新1xSearch for articles by this author, 野村 泰之2xSearch for articles by this author, 瀬尾 徹3xSearch for articles by this author, 小川 恭生4xSearch for articles by this author, 堤 剛5xSearch for articles by this author1新潟大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科分野2日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野3近畿大学医学部耳鼻咽喉科4東京医科大学八王子医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科5東京医科歯科大学耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 2017/4/30 https://doi.org/10.11477/mf.1411201252 Answer 堀井 新* 蝸電図検査,グリセロール検査などの内リンパ水腫推定検査や内耳造影MRI検査,前庭機能検査,聴覚検査や心理テストなどを行うべきです(表1)。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集こころと汗 情動障害と発汗異常 梅田 聡Satoshi Umeda1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学文学部心理学研究室1Department of Psychology, Keio University 発行日/Published Date: 2016/8/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%83%85%E5%8B%95 本稿では,情動障害と発汗の関係性について,脳機能の側面から概観する。まずは,情動処理に関連する脳部位とその機能についてまとめ,近年,発展が著しいネットワークによる理解の枠組みについて紹介する。次に,扁桃体,前頭葉眼窩部,島皮質などの障害に伴う情動障害と発汗機能の異常について概観する。最後に,自律神経障害を対象とした研究成果について触れ,統合的な観点による脳-身体機能連関研究の必要性について述べる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 U 神経・筋疾患治療薬自律神経障害 62.流涎と発汗障害の薬物治療 国本 雅也1xSearch for articles by this author1東京大学医学部・神経内科 発行日/Published Date: 1987/9/30 https://doi.org/10.11477/mf.1402221182 流涎 流涎は「りゅうぜん」と読み,よだれが多くてこぼれてしまうことである.これには唾液の分泌亢進と嚥下障害の2つの要因が考えられる.前者は,病的には嘔気のある場合にみられる.後者の原因による流挺は,神経疾患においてしばしば認められる.たとえば筋萎縮性側索硬化症(ALS),重症筋無力症(MG),パーキンソン病(PD),多発性脳梗塞などにおける嚥下障害である.これらはそれぞれ嚥下に関わる筋肉,神経筋接合部,神経機構が障害されることが原因で,これらを治療することが一義的ではある.しかしALSのように回復が望めない疾患,あるいはMGやPDのようにコントロールされるまでに時間がかかり,その間流涎の症状が持続する疾患に関しては,対症的に愁訴をとることが望まれる. 薬物治療としては,硫酸アトロピン(1.5mg,分3)を服用する.これは副交感神経節後線維末端をブロックして,唾液の分泌そのものを抑制するものである.副作用としては頻脈,口渇,排尿障害,瞳孔散大,粘膜乾燥などがあり,前立腺肥大,緑内障では禁忌である.薬物が使用できない場合は,唾液を頻回に吸引する必要がある.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 トフィソパムと産婦人科心身症関連疾患 郷久 鉞二Etsuji Satohisa1xSearch for articles by this author, 佐野 敬夫1xSearch for articles by this author, 和田 生穂1xSearch for articles by this author, 斉藤 学1xSearch for articles by this author, 大林 良1xSearch for articles by this author, 橋本 正淑1xSearch for articles by this author1札幌医科大学産婦人科学講座 発行日/Published Date: 1989/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409208025 トフィソパムはベンゾジアゼピン系の薬剤でありながら自律神経機能の改善に効果がみられる。そこで主に心身症領域で使用される本薬剤についてまとめてみた。1)最近5年間(昭和59?63年)に当科心身症外来で本剤を投薬した56例は更年期障害33例,自律神経失調症12例,術後不定愁訴4例,その他7例で,他の薬剤に比べ自律神経失調症に対し使用頻度が高かった。2)当科心身症外来で行われている面接を主体にした4つの病型分類(心身症型,神経症型,うつ型,身体型)では,他の薬剤と異なり全ての病型に平均して使用されていた。3)症状の種類はのぼせ,不眠,発汗,腰痛が上位を占め,他の薬剤での症状と比べ下腹痛,頭痛以外はほぼ同様の症状であった。4)十分な面接治療を行う前に本剤のみで症状が改善される症例が心身症型,神経症型,身体型のいずれにもみられた。5)昭和51?60年までの更年期障害患者に単独で使用した場合の更年期障害指数(K指数)は,K指数全体でも,血管運動神経症状,精神症状でも有意に減少した。6)本剤の4週間投与前後でE2,FSH,LH値に有意な変動はみられなかった。7)病型分類での効果は4つのどの型においても効果がみられたが,ホルモン剤に比べて心身症型,神経症型に効果が大きかった。8)二重盲検法でプラセボーと比較して有意に本剤の方が効果が高く,特に心身症型,神経症型に効果が高かった。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 増刊号特集泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド9 腫瘍抗がん剤の副作用対策 末梢神経障害 皆川 倫範1xSearch for articles by this author, 小川 輝之1xSearch for articles by this author, 石塚 修1xSearch for articles by this author1信州大学医学部泌尿器科学教室 発行日/Published Date: 2016/4/5 https://doi.org/10.11477/mf.1413205640 疾患の概要  末梢神経障害は運動神経・感覚神経・自律神経の障害に分類される.運動神経が障害された場合,脱力などの筋力低下や,つまずくなどの運動障害として症状を認める.感覚神経が障害された場合,しびれや温覚の鈍麻として症状を認める.自律神経が障害された場合,冷感や無汗症などの症状を認める.  抗がん剤などの薬剤による副作用として末梢神経障害が起こる場合があり,特にパクリタキセル(タキソール?)やドセタキセル(タキソテール?)などのタキサン製剤,ビンクリスチン(オンコビン?)などのビンカアルカロイド製剤,シスプラチン(ランダ?など)やカルボプラチン(パラプラチン?)などの白金製剤では,高頻度に末梢神経障害による副作用(しびれや感覚障害や痛み)が発現する.この末梢神経障害の原因として,神経軸索の微小管の傷害や神経細胞の直接傷害などが関連しているとされている.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床更年期障害更年期とは 4.卵巣欠落症状と更年期障害の相違点 南川 淳之祐Junnosuke Minamikawa1xSearch for articles by this author1箕面市立病院産婦人科 発行日/Published Date: 1991/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409900403 卵巣欠落症状も更年期障害も,症候的にはともに自律神経失調症にもとずく血管運動神経症状を主とする不定愁訴症候群であるが,その定義,病因,病態については多少の相違点がある。これらを正確に理解し鑑別することが,適切な管理治療につながり患者への福音となろう。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌に対する手術のコツ 進行直腸癌に対する腹腔鏡下低位前方切除術 奥田 準二Junji OKUDA1xSearch for articles by this author, 山本 哲久1xSearch for articles by this author, 田中 慶太朗1xSearch for articles by this author, 川崎 浩資1xSearch for articles by this author, 谷川 允彦1xSearch for articles by this author1大阪医科大学一般・消化器外科 発行日/Published Date: 2004/12/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%85%B9%E8%85%94%E9%8F%A1%E4%B8%8B%E4%BD%8E%E4%BD%8D%E5%89%8D%E6%96%B9%E5%88%87%E9%99%A4%E8%A1%93 要旨:腹腔鏡下手術には近接視や拡大視効果により狭い骨盤腔内でもきわめて繊細な観察が可能で,チーム全員がその良好な術野を得られる大きな利点がある.適切な器具と的確な手技を用いれば進行直腸癌に対しても腹腔鏡下手術の利点を生かしつつ,自律神経完全温存の腹腔鏡下低位前方切除術を適切に行える.しかし,進行直腸癌に対する腹腔鏡下低位前方切除術では病変部への直接操作を避けた直腸のはく離・授動,適切な切離面とsurgicalmargin(AW)を確保した肛門側腸管切離に特に注意する必要がある.不用意な合併症や再発を予防し,その有用性を最大限に引き出すためには段階的な適応の決定,周到な術前処置,適切な器具と的確な手術手技に加えて,さらなる工夫と器械の改良・開発を続けていく必要がある.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題レディースクリニック女性の成熟と加齢 閉経と更年期障害 寺川 直樹1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部産科婦人科 発行日/Published Date: 1996/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402905250 ポイント●更年期障害とは,エストロゲンの欠乏に伴って起こる血管運動神経失調を主体とする自律神経の機能障害と定義される.●HRTは更年期障害の改善のみならず,高年婦人のQOLにとって極めて有用である.●HRTに際しては,エストロゲンとプロゲスチンを併用して子宮内膜癌の発生を抑止する.
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 特集第21回臨床眼科学会講演集(その4) 中心性網膜炎のメコリールテスト(予報) 栗本 晋二Shinji Kurimoto1xSearch for articles by this author, , 福永 喜代治Kiyoji Fukunaga1xSearch for articles by this author, , 本多 一郎Ichiro Honda1xSearch for articles by this author, , 富永 晄子Koko Tominaga1xSearch for articles by this author, , 土井 美紀子Mikiko Doi1xSearch for articles by this author, , 百村 清Kiyoshi Momomura1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部眼科学教室1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Tottori University 発行日/Published Date: 1968/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410203869 I.緒言 中心性網膜炎の成因には従来から諸説があつていまだ一定しない。著者ら1)?3)は先に過去7年間における教室の本症患者の統計的観察を行ない,年齢,職業等から考えて自律神経不安定徴候の一つとしてとらえることができると述べた。この自律神経機能状態を推測する方法に近年mecholyltestが取り入れられ各科の領域に利用されている。著者らも本症患者にmecholyl testを試み,本症の成因を追求せんとした。まだ20例あまりであるが,一応予報として報告する。
脊椎脊髄ジャーナル Print ISSN: 0914-4412 Case Study 脊椎脊髄疾患?神経内科医の眼・8 顔半分が赤い道化師は何を語る? 福武 敏夫Toshio FUKUTAKE1xSearch for articles by this author1亀田メディカルセンター神経内科1Department of Neurology, Kameda Medical Center 発行日/Published Date: 2016/6/25 https://doi.org/10.11477/mf.5002200409 はじめに  顔の半分が赤くなるとか半分だけ汗をかく/かかないという訴えがあるとき,皆さんはどのように考えますか? 体質ですか? 気のせいですか? 自律神経,すなわち血管運動神経や発汗神経に関係がありそうと考えますか? 脊椎脊髄と無関係ですか?
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集直腸癌の手術 経肛門的超音波断層法による情報 桂 禎紀Yoshinori KATSURA1xSearch for articles by this author, 島津 久明1xSearch for articles by this author, 吉中 平次1xSearch for articles by this author, 山田 一隆1xSearch for articles by this author, 石沢 隆1xSearch for articles by this author, 政信 太郎2xSearch for articles by this author, 西俣 嘉人2xSearch for articles by this author1鹿児島大医学部第1外科2鹿児島大医学部第2内科 発行日/Published Date: 1988/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407210233 直腸の早期癌ではポリペクトミーや局所切除,進行癌では肛門括約筋や自律神経の温存術式の適応が問題となっている.経肛門的超音波断層法(TAUS)による直腸癌壁深達度診断の正診率は84%(57/68例)であり,早期癌におけるm癌とsm癌の鑑別や自律神経温存術式の適応と考えられているpm1-2癌の診断が可能であった.TAUSによる旁直腸リンパ節転移の診断成績は,正診率78%(42/54例)でやや低かったが,7.5MHzの機種によるsensitivityは95%(18/19例)と良好であった.TAUSは直腸癌の保存的手術や機能温存術式の適応を決定するうえにぜひ必要な壁深達度やリンパ節転移の有無について,きわめて有用な情報を提供する診断法である.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 教室だより 心身医学の臨床的研究 郷久 鉞二Etsuji Satohisa1xSearch for articles by this author, 蠣崎 和彦1xSearch for articles by this author, 坂野 慶男1xSearch for articles by this author, 浅井 冬彦1xSearch for articles by this author, 佐野 敬夫1xSearch for articles by this author, 橋本 正淑1xSearch for articles by this author1札幌医科大学産婦人科教室 発行日/Published Date: 1982/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409206705 心理学的な配慮が自律神経や内分泌を介して一つの疾患に対して影響を与えることは産婦人科の疾患や分娩に関しても他科と同様である。"心理的配慮"という観念的な概念が研究の発展を防げていることは確かであるが,そのアプローチの手段として中核をなす面接法も最近は心身医学の発展に伴って客観性や科学性を増してきている。加えて内分泌検査の発展,MEによる自律神経機能検査法の発展も心身医学のアプローチを医学的実証性や説得性の面でもその価値を高めてきている。 私ども研究グループが行なっている心理的アプローチの手段を列挙すると面接による心因の追求,各種心理質問紙法,鏡映描写法,簡易精神分析,交流分析,自律訓練法,絶食療法,筋弛緩法,内観法,脱感作やバイォフィードバックの行動療法などである。以下に心身医学診療の実際について一部を述べる。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 特集クロールプロマジン 産婦人科手術時における強化麻酔の検討 斉藤 幹SAITO MOTOI1xSearch for articles by this author, 寺門 運雄1xSearch for articles by this author, 山上 徳司1xSearch for articles by this author, 尾崎 純弘1xSearch for articles by this author, 本阿 弥省三1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学産婦人科教室 発行日/Published Date: 1957/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201496 まえがき Laborit等により自律神経遮断剤を使用する人工冬眠が発表実施されて以来,その適応範囲の広いこと,著明な鎮痛作用,抗痙攣作用,嘔吐阻止作用を有すること,手術等の生体に対する侵襲を軽減できること等の利点より,この方法は広く一般に用いられるようになり,産婦人科領域に於いてもその紹介,追試が多数行われ,悪阻の治療,手術麻酔,無痛分娩,早産児保育,妊娠中毒症の治療等各方面にその効果の優秀なことが報告されている。 われわれもクロールプロマヂン(以下CPと略記す)を主体とする自律神経遮断剤を使用しての手術時麻酔につき産婦人科領域において少数例であるが経験を重ねたので以下その効果について報告したい。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 Acute Pandysautonomia 岡嶋 透Toru OKAJIMA1xSearch for articles by this author1大分医科大学1Department of Medicine, Medical College of Oita 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906282 I.はじめに acute pandysautonomia(APD)の"pan"は自律神経系が広汎に(pan)障害されているという意味と,交感・副交感両系が同時に障害されているという意味がある。前者の意味にとると,一部の症状,たとえば起立性低血圧と膀胱障害のみをきたすものはこれに含まれなくなり,また後者とすると,副交感神経障害のみが広汎に障害されたもの,たとえばcholinergic dysautonomiaは含まれなくなる。広汎性であれ,部分性であれ,急性に起こる自律神経障害の本態については現在ほとんどわかっていないので,ここでは急性自律神経障害acutedysautonomiaを一括して取り扱いたいと思う。 さて,APDに初めて注目したのはYoungら(1969)54)である。彼らは他に原因のない(primary),後天性の(acquired),純粋の(pure,他の神経症状を示さない)pan-dysautonomiaを報告した。すなわち後に述べるような症状が急性に起こり約6週でピークに達し,数ヵ月間持続し,その後次第に改善し,発病15ヵ月で完全に緩解した(with recovery)のである。彼らは本症を"purepan-dysautonomia with recovery"と呼んだ。
糖尿病診療マスター Print ISSN: 1347-8176 Online ISSN: 1347-8389 特集病理でガッテン!糖尿病?患者さんをも変えるミクロ画像U合併症・併発症の病理学 見てわかる糖尿病神経障害 杉本 一博1xSearch for articles by this author1一般財団法人太田綜合病院附属太田西ノ内病院糖尿病センター 発行日/Published Date: 2016/3/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B7%9A%E7%B6%AD%E8%84%B1%E8%90%BD POINT・糖尿病神経障害は最も早期から発症する糖尿病特異合併症(境界型の前糖尿病段階から発症する可能性).・最も罹患率の高い糖尿病特異合併症(約半数に合併).・感覚,運動そして自律神経を含むすべての末梢神経線維の脱落が,最も脳から遠い末梢側から中枢側に進行.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 増大特集リハビリテーションQ&AV 脊髄損傷,その他の脊髄疾患 19.脊髄損傷患者のリハビリテーション 和田 太Futoshi Wada1xSearch for articles by this author1産業医科大学リハビリテーション医学講座1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health, Japan 発行日/Published Date: 2012/5/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%90%8D%E5%82%B7 Q1 急性期のリハビリテーション処方のポイントは?  外傷性脊髄損傷の急性期には,損傷脊髄の二次的な損傷を防ぐ必要がある.受傷部位の脊椎の不安定や低血圧,徐脈,貧血,低酸素などによる損傷脊髄の酸素不足が原因となり,脊髄の二次的な損傷が引き起こされやすい.受傷部位の脊椎の安定には外固定や内固定が行われる.特に内固定における脊椎インストゥルメンテーション,早期離床に大きく貢献している.受傷部位の脊椎の安定化と全身状態の安定化が確保されれば,早急にリハビリテーションの介入をベッドサイドより始め,続発する合併症を予防する1).  損傷の部位やその程度により,さまざまな病態を示すので,リハビリテーションの介入を開始するにあたっては,診察,評価により適切に把握し,状態に合わせたリハビリテーションの内容に決めていく.自動車事故や転落に起因する場合には,多発外傷を伴いやすく,四肢の骨折や内臓の損傷がないかを十分に検索する必要がある.また,脊髄には,運動,感覚の神経のみならず,自律神経(交感神経)を含むため,その損傷に伴い,自律神経に関連した機能の低下を生じ,排尿(尿閉),排便(イレウス),循環(低血圧,徐脈,起立性低血圧,自律神経過反射,皮膚血流障害),発汗(体温調節),呼吸(肺炎,無気肺)など異常を生じることを理解することが重要である.特に第5胸髄以上の損傷では交感神経障害されるため,その症状が出やすくなる.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 実践講座臨床評価のピットフォール・4 脊髄損傷機能障害 小林 健太郎Kentaro Kobayashi1xSearch for articles by this author1東京都立大塚病院リハビリテーション科1Department of Rehabilitation, Tokyo Metropolitan Ohtsuka Hospital 発行日/Published Date: 2010/12/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%90%8D%E5%82%B7 はじめに  本稿では,脊髄損傷による機能障害において日常的に行われている臨床評価のピットフォールについて概説する.脊髄損傷の機能障害としては,運動障害,感覚障害,自律神経障害,排尿障害,排便障害,性機能障害が挙げられる.運動障害や感覚障害の臨床評価にはZancolli分類やFrankel分類,Maynard分類,American Spinal Injury Association(ASIA)の神経学的評価(International Standards for Neurological Classification of Spinal Cord Injury,図1)1),ASIA Impairment Scale(AIS)(表1)1),Finger Escape Signが用いられている.自律神経障害,排尿障害,排便障害,性機能障害の臨床評価には膀胱変形の分類やASIAのAutonomic Standards Assessmentが用いられている.  今回は広く用いられているASIAのInternational Standards for Neurological Classification of Spinal Cord Injuryについて言及していく.さらに脊髄損傷機能障害患者の能力評価についても述べる.
作業療法 Print ISSN: 0289-4920 ◆研究と報告 作業課題が血圧,心拍数および精神性発汗に与える影響 美和 千尋Chihiro Miwa1xSearch for articles by this author, , 佐藤 美和子Miwako Sato2xSearch for articles by this author, , 田村 好弘Yoshihiro Tamura1xSearch for articles by this author, , 井神 隆憲Takanori Igami1xSearch for articles by this author, , 清水 英樹Hideki Shimizu1xSearch for articles by this author1名古屋大学医学部保健学科作業療法学専攻1Department of Occupational Therapy, Nagoya University School of Health Sciences2弥生病院2Yayoi Hospital 発行日/Published Date: 1999/2/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E5%88%86%E6%9E%90 要旨:われわれは課題負荷時による自律神経反応を明らかにするために吸気,音,暗算,作業負荷時の血圧,心拍数,手掌部発汗の変化を健常者10名で測定した.作業課題はペグの移動,箸による大豆の移動,パズルを行った.その結果,収縮期血圧は暗算,ペグ作業と箸作業負荷時,拡張期血圧は暗算と箸作業負荷時,心拍数は暗算とすべての作業負荷時に上昇した.手掌部発汗はすべての課題負荷時に増加し,作業負荷時は他の課題負荷時に比べ多く,作業負荷の中では箸作業負荷が最も多かった.これら自律神経系の変化には身体や心理的な影響の両者が関与しており,作業療法では患者への作業選択時に自律神経系が与える影響も考慮すべきだと思われる.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 研究と報告 呼吸刺激法を用いたsympathetic skin responseの検討 吉良 保彦Yasuhiko Kira1xSearch for articles by this author, , 荒巻 駿三Shunzo Aramaki1xSearch for articles by this author, , 小倉 卓Taku Ogura2xSearch for articles by this author, , 平澤 泰介Yasusuke Hirasawa2xSearch for articles by this author1京都府立心身障害者福祉センター附属リハビリテーション病院1Kyoto Prefectural Rehabilitation Hospital for the Mentally & Physically Disabled2京都府立医科大学2Kyoto Prefectural University of Medicine 発行日/Published Date: 1998/1/10 http://medicalfinder.jp/keyword/SSR はじめに  自律神経機能を把握する方法には,効果器の反応を観察するか,自律神経活動の結果として得られる代謝産物を測定した薬効学的な検査方法1)等が古くから用いられてきているが,臨床応用されるには至っていない.  しかし,最近,自律神経機能の検索法として,Hagbarthら2)は,Microneurographyによりヒトの汗腺と皮膚血管をそれぞれ支配する発汗神経と血管運動神経から複合活動としての皮膚交感神経活動(skin sympathetic nerve activity;SSA)を記録している.SSAは,適度な温度条件下では血管運動神経の活動が抑制され,覚醒刺激による発汗神経の活動だけが誘発される.この原理を利用したものが,Shahaniら3)の提唱するsympathetic skin response(SSR)である.  SSAの定量的解析を電気生理学的に可能としたSSRは,交感神経機能を直接的に評価する方法として臨床的4,5)に用いられている.従来,SSRはエクリン汗腺の発達している手掌や足底から電気刺激を用いて誘発してきた.しかし,電気刺激による電位の出現様式は多様性に富み,刺激に対して慣れ6-8)現象を認め,意識や情動などの心理的変化にも影響を受けやすく,評価するうえで困難が多い.  今回,われわれは呼吸に着目し,被験者に呼吸課題を与え,注意の集中時に得られるSSRと電気刺激法によるSSRのパラメーターや心電図のスペクトル解析による心拍変動成分との関連について比較検討し,若干の知見を得たので報告する.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 Modern Therapy産婦人科とPhysical Care 妊産婦呼吸管理とラマーズ法のあり方 尾島 信夫Nobuo Ojima1xSearch for articles by this author1聖母女子短期大学 発行日/Published Date: 1981/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409206439 T.各種心身鍛練法にみられる呼吸方式 息することはすなわち生きることであり,組織細胞における内呼吸を援助するための血液循環とともに,(外)呼吸は生きるための絶対要件である。本節ではまず呼吸に関するphysical careを一般的な立場から考えてみたい。 呼吸運動にあずかる肋間筋は胸髄からの肋間神経,横隔膜は頸髄からの横隔神経の分布を受けているが,ともに延髄にある中枢性呼吸中枢からの刺激伝導路である。頸動脈洞と大動脈弓には末梢性の呼吸中枢があり,肺胞壁には迷走神経知覚路末端がある。これらによって血圧・循環・呼吸運動の状態に応じて反射性の呼吸調節が行なわれ,また大脳半球における高位中枢の情動的変化に反応して呼吸に変化を生じる。化学的な調節としては血中のO2は主として末梢性の,CO2は中枢性の呼吸中枢に敏感な作用を及ぼす。かように呼吸は自律神経系の管理下にあるが,他方体性神経的に随意筋を駆使して任意に呼吸運動を左右することも可能である。他種内臓器官がすべて完全な自律神経系の管理下にあるのに比して全く特異であり,呼吸運動を有力な拠点として意志的に自律神経管理下の機能に介入しその不調を調整したり,または体性神経管理下の機能を自律神経系の管理に調和させるというような可能性を与える。したがって自律神経失調症や心身症の治療あるいは各種の健康増進法,精神修養法,心身鍛練法などの手段として固有の呼吸法が利用されている。たとえばSchulzに始まった自律訓練法7,8,5)では自己暗示に用いる6種の公式暗示のうち第4段は「呼吸が静かである」という呼吸の調整を行ないながら弛緩をはかることになっている。自律訓練法の基盤としては全身の弛緩relaxationが働いているが(弛緩法はJacobsonに始まり独立した健康法としても唱導されているが),その際に体性神経性の自己と自律神経性の自己とを平静な呼吸のもとにその調和をはかる点は自律訓練と同趣旨である。ヨーガの医学的研究者であるBrena3)によると体性神経性・自律神経性・内分泌性の3者の自己を一体化して完全な人間となるのがヨーガ修練の目的とのことであり,ラージャ・ヨーガの数段階の修業のうち第4段階のプラナヤーマPrana-yamaは呼吸系統を意志によって自由自在にコントロールする技術とされる。呼吸活動こそ人間の実体をつくる3系統を合体させる手段であり,ヨーガ修業のキーポイントといわれる。実際には横隔膜・肋間筋を総動員して規則正しく呼吸し,息を吐く時間を吸う時間より長めにし呼息のあと若干の休止(少なくとも吸息のと同じくらい)時間をおく。修業を積むと呼吸数は1分間4?6回にも減じ心拍数も激減する。プラナヤーマは筋肉・自律神経系に深い弛緩をもたらすもので皮膚電気抵抗の増加がみられるという。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Pandysautonomia?その基礎と臨床 序論?Pandysautonomiaのもつ意義 平山 惠造Keizo HIRAYAMA1xSearch for articles by this author1千葉大学医学部神経内科1Department of Neurology, School of Medicine, University of Chiba 発行日/Published Date: 1989/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431906273 I.なぜpandysautonomiaか Pandysautonomia(汎自律神経障害)という言葉でまとめられる一つの特異な病態がある4)。自律神経系がかなり選択的に,かつ広汎性に障害されるもので,交感神経系も副交感神経系も併せて障害されるとともに,広く各種臓器・器官(心循環,呼吸,体温,瞳孔,消化・吸収・代謝,発汗,排泄,など)に機能障害をもたらすものである。このような範疇に入るいろいろな報告があるが,それらを大局的に眺めると,acute pandysautonomiaとchronic pandysautonomiaの2つにまとめられる(表1)。この両者は急性と慢性の違いをもつだけでなく,前者は治癒性curableであり,後者は進行性progressiveであることが注目される。前者はアレルギー性炎症性allergic inflammatoryであるのに対し,後者は一般に変性性degenerativeととらえることができよう。 ところで,このようにpandysautonomiaをacutecurableとchronic progressiveの2つにとらえてみると,類似した病態を運動神経系疾患に求めることができる。すなわち,急性で主に末梢性運動神経を侵すGuil?lain-Barre症候群と,慢性進行性の筋萎縮性側索硬化症で代表される運動ニューロン疾患と,である。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集Microneurography(微小神経電図法)の臨床応用 Microneurographyの神経変性疾患への応用 新藤 和雅Kazumasa Shindo1xSearch for articles by this author1山梨大学医学部神経内科1Department of Neurology,University of Yamanashi Hospital 発行日/Published Date: 2009/3/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Amyotrophic+Lateral+Sclerosis はじめに  神経変性疾患の中には,自律神経症状やその機能障害が重要な臨床症候の1つとされている疾患が多く含まれている。しかしながら,これまでの多くの自律神経系に関する臨床研究報告が,それぞれの効果器の反応性を観察するものが多かったために,変動しやすい自律神経系のパラメーターであることも加わって,研究者によって結果が一定せず,いまだ自律神経異常の有無に関するコンセンサスが得られていない変性疾患が少なくない。Microneurography(微小神経電図法,以下MNG)は,経皮的に末梢神経幹から感覚系求心性活動などのさまざまな種類の神経活動を区別して記録する方法である。なかでも交感神経活動は,自発性の遠心性バースト活動として記録可能であり,定量化も容易なことから,正常者における生理学的な知見が数多く蓄積され,MNG研究の中では最も発展してきた分野である1)。筆者はこれまでに,自律神経機能検査の1つとして,300例以上の神経疾患でMNGを用いた交感神経活動記録を行ってきた。本稿では,筋萎縮性側索硬化症,脊髄小脳変性症,パーキンソン病において,微小神経電図法を用いた交感神経活動を筋交感神経活動(MSNA)と皮膚交感神経活動(SSNA)に分けて,その特徴について概説し,今後の臨床応用の可能性についても言及することとした。なお,記録方法の詳細については,本特集の別項または検査法の成書をご参照いただきたい2)。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 私のカルテから 失神発作を前景としたLewy小体型認知症の1例 田口 芳治Yoshiharu TAGUCHI1xSearch for articles by this author, , 高嶋 修太郎Shutaro TAKASHIMA1xSearch for articles by this author, , 田中 耕太郎Kortaro TANAKA1xSearch for articles by this author1富山大学附属病院神経内科1Department of Neurology,Toyama University Hospital,Toyama,Tokyo 発行日/Published Date: 2011/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405101771 はじめに  Lewy小体型認知症(DLB)は,認知症と幻視,パーキンソニズムを主症状とするが,自律神経障害も併発することが知られている1,7)。我々は,認知症が出現する7年前より繰り返す失神発作が認められた症例を経験したので報告する。なお,患者の家族より匿名であることを条件に論文掲載の同意を得た。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集手・肘・肩の訴えで困ったらトピックス 腫瘍随伴症候群による手・肘・肩の訴え 上原 立子1xSearch for articles by this author, 川合 眞一1xSearch for articles by this author1聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター 発行日/Published Date: 1997/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414902169 本症候群で見られる手のしびれ,痛み,自律神経障害などは臨床医がよく遭遇する訴えでもあり,特に原因不明で進行性の場合には本症候群も念頭におき,慎重に全身を観察する必要がある.
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 1ページ講座理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか? ブラゼルトン新生児行動評価 大城 昌平1xSearch for articles by this author1聖隷クリストファー大学 発行日/Published Date: 2005/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1551100054 ブラゼルトン新生児行動評価(Neonatal Behavioral Assessment Scale;NBAS)は,1973年にT Berry Brazelton博士(現ハーバード大学名誉教授)によって開発された新生児の神経行動発達の評価方法である.現在,新生児小児科分野および発達心理学分野の臨床・研究に世界的に広く利用されている.  Brazeltonは,新生児を外界との相互作用によって諸機能を獲得する主体として捉え,新生児の発達は自律神経系,運動系,状態系(state),注意/相互作用系の4つの行動系の組織化と中枢神経系の発達,外環境との相互作用によって獲得されるとしている.自律神経系は呼吸・循環器系,内臓器系など生理機能の恒常性を,運動系は姿勢や自発運動,原始反射の活動性などの運動調整能力を,状態系は睡眠―覚醒リズムや意識状態(state)の調整能力を,注意/相互作用系は視聴覚刺激に対する反応や覚醒状態を調整して外界と関わる能力を示す.このような新生児行動の発達概念は,新生児医学や発達心理学の分野で広く受け入れられている.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床女性の泌尿器疾患?最新情報婦人科手術と尿路障害 2.婦人科手術後の排尿障害 近江 和夫1xSearch for articles by this author1国立がんセンター中央病院婦人科 発行日/Published Date: 2000/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409904164 はじめに 本稿では,子宮の悪性腫瘍に対して行われる広汎性子宮全摘除術(以下,広汎術式)の術後に必発する排尿障害について概説を試みる. 術後の排尿障害は欧米でも本邦においても古くから研究され1),その原因は主として骨盤の自律神経の損傷によるものと,ほぼ明らかにされている.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題わかりやすい不整脈診療不整脈の診断 ホルター心電図の読み方 中川 幹子1xSearch for articles by this author, 犀川 哲典1xSearch for articles by this author1大分医科大学臨床検査医学 発行日/Published Date: 2002/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402908767 ポイント ホルター心電図は頻脈性および徐脈性不整脈の検出に有用な検査法である. 上室性不整脈の自動解析は,心室性不整脈の場合に比し信頼性が低下する. 心拍変動は心臓自律神経機能の評価に有用である. 心拍変動のスペクトル解析の高周波数成分は,副交感神経機能を反映する指標である.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X Letter to the Editor Letter?向精神薬による悪性症候群の発熱について 岩淵 潔1xSearch for articles by this author1東京都精神医学総合研究所神経病理研究室 発行日/Published Date: 1990/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405902850 向精神薬による悪性症候群(NMS)の重要な症状の一つとして発熱がありますが,発病当初にみられる発熱様式に関して意外に議論が少なく思い,私見を指摘させていただきます。 NMSでは単に感染症状を伴わない発熱というだけではなく,その分布にも特徴があります1)。それは体幹以上で発熱をみても,四肢(とくに下肢遠位)では冷たく,血圧や脈の不安定も認めます。増悪して腹部以上に高熱や玉のような発汗をみても,四肢では発汗を欠いています。しかし,二次感染が加わると四肢にも発熱を認めます。NMSの中核的な障害は向精神薬による自律神経系異常にあると私は考えており,上記の現象は,NMSによる自律神経系の中枢性障害に基づく末梢血管運動調節の異常による代償性発熱・発汗現象も加わったものと考えています。同様な代償性の発熱・発汗現象は,Shy-Drager症候群など自律神経障害が重要症状となる多系統萎縮症(Op?penheimer)や頸髄損傷患者で経験されます。前者では比較的早期より四肢が冷たく,重症化した時期にふとんをかけたまま臥床していると,体幹や顔面に発汗があっても,四肢は冷たく汗をかいていないことがあります。頸髄損傷者は体位の変換が不能なため,とくに夏場の睡眠時に放熱ができず,頭部に代償性の多量の発汗や発熱がみられます。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の研究 月経困難症および妊娠悪阻に対するPerphenazineの使用経験 佐藤 友義Tomoyoshi Sato1xSearch for articles by this author, 大塚 健一1xSearch for articles by this author1岩手医科大学産婦人科 発行日/Published Date: 1959/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201886 最近人工冬眠や精神病の治療をはじめ,各科領域の神経遮断的療法に,いわゆる神経安定剤が広く用いられているが,A. Cerlettiはいわゆる神経安定剤といわれている薬剤を次の3種に区別している。すなわち (1) Formatio reticularis (網様体)にある賦活系に抑制的に作用するPhenothiazine系のChlorpro-mazine (2)間脳と中枢の交感神経中枢に対する皮質性抑制作用を強化するRauwolfia Alkaloid系のReserpin (3)自律神経には作用せず,大脳内Synapsisのみに作用するMeprobamate系のいわゆるTranquilizerただしChlorpromazineおよびReserpinは,ともに中枢性には交感神経抑制作用をもつているが,末梢に現われる作用は異つており,Reserpinでは迷走神経興奮,Chlorpromazineでは交感神経抑制の状態として現われる,これら薬剤はわが産婦人科領域においても強化麻酔,月経時障害,更年期障害および更年期障害様症候群などの自律神経失調状態,妊娠中毒症(悪阻,子癇発作の予防,抑制)などに賞用されている。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集気管支喘息と受容体 ムスカリン受容体 塩谷 隆信Takanobu Shioya1xSearch for articles by this author1秋田大学医療技術短期大学部理学療法学科1Department of Physical Therapy, Akita University College of Allied Medical Science 発行日/Published Date: 1997/12/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404910077 はじめに ムスカリンは,あかはいとり(Amantia mus?caria)をはじめとする多くの毒茸中に含まれるアルカロイドで,茸中毒の原因物質のひとつであり,これがムスカリン受容体の語源となっている1). 肺の自律神経支配は交感神経系と副交感神経系との2つよりなり,両者は気管支平滑筋に対し陰陽的に相反する効果を及ぼし気管支のトーヌスを調節している2,3).副交感神経節後線維末端から放出されるアセチルコリン(acetylcholine;ACh)が平滑筋臓器あるいは分泌腺などでムスカリン受容体に作用しその効果を発揮する. 気管支喘息の原因は多彩であり,その原因のひとつとして自律神経異常説が古くから提唱されている.本稿では気管支喘息の病態生理に関与するムスカリン受容体について最新の知見をふまえて概説し,ムスカリン受容体を介しての気管支喘息治療の可能性について今後の展望を述べてみたい.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- メニエル氏症候群に対するBellergalの効果について 朴沢 二郎1xSearch for articles by this author, 三塚 大悦1xSearch for articles by this author, 宇佐神 正海1xSearch for articles by this author, 佐藤 槐三1xSearch for articles by this author1東北大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1960/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202522 I.緒言 今回我々がメニエル氏症候群患者にBellergalを使用して見ようと考えた理由は,単にそれが有効であるかどうか,と云う臨床治療上の目的ばかりでなく,自律神経整調剤を使用することによつて,自律神経系との関連性を主体としたメニエル氏症候群の臨床観察を行わんとした為である。 Bellergal (B.L.G.)はベラホリン,酒石酸エルゴタミン及びフェノバルビタールの3種成分からなり,その相乗作用によつて全自律神経系統に対する広範囲な整調を目的とした薬剤である。本剤をメニエル氏症候群に使用した例は既に1957年Perminによつて報告されているが,具体的な記載は見当らない。今回我々はメニエル氏症候群20例についてB.L.G.を使用し,その臨床観察を行つたので報告する。尚,症例の大半は東北大学耳鼻咽喉科に入院のうえ治療を行つた患者である。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 臨床研究 子宮癌治療時に於ける放射線障害と電気閃光値の関係について 吉崎 宏Hiroshi Yoshizaki1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1961/10/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202502 I.はじめに 産婦人科領域に於いて子宮癌及び悪性腫瘍の術後或いは進行した種々の悪性腫瘍に対する放射線療法の実施に当り,屡々経験する放射線障害は時にその治療の中断を余儀なくされ,悪性腫瘍の増殖を阻止すべき貴重な時期を徒らに空費せしめることすらある。われわれ1)2)3)は斯る放射線障害が如何なる原因により誘発されるかにつき検討を加え,その成績を発表して来たが,更に本川教授4)5)の考案された電気閃光値測定装置を用い,放射線障害の発現と電気閃光値が如何なる関係を有するかにつき検討を加えて見た。 電気閃光値測定法は初めは疲労度の測定法として用いられて来たが,更に基礎医学及び臨床医学方面にも広く応用され,内科疾患との関係,外科手術との関係,放射線の影響,自律神経系との問題等各分野でその応用成績が報告されている。電気閃光値と自律神経機能との関係については,現在迄少数の報告があり,何れも電気閃光値測定法もその一方法であると述べている。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科 Print ISSN: 0914-3491 Online ISSN: 1882-1316 連載エッセイ【Klein aber Mein】・8 創案減衰回転検査法のねらい 浅井 良三12xSearch for articles by this author1神戸大学2兵庫医科大学 発行日/Published Date: 1995/3/20 https://doi.org/10.11477/mf.1411901113 前庭迷路の機能検査は迷路反射を中心として行われる。 すなわち眼反射,脊髄反射,自律神経反射である。詳しくは眼反射は眼振,眼筋トーヌス脊髄反射は立ち直り反射,直立,片脚直立,重心検査,マン,足踏検査,偏示,偏書自律神経反射は悪心,嘔吐,血圧等がある。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 冷え症に対するビタミンE (ユベラ)の効果について 秋山 精治Seiji Akiyama1xSearch for articles by this author, 長崎 康夫1xSearch for articles by this author1福島医科大学産婦人科学教室 発行日/Published Date: 1960/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202224 T.緒言 生殖機能に重要な意義を有するビタミンEは,血管運動神経障碍による冷え症に対しても有効で,このビタミンと性ホルモン及び自律神経との相関性は臨床的に興味ある問題である。われおれは最近冷え症を訴える所謂冷覚過敏症婦人にビタミンE剤を投与してその治療効果を観察したのでその成績を発表する。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集泌尿器科外来ベストナビゲーション2.神経因性膀胱障害と尿失禁■神経因性膀胱障害【蓄尿障害】 33.膀胱容量は100ml未満で,強い無抑制収縮が生じる脊髄損傷(高位胸髄レベル)の男性患者です。残尿はなく,抗コリン薬の内服でも改善しません。対処と処方について教えてください。 岩坪 暎二1xSearch for articles by this author1北九州古賀病院排泄管理指導室 発行日/Published Date: 2008/4/5 https://doi.org/10.11477/mf.1413101410 1 診療の概要  高位胸髄レベルの脊髄損傷者で生じる強い膀胱収縮は,排尿筋反射(反射性収縮)で無抑制収縮とは呼ばない。残尿がないのは,尿路感染が起きにくいバランス膀胱状態といい,排尿訓練がうまくいった結果である。しかし,反射性尿失禁となるために,コンドームタイプの集尿器をつけて社会復帰するのが常であった。なかには,第6胸髄レベル以上の高位であれば,自律神経過緊張反射という不愉快で苦痛な症状を伴うことがあり,尿がたまると,顔面紅潮,全身のゾクゾク感や発汗,割れるような頭痛など,発作性高血圧症状のために苦しむことも少なくない。自律神経過緊張症状が強くて,抗コリン薬内服でも膀胱容量が100ml未満なら実用的な自己導尿はできないので1),古典的対応としてコンドームタイプ集尿器を用いるのもよい。どうしても失禁のない自己導尿が望みなら,1.オキシブチニン膀胱内注入,2.ボツリヌス菌毒素製剤膀胱壁内注射療法(BTX-A療法)も考えられる。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- ノバミンの皮膚疾患に対する治験 西浦 環Tamaki NISHIURA1xSearch for articles by this author, , 谷 徹郎Tetsuro TANI1xSearch for articles by this author, , 有田 茂Shigeru ARITA1xSearch for articles by this author1徳島大学医学部皮膚科学教室1Department of Dermatology and Urology, Tokushima University, School of Medicine 発行日/Published Date: 1958/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202421 1.まえがき 皮膚疾患の発症に体内環境,特に自律神経及び内分泌系の変調が重大な意義をもつことは周知の事実である。一方吾々の日常生活は益々繁雑化しつつあり,これに対応する精神肉体医学の発展も注目すべきものがある。Selyeのalarm reactionあるいはReilly現象なども各種の病態に対する内的環境,とくに自律神経系機能の意義を大きく評価している。先に荒用教授は騒音の皮膚機能に及ぼす影響の観察から,社会の反自然的因子が体内環境に反映して,健康を損い,皮膚に投影されて皮膚障害を招来する可能性を指摘された。この様な意味からトランキライザーが医学界各面に寵用されることは当然であるし,また皮膚科領域に於ては中枢性鎮静作用に因る掻痒,疼痛の緩和と,それに基くcirculus vitiosusの遮断,加うるに消炎,抗ヒスタミン作用によつて患者の苦痛からの解放と皮疹の改善が高く評価されてよい。 トランキライザーの作用には1)中枢神経と自律神経末梢に対する作用として,抗痙攣作用,神経刺戟症状の緩和,抗シヨツク作用,抗ヒスタミン作用2)中枢に対する作用として鎮静,体温下降,発熱防止,代謝低下,条件反射の形成阻害などの作用があると云われ(神村),また中村民らはクロールプロマジン投与後,好酸球の減少と尿中17KSを増すことから,クロールプロマジンにACTH様作用のあることを論じている。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 講座泌尿器手術に必要な局所解剖・25 副腎(3) 佐藤 達夫Tatsuo Sato1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学解剖学第2講座1Second Department of Anatomy, Faculty of Medicine Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 1991/6/20 http://medicalfinder.jp/keyword/%E6%B3%8C%E5%B0%BF%E5%99%A8%E6%89%8B%E8%A1%93 副腎の静脈,自律神経系およびリンパ管系についても,腎の項でかなり触れたところであり1,2),多少の重複は避けられないことを了解していただきたい.また,これらの系の配置は動脈と深いかかわりがあるので,随時,前号を参照していただきたい.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題虚血性心疾患Today狭心症へのアプローチ ボルター心電図による狭心症診断のポイント 岸田 浩1xSearch for articles by this author1日本医科大学・第1内科 発行日/Published Date: 1992/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402901569 ポイント1)誘導部位としてCM5誘導は有用である.2)体動によるST偏位は,それに一致して大きな揺れがある.3)心拍数のスペクトル,非スペクトル解析により,心臓自律神経系の影響がわかる.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 抗コリンエステラーゼ剤投与時の鼻症状 山田 修Osamu Yamada1xSearch for articles by this author, 石井 哲夫1xSearch for articles by this author, 久保田 伸枝2xSearch for articles by this author1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室2帝京大学医学部眼科学教室 発行日/Published Date: 1975/7/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492208225 I.はじめに 近年組織化学および電子顕微鏡学的研究により,鼻粘膜にコリン作動神経が存在することが確認された1)?4)。臨床的にも翼口蓋神経節の切除5),vidian nerve切除6)?8),大錐体神経切除9)などの副交感神経切断により,血管運動性鼻炎の症状緩解に役立つという報告は多い。 そこで可逆性の抗コリンエステラーゼ剤(以下抗ChE剤と略す)を投与したときの鼻症状につき検索を行なつた。対象は重症筋無力症の患者10例で,そのうち眼筋型9例,全身型1例である。今回使用した四級アミンをもつ可逆性の抗ChE剤は,骨格筋の神経筋接合部においてアセチルコリンエステラーゼ(以下AChEと略す)を不活性化し,アセチルコリン(以下AChと略す)を蓄積する作用を重症筋無力症の対症療法の目的としている。同時に,身体各臓器に蓄積されたAChがいわゆるムスカリン様作用を生じ,薬剤の副作用とみなされることがある。鼻粘膜におけるムスカリン様作用は,鼻腺の分泌亢進,血管の拡張となつて現われる。今回の研究は,鼻粘膜の自律神経標的細胞および自律神経節にたいする抗ChE剤の効果を検討し,鼻粘膜の自律神経,ことにコリン作動神経のメカニズムを薬理学的にヒトにおいて調べたものである。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 Heart Periodの律動的変動の意義と臨床応用 佐藤 磐男Iwao Sato1xSearch for articles by this author, , 長谷川 泰洋Yasuhiro Hasegawa2xSearch for articles by this author, , 堀田 健Ken Hotta2xSearch for articles by this author, , 山本 正彦Masahiko Yamamoto1xSearch for articles by this author1名古屋市立大学医学部第2内科1The Second Department of Internal Medicine, Nagoya City University School of Medicine2名古屋市立大学医学部第1生理2The First Department of Physiology, Nagoya City University School of Medicine 発行日/Published Date: 1980/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203624 安静時には一見一定間隔にみえる心臓の拍動調律即ちheart period (心拍動?心拍動間隔)が自発的,律動的な変動を示すことは古くから気付かれ,そのうち呼吸性洞性不整脈と言われる心拍数の呼吸性変動はすでに,1847年に記載されている1)(図1)。このheart periodの律動的変動が自律神経性心臓調節機能を反映している可能性があることから,近年その変動幅の測定により自律神経機能を非観血的に評価しようとする試みが各種の疾患で行われつつある2?6)。しかしこのheart periodの律動的変動の主要要素である呼吸性不整脈についても発生機構については,それが迷走神経心臓調節機能と直接関係するか否かについても未だ充分に解明されておらず,交感神経の関与も推測され10,13,14),完全に明確にされているわけではない。 またこのheart periodの律動的変動には呼吸性成分以外に複数の低周波成分が含まれているが7?10)(図2),その発生機構やそれと呼吸性不整脈の関係も未だ明確でない。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 巻頭言 医学研究と記載 上田 英雄1xSearch for articles by this author1慈大 発行日/Published Date: 1958/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404200587 1カ月程前に毎月寄贈を受けている「医学と生物学」誌の目次を何気なくみていると,心臓の副交感神経支配に関する研究(その4)として「温血動物の副交感神経性心臓抑制神経に属する末梢介在神経細胞の所在について」と記されているのに目が引きつけられた。幸塚嘉一・内藤博江両氏の労作である。筆者は例年生理学会総会には出席していないのでよく知らなかつたが幸塚氏は末梢自律神経については広島の西丸教授と列ぶ権威ある生理学者の由である。11月29日に大阪大学で催された第4回国際自律神経談話会に出席し初めてその風貌に接し得たが熱意ある立派な学者のように見受けられた。その本文中に「また特に迷走神経心臓枝に属する介在神経細胞について検討した報告は少く,かつそれらは主として組織学的証明によるものであつて,いずれも機能的根拠を欠いている憾みがある」としている。しかし文献中にあげてある現在東京逓信病院の結核科長をしている畏友藤田真之助博士の「迷走神経心臓線維の中枢並にその介在神経節について」の論文の517頁中段には次のように書いて礼をつくしてある。「更に当教室における上田氏102)がニコチン法によつて迷走神経心臓線維の介在神経細胞の一部が節状神経節に存在することを推定した……」。この方面の聖書のようになつている呉・冲中両教授共著の"自律神経系"総論編には第4版以来これに関する記述があり,第5版238頁,第6版321頁に次の記載がある。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題内科臨床における“こころ”と“からだ”患者のこころとの対話/医療の基本姿勢とスキル “こころ”と“からだ”の対話?精神神経免疫内分泌反応の基礎知識 久保 千春1xSearch for articles by this author1九州大学医学部心療内科 発行日/Published Date: 2002/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402909171 ポイントストレスに対して生体は,神経・内分泌・免疫系の調節系により,内部環境の恒常性が維持されている.これらの3つの系は情報伝達のしくみを共有している.情報伝達物質には,ホルモン,ニューロトランスミッター,サイトカインなどが含まれる.精神状態は,視床下部・下垂体・副腎系あるいは自律神経系を介して免疫系に影響を及ぼす.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 不定愁訴症候群に対するS?804の臨床治験 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author, 村井 憲男1xSearch for articles by this author, 吉田 威1xSearch for articles by this author, 徳永 学1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1970/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204170 はじめに わが教室では,更年期障害を含む婦人の自律神経症候群など,いわゆる不定愁訴を主体とする症候群(したがつて,今日,本症は不定愁訴症候群と呼称される)に対して,minor tranquilizerに属する一連の向精神薬(すなわち,meprobamate, trancopal, insidon, chlordia-zepoxide, diazepam, oxazolarepamなど)を用いての治療実験を行ない,その成績を報告してきた。実地医家がこのようなtranquilizerを好んで用いる理由は,不定愁訴症候群患者が血管運動神経障害様症状などのほかに,しばしば精神神経系障害様症状と目される不定愁訴を多く伴うからであり,しかもtranquilizerには即効的に中枢に働いて自律神経失調を調整する作用があるばかりでなく,不安・緊張をも除去する作用を有するからである。S?804は化学名を7-chloro?2,3-dihydro?1-methyl?5-phenyl?1H?1,4-benzodiazepineと称する新しい向精神薬で,次のような構造式を有する化合物である。本剤はすでにわが国で繁用されているchlordiazepoxide, dia-zepam, oxazepam, nitrazepamなどと同じくbenzodia-zepine誘導体の一種であり,これらと類似の化学構造を有するものである。しかし本剤は抗不安作用がchlordi-azepoxideとほぼ同じ強さで,diazepamより弱く,また本剤の筋弛緩作用は同量ではdiazepamに比し何倍も弱く,用量を増やすとdiazepamと同様の筋弛緩作用を現わすといわれる。しかし本剤の特徴は,その緊張緩和作用にあり,減弱作用(D?mpfung)がchlordiazepoxideやdiazepamよりも弱いことから,患者に疲労感を感じさせることなく治療できるという利点が強調されていることである。そこで,われわれは不定愁訴症候群を自律神経失調によつて起こつているものと心因性のものとにわけ,それらに塩野義製薬より提供をうけたS?804を試用して,以下のような臨床治験を得たので,ここに報告する
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 Update '98 プライマリ・ケアにおけるsomatiserについて 高石 穣1xSearch for articles by this author1高石クリニック 発行日/Published Date: 1998/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414903706 精神疾患を有しながら身体的愁訴が前景に立ち,身体面に原因を求める症例をsomatiserと呼ぶ.スペインの一般外来診療所で行われた調査では,somatiserは全初診患者の9.4%を占めていた.うち,3分の2の患者が6ヵ月以上の慢性例で,訴えの内容としては,背部痛,めまい,四肢の痛み,息苦しさ,動悸など(自律神経系の症状)が多かった.構造化面接を行うと,7割の患者がうつ病か不安障害の診断基準を満たしていたという.  わが国でも,このような患者は一般診療所で日常的に見受けられるし,彼らの大半はまず一般診療所を受診すると思われる.この際,治療者にとって器質的疾患の評価診断が最重要であることは論をまたないが,一方では病状の長期化や治療者の対応の拙さ(過剰検査,説明不足)が患者のQOLを損ねてしまう恐れがあることについても配慮すべきである.そのためには,自律神経系の症状や精神症状について能動的な問診が求められる.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 放射線宿酔に対するTranquilizer療法?Perphenazine (Trilafon)について 吉崎 宏Hiroshi Yoshizaki1xSearch for articles by this author, 奥田 宜弘1xSearch for articles by this author, 原 豊1xSearch for articles by this author1東北大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1960/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202258 T.まえがき 産婦人科領域に於いて,子宮癌及び悪性腫瘍の術後或いは進行した種々の悪性腫瘍に対する放射線療法時にわれわれが暫々経験するところの放射線宿酔の成因に関して未だ充分解明されていない。放射線宿酔の本態及び発生機転に関しては組織蛋白分解産物説,Nekrohormon説,Histamin説,Histotoxin説等枚挙にいとまない位あり,未だ定説はない。一方放射線宿酔の原因を自律神経系の失調によるとするものにPannewitz1),Zup?pinger2),Franz3),中野4)等が居るが,Glocker5)は宿酔症状の発生に心理的因子の影響を強調している。 近年Laborit6)らにより,Chlorpromazineが自律神経遮断作用を含めて,中枢抑制作用を利用して生体の諸機能を薬物的に低下させ,外界からの侵襲に対し反応し難い状態におくいおゆる冬眠麻酔剤として脚光を浴びて以来各分野に於いてこれらに関する多くの研究がなされて来た。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題狭心症?診断と治療の進歩成因 冠動脈攣縮の発生機序と病態 久木山 清貴1xSearch for articles by this author, 泰江 弘文1xSearch for articles by this author1熊本大学医学部循環器内科 発行日/Published Date: 1994/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402903407 ポイント●冠動脈攣縮の発生には著明な日内変動があり,特に夜間から早朝にかけての安静時に出現しやすい.●冠動脈攣縮の病態に自律神経系が関与している.●動脈硬化などによる内皮傷害と,血管平滑筋の血管作動性物質に対する過敏性が冠動脈攣縮の発生機序の背景にある.●Ca2+が重要な役割を有する.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 原著 睾丸被膜の収縮と睾丸内圧 白井 將文Masafumi Shirai1xSearch for articles by this author, , 力丸 暘Akira Rikimaru2xSearch for articles by this author, , 丸山 武夫Takeo Maruyama3xSearch for articles by this author, , 田頭 功Isao Dendo4xSearch for articles by this author1東北大学医学部泌尿器科学教室1Department of Urology, Tohoku University School of Medicine2東北大学医学部整形外科学教室2Department of Orthopedics, Tohoku University School of Medicine3東北大学医学部応用生理学教室3Department of Applied Physiology, Tohoku University School of Medicine4東北工業大学電子工学科4Department of Electronic Engineering, Tohoku Institute of Technology 発行日/Published Date: 1973/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413201697 はじめに Davis and Langford(1969, 1970)1,2)によりラット睾丸被膜が各種自律神経薬剤により収縮することがはじめて明らかにされたが,その後Rikimaruand Suzuki(1972)3)により家兎睾丸被膜も各種自律神経薬剤や電気刺激に対して収縮や弛緩を示すことが証明された。そこで著者らはヒト睾丸被膜においても同様の反応がみられるのかどうか,さらには睾丸被膜が収縮すれば当然のこととして睾丸の内圧が上昇することが予想されるので,これらの点について検討を加えてみることにした。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 連載症候学メモ余滴・22 昏睡,深昏睡,超昏睡の相違はどこにあるか 平山 惠造1xSearch for articles by this author1千葉大学 発行日/Published Date: 1997/10/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406901186 昏睡comaは意識障害を代表して広義に用いられる場合と,狭義の重い意識障害を指す場合とがある。ここで問題とするのは後者である。昏睡では意識は消失して,外界からの侵害刺激でも覚醒することなく,覚醒・睡眠の調律はなくなり,従って知的活動や情動は全くみられない。随意運動や感覚認知の機能は消失し,外界から加えられた刺激に対する反射は一切認められない。このように人としての「生活」機能すなわち動物機能を喪失した状態が昏睡である。 これに対し「生命」維持機能すなわち植物機能は保持されており,呼吸,心拍,血圧,体温などの自律神経機能は正常に保たれている。なお排尿(便)機能をこれらと同様に扱うのは妥当でない。意識が消失すれば括約筋の随意運動制御はできなくなり,自律神経機能が正常であっても,失禁するからである。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集伝達物質と受容体3.アミンセロトニン 中隔核における5-HT1B受容体の役割 蓮尾 博Hiroshi Hasuo1xSearch for articles by this author, , 赤須 崇Takashi Akasu1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部生理学講座統合自律機能部門 発行日/Published Date: 2009/10/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425100904 セロトニンは情動,認知,攻撃性,食欲,睡眠,呼吸その他の様々な生理学的,行動学的機能に関与している。さらにうつ病,強迫性障害,不安障害などの神経精神疾患の治療薬はセロトニン神経系を介して作用していると考えられるものも多い。中隔核は大脳辺縁系に属し,海馬や扁桃体と密接な関係にあり,視床下部や脳幹とも神経連絡があることなどから,自律神経の上位中枢として働いていると考えられている。ここには脳幹の縫線核からセロトニン作動性ニューロンの入力があり,自律神経機能や情動の形成に深く関わっていると思われる。背外側中隔核(dorsolateral septal nucleus:DLSN)ニューロンにおけるこれまでの研究で,セロトニンは種々の5-HT受容体サブタイプを活性化させてシナプス伝達の修飾をしていることが明らかとなった。本稿では,DLSNにおける5-HT1受容体(5-HT1A,5-HT1B),特に抑制性シナプス伝達の5-HT1B受容体を介する修飾作用について概説する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 特集症状からつかむ私の治療指針婦人科 更年期障害 森 一郎1xSearch for articles by this author, 西村 哲一1xSearch for articles by this author1鹿児島大産婦人科 発行日/Published Date: 1973/11/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204918 婦人の性腺機能は,大脳皮質(心因)?視床下部(情動,自律神経や内分泌機能の上位機構)?下垂体?末梢内分泌系?標的臓器間の密接な関係で調和が保たれているが,加齢すなわち更年期になると,これらの諸臓器の機能は減退してくるので,当然,心因性反応,自律神経機能,内分泌機能などに変化が起こり,不定愁訴や異常な性器出血,その他をみるようになるが,われわれは,このような変化を37?55歳でより多く認めている。したがつてわれわれは,この間を一応更年期と考え,この間で上述のような変化が異常となつたもので,日常生活に支障がない,すなわち受診しなくてもよい程度を更年期失調,日常生活に支障がある,すなわち受診するような場合を更年期障害と考えている。 更年期障害のうち,異常な子宮出血などのような内分泌系失調は,婦人は次第に,閉経あるいは卵巣機能の終止へと移行するので,それほど問題とならないが,不定愁訴は,頻度も高率で,期間も長く,またその程度も劇しいものが少なくない。それで以下,この不定愁訴群についてわれわれの治療方針を述べてみる。
臨床整形外科 Print ISSN: 0557-0433 Online ISSN: 1882-1286 特集脊椎脊髄病学 最近の進歩2006 頚椎症性脊髄症に対する除圧術が交感神経に及ぼす影響について 南部 浩史Koshi Nambu1xSearch for articles by this author, , 森川 精二Seiji Morikawa1xSearch for articles by this author, , 小峰 伸彦Nobuhiko Komine1xSearch for articles by this author, , 杉山 有Yu Sugiyama2xSearch for articles by this author1金沢市立病院整形外科1Department of Orthopaedic Surgery,Kanazawa Municipal Hospital2金沢市立病院神経内科2Department of Neurology,Kanazawa Municipal Hospital 発行日/Published Date: 2006/4/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Cervical+Spondylotic+Myelopathy%EF%BC%88%E9%A0%9A%E6%A4%8E%E7%97%87%E6%80%A7%E8%84%8A%E9%AB%84%E7%97%87%EF%BC%89 脊髄症状以外に交感神経症状を呈した頚椎症性脊髄症7例に対して除圧術を施行したところ,全例に交感神経症状の消失・改善,筋交感神経活動の有意な低下を認め,7例中6例に高血圧の改善を認めた.このことから頚椎症性脊髄症において頚椎・頚髄内の中枢自律神経線維網(CAN)の上行・下行路が障害された場合に交感神経抑制機能が低下し,様々な交感神経亢進症状を引き起こす可能性があると考えた.また除圧によってCANの機能が改善し,交感神経症状が脊髄症状とともに改善すると推測した.
臨床整形外科 Print ISSN: 0557-0433 Online ISSN: 1882-1286 特集脊椎脊髄病学 最近の進歩2006 頚椎症性脊髄症に対する除圧術が交感神経に及ぼす影響について 南部 浩史Koshi Nambu1xSearch for articles by this author, , 森川 精二Seiji Morikawa1xSearch for articles by this author, , 小峰 伸彦Nobuhiko Komine1xSearch for articles by this author, , 杉山 有Yu Sugiyama2xSearch for articles by this author1金沢市立病院整形外科1Department of Orthopaedic Surgery,Kanazawa Municipal Hospital2金沢市立病院神経内科2Department of Neurology,Kanazawa Municipal Hospital 発行日/Published Date: 2006/4/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Cervical+Spondylotic+Myelopathy%EF%BC%88%E9%A0%9A%E6%A4%8E%E7%97%87%E6%80%A7%E8%84%8A%E9%AB%84%E7%97%87%EF%BC%89 脊髄症状以外に交感神経症状を呈した頚椎症性脊髄症7例に対して除圧術を施行したところ,全例に交感神経症状の消失・改善,筋交感神経活動の有意な低下を認め,7例中6例に高血圧の改善を認めた.このことから頚椎症性脊髄症において頚椎・頚髄内の中枢自律神経線維網(CAN)の上行・下行路が障害された場合に交感神経抑制機能が低下し,様々な交感神経亢進症状を引き起こす可能性があると考えた.また除圧によってCANの機能が改善し,交感神経症状が脊髄症状とともに改善すると推測した.
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 主題平滑筋の抑制物質・1 消化管平滑筋の抑制調節機構?非アドレナリン作働性抑制神経について 大賀 晧Akira Ohga1xSearch for articles by this author1北海道大学獣医学部薬理学教室1Department of Pharmacology, Faculty of Veterinary Medicine, Hokkaido University 発行日/Published Date: 1971/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425902883 T.はじめに 消化管の運動に対して,副交感神経は興奮,交感神経は抑制支配を行なつていると今日一般に信じられている98)。しかしながら,古くから副交感神経の刺激でも消化管平滑筋の弛緩を,また交感神経刺激でもこれらの収縮を起こし得ることが知られていた。自律神経刺激効果にみられるこの矛盾は,次章に述べる様に,比較的最近まで,十分納得のいく説明がされぬままになつていた。 近年,電子顕微鏡によりまつたく新しい形態がとらえられ,形態と機能の究明は各分野の研究者の関心の的となつた。自律神経興奮の平滑筋への伝達についての研究も,微小電極法など新しい方法の利用,また種々の特性の高い自律神経遮断薬を武器としてめざましく発展した。特に最近の5年間の研究によつて,消化管の壁在神経叢中に,非アドレナリン作働性抑制ニューロンの存在を推定する証拠が多くの人によつて報告された。私どもも,イヌ,ニワトリの胃に対する迷走神経支配について機械的反応を指標として調べ,これら動物の胃の迷走神経による弛緩は,上記抑制ニューロンの興奮によつて発現すると推定した126)135)136)147)。本稿では,私どもの研究を中心にして,消化管平滑筋は,交感神経のほかに,非アドレナリン作働性抑制神経によつても抑制支配を受けているという仮説を支持する研究を紹介したい。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 症例 1過性の四肢攣縮並に上腹部膨隆を主訴とする1症例の頸動脈毬剔出術による治驗例 荻原 直夫1xSearch for articles by this author1名古屋大学医学部戸田外科教室1TODA Surgical Department, Medical Faculty, NAGOYA University OGIWARA Tadao 発行日/Published Date: 1953/11/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407201331 頸動脈毬剔出術は今日気管枝喘息,カウザルギー,レーノー氏病,その他眼科,皮膚科の疾患にも広く應用されるに至り,本手術の治療効果を得る機轉は今ぞなお明らかではないが,術後に於ける身体反應は,自律神経系の失調状態を調整する方向に来す事が知られている.私はかかる意味での一治驗例を経驗せる故報告する.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 催眠の精神生理学的研究?第1報 催眠によるMinor Tremorの変化 名尾 智等Chito Nao1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部精神神経科1Dept. of Neuropsychiat., School of Med., Kurume Univ. 発行日/Published Date: 1963/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405200595 T.はじめに 催眠によつて心理的機能に変化が現われるばかりでなく,また生理的機能の諸領域にも変化がみられることは,最近相ついで報告されている。したがつて催眠状態は単なる心理的現象としてだけでなく,すでに精神生理的な現象として研究されているが,これらのさまざまな変化は,主として情動の変容による自律神経系の変化に基因すると推定されている。 また最近,自律神経系とMinor Tremorとは密接な関連があることがわかり,自律神経系の変化の指標としてMinor Tremorによる研究がこころみられつつある。よつて催眠の精神生理学的研究の一環として,本研究を行なつた。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ガイドラインを基盤とした心不全の個別診療トピックス 心不全の和温療法 窪薗 琢郎1xSearch for articles by this author, 宮田 昌明1xSearch for articles by this author, 鄭 忠和1xSearch for articles by this author1鹿児島大学大学院循環器・呼吸器・代謝内科学 発行日/Published Date: 2009/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402104024 ポイント ●和温療法は,軽症から重症の心不全患者に安全に施行可能である. ●和温療法は,心不全患者の症状や心血管機能,自律神経のアンバランスや神経体液性因子を改善する. ●和温療法は心不全患者の予後を改善する.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 U 神経・筋疾患治療薬自律神経障害 61.起立性低血圧症の薬物治療 持尾 聰一郎1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学・第3内科 発行日/Published Date: 1987/9/30 https://doi.org/10.11477/mf.1402221181 起立性低血圧症とは,臥位から起立することによって血圧が下降し,めまい,立ちくらみや失神発作などを生ずるものをいう.この体位変換によって,循環血液が下肢静脈系に貯留し,心臓への静脈還流および心拍出量が減少するためである.その機序としては,静脈貯留の増大,血管運動反射の減弱,カテコールアミンの分泌不全およびレニン・アンギオテンシン系の機能低下などが考えられている. 起立性低血圧症の診断には,Schellong試験が有用である.ベッド上安静臥床時および起立10分後まで,それぞれ2分毎,血圧と脈拍の測定を数回ずつ行う.起立時の収縮期血圧が20mmHg以上下降するものを陽性とする.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 くすりの副作用 ジアゼパム 平井 俊策1xSearch for articles by this author1群馬大リハ研 発行日/Published Date: 1974/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402205466 ジアゼパム(商品名:セルシン「武田」,セレナミン「東洋醸造」,セレンジン「住友」,ソナコン「中外」,ホリゾン「山之内」)は,クロールジアゼポキサイドと同じく,ベンゾジアゼピン誘導体に属するminor tranquilizerであって,鎮静,緊張除去,催眠,自律神経安定,筋弛緩,抗痙攣などの諸作用のために,神経症,自律神経不安定症,筋緊張を伴う疾患,てんかん,各種精神疾患などに広く用いられていることは周知の通りである.
日本看護科学会誌 Print ISSN: 0287-5330 Online ISSN: 2185-8888 研究報告 ヒーリングタッチによる就労後看護師の疲労感に対する効果の検討 吉江 由美子Yumiko Yoshie1xSearch for articles by this author, , 小林 たつ子Tatsuko Kobayashi2xSearch for articles by this author1山梨県立大学看護学部1School of Nursing, Yamanashi Prefectural University2長野県看護大学看護学部2School of Nursing, Nagano College of Nursing 発行日/Published Date: 2014/12/31 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%83%92%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81 要旨  目的:就労後看護師の疲労感軽減に,ヒーリングタッチが有効であるか検討する.  方法:研究デザインは無作為化比較試験(RCT)である.調査対象は,東京都内のA病院に勤務する,日勤勤務終了直後の常勤看護師76名である.調査方法は,対象者を無作為にヒーリングタッチ群または対照群に分け,両群とも20分間の介入をした.測定項目は,主観的評価として,疲労感(VAS)と疲労にまつわる気分(POMS)を介入前後に測定した.客観的評価として,指尖脈波による自律神経活動(心拍数,HF,LF/HF)を介入前・中・後において測定した.  結果:1. VASの変化量は,ヒーリングタッチ群の疲労感が有意に軽減した(p<0.01).2. POMSの変化量は,総合的な気分状態を表すTMD得点が,ヒーリングタッチ群は有意に改善していた(p<0.05).3. 自律神経活動では,ヒーリングタッチ群において介入中にHFが有意に上昇し,副交感神経活動が亢進していた(p<0.05).心拍数,LF/HFは変化が見られなかった.  結論:就労後の看護師がヒーリングタッチにより,疲労感が軽減されることが示唆された.
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- アストレメジンに依る皮膚疾患の治験 大森 周三郎Shuzaburo OMORI1xSearch for articles by this author, , 沓掛 純一Junichi KUTSUKAKE1xSearch for articles by this author, , 菅井 昂夫Takao SUGAI1xSearch for articles by this author, , 江川 二郎Jiro EGAWA1xSearch for articles by this author, , 池田 直昭Naoaki IKEDA1xSearch for articles by this author1横浜警友病院皮膚科1Department of Dermatology,Yokohama Keiyu Hospital 発行日/Published Date: 1959/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491202555 〔1〕 アレルギー性皮膚疾患の療法に就ては,今日迄数限りなく種々試みられている。その方法も掻痒に対する対症療法をはじめとして肝庇護剤や各種ビタミンによる皮膚の抵抗性の増強,自律神経作用に対する抗ヒスタミン剤数種のアレルゲンを混じた製剤による非特異性の脱感作療法,其他枚挙に遑がない程である。 アレルギーの機転は,今なお研究されつつある如く,その準備性として,遺伝関係,Eosnophilie,基礎代謝亢進,肝機能障害,糖代謝,プリン代謝,血液のpH変化等が挙げられているが,最も重要視されていると思われるのはアレルギー現象と密接な関係があると思われる植物神経の異常緊張である。この方面の療法としては,その緊張性に応じ自律神経の安定剤が広く用いられるようになつた。
臨床皮膚泌尿器科 Print ISSN: 2188-6156 Online ISSN: 2188-6164 -------------------- 皮泌科領域に於けるコントミンの使用経験 藤田 幸雄Yukio Fujita1xSearch for articles by this author1藤田皮膚科泌尿器科医院1Fujita Dermato-Urological Clinic 発行日/Published Date: 1957/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1491201959 まえがき 自律神経系の神経節遮断作用,中枢性の鎮静作用,代謝降下作用,シヨツク防止作用等の特異なる薬理作用を有するコントミンは既に各科の治療分野に広く応用されており,皮泌科領域に於いても数氏に依る報告をみる。 著者も皮膚疾患,泌尿器疾患の治療並びに手術に際し一般麻酔の強化麻酔として使用し認むべき成績を得たので報告する。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集Peripheral neuropathy:診療と研究の最近の進歩 末梢性ニューロパチー診断の方策 長谷川 修Osamu Hasegawa1xSearch for articles by this author1横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター安全管理室1Medical Safety Support Center, Yokohama City University Medical Center 発行日/Published Date: 2003/8/10 http://medicalfinder.jp/keyword/Peripheral+Neuropathy ニューロパチーは,全身に系統的に起こる多発ニューロパチーと,身体局所に生じる単ニューロパチーや神経叢障害に分けられる。まず,病歴聴取と神経学的診察により,運動・感覚・自律神経障害の程度を区別する。そして,症状の分布,臨床経過を加味して,疾患カテゴリー分けをする。多発ニューロパチーの原因は,大きく7つのカテゴリー(遺伝性,代謝性,欠乏性,中毒または医原性,感染性,自己免疫性,特発性)に分けられる。臨床像のみから,軸索変性,脱髄,ニューロン変性という3つの主要機序を十分に鑑別することは困難である。したがって,基礎の病理を区別し,ニューロパチーの原因を知るためには,神経生理検査を中心とした補助検査も必要である。 はじめに  末梢神経は,脊髄前角に細胞体のある下位運動神経と,後根神経節に細胞体のある感覚神経,これらに伴走する自律神経とから成る。生後5歳までにほぼ完成するが,50歳を過ぎると徐々にその数を減じる。これは,傷害後の修復・再生能力が落ちるためと考えられている。各種のニューロパチーの存在は,神経傷害を助長し,この変化を加速する。障害は,自覚症状と他覚的徴候の形で表現される。  ニューロパチーは,全身に系統的に起こる多発ニューロパチーと,局所性に起こる単ニューロパチーや神経叢障害とに分けられる。多発ニューロパチーの多くはそれぞれ,典型的な運動・感覚あるいは自律神経障害に伴う症状・症候を呈する。運動・感覚ともに障害される場合が多いが,大抵どちらかが優位となる。純粋な運動ニューロパチーは,多巣性運動ニューロパチーと遺伝性運動感覚ニューロパチーの一部にみられる。後者では,神経生理学的検査により感覚障害が検出される。傍腫瘍性の純感覚ニューロパチーは,臨床的にも神経生理学的にも純粋な感覚ニューロパチーであり,後根神経節細胞の炎症性変性により生じる。極端な自律神経ニューロパチーは,急性自律神経ニューロパチーと純粋型汎自律神経失調症(中枢障害が主)が知られているが,稀である。家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の典型例では,温痛覚障害と自律神経障害が前景に出る。  ニューロパチー患者を精査すると,90%の例で原因が同定できる1,2)(表1)。原因不明例の多くは,ゆっくり進行する軸索変性型ニューロパチーである3)。若年発症のニューロパチーには遺伝性のものが多い。40歳以下の特発性慢性軸索型ニューロパチーは稀である。
看護教育 Print ISSN: 0047-1895 Online ISSN: 1882-1391 連載解剖学はおもしろい・11 神経―からだの統率者 上野 正彦1xSearch for articles by this author1前東京都監察医務院 発行日/Published Date: 1994/2/25 https://doi.org/10.11477/mf.1663900777 人体をコントロールし,生活環境に順応させているのは内分泌系と神経系である.なかでも神経系は身体各部の行動や連絡を統率しており,その役割は大きい. 神経系は中枢神経(脳と脊髄)と末梢神経(脳神経,脊髄神経,自律神経)に分けられる.中枢の命令(興奮)は末梢神経に伝えられ,逆に末梢からの刺激は中枢に知らされて,からだは統率されている.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 健常者・うつ病性障害および不安障害における心拍変動―Heart Rate Variability(心拍変動)は精神科臨床に役立つか 山崎 茂樹Shigeki YAMAZAKI1xSearch for articles by this author, , 五十嵐 雅文Masafumi IGARASHI2xSearch for articles by this author1白峰クリニック1Hakuhou Clinic,Saitama,Japan2浅井病院2Asai Hospital 発行日/Published Date: 2012/3/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Depressive+Disorder 抄録  健常者77例(健常),DSM-Wの診断基準に該当したうつ病性障害27例(うつ)と不安障害27例(不安)を対象として心拍変動の面から自律神経機能を研究し,以下の所見を得た。  健常のheart rate variability(HRV)とうつのHRVの比較では,total power(TP),low frequency(LF),high frequency(HF)およびstandard deviation of the RR interval(SDRR)は,うつでは健常より統計学的に有意に小さかった。不安と健常との比較では有意差を認めなかった。  LF/HFについては健常と比較してうつにおいても不安においても有意差を認めなかった。うつと不安の比較では,時間領域解析(SDRR)および周波数領域解析(LF,HF,TP)ともに,うつのほうが不安よりも統計学的に有意に小さく,うつでは自律神経活動がより減衰していることが認められた。うつの重症度とHRVとの関係では,TP,LF,HF,SDRRはすべて,重症群は軽症中等症群よりも統計学的に有意に小さく,重症なほど自律神経活動が減衰していることが認められた。これらの所見からしてHRVはうつの重症度判定,経過把握などの補助手段として役立ちそうである。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 ヒューマンバイオロジー--臨床への展開更年期障害 更年期と心身症 堀口 文Fumi Horiguchi1xSearch for articles by this author1獨協医科大学産科婦人科学教室 発行日/Published Date: 1985/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409207137 更年期は女性のライフサイクルの中で最も困難な課題の一つである。更年期に示される多くの症状は更年期障害,更年期障害様症状,更年期症候群,更年期症状および閉経期症候群などと呼ばれ,その原因の大部分は自律神経失調である。その他の原因としてestrogen欠乏によるものや精神異常などがある。これらのうち自律神経失調や軽度の精神異常は心身症と考えられるものが多く,その診断や治療にあたって心身医学的配慮が必要である。現在の一般産婦人科や内科の診療において,これら更年期婦人の訴えに対しホルモン剤,自律神経剤,マイナートランキライザー,漢方および抗うつ剤などが投与され効果をあげているが,時には頑固な訴えに対しこれら薬剤が無効で失望した患者はあちこち転医を試み医師もまた治療への意欲を失うことがある。特に戦後の社会的変動は複雑な更年期婦人の心理的背景に影響を与え,離婚の増加,アルコール依存症および最近では子宮全摘症候群など社会問題にまで発展してきている。更年期症状を心身医学的に解釈すると,更年期を理解し受容できる人は症状を訴えず,他方,誤解や拒否のあるときは葛藤および不安などのため混乱がおき,自律神経症状がなかなか消失しない。更年期症状の心身医学的見解はまだ不明な点が多いが,日常の診療において,私共がもう少しこれら不定愁訴を訴える人を注意深く,あるいは心を寄せて接すると,そこには驚くべきほどの共通点がみられる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 プライマリケアにおけるShared Care?尿失禁患者のマネジメント・6 治療?薬物療法・手術療法 鈴木 康之1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学泌尿器科 発行日/Published Date: 2002/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402908636 薬物療法 下部尿路は自律神経支配臓器(図1)で,蓄尿・尿排出に自律神経が深くかかわっている.また,女性の下部尿路とこれを支える筋群・靱帯が女性ホルモンに感受性であることが薬物療法の根拠となっている. 腹圧性尿失禁の原因は,膀胱底下降と後尿道膀胱角開大による尿道括約(閉塞)機能低下と解釈できる.α刺激薬は尿道と膀胱頸部を閉塞し,尿道括約機能を補助するため良好な臨床効果が得られるが,末梢血管収縮,血圧上昇の副作用により高齢者には使用できない.近年,α1受容体のサブタイプが明らかとなり,尿道特異的なα1遮断薬(タムスロシン,ナフトピジル)は臨床応用されており,有用な尿道特異的なα1刺激薬も開発される可能性はある.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 鼻アレルギー診療における心身医学的検討 小川 浩司Hiroshi Ogawa1xSearch for articles by this author, 鈴木 安恒1xSearch for articles by this author, 宮部 勲1xSearch for articles by this author, 小林 力1xSearch for articles by this author, 橋本 啓介2xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室2稲城市立病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1973/9/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492207953 I.はじめに 鼻アレルギー症状の発現には,抗原抗体反応が主要因子であることはいうまでもないが,抗原抗体反応より発症に至る一連の反応の場となる鼻粘膜の状態と全身的諸要因の関与も十分考慮する必要があろう。 情動表出が視床下部--自律神経系を介してなされることを考えれば,精神的要因が自律神経系によつて鼻粘膜の状態に影響し,鼻アレルギーの発症,増悪に関与することが理解できる。そして日常臨床においても,鼻アレルギーの発症や増悪が心因に影響されていると予想される場合をしばしば経験する。 心身症は「身体症状を主とするが,その診断や治療に,心理的因子についての配慮が,とくに重要な意味をもつ病態」であるとされており,われわれは心身症の立場から鼻アレルギーの診療を試みてみた。 心理的要因と一口にいつても,感情的に未熟な性格のため,心理的ストレスを適度に処理できずに不必要にイライラしたり,緊張したりする場合から,生活環境,対人関係における過度の緊張,葛藤などの慢性状態が続くもの,または明確な心因は把握できずに自律神経緊張不安だけの場合もあり,その診断や治療にわれわれなりの工夫を必要とした。ここに幾つかの知見を得たので報告し,諸賢のご批判を仰ぐ次第である。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 VIII.神経・筋疾患2.神経疾患と患者教育 心身症 筒井 末春1xSearch for articles by this author1東邦大第2内科 発行日/Published Date: 1978/12/5 https://doi.org/10.11477/mf.1402208269 神経系の心身症の種類 神経系の心身症として知られているものに片頭痛,筋緊張性頭痛,脳血管障害とその後遺症,自律神経失調症,多発性硬化症,SMON,眩暈,冷え性,知覚異常,運動異常,失神発作,けいれん発作,慢性疲労などがある. そのほか,骨・筋肉系の心身症である書痙,痙性斜痙,頸腕症候群,振せん,チック,失立,失行なども神経系と関連する心身症である.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題心身症からみた症候群心身症からみた症候群 夜尿 岩波 文門1xSearch for articles by this author1東医歯大小児科 発行日/Published Date: 1975/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402205815 小児の排尿機構と夜尿 排尿の機構には自律神経系支配によって不随意に行われる尿路の運動と大脳新皮質の支配で意識的に行われる膀胱括約筋の開口とがある. そして排尿という一連の機構は筋,自律神経中枢,大脳新皮質,伝達経路および連合経路という解剖学的構造が完成されたときにはじめて機能も成立するものである.この発達の過程は@膀胱の充満を感じること,A昼間だけ排尿を耐える能力ができること,B昼間の制御反射が完成すること,C夜間の制御ができることという順序になるが,膀胱括約筋を随意に弛緩できるようになる時期,つまり年齢には相当大きな個体差がある.しかも以上のような解剖学的および生理的な発達のほかに,排尿の自立には小児の自我意識が発達して排尿という行為を自覚することと,さらに母親に喜びを与えたいという願望,つまり母子間の情緒の交流の調和が満たされた時期でなければならない.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 症例にみる精神身体医学・2 心因性痙性斜頸 石川 中1xSearch for articles by this author, 紅露 恒男2xSearch for articles by this author, 森藤 忠夫2xSearch for articles by this author1東大分院心療内科2東大・第4内科 発行日/Published Date: 1973/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402204865 神経系の心身症 心身症を分類すると,循環器心身症,消化器心身症,呼吸器心身症という具合に分けられる.これらの大部分は,自律神経系の支配領域の器官であるが,他方,神経系の心身症というものがあり,これは主として随意神経系の心身症である.神経系の心身症に属するものとしては,偏頭痛,筋緊張性頭痛,自律神経失調症,痙性斜頸,チック,書痙などが挙げられている, 自律神経系の心身症と随意神経系の心身症については,フロイドは同じような心理的機序によって発症すると考えたが,アレクザンダーは自律神経系の心身症の場合に,身体症状は不安や緊張や抑うつなどの情動変化に単に随伴した症状であるに過ぎず,他方,随意神経系の心身症の場合の身体症状は,心理的葛藤による欲求不満の現われであって,ヒステリー的な機序が考えられるとし,両者の発症機序は異なるものとした.随意神経系の心身症の一つとして,ここに痙性斜頸の症例を紹介しよう.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 月経困難症に対するエミット錠の使用経験 一宮 勝也Katsuya Ichinomiya1xSearch for articles by this author, 大塚 晴久1xSearch for articles by this author, 宮川 昇1xSearch for articles by this author, 根岸 駿夫1xSearch for articles by this author, 斉藤 仁隆1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学産婦人科教室 発行日/Published Date: 1966/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409203466 はじめに 月経時にしばしば随伴して種々な症状が強く出現する者を月経困難症と総称しているが,この本態にはいろいろな見解があり,一致したものがえられていない。未婚者では31.5?97%の頻度の報告もみられ,既婚者でも子宮筋腫,子宮腺筋症などの存在のあるものでは本症を強く訴える。一般的に未婚者においては結婚後消失または軽快するものが多いので,放置しやすい疾患ともいえる。そしてとくに重症のもののみに対症療法が用いられている現状であつた。近年に至りホルモン療法が試みられるようになり,種々なホルモンまたはその混合剤が効果ありと報告されている。しかし,これらのホルモン剤を大量投与することは内因性のホルモンに対する影響も考えられるので使用を否定する見解もある。 著者は月経困難症が自律神経と密接な関係がある点に注目して自律神経遮断剤と経口Gestagenおよび鎮痛剤を混合したものを試み,良好な成績をえたのでここに報告する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 最も印象に残った本 医学の正しい常識と研究に対する情熱の火を?冲中重雄著「医師と患者」をよんで 日野原 重明1xSearch for articles by this author1聖路加国際病院・内科 発行日/Published Date: 1965/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402200871 戦後から今日までの論文随筆の集大成 最近,東大名誉教授で,現在虎ノ門病院長の冲中重雄博士が,東京大学出版会から,「医師と患者」という題の著書を出された。冲中教授は国際的に有名な自律神経系統の研究家であるが,同時に医学教育家として,また,内科の臨床家としての実積は先生の右に出る人は少ないと思う。その先生が,大学入学以来40年近く通われた東大を去って,民間の総合病院長として,新しい角度から,医学や医療を再検討されつつ,先生の序文によれば,「頭のきりかえの必要をせまられるような体験」のさ中に戦後から今日までに雑誌や新聞に臨床医学や医学教育,医療について書かれた論文随筆をまとめて出版されたのが,この著書である。 342頁を5章にわけ,1章は「医師と患者」,2章は「老人と病気(心臓,癌,脳出血)」,3章は「自律神経雑感」,4章は「某月某日」,5章は「先達追憶」,6章は「明日の医学」について書かれてある。
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集動悸の全体像を把握する他の症候を伴う場合 更年期障害に伴う動悸 太田 博明1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学産婦人科 発行日/Published Date: 1994/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414901200 ■更年期の特殊外来においても動悸を主訴として来院することはまずない.  ■しかし,随伴症状としては動悸は更年期の特殊外来患者の約半数に認められる.  ■更年期障害に伴う動悸であると診断するには器質的疾患を除外するとともに,更年期の年代であることとhot flushや発汗があるなどの病歴聴取が重要である.  ■更年期障害に伴う動悸はホルモン補充療法はあまり効果がなく,漢方薬や自律神経調整薬,向精神薬が奏効することが多い.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 特集めまい?問診から治療までIV.めまい疾患 神経内科からみためまい疾患 清水 夏繪1xSearch for articles by this author1帝京大学医学部第三内科学教室(市原病院) 発行日/Published Date: 1986/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492210200 はじめに "めまい"を主訴に神経内科を訪れる患者は神経内科外来患者の5.7%1)あるいは12.5%2)との報告がある。そのめまいの内容は種々で,回転性めまい,ふらつき感,吸い込まれるような感じ,眼前暗黒感から歩行時のふらつきにまで至る。また原因疾患はM?ni?re病から椎骨脳底動脈系のTIA (transient ischernic attack),後頭蓋窩腫瘍,脊髄小脳変性症,起立性低血圧,てんかんなど多彩である。神経内科を訪れるめまい患者の原因疾患は末梢迷路性以外のものが多く2),治療の必要のあるものが多いが,たとえば椎骨脳底動脈循環不全でも眼振所見は末梢迷路性障害と全く異らないことがある。したがってめまいの診断と治療にさいしては高血圧症,糖尿病,脂質代謝異常などの全身疾患や患者の年齢などを考慮する必要がある。めまいを訴えているにもかかわらず,一般身体所見,神経学的所見に異常を認めないことも多いが,系統的に診断を進めることが治療十からもきわめて重要である。"自律神経失調症"と言われたという患者が多いが,本来そのような疾患,病名はなく,たとえ自律神経検査で異常の有無が診断されても自律神経失調がめまいの原因であるとの証拠はない。したがってこのようなあいまいな診断名は避けるべきである。本稿では末梢迷路に原因のあるめまい以外の疾患(表1)について述べる。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題不整脈診療のための心電図の見方その他の不整脈検査のポイント ホルター心電図 近松 均1xSearch for articles by this author1藤田保健衛生大学医学部内科 発行日/Published Date: 1995/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402903636 ポイント●ホルター心電図の適応は,心電図異常もしくはそれが疑われる患者のすべてにある.●不整脈の質的診断と時間別定量的診断が可能である.●結果の判定に際しては,サマリーレポートだけでなく実波形にも目を通すことが重要である.●不整脈のみならず,心筋虚血の検出にも有用である.●自律神経機能の評価においても将来的な展開が期待されている.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 診断のポイントcervical syndrome 頸椎症候群 三好 邦達1xSearch for articles by this author1慈恵医大整形外科 発行日/Published Date: 1969/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402202653 多岐にわたる定義 わが国ではこれは頸部症候群,頸椎症候群,頸腕症候群あるいは頸肩腕症候群などと呼称され,必ずしも名称が一致してはいない. Jacksonによればcervical syndromeという言葉は,頸部神経根が椎間孔あるいはその周辺の前枝と後枝とにわかれる前の部分で刺激されたり圧迫されたりする結果として起こる一連の症候群と臨床所見を意味するものとしており,椎間孔周辺の他の組織?反回脊髄硬膜神経,椎骨動・静脈およびその分枝も同時に侵されることがあるとしている.一般には,頸神経,腕神経叢,自律神経,血管などの刺激による頸・肩.腕の神経痛様疹痛を主体とし,手指などにしびれ感,知覚鈍麻,運動障害などの不全麻痺や自律神経障害を起こしてくる病状を総称したものと考えられている.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題めまいの基礎と臨床各種疾患と各科の「めまい」 婦人科と「めまい」 馬島 季麿12xSearch for articles by this author1日大2公立阿伎留病院 発行日/Published Date: 1977/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402207198 はじめに 「めまい」は婦人科領域でもかなり頻発する症状である.しかし,単独に「めまい」のみを訴えてくる場合は稀で,多くはpsychovegetative Sy?mptomeの一つとしての「めまい」である.発生年齢は20?30歳代にも起こるが,40?50歳代の更年期婦人に最も多く発生する. 筆者はかつて更年期障害(すべての型を含む)と「めまい」について調査したが,その結果はつぎのとおりである.「めまい」は更年期障害の50.8%に発生しているが,閉経前(48.0%)よりも閉経後(66.7%)に多い。閉経後更年期障害では,「めまい」は頭痛や肩こりについで多い.CMIテストでは,筆者の行っている分類で,III?V型(自律神経失調=自失症状15点以上,自失的)が45.9%,IV型(自失症状,精神症状ともに15点以上,心身症的)が34.5%で,両者の合計は80.3%の高率であった.自律神経検査では自失が81.O%で,CMIのIII?V型とIV型の計80.3%とほぼ同じ頻度であった.なお,自失のうちではP型(交感神経緊張低下)が66.0%で過半数を占めた.これらの事実から,更年期障害としての「めまい」は自失と極めて密接な関係があり,自失性めまいといっても差し支えないであろう.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集切徐可能なStage W胃癌に対する外科治療手術の適応と成績:大動脈周囲リンパ節転移例 胃癌における大動脈周囲リンパ節郭清の意義をどこに見出すか 寺島 雅典Masanori TERASHIMA1xSearch for articles by this author, 杉沢 徳彦1xSearch for articles by this author, 三木 友一朗1xSearch for articles by this author, 幕内 梨恵1xSearch for articles by this author, 後藤 裕信1xSearch for articles by this author, 徳永 正則1xSearch for articles by this author, 谷澤 豊1xSearch for articles by this author, 坂東 悦郎1xSearch for articles by this author, 川村 泰一1xSearch for articles by this author, 絹笠 祐介2xSearch for articles by this author, 金本 秀行2xSearch for articles by this author, 上坂 克彦2xSearch for articles by this author1静岡県立静岡がんセンター胃外科2静岡県立静岡がんセンター消化器外科 発行日/Published Date: 2013/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407104869 【ポイント】 ◆術中大動脈周囲リンパ節転移陽性診断例,食道胃接合部癌,術前化学療法施行例が適応となる. ◆郭清範囲は,#16a2からb1とし,術後障害予防の目的で予防郭清では自律神経は極力温存すべきである. ◆後腹膜の解剖と,生じる可能性のある術後障害に関して熟知しておくべきである.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 綜説 血管作動性物質 島本 暉朗Kiro Shimamoto1xSearch for articles by this author, , 戸田 昇Noboru Toda1xSearch for articles by this author1京都大学医学部薬理1Department of Pharmacology, Faculty of Medicine, Kyoto University 発行日/Published Date: 1967/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404201759 はじめに 血管作動性生体物質の生体内における分布様相,活性化過程および生体循環系機能貢献機転は,生理学ならびに薬理学的興味の中心であり,他方多くの血管作働性生体物質ないし合成物質が,高血圧,狭心症ならびにshockなどの治療に不動の基盤を築いている。これら諸物質の薬理作用は,実験動物の種類,年齢,自律神経緊張度,臓器組織の種類,血管の大小,動,静脈および毛細血管,薬物の投与法,ならびに反応の測定方法(とくに,摘出か,生体位か)などによって複雑多岐な成績があげられている。 同一薬物であっても,血管抵抗上昇および下降の二相作用を示すものがある。ゆえに,ここでは血管作動性物質を便宜上,自律神経系に作用する薬物と,自律神経系に関連なく血管に直接作用する薬物とに分類し,個々について論述する。なお,薬物作用は可能なかぎり,静脈内投与(間接)による効果を,支配動脈内投与(直接)によるそれと比較した。 血管作動性物質の主な作用は,血管平滑筋またはその他の機構を,緊張または弛緩し,血管径を縮小または拡大して,血管抵抗を変動することである。血管抵抗の変化は血流の変化として,直接該臓器組織の機能に結びつく。図1に血管抵抗を決定づける種々の因子を示す。液性ないし固形成分の増減による血液の容積比(hematocrit値)変動は,血液の粘稠度を知る一尺度である。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病診療の実際合併症への対応 糖尿病による消化管障害の治療 本郷 道夫1xSearch for articles by this author, 豊田 隆謙1xSearch for articles by this author1東北大学医学部・第3内科 発行日/Published Date: 1991/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402900871 ポイント1)糖尿病における消化管運動機能障害は自律神経障害を基礎とした運動機能低下である.2)消化管運動機能低下には消化管運動機能亢進剤が有効である.3)胃運動機能障害は消化器症状だけでなく,血糖調節にも関係する.4)糖尿病性便秘には摂食量の低下による食物線維の減少も関与している.5)糖尿病性下痢は運動機能低下による腸管内細菌の増殖により起こる.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 研究 迷走神経内遠心性線維の筋電図学的分析 野村 進Susumu Nomura1xSearch for articles by this author, , 清水 信之Nobuyuki Shimizu1xSearch for articles by this author, , 東田 紀彦Norihiko Toda1xSearch for articles by this author1金沢大学整形外科1Department of Orthopedic Surgery, Medical School, University of Kanazawa 発行日/Published Date: 1963/7/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406201501 I.はじめに 迷走神経の遠心性線維には運動線維と副交感線維があり,ともに生体内で中枢より末梢のほうに興奮を伝えるが,運動線維が随意的にimpulseを横紋筋に伝えるのに比べ,副交感線維は絶えずある種のimpulseを支配臓器に送つていると考えられている。自律神経の遠心性impulseに関する研究はBradford1)(1888)以来,Rosenbl?ueth10)(1932),問田13)(1960)ら多くの研究者が生理的impulseの代りに人工的(電気的)刺激を神経に与えて,それによつて起こる自律性器官の反応に基づいて逆に生理的impulseの頻度などを推測するという方法をとつているにすぎない。 1904年Langley and Anderson6)は種々の神経の交叉縫合実験を行ない,交感神経(節前線維)と横紋筋との機能的結合の可能性を述べた。これよりわれわれは,もし自律神経の遠心性線維を機能的に横紋筋に結合させうるならば,その筋の活動電位より生体内の自律神経の生理的impulseを直接観察しうるものと予想し,これを実証すべくまず第一に副交感線維を目標として,迷走神経を舌下神経に縫合し,舌筋を筋電図学的に調査しさらに薬物学的に分析した。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 今月の臨床婦人の尿失禁?トラブルへの対処排尿のしくみ 2.解剖と蓄尿,排尿のメカニズム 井川 靖彦1xSearch for articles by this author, 小川 秋實1xSearch for articles by this author1信州大学医学部泌尿器科 発行日/Published Date: 1995/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409902260 下部尿路は,膀胱およびその排出路(膀胱頸部,尿道,外尿道括約筋)という2つの機能単位からなり,蓄尿および定期的な尿の排出(排尿)という2つの相反する機能を持つ.蓄尿時には膀胱内の尿が漏れないように,尿量が増えても膀胱内圧が低く保たれ,排出路はつねに閉じており,尿道閉鎖圧は膀胱内圧よりも高く維持されている必要がある.一方,排尿時は,随意的に,排尿が開始でき,膀胱の収縮とともに排出路の抵抗が低下して,円滑に尿が排出されなければならない. この蓄尿および排尿における膀胱と排出路の協調機能の大部分は脳幹部の橋排尿中枢以下の自律神経系の反射制御による.この自律神経反射に橋より上位の脳による制御が加わり,随意的な排尿の抑制,開始が可能となる.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X -------------------- 海外文献抄録 大友 英一xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205448 右大脳半球梗塞患者の興奮錯乱状態 右中大脳動脈領麺配の卒中例を対象としたが,昏睡,電解質異常,敗血症,痴呆,その他異常な精神症状を示し得る症例,およびCTで脳出血の認められる例,又lacunar infarction例は除外した。 対象は46例である。これらのうちで興奮錯乱状態を示した例と示さない例について神経症状を比較した。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 Xenon-enhanced CTによる脳血流分布図の作製?実用法としてのsimplified methodの紹介 鈴木 龍太Ryuta Suzuki1xSearch for articles by this author, , 平塚 秀雄Hideo Hiratsuka1xSearch for articles by this author, , 稲葉 穰Yutaka Inaba1xSearch for articles by this author, , 大野 喜久郎Kikuo Ohno2xSearch for articles by this author, , 木村 徳典Tokunori Kimura3xSearch for articles by this author, , 井上 順二Junji Inoue3xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学脳神経外科1Department of Neurosurgery, Tokyo Medical and Dental University2富士吉田市立病院脳神経外科2Department of Neurosurgery, Fujiyoshida City Hospital3株式会社東芝那須工場CT技術部3Toshiba Corp. Nasu works CT Division 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205445 抄録 現在実用化が期待されているxenon-enhanced CT(Xe-CT)による局所脳血流(rCBF)測定法の長短所を考察し,実用的方法としてsimplified methodを紹介し,その詳細と有用性とについて述べた。25分Xe吸入を行ない血液脳分配係数(λ)を実測し,これによって計測したrCBF値と,同一症例で4分Xe吸入を行ないλ=1.0として計算したrCBF値との間には有意差なく極めて高い相関を示すことを証明した。4分間Xe吸入によるsimplified methodは従来の20?25分吸入法Xe-CTと比較し精度の劣らないrCBF値とflow mapを得ることができる。症例と目的に合わせ種々の方法を使いわけることでXe-CTの有用性および実用化が更に高まると考えられる。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 急性期脳梗塞におけるポジトロンCTを利用した脳血流,脳酸素代謝,脳糖代謝そしてpHについての研究 北村 伸Shin Kitamura1xSearch for articles by this author, , 加藤 天美Amami Kato2xSearch for articles by this author, Yasokazu L. Yamamoto3xSearch for articles by this author, Antoine M. Hakim3xSearch for articles by this author, Mirko Diksic3xSearch for articles by this author, Ernst Meyer3xSearch for articles by this author, Jane Tyler3xSearch for articles by this author, Christopher Thompson3xSearch for articles by this author, Ron Pokrupa3xSearch for articles by this author1日本医科大学第2内科1Second Department of Internal Medicine, Nippon Medical School2大阪大学脳神経外科2Department of Neurosurgery, Osaka University3Montreal Neurological Institute 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205443 抄録 脳梗塞急性期の脳循環代謝を検討するため,positron emission tomographyを利用し15O study,18FDG study,そして11C-DMO studyを行ない,CBF,CMRO2,OER,CMRGlu,そしてtissue pHを発症より48時間以内の脳梗塞患者について測定した。また,CBFとCMRGluの関係,CMRO2とCMRGluの関係についてそれぞれMCIイメージ,OGIイメージを作り検討した。病側では,再開通例を除き,CBF,CMRO2,CMRGluの低下を認め,OERの増加を示した例を認めた。CMRO2が65μmol以上の皮質とそれ未満の皮質では,MCIとOGIは異なった傾向がみられた。また,脳梗塞のtissue pHは反対側と比ベアシドーシスを示した例とアルカローシスを示した例があった。tissue pHに対するCBFの閾値は14ml前後にあることも示唆された。まだ多くのmethodologicalな問題があるが,このpreli?minary studyは,CBF,CMRO2,CMRGluそしてtissue pHの相互の関係について検討することは脳梗塞における脳循環代謝を明らかにするために必要であることを示唆していると考える。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 実験的脳梗塞巣からの化学発光の検出と化学発光生成機序に関する基礎的研究 荒井 啓行Hiroyuki Arai1xSearch for articles by this author, , 小暮 久也Kyuya Kogure1xSearch for articles by this author1東北大学医学部脳研神経内科1Department of Neurology, Institute of Brain Diseases, Tohoku University School of Medicine 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205444 抄録 実験的脳梗塞巣におけるfree radical反応の存在を証明するため,大脳表面からの化学発光を検出することを試みた。化学発光は,microspheres注入後間もなく上昇し,以後少なくとも4時間持続した。brain homogenateを用いた実験より,化学発光は酸素化およびラジカル反応に基づくものであることが明らかとなった。また,発光スペクトル分析より主な発光本体は,励起インドール化合物であり,一重項酸素ではないことが示された。brain homogenateより作成したacetone powder,liposomeからの化学発光測定結果や,brain homogenateの脂肪酸組成分析,蛋白質の電気泳動パターンより,生体内でのラジカル反応は,脂質と蛋白質との密接な関連の中で進行し,かつ両者の相互作用により脂質の連鎖反応的崩壊が抑えられている可能性が示唆された。これに対して,可溶性画分に存在するSH基,ascorbic acidは強い傷害を受けることが示唆された。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 連載症候学メモ・1【新連載】 躯幹運動失調truncal ataxia 平山 惠造1xSearch for articles by this author1千葉大学神経内科 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205437 躯幹運動失調は体幹運動失調とも呼ばれる。最近の解剖学用語には躯幹でなく体幹が用いられているが,「躯」が当用漢字にないためかと思われる。しかし「躯」には胴の意味も含まれているので,「体」より適当と考えられる。 この症状はしばしば誤解されている。誤解している人の方が多い印象すらもたれる。運動失調患者の中には両脚で起立すると,上体を含む体全体がガタガタとふるえるものがある。ひどいときには用心しないと立ちづらく,患者は何かにつかまろうとすることすらある。これらが躯幹運動失調であると思われているが,これのほとんどは下肢の運動失調性の動揺の表われであって,躯幹運動失調ではない.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 書評 ?編集 田崎 義昭(北里大学教授)・吉田 充男(自治医科大学教授)?NEW INTEGRATED MEDICAL LECTURES 神経病学 改訂第2版 広瀬 源二郎1xSearch for articles by this author1金沢医科大学神経内科 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205441 NIM Lecture Series神経病学・第2版が田崎義昭,吉田充男両教授の編集のもとに,丁度初版から5年を経て改版された。このSeriesは各疾患の病態生理を理解させることを主眼につくられたもので,特にこの神経病学では今までの教科書と異なり「神経系の解剖と機能およびその障害」の把握を重点にして,神経科学の基礎をまず知るように編集され,従来日本の神経学教科書が大成された高名な先生方によって執筆されたものであったのに対し,大家と新進気鋭の専門家がそれぞれの専門分野を分担執筆され,疾患の基礎的事項からどこが,どのように障害されているかを追求すべくまとめられていた画期的な教科書であった。 この初版は学生のみならず一般内科医,神経内科を志す医師に高い評価をもって愛読され,他の教科書にくらべ価格,サイズ,頁数とも手頃であることもあいまって好評を博してきた。このたびの改版は厳しい批判,選択を受けた教科書の証拠であり,ますます内容が洗練,充実してきた。初版で見られた腫瘍,外傷,先天性疾患が改版では脳腫瘍と脊髄の圧迫疾患となり,外傷が省略されたわけであるがこれにより神経学教科書としてはよりすっきりした形をとったようであり,外傷については詳細な記載のある脳神経外科教科書が数あることから問題はないと考えられる。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 随想 人の脳とその循環 相澤 豊三12xSearch for articles by this author1立川共済病院2慶応義塾大学 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205442 解剖学の平沢興先生は「脳と脊髄」という著書の初めに,脳の概観という中で,「人間が万物の霊長としてあらゆる生物の王座に位置することができたのは全く脳のお蔭である。人間の身体には様々な器管があるが,その中で最も特有なのは脳である。人間が二本の足で直立して歩けるようになったのも,言語による意志表示の方法を発見したのも,そしてあらゆる思想,また科学を創造することができたのも,その源は脳の異常な発達によるものである」と述べておられる。 歴史家は紀元前およそ20万年から紀元前7千年までを石器時代と呼んでいるが,この長い石器時代こそは動物から人間への飛躍時代であったといわれている。穴住いの動物であった人間は穴を掘ってその中に入ることで建築ということを考え,蜘蛛が巣を張っているのを見て織物を考えついた。いわば穴居時代というのは一つの工夫時代であったのである。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 通気治療によりくも膜下気脳症を生じた稀な1例 富田 幸雄Yukio Tomita1xSearch for articles by this author, , 七海 敏之Toshiyuki Nanami1xSearch for articles by this author, , 菊地 康文Yasufumi Kikuchi1xSearch for articles by this author, , 伊藤 秀樹Hideki Itoh1xSearch for articles by this author, , 古川 公一郎Kouichirou Furukawa1xSearch for articles by this author, , 金谷 春之Haruyuki Kanaya2xSearch for articles by this author1岩手医科大学高次救急センター1Critical Care and Emergency Center, Iwate Medical University2岩手医科大学脳神経外科2Department of Neurosurgery, Iwate Medical University 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205447 抄録 耳鼻科領域で日常臨床で頻用されている通気治療直後に生じた少量のくも膜下気脳症において,高度な意識障害,眠球偏位,左片麻痺および左半側空間失認と多彩な神経症状を呈した例を経験した。それらの症候は一過性に出現し,まったく神経脱落症状を残さずに治癒した。本例における気脳症の発生機序は,慢性副鼻腔炎により骨および硬膜の脆弱化が基本にあり,さらに通気時反応的に怒責した。この怒責時に副鼻腔内圧および頭蓋内圧が上昇し,副鼻腔の一部に亀裂が入り,同時に硬膜およびくも膜に損傷を伴い,頭蓋内圧の正常化に伴い副鼻腔内の気体がくも膜下腔へ流入したものと推定した。前記の神経症状の責任病巣としては,脳波所見より右頭頂,後頭葉の機能低下が確認され,さらに脳血管撮影において右優位の循環動態であることより,くも膜下腔に突然侵入した気体の刺激,実証はないが血管攣縮によって右内頸動脈領域に特に循環障害が生じ,右半球の広範な機能障害が発生したものであろうと思われた。本例に対し文献的考察を加えて報告した。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 失語症状の病巣部位について?臨床像とCT像との関係(第2報) 北條 敬Kei Hojo1xSearch for articles by this author, , 渡辺 俊三Shunzo Watanabe1xSearch for articles by this author, , 田崎 博一Hiroichi Tasaki1xSearch for articles by this author, , 佐藤 時治郎Tokijiro Sato1xSearch for articles by this author, , 目時 弘文Hirofumi Metoki2xSearch for articles by this author1弘前大学医学部神経精紳医学教室1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Hirosaki University2黎明郷リハビリテーション病院2Reimeikyo Rehabilitation Hospital 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205446 抄録 右利き失語症患者127名を,それぞれの失語症状群に特徴的な症状,またはある言語課題に対する検査成績をもとに各失語症状群内で2群に細分し,それらの病巣部位,広がりをコンピューターを用いて比較検討してみた。@ブローカ失語:構音失行著明群では軽度群に比べ病巣が大きく,第三前頭回,弁蓋部,中心前回下部とレンズ核を含む領域に集中していた。Aウェルニッケ失語:視理解不良群では病巣が上,中側頭回後部と上縁回の皮質,皮質下領域に,聴理解不良群ではより前方の深部白質領域に認められた。Token test不良群では良好群に比べ病巣が大きく,前・後方へ拡散する傾向を認めた。B健忘失語:呼称不良群で良好群より病巣が大きい傾向を認めたが,部位の差は見出されなかった。C伝導失語:流暢群で非流暢群に比べ病巣が明らかに大きく,より前方に位置していたが,重なりはいずれも上,中側頭回後部および上縁回に多かった。D全失語:構音とプロソディー良好群では病巣が後方に分布する傾向を認めた。この方法を用いて症例数を増やすことにより,新たな失語症状群の分類,境界例の位置づけなどに貢献できるのではないかと期待される。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 連載症候学メモ・1【新連載】 躯幹運動失調truncal ataxia 平山 惠造1xSearch for articles by this author1千葉大学神経内科 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205437 躯幹運動失調は体幹運動失調とも呼ばれる。最近の解剖学用語には躯幹でなく体幹が用いられているが,「躯」が当用漢字にないためかと思われる。しかし「躯」には胴の意味も含まれているので,「体」より適当と考えられる。 この症状はしばしば誤解されている。誤解している人の方が多い印象すらもたれる。運動失調患者の中には両脚で起立すると,上体を含む体全体がガタガタとふるえるものがある。ひどいときには用心しないと立ちづらく,患者は何かにつかまろうとすることすらある。これらが躯幹運動失調であると思われているが,これのほとんどは下肢の運動失調性の動揺の表われであって,躯幹運動失調ではない.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X -------------------- 海外文献抄録 大友 英一xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205448 右大脳半球梗塞患者の興奮錯乱状態 右中大脳動脈領麺配の卒中例を対象としたが,昏睡,電解質異常,敗血症,痴呆,その他異常な精神症状を示し得る症例,およびCTで脳出血の認められる例,又lacunar infarction例は除外した。 対象は46例である。これらのうちで興奮錯乱状態を示した例と示さない例について神経症状を比較した。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 随想 人の脳とその循環 相澤 豊三12xSearch for articles by this author1立川共済病院2慶応義塾大学 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205442 解剖学の平沢興先生は「脳と脊髄」という著書の初めに,脳の概観という中で,「人間が万物の霊長としてあらゆる生物の王座に位置することができたのは全く脳のお蔭である。人間の身体には様々な器管があるが,その中で最も特有なのは脳である。人間が二本の足で直立して歩けるようになったのも,言語による意志表示の方法を発見したのも,そしてあらゆる思想,また科学を創造することができたのも,その源は脳の異常な発達によるものである」と述べておられる。 歴史家は紀元前およそ20万年から紀元前7千年までを石器時代と呼んでいるが,この長い石器時代こそは動物から人間への飛躍時代であったといわれている。穴住いの動物であった人間は穴を掘ってその中に入ることで建築ということを考え,蜘蛛が巣を張っているのを見て織物を考えついた。いわば穴居時代というのは一つの工夫時代であったのである。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 原著 通気治療によりくも膜下気脳症を生じた稀な1例 富田 幸雄Yukio Tomita1xSearch for articles by this author, , 七海 敏之Toshiyuki Nanami1xSearch for articles by this author, , 菊地 康文Yasufumi Kikuchi1xSearch for articles by this author, , 伊藤 秀樹Hideki Itoh1xSearch for articles by this author, , 古川 公一郎Kouichirou Furukawa1xSearch for articles by this author, , 金谷 春之Haruyuki Kanaya2xSearch for articles by this author1岩手医科大学高次救急センター1Critical Care and Emergency Center, Iwate Medical University2岩手医科大学脳神経外科2Department of Neurosurgery, Iwate Medical University 発行日/Published Date: 1985/1/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406205447 抄録 耳鼻科領域で日常臨床で頻用されている通気治療直後に生じた少量のくも膜下気脳症において,高度な意識障害,眠球偏位,左片麻痺および左半側空間失認と多彩な神経症状を呈した例を経験した。それらの症候は一過性に出現し,まったく神経脱落症状を残さずに治癒した。本例における気脳症の発生機序は,慢性副鼻腔炎により骨および硬膜の脆弱化が基本にあり,さらに通気時反応的に怒責した。この怒責時に副鼻腔内圧および頭蓋内圧が上昇し,副鼻腔の一部に亀裂が入り,同時に硬膜およびくも膜に損傷を伴い,頭蓋内圧の正常化に伴い副鼻腔内の気体がくも膜下腔へ流入したものと推定した。前記の神経症状の責任病巣としては,脳波所見より右頭頂,後頭葉の機能低下が確認され,さらに脳血管撮影において右優位の循環動態であることより,くも膜下腔に突然侵入した気体の刺激,実証はないが血管攣縮によって右内頸動脈領域に特に循環障害が生じ,右半球の広範な機能障害が発生したものであろうと思われた。本例に対し文献的考察を加えて報告した。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 原著 Rous Sarcoma Virus,Schmidt-Ruppin株による実験的サル脳腫瘍 西田 和男Kazuo NISHIDA1xSearch for articles by this author1新潟大学脳研究所脳神経外科1Department of Neurosurgery, Brain Research Institute, Niigata University 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903841 T.緒言 実験的脳腫瘍を形成し生物学的,生化学的,免疫学的諸性質を詳細に検索することは,ヒト脳腫瘍の発生,本態および性質を知るうえできわめて重要な資料を提供することはいうまでもない。さらにまた,その抗癌剤,放射線などに対する態度を研究することはヒト脳腫瘍の治療モデルとしてきわめて有用である。 実験的脳腫瘍誘発19)にはmethylcholanthrene,dibenz-anthraceneなどの化学発癌剤,polyoma virus,SV 40,adenovirus 7型,12型,Rous sarcoma virus,mouse sarcoma virusなどのウイルス,さらに近年はethylni-trosourea,methylnitrosoureaに代表されるニトロソ化合物などが注目されている。一方これらの脳腫瘍誘発実験は小動物を用いることが多く,化学発癌剤ではマウス,ラットなど,ウイルスでもマウス,ラット,モルモット,ハムスター,ウサギなどである。大動物の脳腫瘍形成の報告としては,Rous sarcoma virusを新生児期イヌに接種した成績40),また頻度は低いが頭部照射を受けたサルのglioblastoma multiforme例16)などが散見されるにすぎない。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 原著 L-DOPA投与量と大脳皮質第一次視覚野,連合野,および小脳皮質虫部の光誘発電位 門林 岩雄Iwao KADOBAYASHI1xSearch for articles by this author, , 三上 正嗣Masatsugu MIKAMI2xSearch for articles by this author, , 加藤 仲勝Nobukatsu KATO1xSearch for articles by this author1京都府立医科大学精神医学教室1Department of Psychiatry, Kyoto Prefectural University of Medicine2京都第二日本赤十字病院中央検査室2Department of Clinical Laboratory, Kyoto 2nd Red Cross Hospital 発行日/Published Date: 1976/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431903840 はじめに われわれはこれまでに,大脳皮質第一次視覚野の光誘発電位に及ぼすレンズ核12)(淡蒼球,被殻),尾状核14),黒質18),赤核17)などの電気刺激の影響をみて来た。近年の組織化学的研究1,9)により,黒質から新線条体に至る線維がドーパミンdopamineを伝達物質とすることが明らかにされて来た。そこで今回は,ドーパミンの前駆物質であるL-DOPA(L?3,4?dihydroxyphenylalanine)を投与して,それによる猫の大脳皮質第一次視覚野,連合野,および小脳皮質虫部の光誘発電位の変化をみることにした。
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 今月の特集1新時代の健康課題と検査 メンタルヘルス不調と検査 堤 明純1xSearch for articles by this author1北里大学医学部公衆衛生学 発行日/Published Date: 2017/6/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%81%BA%E4%BC%9D%E5%AD%90-%E7%92%B0%E5%A2%83%E4%BA%A4%E4%BA%92%E4%BD%9C%E7%94%A8 Point ●メンタルヘルス不調に対して適切に対処することは,現代社会の重要な要請となっている. ●生体の恒常性の維持に寄与している自律神経系,内分泌系,免疫系の制御不全によって発現するストレス関連物質は,メンタルヘルス不調の有力なバイオマーカーである. ●遺伝子多型やエピジェネティクス,脳-腸相関,脳画像検査を含む中枢神経系の機能検査など,新しい指標や検査技術の研究が進んでいる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題心不全診療の新たな展開心不全の病態生理と新しい評価法 心不全の病態生理最近の進歩 百村 伸一1xSearch for articles by this author1東京大学医学部第2内科 発行日/Published Date: 1993/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402902132 ●心筋機能低下の機序に関して,収縮蛋白・収縮調節蛋白の異常,Ca2+ハンドリングの異常,心筋エネルギー代謝の変化,心筋細胞膜β受容体などの報告が多い.●心肥大には求心性肥大と遠心性肥大があり,アンジオテンシン,イノシトール三リン酸,proto-oncogeneなど種々の因子が想定されている.●心不全では自律神経系,内分泌系,骨格筋など,心臓以外のシステムにも様々な変化がもたらされる.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題内科医ができる癌患者への対応神経系統への対応 脊髄圧迫症候群の早期発見と治療 星野 晴彦1xSearch for articles by this author1東京都済生会中央病院神経内科 発行日/Published Date: 2001/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402908277 ポイント 脊髄圧迫は癌患者の約5%に認められ,緊急性を要する疾患である. 原発巣としては,乳腺,肺,前立腺が多い. 臨床症状は,疼痛,運動麻痺,感覚障害,自律神経障害である. 診断にはMRが最も有用である. ステロイドの早急な投与と放射線治療が必要であり,手術適応についても考慮する. 歩行可能なうちに治療を開始することが重要である.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 特集咽喉頭部異常感について 咽喉頭部異常感の成立機序について 岩田 逸夫Itsuo Iwata1xSearch for articles by this author1名古屋第一赤十字病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1968/3/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203918 T.はしがき 咽,喉,食道部の異常感が局所の異常(鼻咽の炎症,奇形,喉頭の浮腫,潰瘍,奇形,頸椎異常,食道の炎症,浮腫,悪性腫瘍,気管の炎症など)全身性疾患(心臓疾患,貧血症,内分泌異常など)からあるいは心因性(情緒的ストレスによる)に発来することは諸家により述べられているところであり,その成立に関しても多くは自律神経と関係ありとは述べられているが,この詳細な神経反射経路については発表されていない。私は咽頭,喉頭,食道の自律神経分布の知覚線維を詳述し,ほとんどすべての場合に主役をなすこれら自律神経がいかなる途を経て異常感成立に至るかを解明したいと思う。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 原著 末梢神経鍍銀法 岡田 正Akira Okada1xSearch for articles by this author, , 岡本 英三Eizo Okamoto1xSearch for articles by this author1大阪大学医学部曲直部外科1Dept of Manabe Surgery, School of Med., Osaka Univ. 発行日/Published Date: 1969/4/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431904600 I.はじめに 組織化学および電子顕微鏡の進歩と共に,末梢自律神経形態に関する研究は,一段と飛躍をとげた感がある。 しかしながら,今後これらの新しいテクニックのみに頼り,従来専ら用いられてきた末梢神経鍍銀法を簡単に放棄するのは行き過ぎである。
LiSA Print ISSN: 1340-8836 Online ISSN: 1883-5511 徹底分析シリーズ続 痛み治療の素朴な疑問に答えます 気管支喘息患者に星状神経節ブロックや頸部胸部硬膜外ブロックを施行してよいでしょうか 平川 奈緒美Naomi HIRAKAWA1xSearch for articles by this author1佐賀大学医学部 麻酔・蘇生学教室 発行日/Published Date: 2017/4/1 https://doi.org/10.11477/mf.3101200831 星状神経節ブロックstellate ganglion block(SGB)や頸部胸部硬膜外ブロックは,頸部および胸部の交感神経を遮断することにより副交感神経優位の状況となる。気管支喘息の患者では,自律神経のバランスの異常により喘息発作が引き起こされると考えられていたため,以前から気管支喘息患者へのSGBの適応に関しては,賛否両論がある。気管支喘息の病態生理にもとづき,これまでの研究から,これらの施行の是非を検討する。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 婦人腰痛・2 婦人腰痛に対するRobaxinの臨床効果 村中 篤Atsushi Muranaka1xSearch for articles by this author, 新藤 邦雄1xSearch for articles by this author, 千葉 泰夫1xSearch for articles by this author, 永井 生司1xSearch for articles by this author1東北大学産婦人科教室 発行日/Published Date: 1963/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202776 はしがき 腰痛を主訴として婦人科外来を訪れる患者は少なくない。これら婦人の腰痛には,腰部骨格筋の器質的病変に基づく場合ももちろんあるが,これはむしろ整形外科を訪れることが多いであろう。われわれ婦人科でも,器質的婦人科疾患に随伴してくる腰痛もあるが,またなんら婦人科疾患の認められぬ場合も少なくない。九嶋によれば,前者には骨盤腹膜炎,卵管炎,子宮旁結合織炎などがあり,これらの場合は一定の部位に痛みを訴えることが多いのに対し,後者では,痛みの場所がつねに移動するため移動性腰痛ともいわれ,これは自律神経変調に基づく骨盤内血流の変化により,これを痛みとして感ずるもので,九嶋はこれを自律神経性腰痛といつている。われわれが腰痛に対する治療を行なう際には,上述の如き考慮の下に,治療方針を撰択しなければならないが,まず手段として疼痛それ自体を除去することが望まれる場合も多い。われわれは今回,腰痛を主訴とする婦人科患者に対し,器質的婦人科疾患の有無に関係なく,筋弛緩剤たるRobaxinを使用して,その効果を観察したのでこれを報告する。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集末梢神経障害のリハビリテーション 今月のハイライト 発行日/Published Date: 2006/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552100276 末梢神経障害はいろいろな原因で発症し,どのような施設に働くリハビリテーション関連職種にとっても適切な対応を迫られる病態です.また運動機能低下のみならず,感覚障害,自律神経障害,後遺症の問題などもあり,個々の症例について適切な評価と治療,内科・外科との連携の求められる疾患です.今回は,このような末梢神経障害の症例にわれわれが正しく治療的対応ができるように,専門家による解説をお願いしました.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 更年期障害に対するパントクリンの治療経験 大池 哲郎Tetsuro Ohike12xSearch for articles by this author, 森川 重正1xSearch for articles by this author, 鈴木 真矢1xSearch for articles by this author, 坂井 由宏1xSearch for articles by this author1名古屋市立大学医学部産婦人科学教室2名古屋市立東市民病院産婦人科 発行日/Published Date: 1969/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204138 緒言 婦人は閉経前後に内分泌障害ないし自律神経失調等に伴ういわゆる更年期障害を呈する者が多いが,その成因は複雑多元であり,未だ議論の多い所である。しかしながら更年期障害が生体の老化現象の一表現であろうことは推測にかたくない。また治療面にも種々の方式で行なわれている現状であり,ホルモン療法,鎮静剤・自律神経安定剤療法,精神療法,間脳レ線照射療法等があるが,現在なお決定的効果を示すものは見当らない。 古来,東洋においては,鹿の硬化していない角を使用し,貧血の治療,疲労回復をはじめとして種々の疾患に効果をあげていたがこの度,その未硬化角より基本的有効初成分を高濃度に抽出したパントクリンの提供をうけ,これを更年期障害患者に使用し,興味ある知見を得たので報告する。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 海外文献抄録 糖尿病患者における瞳孔反射および定量的知覚運動機能テスト,他 大友 英一1xSearch for articles by this author1浴風会病院 発行日/Published Date: 1988/8/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406206162 糖尿病患者に瞳孔の対光反射の異常が知られている。糖尿病例では自律神経症状および末梢神経症状の有無にかからわず瞳孔の収縮反応の潜時が延長しているとされている。しかし,自律神経症状,末梢性(体制)神経症状との関連については不明のことが多い。 本研究では自律神経性(副交感神経性)瞳孔障害と末梢性小神経線維性の障害との関連を検討した。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 綜説 内臟知覚神経の末梢像 木村 忠司Chuji KIMURA1xSearch for articles by this author1京都大学医学部第2外科1Department of Surgery, School of Medicine, Kyoto University 発行日/Published Date: 1954/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407201422 私が最近非常に感銘を受けた論文の1つにMax Claraの「知覚の解剖」なる綜説がある.その胃頭に「生理学と結びついてない解剖学は無意味な手細工に過ぎない」と言つているが蓋し至言である.解剖学者が仮りに内臓に知覚神経らしきものを発見しても,それ迄に若し生理学的に内臓の知覚が認められていなかつたならばこれを知覚神経と主張する根拠がない.内臓の知覚生理は永い間外科医の掌中にあり,Leunander以来内臓無知覚説が風摩していた間は必然的に内臓の神経は大部分自律神経と理解された.然しNothnagerやBentley等新しい外科医の緻密な観察に依てこの学説が壊れ始めてからは解剖学者の目も当然此の方面に向けられる様になり多くの業績が現われたのである. 私自身の考えでは現に内臓の自律神経と目されているものゝ中から将来知覚性として再認識されるもが尚相当残つていると思う.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 一頁講座イラスト・神経学的テスト(4) 末梢神経の診かた1―長胸,腋窩,橈骨,正中神経 梅津 祐一1xSearch for articles by this author, 緒方 甫1xSearch for articles by this author1産業医科大学リハビリテーション医学教室 発行日/Published Date: 1990/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552106254 はじめに  末梢神経障害における神経学的診断の目的は,障害部位を確定して,障害の種類を判断することである.障害を受けた末梢神経の支配領域には,@運動麻痺,A知覚障害,B自律神経機能異常をきたす.日常臨床においてしばしば経験される末梢神経障害を診断するための神経学的テストについて概説する.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 展望 制御円(Regel-Kreis)障害の表出としてのてんかん性けいれん発作 SELBACH HELMUT1xSearch for articles by this author, 赤井 淳一郎2xSearch for articles by this author1自由ベルリン大学精神神経科1Psychiatrischen and Neurologischen Klinik der Freien Universit?t Berlin2慶大神経科 発行日/Published Date: 1961/2/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405200298 本論 無呼吸にひき続いて典型的な強直性けいれんがおこつてくるとき,pH測定の結果,生体においてはかなりの酸性化が行なわれる。明らかに,反応様式はいくつかの相期によつて経過する。第1期は迷走神経の最大興奮期であり,このときには無呼吸が著明となる。われわれはこの反応指向をトロフォトロピー2)と名づけている。第2期は強直性けいれんの最大期である。それをエルゴトロピー2)とよぶ。ひき続く第3期では,反応系はふたたび正常状態に戻る。このクリーゼの極点は無呼吸と強直性けいれんであり,その目的とするところは十分な酸性化の成就にあるように思える。自律神経性統御に関する長年の臨床観察とその知識により3つの相関をもつこのクリーゼは自律神経中枢たる間脳と延髄の障害の表出にほかならぬと考えられるにいたつている。すなわち,トロフォトロープ期に始まり急激な変化をもつて強直性けいれんを示すエルゴトロープ期へと展開し,ついで発作後睡眠の軽度のトロフォトロープ傾向をもつ後期に移つてゆく。この特殊な体制は緩和運動(Kippschwingung)の原理によつて十分に分析される。ゆえに,まずこの新しい力動的原理について臨床医学的にかつ病態生理学的にふれてみたいと思う。 この緩和運動(Kippschwingung)の原理とは何であるか?通常,生体はその平静時には生命必須の自律神経機能を中等位,すなわち,ホメオスターゼ(Homoostase)の状態にたもとうとすることはよく知られている。しかし生体がその機能を急激に強力に逸脱されるような危機にさらされたときにはかかる静位状態を捨てねばならない。そのさい,ある種のクリーゼが瞬間的に成立してくるが,これは逸脱した一極位から始まり正常状態をこえてほかの極位へまで,激しく振動し,ついでふたたび正常位に戻つてゆく反応体制であるが,それは初め陰性相振動をもつて始まり,その能力限界,いうなれば極位にいたつたのちには緩和運動および過振動をひきおこす。ついで第3期はこの反応系は陽性相振動の形をもつて正常位に戻つてゆく。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 手術・手技・麻酔 強化麻酔下に於ける血糖値の変動について 山本 文男Fumio Yamamoto1xSearch for articles by this author1山口赤十字病院産婦人科 発行日/Published Date: 1959/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202017 T.はしがき 従来手術後に屡々高血糖並びに糖尿を認める事が知られていたがその原因は不明でidiopathicpostoperative hyperglycemiaと呼ばれて来た。然るにSelyeが侵襲に対する下垂体?副腎皮質系の反応,即ち副腎皮質ホルモンの過剰分泌を唱へて以来,この現象がAdrenalinによる肝糖原のGlycogenolysisによる事が解明された。以来生体に於ける血糖値の変動は,好酸球数のそれと共に,下垂体?副腎系より見た生体反応を物語る一つの場と見られるようになった。然るに近年,之等下垂体内分泌系殊に副腎系を軸として展開するSelyeのいわゆる非特異的症候群に対立して,自律神経系を介して起る非特異的症候群(いわゆるRelly現象)も又生体反応具現の場として体系づけられて来た。且つ,初期の間は,生体に対するStressの侵襲点に関して両体系の問に論争も見られたが,自律神経,内分泌系の何れをとつても,その機能に於て単独な姿を想像する事が出来ない両者の密接な関係から,現在の関心は両者を統一して,円満な像に於て生体反応を極めようとする方向に向つている。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 婦人の抑うつ症候群に対するDoxepin Hydrochloride (sinequan)の臨床治験 長谷川 直義Naoyoshi Hasegawa1xSearch for articles by this author1秋田大学医学部付属病院心療センター 発行日/Published Date: 1972/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204567 はじめに 産婦人科方面にも身体症状を訴えながら,その背後に抑うつ気分や悲哀感などが多少とも看取される症例が存在する。このような抑うつ症状は内因性うつ病だけでなく,ときには自律神経失調症や心身症などにもみとめられる。とくに月経前や産褥期,あるいは更年期などには,しばしば観察されるものである。したがつて,われわれは不定愁訴症状を伴つていても,とくに抑うつ気分,悲哀感,意欲気力の低下,自主性欠乏,持続性低下,決断力低下,社交性の低下,言語抑制,絶望感,厭世感などのみられるものを婦人の抑うつ症候群とよんで扱つている。これらのうちには今日,仮面デプレッション(masked depression)とよばれている内因性うつ病ないしは軽症うつ病の症例はもちろん,神経症性のもの,あるいは症候性のものまで種々のものが含まれている。これらの症例は,従来,的確に鑑別診断がなされないまま,治療されてきた点もみられないわけではない。しかし,近年,これらの疾患に対する診断法が整理され,一般医家もこれにつよい関心をもつにいたつた。このとき,われわれは台糖ファイザー株式会社の好意によりDibenzoxepin誘導体に属する新しい向精神薬の一つであるDoxepin hydrochloride (Sinequan)の提供をうけ,本剤を産婦人科外来に訪れたいわゆる仮面デプレッション,心身症および自律神経失調症などの患者に試用する機会を得た。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 原著 脳幹の欠陥に起因した血尿の1例 後藤 甫Hajime GOTO1xSearch for articles by this author, , 西尾 徹也Tetsuya NISHIO1xSearch for articles by this author, , 徳原 正洋Masahiro TOKUHARA1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部泌尿器科学教室1Department of Urology, School of Medicine, Tottori University 発行日/Published Date: 1968/8/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413200470 はじめに いわゆる特発性腎出血とは,臨床的に原因不明の腎出血に対してつけられた症候診断名である。本症のなかには,病理組織学的に出血の責任病巣をみいだせるものと,みいだせないものとがある。前者に属する症例は,泌尿器科的検査の進歩により小病巣の発見が容易になれば減少するだろう。後者はその多くが血液および血管機能異常にもとづくもので,その原因にアレルギー,自律神経障害,線溶現象等の関与が考慮されているが,いずれにせよその原因をはつきりさせるのはかなり困難である。 われわれは自律神経中枢のある脳幹の異常に基因したと考えられる本症の1例を経験したのでここに報告する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ニューロパチーとミオパチー診断のポイントと治療ニューロパチー 糖尿病に伴うニューロパチー 溝井 令一1xSearch for articles by this author, 高木 誠1xSearch for articles by this author1東京都済生会中央病院神経内科 発行日/Published Date: 1999/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402906149 ●末梢神経障害は糖尿病の重要な合併症の一つであり,血糖コントロールの不良な者ほど高率に合併する.●糖尿病性末梢神経障害の最も代表的な型は,感覚性多発ニューロパチーである.●感覚性多発ニューロパチーの進行例では,自律神経障害を伴うことが多く,生命予後を不良にする.●糖尿病性眼筋麻痺(動眼神経麻痺)では,瞳孔は障害されないことが多い.●糖尿病性末梢神経障害の治療の基本は,長期間,血糖コントロールを良好に保つことである.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 意識障害(心因性)を呈したてんかん患者の脳波学的考察?1症例を中心に 赤埴 豊Yutaka Akahani1xSearch for articles by this author, , 奥田 治Osamu Okuda1xSearch for articles by this author1大阪市立桃山市民病院神経科1Dept. of Neuropsychiatry, Osaka Municipal Momoyama Hospital 発行日/Published Date: 1973/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202080 大発作・小発作・精神発作・自律神経発作を持ち,脳波上,発作性棘徐波結合の頻発する難治性てんかん患者(30歳,未婚女性)に,抗けいれん剤および心因性意識障害により生じた二様のforcierte Normalisierungの現象が観察された。そのさいの精神症状と脳波所見は, (1)薬剤投与中のforcierte Normalisierung 精神症状:自律神経発作,精神発作の頻発と精神症状の悪化。 脳波所見:slow α,θ波の出現など基礎波型の緩徐化と発作波の抑制傾向。 (2)心因性意識障害時のforcierte Normalsierung 精神症状:(1)の期間に約7時間45分におよぶ心因性意識障害の出現。 脳波所見;基礎波型に10cpsのα波と低振幅速波の出現,徐波の消失,発作波の抑制。 以上の結果に基づき,発作,精神症状および脳波所見との間の密接な関連性について若干の考察を加えた。また治療抵抗を示すてんかん患者については薬物療法のみでは限界があり,精神療法的治療が必要であることを述べた。
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 症例報告 てんかん発作と脳波異常を合併したコリン性蕁麻疹について 原田 俊英Toshihide Harada1xSearch for articles by this author, , 山村 有美Yumi Yamamura2xSearch for articles by this author, , 石崎 文子Fumiko Ishizaki3xSearch for articles by this author, , 秀 道広Michihiro Hide2xSearch for articles by this author, , 森田 栄信Eishin Morita2xSearch for articles by this author, , 井上 健Ken Inoue1xSearch for articles by this author, , 山本 昇壮Shosoh Yamamoto2xSearch for articles by this author, , 中村 重信Shigenobu Nakamura1xSearch for articles by this author1広島大学医学部第三内科1Third Department of Internal Medicine, Hiroshima University School of Medicine2広島大学医学部皮膚科2Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine3広島県立保健福祉大学3Hiroshima Prefectural College of Health Sciences 発行日/Published Date: 2001/9/1 http://medicalfinder.jp/keyword/Cholinergic+Urticaria てんかん発作や脳波異常を合併しコリン性蕁麻疹を呈した10歳男児例を経験したので報告する。1999年3月頃,運動時や体温上昇時に全身に小紅疹が多数出現した。4月頃運動時,全身の小紅疹とともに2?3分間意識を喪失した。身体の冷却により意識は回復し,発疹も消失した。皮膚科にてコリン性蕁麻疹と診断された。神経学的には,温熱負荷や精神緊張によりコリン性蕁麻疹に引き続き,全般てんかん(間代発作)が誘発された。その際の脳波では全誘導でhigh voltage polyspikeや14 Hz positive spikeが認められた。コリン性蕁麻疹とてんかん発作との合併の機序として,温熱,運動,緊張などの発汗を促す刺激により間脳・脳幹の自律神経中枢が刺激され,その興奮が遠心性交感神経に伝達されコリン性蕁麻疹を形成し,刺激強度が大きい場合,間脳・脳幹の自律神経中枢を興奮させ異常な活動が出現し,てんかん発作を引き起こしたと推測された。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊髄損傷―最近の話題 今月のハイライト 発行日/Published Date: 2002/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552109702 脊髄損傷は,急性期・慢性期の医学的合併症,運動・感覚・自律神経の機能障害,受傷後長期にわたる能力障害と社会参加の困難さなど,問題は重層的である.さらに影響は,受傷した個人にとどまらず,家族,医療,福祉,職業,交通,都市整備など多方面へ及ぶ.本特集では,合併症治療,機能障害治療,復職,QOL評価の分野での最近の話題が紹介されている.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 症例 家族性アミロイドポリニューロパチーの心障害?UCGおよび電気生理学的検討 小野 忠弘Tadahiro Ono1xSearch for articles by this author, , 岡嶋 透Toru Okajima2xSearch for articles by this author, , 外村 洋一Yoichi Hokamura1xSearch for articles by this author, , 堀尾 豊Yutaka Horio1xSearch for articles by this author, , 徳臣 晴比古Haruhiko Tokuomi1xSearch for articles by this author, , 中島 明Akira Nakajima3xSearch for articles by this author1熊本大学医学部第1内科11st Dept. of Intern. Med., Kumamoto Univ. Medical School2大分医科大学第3内科23rd Dept. of Intern. Med., Oita Medical Univ. School of Med.3中島医院3Nakajima Medical Clinic 発行日/Published Date: 1979/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203371 amyloidosisは全身の諸臓器,組織にamyloidの沈着する疾患でその原因は現在なお全く不明である。amyloi?dosisは原発性,続発性,遺伝性(家族性)など数型に分類され1),また家族性amyloidosisも臨床所見,組織所見,遺伝形式,発現する人種などにより更に数種のsubtypeに分類される2)。本邦の家族性amyloidosisとしては,長野県3)および熊本県荒尾市4,5,6)の2大focusが知られており,前者では少くとも23家系189名,後者では6家系68名の罹患が認められている。ともにポルトガルのAndrade型7)に一致し,多発ニューロパチー,自律神経障害を主徴とし,familiar amyloid polyneuropathy (以下FAPと略す)と呼ばれている。 原発性amyloidosisにおける心障害についてはよく知られているが8),FAPの循環機能に関しては自律神経障害にもとづく起立性低血圧が重視されてはいるものの心障害に関する系統的研究は少く,その詳細に関しては不明な部分が少なくない。今回我々は荒尾市のFAP患者の心障害につき検索する事ができたのでその結果を報告する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 話題 第6回日本老年医学会総会から 村松 文男1xSearch for articles by this author1慶大内科 発行日/Published Date: 1965/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402200777 第6回日本老年医学会総会は,昨年12月6,7の両日にわたり,初冬の東京サンケイ会館において,慶大内科,相沢豊三教授会長のもとに盛大に開催された。二日間三会場に分れ,一般演題183題,シンポジウム3題とともに,沖中東大名誉教授の特別講演,米国オークランド新陳代謝研究所所長Kinsell博士の招待講演,更に相沢教授の会長演説と,非常に多くの講演演題が取り上げられ,早朝よりおそくまで活発に討議された。 一般演題の内容は,動脈硬化に関するもの39題,高血圧関係17題,脳卒中関係16題,心機能に関するもの13題,糖尿病関係9題ほか,呼吸器,消化器,代謝関係など数多くが基礎,臨床など多方面にわたり,時間の許す限りの発言,討論がおこなわれた。特別講演としては,冲中名誉教授は,「老年者と自律神経系」と題し,自律神経系の形態および機能と老化現象との関連について,多年にわたる研究の成果を述べられ,これらの関連性を追求する一方向を示唆された。Kinsell博士は脂質代謝を中心として,その基礎および臨床面につき講演したが,ともに本総会を意義深いものにした。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 文献案内 平滑筋の研究をするにあたつてどんな本を読んだらよいか 後藤 昌義1xSearch for articles by this author1九州大学生理学 発行日/Published Date: 1965/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425902620 平滑筋の研究といつてもその研究分野は細胞,組織のレベルから臓器に至るまで非常に広くかつ多岐にわたる。電子顕微鏡による微細構造の追求,ことに自律神経支配や筋々接合部の問題,また細胞膜,顆粒や収縮物質の問題にはじまり,これら平滑筋の構成要素の化学,収縮に際しての化学変化など,さらに各種臓器の特性に至るまで広範囲の研究領野があろう。他方,平滑筋の電気現象に関しても,超微小電極による細胞内電位の基礎的研究から細胞外誘導による「平滑筋筋電図」,ひいては臨床的研究に至るまでの広い研究分野があり,興奮発生から伝播,興奮・収縮伝関あるいは神経支配の影響,また各種臓器の特徴などが追求されつつある。これらに関連してさらに自律神経支配の様式や伝達物質transmitterの問題,また広く内分泌ホルモンや諸種薬物,温度,pH電気刺激など物理的諸因子の作用面も指摘できよう。 このように羅列してくると,参考にすべき文献もそれぞれの領野で誠に多様であり,研究者の関心の方向によつて非常に異なつてくることが考えられる。しかし全領野の文献を網羅することはほとんど不可能に近くまた無意味であるから,文末には生理学を主とした常識的かつ代表的著書ないし綜説を御紹介してお許しをこうことにしたい。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集外科患者・薬物療法マニュアルW.併存疾患をもつ外科患者の薬物療法5.消化器系 ダンピング症候群 亀山 仁一1xSearch for articles by this author, 石山 秀一1xSearch for articles by this author, 塚本 長1xSearch for articles by this author1山形大学医学部第1外科 発行日/Published Date: 1986/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1407209396 □基本事項 1)胃切除例で食後20?30分,あるいは2?3時間後に冷汗,動悸,眩暈,顔面紅潮,熱感,全身倦怠,胸内苦悶,悪心,嘔吐,下痢などの症状を呈する.前者を早期,後者を後期ダンピング症候群という. 2)早期ダンピング症候群の成因については,@小腸拡張,蠕動亢進説,A循環血液量変動説,B血管作動性物質説,C血糖変動説,D自律神経失調説などがある.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 特集精神分裂病の精神生理学 精神分裂病者の瞳孔反応 生島 正弘Masahiro Ikushima1xSearch for articles by this author, , 中尾 弘之Hiroyuki Nakao1xSearch for articles by this author1九州大学医学部神経精神医学教室1Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kyushu University 発行日/Published Date: 1977/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405202601 I.はじめに 精神分裂病者の瞳孔反応に関する研究の歴史は古いが,その多くは定性的なものであり,定量的なものは少なかった。定性的に,また定量的に本格的な研究がなされるようになったのは最近のことである。これらの研究で最も良く知られている瞳孔異常の一つは,緊張型の精神分裂病者に見いだされる"一過性の強直性瞳孔障害(Westphal)"18)である。最近Rubin11)は,精神分裂病者の光刺激や寒冷刺激に対する瞳孔反応が,正常者のそれと著しく異なったものであること,そして,それは交感神経と副交感神経相互作用の機能障害によって生じたものであろうということを報告した。その後Hakerem2)やLidsky7)らも,精神分裂病者群の対光反応は,正常者群のそれと比較して著しく小さく,そのことによって80%以上の確率で,精神分裂病者を正常者と区別することができたと報告している。ところで従来の種々の自律神経機能検査に比べ,電子走査型赤外線瞳孔計による自律神経機能検査には,被検者に無接触で,かつ短時間に,簡単に,動的な変化を記録できる長所があるので,著者らは,電子走査型赤外線瞳孔計を用いて以下のような研究を行なった。
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脳のシンポジウム主題:生体の情報処理 神経細胞レベルにおける興奮と抑制の機構 内薗 耕二Koji Uchizono1xSearch for articles by this author1東京大学医学部生理学教室1Department of Physiology, Faculty of Medicine, University of Tokyo 発行日/Published Date: 1967/10/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431906421 I.相反神経支配1.自律神経系 自律神経系における興奮性神経と抑制性神経の区別は比較的古くから知られていた。とくに心臓に対する交感神経と迷走神経の作用は,その作用機序がまつたく逆の関係にあることから,これらの神経については比較的早い時代からよく研究されている。心臓に対して交感神経は興奮性に働き,迷走神経は抑制性に作用する。しかし,他の臓器,たとえば小腸に対するこれらの神経の作用は,心臓の場合と異なり交感神経が抑制的に,迷走神経が興奮性に働くことも古くから知られている。したがつて,いずれの神経を興奮性,抑制性ニューロンときめることはできない。同一の神経線維の末端がそのtargetorganによって作用をまつたく逆にしていることは興味ぶかいことである。われわれの研究の主要目的は体性神経系における興奮と抑制の機序を解明することである。とくに電気生理学的所見と,微細構造との関係を確立しようとすることを当面の目標としている。 幸いにして,心筋に対する自律神経系の作用は電気生理学的によくしらべられており,中でもHutterとTrautwein1)2)の微小電極による研究は,心臓支配神経の相反作用をきわめて的確にとらえることに成功している。すなわち図1に示すように,細胞内電極をpace?maker付近の心筋細胞に刺入し,膜電位を測定できるようにしておく。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 呼と循ゼミナール 睡眠と心室性早期収縮?(I)器質的心疾患を対象として 田辺 晃久1xSearch for articles by this author, 兼本 成斌1xSearch for articles by this author1東海大学内科 発行日/Published Date: 1979/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203368 夜間睡眠時の心調律の変動は,自律神経トーヌスを知る指標の一つとして重要視されている。近年Holter心電計の発展に伴い長時間連続心電図記録が可能となり睡眠時の心拍数や不整脈についての検討も容易となった。著者らは,数年来,睡眠時の不整脈を検討しているが,本稿ではいわゆる安定期の器質的心疾患における心室性早期収縮(VPC)発生に自律神経系がどの程度関与しているかについてのべる。 日中覚醒時と夜間睡眠時のVPC変動(A-S変動)では,睡眠後のVPCは減少型,不変型,増加型,不規則型に大別される1)。安定期の心疾患では,減少型が圧倒的多数を占める(冠動脈疾患の93%,その他の心疾患の71%)のに対し,増加型は非常に少ない(冠動脈疾患の7%,その他の心疾患の12%)。また減少型のVPCは日中R-R間隔が短縮すると出現しやすく,逆に増加型のVPCは夜間睡眠時R-Rが延長すると出現しやすい傾向がある。一方不変型ではR-R間隔とは無関係にVPCが出現する。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題高血圧の診療?新しい話題合併症を伴う高血圧?個別治療の実際 小児・若年者高血圧とその治療 川村 祐一郎1xSearch for articles by this author, 羽根田 俊1xSearch for articles by this author, 菊池 健次郎1xSearch for articles by this author1旭川医科大学第1内科 発行日/Published Date: 2000/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402907396 ●若年者高血圧では二次性高血圧の頻度が高く,加齢に伴い本態性高血圧症の頻度が増える.●若年本態性高血圧症の特徴として,1)発症,昇圧機序に自律神経系,とりわけ交感神経活性の関与が大きく,食塩感受性は低いこと,2)臓器合併症をいまだ有さない場合が多いこと,が挙げられる.●小児に対する降圧薬の投与量は成人とは異なり,体重を勘案すべきである.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 創刊50周年記念特集今日の耳鼻咽喉科/治療のコツと全身管理耳?症候と疾患 動揺病(乗物酔い) Motion sickness 宮田 英雄1xSearch for articles by this author1岐阜大学医学部耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1978/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492208725 動揺病について 動揺病はヒトが船,自動車,汽車,飛行機,宇宙船などに乗り,本来遭遇しない乗物の動揺すなわち非生理的な,他動的な加速度にさらされることにより生じた精神,身体の病的状態をさすものである。motion sicknessは1881年にIrwinが乗物酔いに用いたのが最初であるといわれている。動揺病には船暈(sea sickness),車暈,空暈(airsickness),space sicknessが含まれ,その原因からKinotosen (Kosenbach,1896年),Bewegungskrank?heit (Starkenstein,1932年)ともいわれ,長谷川高敏大阪大学名誉教授は加速度病と呼ぶのが科学的であると述べている. この本態は,内耳前庭三半規管に非生理的な加速度刺激が反復して加わり前庭自律神経反射,前庭脊髄反射が破綻した状態である。症状として頭重,頭痛,フラフラ感,胸苦しい,あくび,無力感,冷汗,顔面蒼白,生つば,悪心,嘔吐をきたす。この発症には半規管への回転刺激より,耳石器への直線加速度刺激が意義があり,とくに上下の周期の大きい加速度が加わるときに動揺病がおこりやすい。ヒトの面からは迷路の過敏反応を示す者,たとえば回転後眼振の長い者,前庭自律神経反射で交感神経緊張を呈しやすい者が動揺病をおこしやすい。聾唖者(迷路機能廃絶者)は動揺病にかかりにくい。また,動揺病の発症には眼への外界の動く事物の刺激,心身の状態,馴れが影響する。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 特集心臓リハビリテーションの最前線 温熱療法と心臓リハビリテーション 窪薗 琢郎Takuro Kubozono1xSearch for articles by this author, , 鄭 忠和Chuwa Tei1xSearch for articles by this author1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科循環器呼吸器代謝内科学1Department of Cardiovascular, Respiratory and Metabolic Medicine, Graduate School of Medicine, Kagoshima University 発行日/Published Date: 2006/11/1 https://doi.org/10.11477/mf.1404100485 はじめに  心不全には急性心不全と慢性心不全があり,急性心不全は心機能不全により急激に血行動態が破綻し,末梢循環不全や呼吸困難などの症状が出現するものである.一方,慢性心不全は,全ての心疾患の終末像の一つとして,心機能の低下による運動制限やうっ血症状,神経内分泌系の異常を主徴とする症候群である.血管内皮機能低下による心負荷増大や自律神経系・神経体液性因子の異常から臨床症状の増悪を来しており,治療においてはこれら血管内皮機能・自律神経系・神経体液性因子の異常を改善させることが重要である.  アンジオテンシン変換酵素阻害剤やβ遮断薬,抗アルドステロン薬などの薬物療法により,慢性心不全の予後が改善することは周知の事実であるが,それらの薬剤を使用しても慢性心不全患者の予後は十分とはいえない.そこで,心不全に対する様々な非薬物療法が検討され,その有効性と適応が検討されている.  最近まで心不全は安静が原則であり,心臓リハビリテーションの中心的役割を担っている運動療法は,主に長期臥床によるデコンディショニングを予防する目的で行われてきた.しかし,欧米では,わが国より早く心不全患者に対する運動療法の有用性に関する研究が数多く実施されてきた.その結果,運動療法は安定した心不全患者において安全に施行することが可能であることが示され,その有効性も確立されている.わが国においても,2002年に日本循環器学会から心疾患の運動に対するガイドラインが発表されている.心不全においては,運動耐容能が低下することにより生活制限が必要となってくる.それに対し,心不全に対する運動療法の主たる効果は運動耐容能の増大であり,それにより生活の質が改善する.その他にも様々な効果が期待できる.自律神経機能のアンバランスを是正することにより不整脈が減少し,血管内皮機能を改善させ,骨格筋の性状を正常化させるなど,多彩な効果を生み出す.さらに,運動療法による慢性心不全患者の生命予後の延長も報告されている.  一方,運動が心不全に対して不適当と考えられていたように,健常者にとっては心身のリラックス効果や疲労回復にも有用である温水浴・サウナ浴も心不全には不適で,特に重症心不全では禁忌とされてきた.われわれは,1989年より非薬物性血管拡張作用を有する温浴に注目し,心不全患者に対して禁忌と考えられていた入浴を,いかに安全に行えるかを検討し,入浴処方を確立した.そして,温熱療法の心不全症状や心血管機能,自律神経や神経体液性因子などに及ぼす効果を検討して,心不全に対する温熱療法の効果を明らかにしてきた.  本稿では,われわれが行ってきた温熱療法と,その心臓リハビリテーションにおける位置付けに関して概説する.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 特集がんを診る一般内科医が知っておくべきがん薬物療法のマネジメント 末梢神経障害のマネジメント 赤塚 壮太郎12xSearch for articles by this author1社会福祉法人三井記念病院腫瘍内科2社会福祉法人三井記念病院緩和ケア科 発行日/Published Date: 2015/3/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402223166 ポイント●末梢神経障害は,glove and stocking型感覚神経障害,運動神経障害,自律神経障害に大別される.●症状の出現は抗がん剤の総投与量との関係が深く,使用する薬剤の特性をよく理解する必要がある.●確立した予防・治療法がないため,症状の早期発見と薬剤の適切な減量・休薬・中止など,早期対策が重要である.●症状の早期発見には問診が最も大切で,日常生活に支障をきたしていないかを評価することが重要である.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 薬剤 トリプタノールの耳鼻咽喉科領域疾患に対する使用経験について 高藤 次夫1xSearch for articles by this author1東京厚生年金病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1971/8/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492207676 I.はじめに トリプタノールは,抗うつ剤として神経科領域にて用いられ,うつ病,強迫神経症などの抑うつ状態や夜尿症などに対してかなりの効果が報告されている。 私は,このたび耳鼻咽喉科領域の疾患中,特にメニエル病,耳鳴,喉頭神経症などに試用し,心因性,自律神経性因子に対する効果を観察する機会を得たが,かなり良好な成果がみとめられたので,ここにご報告し大方のご批判を得たいと思う。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 藥剤の知識 降圧剤の使い方(2) 新 城之介1xSearch for articles by this author1日本医科大学内科 発行日/Published Date: 1966/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407203985 V.各種降圧剤の特長 降圧剤使用に際しては主な降圧剤について,その作用の特長と効果,また起こりうる副作用などをよく知つておくことが必要である.今日一般に用いられている降圧剤としてはRauwolfia製剤,Benzothiazide系製剤,Hydralazine,自律神経遮断剤,脱炭酸酵素阻止剤などがあげられる.
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 紹介 制御の疾患としての内因性うつ病 Helmut Selbach1xSearch for articles by this author, , 佐藤 道生Michio Sato2xSearch for articles by this author1ベルリン自由大学精神神経科1Direktor der Psychiatrischen und Neurologischen Klinik der Freien Universit?t Berlin2神戸大学医学部精神神経科教室2Dept. of Psychiatry, School of Med., Kobe Univ. 発行日/Published Date: 1972/5/15 https://doi.org/10.11477/mf.1405201897 ゼルバッハ教授は,11年前に来日し,「制御回路の障害の表現としてのてんかん痙攣発作」,「近代精神薬理学の理論と実践」,「トフラニールの効果とサイバネティクス的自動制御系の原理」などの講演を行なったが,最近,わが国の精神医学の領域でも,この方面への関心が徐々に高まってきている。1969年,同教授は,シンポジウムの論文集「Das depressive Syndrom」の中で,内因性うつ病を自律神経系の力動の障害として,制御理論的に解明しようと試みており,著者の了解を得たので,ここに紹介してみたい。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 講座泌尿器手術に必要な局所解剖・11 骨盤神経叢 佐藤 達夫Tatsuo Sato1xSearch for articles by this author, , 佐藤 健次Kengi Sato1xSearch for articles by this author1東京医科歯科大学医学部解剖学第2講座1Second Department of Anatomy, Faculty of Medicine, Tokyo Medical and Dental University 発行日/Published Date: 1989/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1413204974 前回は骨盤臓器の大半に血液を供給する内腸骨動脈について考えてみた。外科手術で血管の処理が最も大切なことはいうまでもないところである。しかし最近では,機能温存の観点から自律神経の局所解剖が次第に重要度を増して来ており,骨盤外科では,とくに排尿,性機能障害が大きな問題となっている。こうした現状をふまえ,今回は,骨盤内臓の大半の支配に与る骨盤神経叢について概観しておくことにしたい。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 ひと 鹿児島大学リハビリテーション医学講座初代教授 田中信行(たなかのぶゆき)教授 井形 昭弘1xSearch for articles by this author1鹿児島大学 発行日/Published Date: 1988/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552105909 本年度鹿大に国立で始めてのリハビリテーション医学講座が新設された.この講座は旧鹿大霧島分院を改組,拡充したもので,田中教授の営々とした努力と大きな成果があって始めて可能となったものである.  田中教授は維新に西郷,大久保らを輩出した加治屋町に在住し,長崎大学に学び昭和41年卒,直ちに鹿児島に帰り,第一内科で循環器を専攻,その間長大で生化学の素養も身に付け,やがて自律神経,さらにリハビリテーション医学への道を進んだ.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題頭痛とめまいの外来診療めまいの適切な治療のために めまいと立ちくらみ 野村 恭一1xSearch for articles by this author, 島津 邦男1xSearch for articles by this author1埼玉医科大学神経内科 発行日/Published Date: 1997/7/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402904602 ポイント●「めまい」は,回転性,動揺性,失神性の3つに分けられる.●失神性めまいは,短時間の脳全体の循環障害により起こり,起立によって生ずるめまいを「立ちくらみ」と表現する.●脳循環自動調節の作動範囲を超えた低血圧,高血圧において「めまい」が生ずる.●失神性めまいの原因の多くは起立性低血圧である.●起立性低血圧は,自律神経系の圧受容器反射の障害による神経原性起立性低血圧と,心拍出量低下に伴う非神経原性起立性低血圧に大別される.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題ミオパチー最近の進歩全身性疾患によるミオパチー 副腎皮質異常 植田 啓嗣1xSearch for articles by this author, 畑中 良夫1xSearch for articles by this author1阪大第2内科 発行日/Published Date: 1976/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402206983 骨格筋は生体内の一臓器であり,その機能は体性神経の支配下に,また,構築の維持は自律神経やホルモンの支配下におかれている. 骨格筋は,その構築をもとに,素材を血液に求め,自らの力で代謝を営んでいるが,上記の後2つの制御系の実体はまだ明らかではない.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集脳のシンポジウム主題 脊髄の構造と機能 二,三の正常および異常脊髄反射の発現機序について 藤森 聞一Bunichi Fujimori1xSearch for articles by this author1北海道大学医学部第二生理学教室12nd Department of Physiology, School of Medicine, Hokkaido University 発行日/Published Date: 1966/10/25 https://doi.org/10.11477/mf.1431904315 I.緒言 まず正常な自律神経性ならびに運動性脊髄反射について,なるべく研究を系統的,総合的に進め,それらの実績を基礎として,異常反射を主徴とする,脊髄傷害後にみられる痙縮の発現機序についても検討を進めている。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 研究 非閉塞性肥大型心筋症の運動負荷時の異常血圧反応 磯部 直樹Naoki Isobe1xSearch for articles by this author, , 外山 卓二Takuji Toyama1xSearch for articles by this author, , 長岡 秀樹Hideki Nagaoka1xSearch for articles by this author, , 久保田 幸夫Sachio Kubota1xSearch for articles by this author, , 金古 善明Yoshiaki Kaneko1xSearch for articles by this author, , 飯塚 利夫Toshio Iizuka1xSearch for articles by this author, , 今井 進Susumu Imai1xSearch for articles by this author, , 鈴木 忠Tadashi Suzuki2xSearch for articles by this author, , 村田 和彦Kazuhiko Murata1xSearch for articles by this author1群馬大学医学部第二内科1The Second Department of Internal Medicine, Gunma University School of Medicine2群馬大学医療技術短期大学部2College of Medical Care and Technology, Gunma University 発行日/Published Date: 1996/1/15 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%9D%9E%E9%96%89%E5%A1%9E%E6%80%A7%E8%82%A5%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E5%BF%83%E7%AD%8B%E7%97%87 非閉塞性肥大型心筋症(HNCM)の運動時の異常血圧反応について検討した.HNCM 50例(男34例,女16例,年齢51±14歳)および健常者(NC)26例を対象とした.安静時(rest)と亜最大負荷時(peak)に心プールシンチを施行し,血圧,心拍数,左室駆出率,心係数および全身血管抵抗(SVR)を測定した.HNCM例を正常血圧反応群(N群)と異常血圧反応群(A群)に分け各指標を比較した.HNCMの異常血圧反応は16例(32%)に認められ,NCの2例(8%)に比し有意に高率(p<0.01)であった.ホルター心電図および運動中の心電図では心室頻拍は認めなかった.restおよびpeakの心拍数,左室駆出率,心係数およびrestの収縮期血圧,SVRは,A群,N群,NC間に有意差はなかったが,peakの収縮期血圧およびSVRはN群,NCに比しA群で有意に低値(p<0.01)であった.HNCMの異常血圧反応は負荷時の心機能の低下によるのではなく,過大なSVRの低下が原因と考えられ,HNCMの失神の一因と推察された.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 創刊50周年記念特集今日の耳鼻咽喉科/治療のコツと全身管理鼻?症候と疾患 くしゃみ 小川 浩司1xSearch for articles by this author1都立大久保病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1978/10/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492208732 くしゃみの発症機作はきわめて複雑で,しかも未だ不明な点が多い。しかしくしゃみ発症の神経生理学的経路は,刺激受容器としての鼻粘膜と中枢を結ぶのが三叉神経であり,中枢と効果器としての鼻粘膜を結ぶのが副交感神経である点だけは明確であるといえよう。自律神経系は光刺激,寒冷などの種々の身体的影響および視床下部を介して精神的要因をも反映される。鼻粘膜に分布する副交感神経は全身の自律神経系を構成する一部であるから,当然のことながら,種々の身体的,精神的要因の影響を受ける。この事実はくしゃみの臨床をより興味あるものとし,同時に治療にあたつては十分留意すべき点であると考える。 Strombergはくしゃみの発症機作から分類し,allergic or irritative,autonomic,paroxysmal orpsychological,CNA seizureの4つに分けているが,筆者はこれに代謝性(低血糖,甲状腺機能低下など)を加えたい。果たしてこれら単独でくしゃみを起こすかどうか疑わしいが,ときにはくしゃみなど,鼻アレルギー類似の症状がある症例に遭遇するからであり,全身管理上念頭におく必要性を感ずるからである。重要なことは,中枢神経系障害を除けば,これらの要因は複雑に絡みあつていて,多かれ少なかれどの症例にも存在することが予想されることである。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 原著 分娩時麻酔に於けるクロルプロマヂン併用の効果 長? 国臣1xSearch for articles by this author, 深田 良雄2xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部2警友病院産婦人科 発行日/Published Date: 1955/9/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409201243 まえがき クロルプロマヂン(Chlorpromazine)とは自律神経遮断作用の強い抗ヒスタミン剤で,人工冬眠に用いれてから,俄かに世人の注目を集めたものである。 この人工冬眠麻酔は1950年,フランスのラボリー,ワグナー等によつて試みられてからは,外科領域では心臓の直視下手術が可能となり,一方低圧麻酔法と共に,最近の劃期的な麻酔方法の一翼とされるに至った。
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病臨床の最先端糖尿病合併症の診断・治療の新しい展開 糖尿病性神経障害の診断基準とその評価法 安田 斎1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学第3内科 発行日/Published Date: 1996/2/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402904957 ポイント●糖尿病性神経障害の疫学データは施設間差が大きいが,診断基準が一定していないことが主因の一つである.●糖尿病性神経障害の診断基準のスタンダードの一つに,自覚症状,神経学的所見,知覚機能,神経伝導速度,自律神経機能の5項目のうち,2項目以上が異常の場合を「神経障害あり」とする基準がある.●腱反射と振動覚検査は糖尿病性神経障害の診断において,再現性と特異性の優れた検査である.●診断基準は使用する目的に応じたものが作成されるべきである.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- メニエール氏病に対するACTH及びコーチゾンの使用経験 山田 喜カ1xSearch for articles by this author, 山田 健一1xSearch for articles by this author, 萩原 輝喜1xSearch for articles by this author1東京警察病院耳鼻咽喉科 発行日/Published Date: 1957/4/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492201763 T.緒言 メニエール氏病については1861年Meni?reの発表以来幾多の報告があり,就中その発生機転については,周知の如く諸種の臨床的研究は勿論,剖見的所見による病理学的研究,更に実験的研究からいろいろの説明が加えられているが,今日に於ても尚決定的な解釈を得るまでには立ち至つていない。併し乍ら大多数の研究者は本症の発生機点として一応内耳内膜様迷路の水腫様変化,即ち迷路水腫に起因すると考え,これと密接な関連を有するものとして,迷路血管に於ける何等かの変化,又は自律神経機能異常等を考えている。而してその要素としては,1.血管神経性(Vasone?urogic),或は血管運動性(Vasomotoric)の変化2.自律神経乃至内分泌系機能失調,3.水分及び電解質代謝異常,4.内的及外的中毒症,5.アレルギー性変化等の考え方があげられている。 ところが1949年Henchがレウマチス性疾患に対し,コーチゾンが卓効を有することを発表して以来,これ等ホルモンは各科各領域に於ける疾患に用いられる様になり,ある疾患に対しては極めて輝しい成績を拳げている。
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 先進医療?日常診療へのアドバイス特集胎児心拍数曲線の考え方?発現機構とその調節 心拍数の中枢制御 寺尾 俊彦Toshihiko Terao1xSearch for articles by this author1浜松医科大学産科婦人科教室 発行日/Published Date: 1986/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409207433 心拍数変動が上位中枢に制御されていることは,感情によって胸がときめいたり高鳴ったりすることからも明らかである。 心拍数は主として自律神経系の制御を受けて変動するので,この制御機構の破綻の程度を知ることにより胎児のwell-beingを知ることが出来る。胎児心拍数モニタリングは心拍数制御がうまくなされているかどうかを診ているといっても過言ではない。以下,心拍数変動の制御機構,殊に上位中枢の制御機構について述べてみたい。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集術後障害のリアル?外来フォローの実力が臓器損失を補う評価・対応の実際 大腸?排尿・性機能障害,排便機能障害 幸田 圭史Keiji KODA1xSearch for articles by this author1帝京大学ちば総合医療センター外科 発行日/Published Date: 2016/3/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407211109 【ポイント】◆左側結腸,直腸癌手術の際に自律神経を損傷した場合,損傷部位によって排尿障害,性機能障害の症状が異なる.◆術後排便障害の治療では食事療法や生活指導も大切であり,その他,薬物治療,排便訓練,仙骨刺激療法(SNM)について概説する.◆医療者への遠慮から症状を正しく伝えない場合もあるため,障害について客観的に把握する必要がある.
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 連載カラーグラフ生体のメカニズム・27内分泌の生理・1 “ホルモン”による体の調節 大橋 俊夫TOSHIO OHHASHI1xSearch for articles by this author1信州大学・第一生理学 発行日/Published Date: 1994/3/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661904482 “ホルモン”による体の調節 私たちの体は60-80兆個の細胞からできていて,その細胞の似たもの同士がいくつか集まって,一定の働きを示すようになったものが臓器ですね.忘れてしまった人はもう一度「細胞の生理」の項目を読み直してください. その働きは臓器単位でながめてみても,細胞単位でながめてみても,無意識のうちに上手に調節されていて,働きすぎにも,働きが低下したりもしないようにできています.例えば激しい運動をすると,息が激しくなり,心臓の鼓動は高まってきますね.しかし運動をやめると,別に何も体に命令したわけでもないのに息の激しさも心臓の鼓動も自然に元の状態に戻ってゆきます.この体の働きを元の状態に戻すために働いているのか自律神経と,これからお話しするホルモンなのです.なぜ2種類の調節系を持っているかというと,数日かけてゆっくりと体の変化を元に戻すためなのです.体の働きが変化すると間をおかす瞬間的に働きだすのが自律神経であり,数日かけて体の働きを元に戻すためにホルモンが働いていると覚えておいてください.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 [ 内分泌・代謝疾患治療薬糖尿病 198.糖尿病性神経障害の薬物治療 堀田 饒1xSearch for articles by this author, 坂本 信夫1xSearch for articles by this author1名古屋大学医学部・第3内科 発行日/Published Date: 1987/9/30 https://doi.org/10.11477/mf.1402221318 糖尿病性神経障害の分類は,病因論的,解剖学的あるいは機能的要素を加味した基準により種々提唱されているが,臨床的には,@広汎性対称性神経障害(diffuse symmetrical neuropathy)と,A単発性神経障害(mononeuropathy)とに二大別される.前者は,発症頻度の高い多発性神経障害(polyneuropathy)や自律神経障害(autonomicneuropathy)をいい,後者は混合性脊髄神経(mixed spinal nerve)あるいは脳神経が冒されるものをいう.ここでは,発症頻度も高く,患者に与える苦痛も大きい多発性神経障害に焦点を絞って述べてみたい.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬剤の臨床 更年期障害に対するカトロンの治療効果 佐藤 彰一Syoichi Sato1xSearch for articles by this author, 三枝 襄二1xSearch for articles by this author, 中西 陸1xSearch for articles by this author, 多々良 真1xSearch for articles by this author, 相沢 和郎1xSearch for articles by this author, 高橋 琢磨1xSearch for articles by this author1慶応義塾大学医学部産婦人科教室 発行日/Published Date: 1961/4/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202406 更年期障害は婦人科領域において未だその治療が確立していない疾患である。勿論これには種々なる性ホルモンが関連を有するのであるが,これらの性ホルモンが如何様に働くものであるかは未だ不明であると云つてよい。 従つて更年期障害に対して女性ホルモンの使用が行われている。然し女性性ホルモンには子宮内膜に作用し種々なる好ましからぬ結果を来すことから必らずしもその使用は推奨し得ない状態である。従つて近来男性ホルモンの使用ないしは種々なる脳神経に作用する薬剤が使用されるようになつた。更年期障害にあらわれて来る症状はむしろ自律神経失調に関するものであり,当然自律神経に対する薬剤が使用せられているが,時に更年期症状として或る程度の脳性の症状を来すことはよく知られたことであり,うつ症ないし抑うつ状態を来たし患者自身のみならず周囲の人間をも悩ませるものである。従つてこの点を考慮した薬剤が奏効するならば大いに益する処あるものと考える。カトロンは近来うつ症に対して効果ある薬剤として提供せられ精神科において大いに用いられその効果大なることを認められつつあるものである。従つて著者等はこの点を考慮しカトロンを更年期障害に使用し効果あることを認めるにより,本剤を紹介すると共にその治療効果を発表する次第である。
生体の科学 Print ISSN: 0370-9531 Online ISSN: 1883-5503 特集情報伝達物質としてのATP ATP受容体と中枢性自律機能制御 加藤 総夫Fusao Kato1xSearch for articles by this author1東京慈恵会医科大学薬理学講座第2 発行日/Published Date: 2001/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.2425902505 ATP受容体を介した細胞間情報伝達に関する知見の多くは,自律神経節後線維と効果器間のシナプス伝達や,副腎髄質・交感神経節後細胞由来の褐色細胞腫系細胞PC12などの末梢自律神経系に関与する細胞群を用いて得られてきた1)。93年以降に進んだATP受容体サブユニット分子のクローニングによって,中枢神経系においてもATP受容体が極めて広範な範囲に発現している事実が明らかにされ,特に,末梢自律神経系の活動を上位から制御し,体内環境の恒常性維持と最適化という使命を担う中枢性の自律機能ならびに呼吸運動制御に関与する下部脳幹諸種神経核の多くがATP受容体を発現することが示された2-5)。 一方,ATPが直接あるいは間接的に中枢神経系のニューロンの活動を修飾する事実は,ATP受容体サブユニット分子のクローニング以前から示されてきた。注目すべきことに,このような細胞外ATPの直接的作用やATP受容体を介したシナプス伝達が証明された脳内構造の多くは,青斑核6-9),孤束核10,11),迷走神経背側核12),あるいは内側手綱核13)など,中枢性の自律機能調節に直接,あるいは間接的に関与する神経核であった。しかもこれらの神経核は,いずれも脳室系に直接接するという共通点を持っており,脳脊髄液中のATP感知という機能からも興味深い。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 べらどんな 緑内障は全身病 GENxSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 2008/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410102533 緑内障は眼球だけの病変ではないという見方がある。Duke-Elderはこれを“a sick eye in a sick body”と表現したという。  この問題に正面から取り組んだのが日本眼科全書(眼全)の「緑内障」の巻である。赤木五郎,河本正一,須田経宇の3先生が書かれた953ページの大冊である。大脳皮質や間脳にある眼圧中枢障害,自律神経障害などさまざまな説が紹介されている。
精神医学 Print ISSN: 0488-1281 Online ISSN: 1882-126X 研究と報告 バイオフィードバックおよび森田療法的アプローチが有効であった多汗症の1例 松永 勉Tsutomu MATSUNAGA1xSearch for articles by this author, , 大原 浩市Koichi OHARA1xSearch for articles by this author, , 宮里 勝政Katsumasa MIYASATO1xSearch for articles by this author, , 大原 健士郎Kenshiro OHARA1xSearch for articles by this author1浜松医科大学精神医学教室1Department of Psychiatry and Neurology, Hamamatsu University School of Medicine 発行日/Published Date: 1994/9/15 http://medicalfinder.jp/keyword/Hyperhidrosis 【抄録】 28歳の男性の多汗症患者に対し,皮膚電気抵抗およびα波によるバイオフィードバック(以下BF)療法に外来森田療法的精神療法を加えて施行し,良好な治療成績を得た。皮膚電気抵抗によるBF療法によって自発性皮膚抵抗反射の頻度が減少し皮膚基抵抗値が増加したことが,発汗量の減少をもたらしたと考えられた。またα波の出現頻度と振幅を増加させる訓練は,高まった自律神経系の活動性を正常化させ,発汗を抑制する効果をもたらしたと推測された。本症例においては前頭葉?脳幹網様体?視床下部?自律神経系が多汗症の発病に関与していたと考えられた。本症例はその病理発生において森田療法理論の発病メカニズムが妥当性を有したために,森田療法的アプローチの併用が有効であったともいえるが,森田療法は本来,人間存在の自然な在り方を志向するものであり,様々な治療法に併用して用いることが可能であると考えられた。
看護学雑誌 Print ISSN: 0386-9830 Online ISSN: 1345-2746 学生の広場(最終回) 初産婦に対する退院に向けての指導?効果的に母親役割を取得するために 大里 寿磨1xSearch for articles by this author1杏林大学医学部附属看護専門学校 発行日/Published Date: 1994/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1661904703 はじめに 江守は,「産褥期ではこの自律神経の支配に関係深い母性ホルモンなどの内分泌系が急激に低下するため,心身ともにバランスを崩し,自律神経機能の変調をきたしやすい.また…(略)…精神的不安定状態になりやすい.一方,分娩を無事に終了した褥婦は,心身の消耗にもかかわらずこの上ない安堵感と幸福感に満たされる.しかし,分娩終了と同時に,今度は育児という新しい課題が出現し,母としての役割を担わなければならなくなる」1)と述べている. 今回,母性看護実習で受け持たせていただいたKさんは,無事に分娩を終了した幸福感と,初産からの育児への不安がみられた.そこで,Kさんに対し,退院に向けての指導を通して効果的に母親役割を取得できるように看護を展開した.今回の実習を振り返り,初産婦に対する退院時の指導について考えていこうと思う.
臨床検査 Print ISSN: 0485-1420 Online ISSN: 1882-1367 検査レポート作成指南・3 Holter心電図検査編 山田 辰一1xSearch for articles by this author1東京女子医科大学病院中央検査部 発行日/Published Date: 2015/11/15 https://doi.org/10.11477/mf.1542200630 Holter心電図検査は,日常生活中の通常の24時間の心電図記録を行い,@自覚症状と心電図変化の評価,A不整脈の定性的・定量的評価,B心筋虚血の検出と重症度評価,C治療効果判定,Dペースメーカーの作動評価,E心臓自律神経活動度評価などをする(表1).  検査レポートは,報告書,行動記録カード,解析資料(解析サマリー・トレンド・ヒストグラムおよび心電図)からなる.われわれ検査技師は,医師から見てわかりやすく正確な検査レポートを作成・報告することが重要である.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 文献抄録 A review of procaine-therapy in elderly individuals,他 山田 吉兵意xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1961/5/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409202421 著者はAslanのprocaine注射療法を500名の種々の老人性疾患に応用しその効果を観察した。なおprocaine療法には各種vitamin並びに蜂蜜製剤等も加えて注射している。その結果,高血圧症,動脈硬化症,自律神経不安定症,皮膚毛髪の変化に対しては,症状の改善若返り効果を認めたが,これに反し関節疾患等では大した効果が認められなかつた。
LiSA Print ISSN: 1340-8836 Online ISSN: 1883-5511 徹底分析シリーズ神経精神疾患と麻酔 Parkinson病?多彩な症状と投薬内容に対処する 村田 裕Yutaka MURATA1xSearch for articles by this author, , 加藤 茂久Shigehisa KATOH1xSearch for articles by this author, , 足立 健彦Takehiko ADACHI1xSearch for articles by this author1田附興風会医学研究所北野病院 麻酔科 発行日/Published Date: 2015/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.3101200450 Parkinson病の症状は,運動症状から自律神経症状まで多岐にわたる。その治療薬にもいくつかの種類があり,各々の患者に応じた処方内容となる。周術期はこれらにどう対処するのか,どの薬が使えるのか(または使えないのか),しっかり整理しておきたい。また,今後増えると予想されるParkinson病の外科的治療,脳深部刺激電極留置術も紹介する。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- アレルギー性疾患に対する矢追抗原の使用経験 太田原 舜一1xSearch for articles by this author, 坂田 正光1xSearch for articles by this author, 山城 貞治1xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1960/8/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492202508 I.緒言 最近アレルギー性疾患に対して牛痘ウイルスの生活力とその化学的成分が治療的に奏効すると云われ,或は自律神経支配障害,体質改善,生体の発育増進等にも多少効果があるのではないかとも云われて,各科領域に於て試験的に応用され興味ある発表がなされている。我教室に於ても,少数例ではあるが矢追抗原を使用し見るべき結果を得たので報告したい。
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方2.神経因性膀胱障害と尿失禁■神経因性膀胱障害【蓄尿障害】 34.膀胱容量は100mリットル未満で,強い無抑制収縮が生じる脊髄損傷(高位胸髄レベル)の男性患者です。残尿はなく,抗コリン薬の内服でも改善しません。対処と処方について教えて下さい。 中川 晴夫1xSearch for articles by this author1東北大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野 発行日/Published Date: 2005/4/5 https://doi.org/10.11477/mf.1413100242 1 診療の概要  核上型の脊髄損傷による神経因性膀胱は,多くの場合,尿流動態検査では排尿筋過活動と排尿筋括約筋協調不全が合併していることが多い。無抑制収縮の存在は,切迫性尿失禁・反射性尿失禁の原因となるだけではなく,蓄尿中の膀胱内の高圧環境を引き起こすことから,水腎症や膀胱尿管逆流などによる腎盂腎炎,腎不全などの上部尿路合併症の原因となることも多い。また,この高圧環境は主に第6胸髄以上の脊髄障害の場合,自律神経過反射の原因ともなり,発作性の高血圧,徐脈などが引き起こされる。高血圧による脳出血,徐脈による心停止などが起こる場合もあり,自律神経過反射の予防が重要である。無抑制収縮に対する治療法としては抗コリン薬の内服が基本であるが,全例に対して十分な効果を示すとは限らない。また,口渇などの副作用,緑内障などの禁忌疾患の既往のために抗コリン薬の内服できない症例においてもその対策を検討することが重要である。  抗コリン薬無効例・使用不能例に対しては,以下のごとくさまざまな治療法が行われている。すなわち,(1)電気・磁気刺激療法:a 仙骨部皮膚表面,b 干渉低周波,c 磁気刺激,d 仙骨部植え込み型,(2)膀胱注入療法:a オキシブチニン,b カプサイシン,c レジニフェラトキシン,d ボツリヌス毒素,(3)手術療法,などである。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集早期胃癌の外科治療を極める?「EMR 適応外」への安全で有益な縮小手術を求めて手術手技のポイント ?縮小手術のコツとピットフォールA?完全腹腔鏡下幽門保存胃切除術 李 相雄Sang-Woong LEE1xSearch for articles by this author, 河合 英1xSearch for articles by this author, 田代 圭太郎1xSearch for articles by this author, 田中 亮1xSearch for articles by this author, 革島 悟史1xSearch for articles by this author, 内山 和久1xSearch for articles by this author1大阪医科大学一般・消化器外科 発行日/Published Date: 2014/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407200145 【ポイント】◆幽門保存胃切除術は,早期ダンピング症候群や体重減少の抑制,残胃炎の発生を低下させうる機能温存手術であり,自律神経温存,幽門下動脈温存などの精緻な操作が要求されることから腹腔鏡下手術に適した術式である.◆幽門下動静脈と右胃動静脈を温存し,幽門洞を大きく残すことで術後胃内容うっ滞の発生率が低下する.◆器械吻合で生じた挿入口を新規縫合糸であるBarbed sutureで縫合閉鎖することで,幽門洞を全容量残すことができる.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 Bedside Teaching 心アミロイドーシス 大川 真一郎Shin-ichiro Ohkawa1xSearch for articles by this author1東京都老人医療センター循環器科1Division of Cardiology, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital 発行日/Published Date: 1996/1/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404901180 はじめに アミロイドーシスとは,アミロイドと呼ばれる異常蛋白が身体諸臓器の間質に沈着し,機能障害を起こす疾患群である.アミロイドの沈着は,ある臓器に限局していることもあれば,また全身的に認められる場合もある.心臓のアミロイド沈着は加齢とともに増加し,老年者の心臓(特に心房心内膜)では剖検心の約40%に認められるが1),その多くは心症状とは無関係である.心臓への高度のアミロイド沈着により心不全,伝導障害または急死などの心症状を来すものを「心アミロイドーシス」と定義すると2?6),その頻度は非常に低く,自験老人心でも全剖検例の0.2%であった5).全身性のアミロイドーシスや心アミロイドーシスに対する決定的な治療法はなく,一度診断されると,まれに改善することはあっても,持続あるいは進行し臓器不全となり死に至ることが多い.ここでは心アミロイドーシスの特徴,診断につき自験例を中心に述べる.
臨床泌尿器科 Print ISSN: 0385-2393 Online ISSN: 1882-1332 特集泌尿器科検査のここがポイントJ 核医学的検査神経系検査 Q63 核医学的神経系検査の適応,方法,基本的読影法について教えてください。 橋 愼一Shinichi Takahashi1xSearch for articles by this author1慶應義塾大学医学部神経内科 発行日/Published Date: 2010/4/5 http://medicalfinder.jp/keyword/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85 要旨 膀胱機能障害を生じる神経疾患の中でパーキンソン病(PD),多系統萎縮症(MSA)は重要である。これらの疾患は自律神経系に変性・障害を起こすが,その進展様式には差異がある。[123I]MIBG心筋シンチグラフィーは心臓交感神経の節後線維の障害を反映し,PDでは早期から心臓への集積が低下・欠損する。しかし,中枢性・節前性障害を主体とするMSAでは集積は保たれる。これらは,膀胱機能障害が交感神経系,副交感神経系のいずれを主体とするか,また末しょう性,中枢性のいずれであるかという点を鑑別するうえでも有用である。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 研究と報告 運動負荷時におけるR-R間隔の変動 丸山 仁司Hitoshi Maruyama1xSearch for articles by this author, , 斎藤 宏Hiroshi Saito1xSearch for articles by this author, , 今泉 寛Hiroshi Imaizumi2xSearch for articles by this author, , 梶村 由美子Yumiko Kajimura2xSearch for articles by this author, , 江口 律子Ritsuko Eguchi2xSearch for articles by this author, , 藤田 博暁Hiroaki Fujita2xSearch for articles by this author, , 大森 俊一Shun-ichi Omori3xSearch for articles by this author, , 中根 央Hiroshi Nakane3xSearch for articles by this author1東京都老人総合研究所運動研究室1Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology.2東京都板橋ナーシングホームリハビリ室2Tokyo Metropolitan Itabashi Nursing Home.3東京理科大学工学部3Science University of Tokyo. 発行日/Published Date: 1986/1/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%A4%89%E5%8B%95%E4%BF%82%E6%95%B0 はじめに  心拍数は運動負荷強度を決定する際の生理的指標としてよく用いられている.その心拍数は一拍動ごとの時間,すなわち,心電図上のR-R間隔から算出される.  R-R間隔は通常わずかであるが変動しているため,心拍数を算定する場合に誤差の原因となる.また,心拍数は常に変動がみられ,その変動性を心拍変動性(Heart Beat Variability:HBV)という.R-R間隔の変化については以前からいくつかの報告1〜4)がなされているが,その測定方法として拡大スケールなどが用いられ,大量のデータ処理などには限界があった.しかし,今日では,コンピュータなどの工学機器の発達により,R-R間隔の自動計測,および,大量のデータの処理などが容易となり,HBVと生体負担度などの関係についての研究が生体工学,人間工学,心理学,医学などの分野で取り上げられてきた5〜7).HBVの臨床への応用としては糖尿病による自律神経障害の診断や中枢神経疾患による中枢性の自律神経障害の定量化などが試みられている8〜10).  本研究ではテレメータ心電計より出力信号を取り出し,R-R間隔を測定する簡易な装置を作製し,運動負荷強度の相違から変動係数の変化を求めた.また,R-R間隔を時系列として考え,その定常性の評価と自己回帰モデルを用いた周波数分析を行い,各負荷強度下における特徴を検討した.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集しびれを理解するしびれを主訴とする主な疾患とその対策 ポリニューロパチー―糖尿病性ニューロパチー 畑中 行雄1xSearch for articles by this author1大阪厚生年金病院内科 発行日/Published Date: 1994/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414901148 ■病歴は詳細に.糖尿病発症の時期を推察することはニューロパチーの存在に注目して病歴を取ることができる.  ■生活歴を聴取することはニューロパチーの増悪因子(飲酒,喫煙)を知ることになる.  ■両下肢のAchilles反射の低下,振動覚の低下は糖尿病性ポリニューロパチーの存在を示唆する.  ■血糖コントロールがよくとも特異なニューロパチーは出現する.  ■自律神経障害の存在に注目すること.  ■確立した治療法がない限り可能性のある治療法は試みる価値がある.  ■血糖コントロールは徐々に行う.
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 鼻根本手術時に見られた対側性皮下出血について 高倉 稔Minoru Takakura1xSearch for articles by this author, 千葉 正敏2xSearch for articles by this author, 鈴木 和水2xSearch for articles by this author1青森県立中央病院耳鼻科2東北大学医学部耳鼻咽喉科学教室 発行日/Published Date: 1964/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203265 T.緒言 我々の日常遭遇する耳鼻咽喉科の手術,特に慢性副鼻腔根本手術の際,その手術部位から離れた皮下組織にたまたま,浮腫ないし,出血斑を認めることがある。 従来は術者又は介助者がその部位を圧迫,損傷したためであろうと考えられ,特に深く追求されていなかつた。然し手術時に充分注意して皮膚を圧迫しない様,努めてもかかる現象が生ずる。更に眼瞼部皮下出血,結膜下出血は手術側のみならず,反対側にも起ることがある。従つてこの様な対側性皮下出血迄も手術時の圧迫,或いは手術操作による直接の血管破綻をもつて説明するのは困難であろう。鈴木氏もかかる患者の臨床例を報告し,この様な患者の自律神経機能の失調がその原因であろうと述べている。又飯田,深沢はモルモットの口腔内刺激(クロトン油使用)で眼瞼部の出血,シヨックの発現を認め,その際遠隔諸臓器に浮腫,出血などの血管系障害が起ることを観察した。これは主として自律神経を軸とする血管運動神経の過剰反応によるものであると述べている。我々も今回慢性副鼻腔炎の根本手術後,反対側にも皮下出血,結膜下出血を生じた3症例を経験したので,この現象について若干の検討を加えた。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 講座リハビリテーション医のための病理学(3) 末梢神経障害―末梢神経障害の病的過程 大西 晃生Akio Ohnishi1xSearch for articles by this author1産業医科大学神経内科1Department of Neurology, University of Occupational and Environmental Health. 発行日/Published Date: 1988/3/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%BB%B8%E7%B4%A2%E5%A4%89%E6%80%A7 はじめに  末梢神経障害患者の呈する基本的な臨床症状は,下位運動ニューロンの障害による運動障害,第一次感覚ニューロンの障害による感覚障害,交感および副交感神経系の節前・節後線維の障害による自律神経障害である.このような障害は,末梢神経線維の変性・脱落によって直接惹起される.本講座では,総論的にまず末梢神経疾患の基本病変の定義・特徴およびその一般的な臨床的意義を概括する.次に各疾患ごとに臨床的に重要な病理学的所見を検討する.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集胸痛の全体像を知る 胸痛のメカニズム―解剖と神経生理 岡田 道雄Michio Okada12xSearch for articles by this author1杏林大学第二内科2岡田内科医院 発行日/Published Date: 1992/8/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414900523 ・胸痛は日常の診療でしばしば遭遇する訴えの一つである. ・胸痛は胸郭内臓器,胸郭を形成するもの(骨,軟骨,筋肉,腱,靭帯など),胸脊髄などの障害,あるいは胸郭以外からの関連痛などで生じ,その原因は多彩である. ・胸郭には体神経が,胸腔内臓器には自律神経が分布し,痛覚をつかさどっていて,疼痛の性状は両者で大きく異なる(→1). ・したがって,胸痛の原因を診断するためには,これらの解剖と神経生理(解剖とその知覚神経の分布)を理解することが大切である.
理学療法ジャーナル Print ISSN: 0915-0552 Online ISSN: 1882-1359 プログレス 糖尿病と心疾患 川久保 清1xSearch for articles by this author1東京大学医学部保健学科保健管理 発行日/Published Date: 1990/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1551103034 糖尿病の治療法が進歩するにつれ,糖尿病患者の死因として感染症や糖尿病昏睡によるものが減少し,心血管障害や悪性腫瘍によるものが増加している.中でも,冠動脈疾患による死亡率は,欧米に比較して約1/3ではあるが,日本人一般に比べて約2倍(15%)の頻度であり,増加が著しいものである.したがって,糖尿病による心臓障害についての最近の研究は,まず糖尿病における冠動脈硬化の成因が挙げられる.また,糖尿病性心筋障害,心臓自律神経障害,運動療法などの観点からも研究されている.
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 呼と循ゼミナール 気道における非アドレナリン作動性抑制神経について(2) 相沢 久道1xSearch for articles by this author1九州大学医学部附属胸部疾患研究施設 発行日/Published Date: 1982/6/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404204013 Burnstockの総説2,4)を中心として,第3の自律神経系であるNAISの各臓器への分布およびその生理学的役割について現在までの知見を中心に述べる。 表1に見られる如くNAISはほぼ全身に分布しており,ほとんどの臓器に対して弛緩性に働くが,表中*印をつけた臓器に対しては収縮性に働くことが知られている2)。また表中疑問符をつけた臓器は,BurnstockらがATPやその他のpurine nucleotidesに対する反応よりpurinergic nerveとして分類したもののNAISとしての直接的根拠に乏しいものである2,4)。
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 講座 脳性麻痺の周辺(2)―合併症 丸山 博Hiroshi Maruyama12xSearch for articles by this author1松戸クリニック1Matsudo Clinic.2東京女子医大小児科2Tokyo Womnen's Medical College. 発行日/Published Date: 1979/8/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%84%B3%E6%80%A7%E9%BA%BB%E7%97%BA まえがき  脳性麻痺というのは脳障害を運動の面から見た診断であって,病名としてははなはだ偏ったものである.  脳障害の現われとしては,全体像を把握することは難しくてとてもできないが,現時点では次のように分けられるであろう.  A.一次性障害  a.運動の障害  b.感覚および知覚の障害  c.知能の障害  d.精神障害  e.自律神経障害  B.二次性障害  a.栄養障害  b.骨関節の変形  c.呼吸障害  d.易感染性  e.てんかん  f.反芻性食道炎  g.成長障害  以上のすべてにわたり小文で触れることはできない.とくに脳障害のうち運動障害だけとり上げても膨大な問題を含んでおり,それ以外を脳性小児麻痺の合併症とするなら巨大な研究域をもつことになるのであるから,その入門すら筆者の能力では覚束ない.  そこで本文では,とくに現在の時点で問題となっていることを抽き出して,それについて以下の項目で簡単に解説することにしたい.  T.脳性麻痺児の三急性症状  1)てんかん重積症  2)周期性嘔吐症様発作  3)高熱症候群  U.栄養障害  1)るい痩  2)肥満  V.感覚障害,知覚障害  1)視力障害  2)聴覚障害  3)学習障害  W.言語障害  X.自律神経障害,夏季高体温  Y.ジストニー発症  Z.反芻性食道炎による消化管内出血
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題腎・尿路系疾患を診る腎不全診療の実際 慢性腎不全患者の救急および感染症 宮崎 真理子1xSearch for articles by this author, 田熊 淑男1xSearch for articles by this author1仙台社会保険病院腎センター 発行日/Published Date: 2001/11/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402908447 ポイント 心血管障害,脳血管障害が慢性透析患者の死因の4割を占める. 上部消化管出血は,びらん,点状出血,急性腹症では虚血性腸炎の頻度が高い. 高齢化,原疾患による動脈硬化,自律神経機能異常,透析療法下の体液バランス,貧血,代謝異常,抗凝固薬などが経過に影響する. 腎不全患者はコンプロマイズドホストと捉えられ,耐性菌感染や結核の罹患率,敗血症に至るリスクが高い.
JIM Print ISSN: 0917-138X Online ISSN: 1882-1197 特集外来でみる関節痛 関節痛の場とメカニズム―関節痛の病理 根来 茂1xSearch for articles by this author1公立学校共済組合近畿中央病院内科 発行日/Published Date: 1993/9/15 https://doi.org/10.11477/mf.1414900946 ■関節痛は炎症性,非炎症性,神経性の3種類に大別できる.  ■炎症では局所の痛みのほか,発赤,腫脹,発熱が認められる.  ■関節の生理的な構造の破壊によって侵害刺激が増強し,関節痛が生じる.  ■痛みは感覚であり主観的要素も強く,末梢,中枢,自律神経の相互作用によってその強度や性質も調節されている.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 -------------------- 文献抄録 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552104003
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 一頁講座関節・6 関節の生化学的特性 五十嵐 三都男1xSearch for articles by this author1東京都養育院付属病院整形外科 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%96%A2%E7%AF%80 1.関節軟骨  関節軟膏は硝子軟骨であるが,その生化学的組成は年齢によってかなりの変化がみられる.乾燥重量でみると,成人ではコラーゲン70%,グリコサミノグリカン(ムコ多糖)15%,その他15%であるのに対して,胎児ではコラーゲン40%,グリコサミノグリカン40%,その他20%とかなりの差がみられる.また幼若時にはコンドロイチン4硫酸はコンドロイチン6硫酸よりはるかに多いが老齢になるとコンドロイチン4硫酸の方が6硫酸より多くなる.ケラト硫酸も含まれているがこの変化(加齢及び病的状態に対して)には定説がない.蛋白質に多糖がついたGlycoproteinの一種のProteoglaycanがコラーゲンとは別に軟骨中には存在する.分子量は100万位であり,蛋白質に多量のグリコサミノグリカンがついていて,それが更にヒアルロン酸にいくつかついているという複雑な構造である.グリコサミノグリカンは軟骨中ではこのようなプロテオグリカンとして主として存在している.病態との関係の詳細が期待される.  コラーゲンは人体中でT型よりW型まで判っており,T型は皮膚,腱,骨にあり,V型は皮膚にあるが,U型は硝子様軟骨にのみ存在する.W型は基底膜中にある.コラーゲンを作り出す細胞は遺伝子としてはこの4型のコラーゲンを作り出す能力を持っている可能性が示唆されるようになって来た.関節軟骨では正常ではU型コラーゲンであるのが,慢性関節リウマチや変形性関節症で組織学的には変りなく硝子軟骨であるのにT型コラーゲンが混在していることが林等によって示された.このような蛋白合成系の変化がどのように軟骨でコントロールされているかの解明は病的軟骨を正常軟骨にもどす助けとなるであろう.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 紹介 失語症簡易検査―その構成と臨床的意義 福迫 陽子Yoko Fukusako1xSearch for articles by this author, , 笹沼 澄子Sumiko Sasanuma2xSearch for articles by this author1東京都養育院付属病院言語聴覚科1Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital.2東京都老人総合研究所言語聴覚研究室2Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%A4%B1%E8%AA%9E%E7%97%87 はじめに  従来,失語症検査法の作成にあたっては,いくつかの例外を除き,必要と考えられる言語様式(慣例的には聴覚的理解,読解,口頭表現,書字,計算)について,困難度の低い検査項目から高い検査項目まで網羅してあり,かつ信頼性が高いことが目標にされてきた.そのため,検査項目数は多く,所要時間も長くなっている.  多数の項目よりなるテストパッテリーで症状を包括的に捉えることは,失語症研究や言語治療計画の立案には不可欠である.一方,臨床的な立場からいえば,より少ない検査項目で短時間に症状を把握し,失語症診断や分類を行ない得ることも望ましく,このような観点から失語症検査法を検討することも必要であろう.  今回われわれは,このような目的に沿うための少数の検査頂目よりなる失語症簡易検査を作成したので,その概要と意義について報告する.  失語症簡易検査の特徴は,第1に,検査法の開発にあたって因子分析法をよりどころとしたこと,第2に,短時間に失語症患者のスクリーニングが可能であることを目的としたこと,の2点である.すなわち,包括的な失語症検査をうけた失語症患者の検査成績から得られた数個の失語症因子(しかも過去に行なわれた何回かの失語症因子分析の結果くり返し抽出されることが確かめられている因子)を指標として,簡略な検査法を作成したことである.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病診療の現況合併症の治療と患者指導 起立性低血圧と無力性膀胱の治療 姫井 孟1xSearch for articles by this author, 宮下 雄博1xSearch for articles by this author1岡山赤十字病院・内科 発行日/Published Date: 1987/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402220766 起立性低血圧の治療 糖尿病性自律神経障害でとくに交感神経が障害をうけると,起立時の末梢血管床における細動脈の反射性収縮が起こらず,末梢血管抵抗は低下し,静脈血の還流減少による心拍出量の減少と血圧の低下が起こる.起立により収縮期血圧が30mmHg以上降下し,何らかの症状が出る場合には治療が必要になる1).インスリン使用者では,低血糖によるふるえ,冷汗などに加えてめまいを訴える例もあり,低血糖との鑑別が必要であるが,自律神経障害が高度の例では,低血糖が無自覚に起こることがあり,注意を要する.起立性低血圧を助長する可能性のある薬剤として,tranquilizer,guanethidin,betanide,methyldopa,a-blockerなどがある.投与されていた場合は薬剤を中止し,頭部を挙上して寝ることを勧め,急激な体位の変換を避けるように指導する.腹部圧迫バンドや弾性肌着は下半身への血液貯留を防止するために用いるが,静脈血の還流障害を起こさないようにしなければならない.極度の水分制限や,長期にわたる塩分制限も,循環血液量の減少による起立性低血圧を惹起する原因になり得る2).
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 -------------------- 意見と声 西村 秀夫xSearch for articles by this author 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552103999
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 講座 筋・神経系の電気診断(6)―筋電図波形および周波数分析 土肥 信之Nobuyuki Dohi1xSearch for articles by this author1川崎医科大学リハビリテーション科1Department of Rehabilitation Medicine, Kawasaki Medical School. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E7%AD%8B%E9%9B%BB%E5%9B%B3%E6%B3%A2%E5%BD%A2%E5%88%86%E6%9E%90 はじめに  筋電図は神経筋疾患診断法として最も有力な診断法の1つであり,また,リハビリテーション診断学においても大切な分野である.しかし,筋電図の評価は個人の主観による部分が多く再現性に乏しく,そのため術者の経験や手技の巧拙により大きく左右されることが現代医学の診断法としてはいまひとつ普及しない原因となっている.しかし,筋電図波形分析という方法をとることにより,筋電図をより客観的,定量的な診断法とすることが可能であり,また,神経筋単位の活動状態に関しいろいろの事実が解明されてきている39,50,57).
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 紹介 失語症簡易検査―その構成と臨床的意義 福迫 陽子Yoko Fukusako1xSearch for articles by this author, , 笹沼 澄子Sumiko Sasanuma2xSearch for articles by this author1東京都養育院付属病院言語聴覚科1Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital.2東京都老人総合研究所言語聴覚研究室2Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology. 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E5%A4%B1%E8%AA%9E%E7%97%87 はじめに  従来,失語症検査法の作成にあたっては,いくつかの例外を除き,必要と考えられる言語様式(慣例的には聴覚的理解,読解,口頭表現,書字,計算)について,困難度の低い検査項目から高い検査項目まで網羅してあり,かつ信頼性が高いことが目標にされてきた.そのため,検査項目数は多く,所要時間も長くなっている.  多数の項目よりなるテストパッテリーで症状を包括的に捉えることは,失語症研究や言語治療計画の立案には不可欠である.一方,臨床的な立場からいえば,より少ない検査項目で短時間に症状を把握し,失語症診断や分類を行ない得ることも望ましく,このような観点から失語症検査法を検討することも必要であろう.  今回われわれは,このような目的に沿うための少数の検査頂目よりなる失語症簡易検査を作成したので,その概要と意義について報告する.  失語症簡易検査の特徴は,第1に,検査法の開発にあたって因子分析法をよりどころとしたこと,第2に,短時間に失語症患者のスクリーニングが可能であることを目的としたこと,の2点である.すなわち,包括的な失語症検査をうけた失語症患者の検査成績から得られた数個の失語症因子(しかも過去に行なわれた何回かの失語症因子分析の結果くり返し抽出されることが確かめられている因子)を指標として,簡略な検査法を作成したことである.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 -------------------- 文献抄録 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552104003
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 解説 米国の全障害児教育法について 小鴨 英夫1xSearch for articles by this author1文部省初等教育局特殊教育科 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552104002 はしがき  この法律は「1975年全障害児教育法,公法94-142」“Education for All Handicapped Children Act of 1975(P.L.94-142)”とよばれ,1975年11月29日にフォード大統領によって署名され,合衆国議会を通過したものです.「94」は,この法律が第94議会で通過したことを,また「142」は,第94議会で大統領によって署名された142番目の法律であることを示しています.  この法律は大きく4つの目的をもっているということができます.それは,(1)すべての障害児が,その特殊なニードを満たすように計画された無償で適切な公教育と,それに関連したサービスを利用でき,(2)障害児とその保護者の権利が保障され,(3)すべての障害児の教育を提供する州と地方自治体への援助,(4)障害児の教育努力の効果を評価し,確かめることが,この法律の目的です.  この全障害児教育法は,特殊教育と関連サービスを必要とする3歳から21歳までのすぺての障害児に適用されます.リハビリテーション法第504条は,年齢に関係なく,アメリカのすぺての障害者に適用されます.従って,3歳から21歳の障害児は,彼らの公教育に関して,適切な特殊教育の保証の観点からと,普通プログラムへの接近性という観点から適用されます.  このように全障害児教育法と504条の施行規則とは,密接な関連が保たれています.それから全障害児教育法と従来の「障害児教育法(公法93-380)」との関係ですが,新しい法律は,既存の法律のパートBを全面的に改定したものということができます.パートBは,基本的な州に対する補助金のプログラムをかいたものですが,この連邦の州に対する補助金の交付方式を新しい法律では,全面的に改定しています.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 巻頭言 地域リハビリテーションとリハ医学 藤 勉1xSearch for articles by this author1長野県厚生連リハビリテーションセンター鹿教湯病院 発行日/Published Date: 1978/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1552103992 リハビリテーション医学が日本に導入されて十数年経ていますが,果して真のリハビリテーションが日本の各地に定着しているでしょうか.残念ながら“ノー”と答える人が多いでありましょう.脳卒中後遺症の歩行面からリハビリテーション効果をとりあげるならば,「リハ」以前の統計では片麻痺患者が実用性歩行に回復する率は約6割とされていましたが,「リハ医学」による訓練および杖と装具の開発により片麻痺の90%は実用性歩行を獲得し得るといわれるに到りました.しかし,このリハ医学の恩恵に浴している患者は日本の全脳卒中罹病患例のどれ位でありましょうか.われわれの調査によりますと,いわゆる寝たきり患者の原因疾患の約8割が脳血管障害性のものであり,その中でリハ訓練の経験者は3割で,発作初期から十分なリハ管理を受けた者は皆無でありました.  特養ホームにおける実態も大体同じような状態であります.現在,寝たきり老人の数は人口10万対約300名というのが日本の全国的統計でありますが,このほとんどは日本のリハ医学矛盾の犠牲者といわなければなりません.次にその問題点を提起してみましょう.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 一頁講座関節・6 関節の生化学的特性 五十嵐 三都男1xSearch for articles by this author1東京都養育院付属病院整形外科 発行日/Published Date: 1978/6/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E9%96%A2%E7%AF%80 1.関節軟骨  関節軟膏は硝子軟骨であるが,その生化学的組成は年齢によってかなりの変化がみられる.乾燥重量でみると,成人ではコラーゲン70%,グリコサミノグリカン(ムコ多糖)15%,その他15%であるのに対して,胎児ではコラーゲン40%,グリコサミノグリカン40%,その他20%とかなりの差がみられる.また幼若時にはコンドロイチン4硫酸はコンドロイチン6硫酸よりはるかに多いが老齢になるとコンドロイチン4硫酸の方が6硫酸より多くなる.ケラト硫酸も含まれているがこの変化(加齢及び病的状態に対して)には定説がない.蛋白質に多糖がついたGlycoproteinの一種のProteoglaycanがコラーゲンとは別に軟骨中には存在する.分子量は100万位であり,蛋白質に多量のグリコサミノグリカンがついていて,それが更にヒアルロン酸にいくつかついているという複雑な構造である.グリコサミノグリカンは軟骨中ではこのようなプロテオグリカンとして主として存在している.病態との関係の詳細が期待される.  コラーゲンは人体中でT型よりW型まで判っており,T型は皮膚,腱,骨にあり,V型は皮膚にあるが,U型は硝子様軟骨にのみ存在する.W型は基底膜中にある.コラーゲンを作り出す細胞は遺伝子としてはこの4型のコラーゲンを作り出す能力を持っている可能性が示唆されるようになって来た.関節軟骨では正常ではU型コラーゲンであるのが,慢性関節リウマチや変形性関節症で組織学的には変りなく硝子軟骨であるのにT型コラーゲンが混在していることが林等によって示された.このような蛋白合成系の変化がどのように軟骨でコントロールされているかの解明は病的軟骨を正常軟骨にもどす助けとなるであろう.
Brain and Nerve 脳と神経 Print ISSN: 0006-8969 Online ISSN: 2185-405X 特集脳幹の解剖と生理 ヒト脳幹の調節機構 佐野 圭司1xSearch for articles by this author, 吉岡 真澄1xSearch for articles by this author, 小柏 元英1xSearch for articles by this author, 石島 武一1xSearch for articles by this author, 大江 千広1xSearch for articles by this author, 関野 宏明1xSearch for articles by this author, 真柳 佳昭1xSearch for articles by this author1東京大学医学部脳神経外科 発行日/Published Date: 1967/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1406202206 表題はヒト脳幹の調節機構という大きなものであるが,もちろんここでそのすべてについて論ずることは不可能である。したがつてここでは著者らが日頃行なつている各種の定位脳手術,すなわち情動障害に対する視床下部後内側部破壊術,および頑痛に対する視床内髄板後部破壊術に関連して,自律神経機能,情動,脳波的にみた大脳皮質のactivity,いたみの認知などに対し,ヒトの吻側脳幹がどのように調節的に働いているかという点に限定し,著者らの経験をもとにして述べてみようと思う。
呼吸と循環 Print ISSN: 0452-3458 Online ISSN: 1882-1200 呼と循ゼミナール 気道における非アドレナリン作動性抑制神経について(1) 相沢 久道1xSearch for articles by this author1九州大学医学部附属胸部疾患研究施設 発行日/Published Date: 1982/4/15 https://doi.org/10.11477/mf.1404203956 気道のtonusの維持にあずかる神経性調節は,長年にわたって,気道の平滑筋に分布する交感神経ならびに副交感神経のみによって行なわれていると考えられてきた。すなわち交感神経の興奮は平滑筋の緊張に対して抑制的に働き,逆に副交感神経の興奮は緊張を亢進させるという機序である。Langleyの報告以来,哺乳動物の自律神経支配は,気道のみならず他の臓器においても交感神経と副交感神経の2つの系によってのみ構成されていると考えられてきた。ところが1960年代に,まず消化管において交感神経系および副交感神経系とは異なった第3の自律神経系が存在することが明らかにされ,従来の自律神経支配に対する一般的な考え方に疑問が生じてきた。すなわち1963年にMartinson & Muren1)は迷走神経刺激により生ずる胃の拡張反応が交感神経遮断剤によっても影響されないことから,迷走神経内にコリン作動性線維とともに,アドレナリン作動性線維とは異なる抑制神経線維が存在することを初めて示唆した。
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 外科と薬剤 Reserpinの外科的応用 辻 秀男1xSearch for articles by this author, 中村 泰也1xSearch for articles by this author, 田北 宗明1xSearch for articles by this author1九州大学温泉治療学研究所外科 発行日/Published Date: 1958/1/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407202124 1.緒言 1931年Indian1)によつて,R.serpentinaの降圧作用が始めて記載されて以来,その降圧効果が広く臨床的に応用される様になつた.1952年Wil?kinsp2)は,R.serpentinaの天然根からslmipuri?fied alseroxylon fractionとして純粋なalkaloidの分離に成功した. 本alkaloidであるReserpinは視床下部に於て交感神経中枢を抑制して,自律神経のバランスに変調を来すとされ,卓越せる血圧下降作用の他にtrauquillizerの性格を持つものとされている.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題内科臨床における心身医療疾患・症候をどう診るか 消化性潰瘍 本郷 道夫1xSearch for articles by this author, 佐竹 学1xSearch for articles by this author1東北大学医学部心療内科 発行日/Published Date: 1995/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402903684 ポイント●消化性潰瘍の発症にはストレスの関与が大きい.●ストレス刺激は大脳皮質から視床下部,内分泌系,自律神経系を介し,酸分泌亢進,粘膜血流低下などを起こし,粘膜の障害を惹起する.●消化性潰瘍患者は失感情症的な性格傾向をもつものが多い.●消化性潰瘍の治療の主体は薬物療法であるが,詳細な問診により,ストレスの質,強度およびストレスの受けとめ方を把握して心身両面から治療することが大切である.●消化性潰瘍と関連の深いHelicobactor pylori感染とストレスとの関連が推測される.
臨床婦人科産科 Print ISSN: 0386-9865 Online ISSN: 1882-1294 薬の臨床 婦人科領域におけるVitamin Eおよびγ-Oryzanol合剤(Ovasmon)の使用経験 杉山 陽一Youichi Sugiyama1xSearch for articles by this author1国立京都病院産婦人科 発行日/Published Date: 1971/1/10 https://doi.org/10.11477/mf.1409204346 はじめに 更年期障害は,一般に年令にもとづく下垂体卵巣系の内分泌異常,すなわち,estrogenの分泌減退と,これによるgonadotropinの分泌過剰などによる内分泌平衡の失調にもとづく一種の自律神経失調症状であり,主としてestrogenの分泌低下によるものと考えられている。また,手術による卵巣摘除後の卵巣機能欠落症状も,同様の機序によりおこると考えられる。 従来これらの疾患に対しては,種々のホルモン製剤が使用されている。たとえば,estrogen製剤,progesterone製剤,androgen製剤あるいはこれらの合剤が使用されてその効果が認められている。これらのホルモン療法の効果は,内分泌平衡の失調を助けるところのものであろう。
助産婦雑誌 Print ISSN: 0047-1836 Online ISSN: 2188-6180 特集精神身体医学(産科) 産褥と精神身体医学 長谷川 直義1xSearch for articles by this author1東北大学医学部 発行日/Published Date: 1966/12/1 https://doi.org/10.11477/mf.1611203309 I.はじめに 子供を産むまでは病気ひとつしたことのなかった女性が,産後に頭痛・眩暈・ノボセ感・しびれ感・肩凝り・冷え性……などのいわゆる更年期婦人によくみられるような身体症状に苦しみ,子供の世話も家事もできなくなってしまっているのをよくみかけるものである.古来,巷間では産後におこるような病気を「血の道」「チカタ」あるいは「血が荒れる」「血がさわぐ」などと呼んで怖れてもいた.それというのもこの病気はとくにこれといって他覚的な所見もないのに,これに罹ったものの中には一生愁訴に苦しみ,寝たっきりのものさえ現われるからである.したがって「血の道ですか」というコトバの裏には「治らず,どうすることもできない病気」というあきらめの意味がかくされている.しかし研究を進めてゆくと,従来「血の道」と呼ばれていた婦人の疾患は原因的には更年期障害と同一であり,かつ更年期や産褥期だけでなく,あらゆる年令層の婦人に発症することが解明され,今日では婦人の自律神経(失調)症という疾患名で整理されるようになった.そしてさらに難治で一生寝たっきりのようなものは,実はホルモンの変動によって自律神経が失調して起こるタイプのものではなく,なにか解決困難な感情的問題や深刻な精神葛藤が原因で,心因性におこった「血の道」(=心因性自律神経症)であることが解明されたのである.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 痛みのシリーズ・2 顔面痛?不定型な痛み 清原 迪夫1xSearch for articles by this author1東大麻酔科 発行日/Published Date: 1965/12/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402201117 比較的若い人に多い 頭部,顔面,頸部にくる限局しない痛みがこの部類に属する痛みの特徴である。痛みの起こり方は,突然的であつたり,また持続的であつたり,一定しない。時として,痛みのある側に自律神経症候を伴い,性格として神経質な心配性な人に多い。 痛みの分布は,神経線維の支配と一致せず,痛みの性質は,局在性に乏しく,び慢性で,むしられるような痛みとか,握られるような嫌な痛みという表現がなされる。持続時間は,日余に及ぶものが多く,意識するときはいつも感じるともいう。
耳鼻咽喉科 Print ISSN: 0386-9679 -------------------- 頸部症候群 大藤 敏三1xSearch for articles by this author, 石田 肇2xSearch for articles by this author1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室2日本医科大学整形外科学教室 発行日/Published Date: 1964/12/20 https://doi.org/10.11477/mf.1492203359 T.総論,定義 頸椎柱の変性的変化を基礎として,脊髄神経根の圧迫,刺激による頭,頸,肩及び腕の連鎖的疼痛状態を頸部症候群(cervical syndrome)といい,或は頸椎骨軟骨症(Osteochondrosis of the cervical spine),頸腕症候群,頸,肩,腕症候群,(cervicobrachial syndrome, cervico-omo-brachial syndrome),頸性偏頭痛(cervi-cal migrane),或は血管神経圧迫症候群(neuro-vascular compression syndrome)等と種々なる名称で呼ばれている。 本症がその解剖学的特性まり,自律神経系或は血管系の症状を伴い,頭部,頸部,上肢に臨床的に極めて多彩な症状を呈する事は夙に注目されて来た。
臨床眼科 Print ISSN: 0370-5579 Online ISSN: 1882-1308 第22回臨眼グループディスカッション 眼の心身症 発行日/Published Date: 1969/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1410204121 瞳孔緊張症の病態に関する一考察玉井 嗣彦(松江市立病院) 瞳孔緊張症の病態はいまだ不明である。自験の3症例--19歳女(右眼),44歳女(左眼),35歳男(左眼)--を介して本症の問題点を論じた。 3例とも管状視野陽性,かつ自律神経不安定状態であり,発症前になんらかの精神的動揺をきたしたという点で一致しており,本症の一原因にpsychosensorischeReaktionの関与も無視できなかつた。
BRAIN and NERVE−神経研究の進歩 Print ISSN: 1881-6096 Online ISSN: 1344-8129 特集脳とフローラ 発行日/Published Date: 2016/6/1 https://doi.org/10.11477/mf.1416200445 特集の意図 近年,脳と腸との関連に注目が集まっている。パーキンソン病に便秘の症状が認められるように,脳と腸とが自律神経で強く結びついていることは知られていたが,現在では腸の状態がさまざまな精神疾患,神経疾患の発症に関わることが示唆されている。そのメカニズムにおいてスポットライトを浴びているのが腸内フローラである。治療へとつながる可能性にも満ちた,腸脳連関にまつわる最新の研究結果をお届けする。
臨床皮膚科 Print ISSN: 0021-4973 Online ISSN: 1882-1324 症例報告 無菌性髄膜炎を併発した薬疹の1例 岩崎 和美Kazumi IWASAKI1xSearch for articles by this author, , 中山 英俊Hidetoshi NAKAYAMA1xSearch for articles by this author, , 三原 基之Motoyuki MIHARA1xSearch for articles by this author, , 吉村 禎二Teiji YOSHIMURA2xSearch for articles by this author, , 岩本 好吉Koukichi IWAMOTO2xSearch for articles by this author1鳥取大学医学部皮膚科学教室1Department of Dermatology, Tottori University School of Medicine2鳥取大学医学部第二内科学教室22 nd Department of Internal Medicine, Tottori University School of Medicine 発行日/Published Date: 1997/12/1 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%96%AC%E7%96%B9 40歳,女性.自律神経整調剤である,ベレルガル?内服後,発熱,皮疹,肝障害,無菌性髄膜炎が出現.パッチテストでベレルガル?とベレルガル?の成分であるフェノバルビタールの製剤フェノバール?に陽性.DLSTにてベレルガル?とフェノバール?陽性.種々のウイルスの血清学的検査結果と臨床症状ならびに臨床経過より,本例はフェノバルビタールによる薬疹,肝障害と診断し,無菌性髄膜炎もフェノバルビタールによるものと考えた.
臨床皮膚科 Print ISSN: 0021-4973 Online ISSN: 1882-1324 原著 皮疹を伴ったFamilial Amyloid Polyneuropathyの1例 内山 紀子Noriko UCHIYAMA1xSearch for articles by this author, , 進藤 泰子Yasuko SHINDO2xSearch for articles by this author, , 小俣 隆Takashi OMATA3xSearch for articles by this author, , 太田 久彦Hisahiko OTA3xSearch for articles by this author, , 張 洛禹Rakuu CHO4xSearch for articles by this author, , 小林 信也Shinya KOBAYASHI4xSearch for articles by this author1厚生連安曇病院皮膚科1Section of Dermatology, Koseiren Azumi Hospital2信州大学医学部皮膚科教室2Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Shinshu University3厚生連安曇病院内科3Section of Internal Medicine, Koseiren Azumi Hospital4厚生連安曇病院外科4Section of Surgery, Koseiren Azumi Hospital 発行日/Published Date: 1984/5/1 https://doi.org/10.11477/mf.1412203037 Familial amyloid polyneuropathy (以下FAPと略記)は全身の多臓器にアミロイドが沈着する遺伝性の疾患であり,著しい末梢神経障害と自律神経障害が発現することが特徴であるが,主として四肢に局所性の栄養障害または循環障害による水疱,潰瘍,出血斑,皮膚萎縮,瘢痕等の非特異的な皮疹を時々認めることがある.今回,両下腿に誘因なく水疱と潰瘍が出現したFAPの症例を報告し,併せてFAPの皮疹について若干の文献的考察を述べ,更に皮膚生検の有用性を示す.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病 1993糖尿病性合併症への対策 糖尿病性神経障害 圓谷 建治1xSearch for articles by this author, 鈴木 研一2xSearch for articles by this author, 後藤 由夫2xSearch for articles by this author1東北厚生年金病院神経内科2東北厚生年金病院内科 発行日/Published Date: 1993/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402902231 ●早期発見と早期治療が重要である.初期には回復するが,進行すると難治性になる.神経学的診察,神経伝導速度や自律神経機能の検査が早期診断のために必要である.●十分な血糖コントロールにより,症状がかなり改善する.歩行やマッサージ,温浴などの運動や理学療法でも症状の軽減が見られる.●ビタミンB12製剤やアルドース還元酵素阻害剤が用いられる.また,プロスタグランジン製剤や抗血小板薬も試みられている.疼痛や自律神経症状は患者のQOLを阻害する.症状に応じた生活指導と薬物療法を行う.
総合リハビリテーション Print ISSN: 0386-9822 Online ISSN: 1882-1340 特集脊髄損傷―社会生活上の課題 合併症管理 横山 修Osamu Yokoyama1xSearch for articles by this author1神奈川リハビリテーション病院リハビリテーション科1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Hospital 発行日/Published Date: 2011/7/10 http://medicalfinder.jp/keyword/%E8%84%8A%E9%AB%84%E6%90%8D%E5%82%B7 はじめに  脊髄損傷者は褥瘡,膀胱直腸障害,痙縮,起立性低血圧,体温調節障害,自律神経過反射,異所性骨化症,深部静脈血栓症などさまざまな合併症を来し,合併症予防のための自己管理が必要とされる.本稿では,脊髄損傷者の合併症に関して褥瘡,泌尿器科的合併症,メタボリックシンドロームについて,社会生活上の注意点を中心に述べていく.
公衆衛生 Print ISSN: 0368-5187 Online ISSN: 1882-1170 特集子どもの貧困と健康 子どもの「貧困」における多様な心身の発達困難と支援の課題 小野川 文子1xSearch for articles by this author, 田部 絢子2xSearch for articles by this author, 内藤 千尋3xSearch for articles by this author, 橋 智4xSearch for articles by this author1名寄市立大学保健福祉学部2大阪体育大学教育学部3白梅学園大学子ども学部4東京学芸大学総合教育科学系 発行日/Published Date: 2016/7/15 https://doi.org/10.11477/mf.1401208461 現代の急激な社会構造の変化,家庭の経済的格差や養育困難の拡大のなかで,また子どもの迷い・失敗などの試行錯誤を待てない社会の非寛容さや学校の厳しい管理統制のもとで,子どもは日々,「排除」されないように,多様な不安・緊張・ストレスを抱えながら現代を必死に生きている. そうした不安・緊張・ストレスが複雑に絡み合い,自律神経失調症・心身症,抑うつ・自殺,不登校・ひきこもり・中途退学などの心身の発達困難,いじめ・暴力・被虐待,触法・非行などの多様な不適応を有する子どもも少なくない.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 症例 脊髄腫瘍と不整脈?神経鞘腫の1例 手島 宰三Saizo TESHIMA1xSearch for articles by this author, 宮本 茂xSearch for articles by this author, , 早田 正己Masami HAYATA1xSearch for articles by this author1社会保険小倉記念病院整形外科1Orthopedic Surgical Division, Kokura Memorial Hospital 発行日/Published Date: 1961/6/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407202765 緒言 脊髄・脊椎の腫瘍による脊髄圧迫症状を観察していると,唯脊髄圧迫症状だけでなく神経根症状殊に自律神経障害症状を認めることがある.例えば脊髄損傷患者では不規則な発汗異常があつたり,椎間板ヘルニア患者でさえ膀胱直腸障害即ち排尿に際して強い腹圧を要し,膨満感強く,排尿・排便の感覚が減退し,性感の消失・減退を認めることがある. 最近胸髄部に発生した硬膜内髄外腫瘍の一例を経験し,この患者の心臓機能に不整脈を認め,腫瘍剔出により不整脈は消失し,狭心症様愁訴がなくなつたので興味を感じた.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病 1993糖尿病性合併症への対策 糖尿病と心疾患 柏木 厚典1xSearch for articles by this author1滋賀医科大学第3内科 発行日/Published Date: 1993/8/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402902235 ●糖尿病患者の心血管障害は欧米では死因の50%を,わが国でも近年では死因の約20%を占め糖尿病患者の重要な予後決定因子である.●糖尿病患者における心疾患の特徴としては,@冠動脈疾患の危険因子が多く,罹患率が高い.A糖尿病特異的心病変として,糖尿病性細小血管症,自律神経障害,心筋代謝異常を合併する.B心不全・不整脈・突然死を合併しやすく,心筋梗塞症例でも予後不良であり,また再発しやすい.Cその発症を予防するためには,血糖コントロールだけでなく,特に高血圧症,高脂血症,喫煙,糖尿病性腎症に注意する必要がある.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集外科医が知っておくべき がん薬物療法の副作用とその対策症状別対策マニュアル 下痢・便秘 國崎 主税Chikara KUNISAKI1xSearch for articles by this author, 牧野 洋知1xSearch for articles by this author, 木村 準1xSearch for articles by this author, 高川 亮1xSearch for articles by this author, 林 勉1xSearch for articles by this author, 鈴木 喜裕1xSearch for articles by this author, 円谷 彰1xSearch for articles by this author, 市川 靖史2xSearch for articles by this author, 小坂 隆司3xSearch for articles by this author, 秋山 浩利3xSearch for articles by this author, 遠藤 格3xSearch for articles by this author1横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター外科2横浜市立大学がん総合医科学3横浜市立大学消化器腫瘍外科学 発行日/Published Date: 2015/5/20 https://doi.org/10.11477/mf.1407210741 【ポイント】◆下痢は,コリン作動性である早発性タイプと消化管粘膜障害である遅発性タイプの2種類に分類できる.◆便秘は,自律神経障害に起因するタイプ,不安・緊張による痙攣性,食事量低下による弛緩性,他の薬物による医原性に分類できる.◆イリノテカン(CPT-11)では,急性下痢ならびに遅発性下痢を引き起こし,重篤化することがあるので予防対策が重要である.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 増刊号内科エマージェンシーと救急手技疾患からみた内科エマージェンシー血液疾患・悪性腫瘍 脊髄性圧迫症候群 高梨 芳彰1xSearch for articles by this author1京都府立医科大学附属脳・血管系老化研究センター神経内科 発行日/Published Date: 1998/10/30 https://doi.org/10.11477/mf.1402907176 ポイント●転移性脊髄性圧迫症候群は悪性腫瘍患者のQOLに重大な影響を及ぼす.●悪性腫瘍の種類によらず,ほとんどの患者で背部痛,筋力低下,感覚障害,自律神経障害を呈する.●神経学的症候と脊椎単純X線検査で異常を認めたときは,直ちに治療を開始する.●初期治療として高用量ステロイド投与と放射線療法を行う.●診断時に歩行可能な場合は,治療後も歩行機能が維持されることが多い.
medicina Print ISSN: 0025-7699 Online ISSN: 1882-1189 今月の主題糖尿病の患者を受け持ったら糖尿病の治療に困ったら 低血糖の自覚症状が乏しいとき?無自覚性低血糖症の発症機構とその治療 野中 共平1xSearch for articles by this author, 香野 修介1xSearch for articles by this author, 山田 研太郎1xSearch for articles by this author1久留米大学医学部第4内科 発行日/Published Date: 1998/11/10 https://doi.org/10.11477/mf.1402907224 ポイント●この状態は,正常の低血糖防卸機構が破綻するとき現れる.その極端な病態である無自覚性低血糖とは,低血糖による自律神経症状(警告症状ともいう)が出現することなく,いきなり指南力障害などの意識障害が起こる病態をいう.●本病態は,糖尿病性自律神経障害が高度なときや膵性糖尿病のほかに,意識障害を伴う医原性低血糖の出現が,警告症状出現の血糖閾値を引き下げることによって生じる.後者の場合は,血糖自己測定を活用して低血糖を徹底して回避することで閾値が再上昇し,警告症状の回復が期待できる.
臨床外科 Print ISSN: 0386-9857 Online ISSN: 1882-1278 特集外科医のための大腸癌の診断と治療5.大腸癌の外科治療■開腹手術 大腸全摘術―潰瘍性大腸炎,家族性大腸腺腫症 飯合 恒夫Tsuneo IIAI1xSearch for articles by this author, 亀山 仁史1xSearch for articles by this author, 野上 仁1xSearch for articles by this author, 畠山 勝義1xSearch for articles by this author1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科 発行日/Published Date: 2010/10/22 https://doi.org/10.11477/mf.1407103282 ■大腸全摘,回腸嚢肛門(管)吻合術は,10cm程度の大きさの小開腹でも施行可能である.視野が十分とれないときは,安全性を考慮し,創の大きさにこだわる必要はない. ■直腸の剥離は,直腸癌に対する直腸間膜切除のラインよりやや浅め(直腸寄り)に行うと自律神経を損傷しない. ■回腸嚢肛門(管)吻合に緊張がかからないようにするためには,小腸間膜の十分な剥離操作が重要である.
神経研究の進歩 Print ISSN: 0001-8724 Online ISSN: 1882-1243 特集排尿の神経機構とその障害 排尿の薬理 豊嶋 穆Atsushi Toyoshima1xSearch for articles by this author1帝京大学医学部泌尿器科教室1Department of Urology, School of Medicine, Teikyo University 発行日/Published Date: 1984/6/10 https://doi.org/10.11477/mf.1431905602 I.はじめに 排尿現象は,一見随意的であるが,事実は不随意的なかつ内面での自律神経作用が複雑に入り混じって演出されたものであり,簡単には説明されえないものである。 そこで排尿機構に関する薬理学的検討は,きわめて複雑な要素を解析しなければならない。神経学的な面からは,自律神経系が中心となるも,随意的な体性神経の関与も否定できない。さらに,これらに支配される平滑筋,横紋筋の機能も理解しなければならない。現実には,膀胱排尿筋,膀胱三角部,膀胱頸部,後部尿道,前立腺部尿道,外括約筋,前部尿道の個々において検討されなければならないものと考える。そこで,これらの一つ一つについて薬理学的検討がなされたとしても,生体における総合的な排尿機構を解明したことにはならない。なぜならば,個々における伝達物質と受容体の関連を追求することによって得られた結果が正しくとも,生体内においては,それぞれの横の関連を無視することが